yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 10/15

米国国内線中心で小型機に乗る、裕坊といいます。

 

すっかりとミシガン州付近も、秋が深まってきました。

3日間のお休みをいただいているのですが、外はここ最近ずっと雨がシトシト…

 

普段からよくお世話になっている日本食材店も、入り口付近には秋を思わせる飾りが並んでいます。

 

日が暮れるのがすっかりと早くなって、

 

外部点検をする際も、暗い中を懐中電灯を持って、 飛行機の周りを歩くことが多くなりました。

本来であれば、10月といえば夏の旅行シーズンがすっかりと収まり、旅客便数も落ち着く頃なのですが、

 

 

今年はコロナ禍一過の一稼ぎを目論んで、夏の真っ盛りの時期とほぼ同規模の旅客便を組んだ航空会社も多く…

 

 

そんな時はちょっとした歪みが、大きな運航障害に繋がります。

格安航空会社の筆頭格のサウスウエスト航空が、10月に入ってわずか10日ほどの間に2,200便を超える便を欠航せざるを得ない事態に陥りました…最悪だったのは10月9日(土)で、なんとその日1日だけで809便の大量欠航という異常事態…

 

サウスウエスト航空といえば、乗り換え回数をできるだけ少なく抑えて目的地まで到達できるダイヤを組んでいるのが、ウリの1つ。

ただ飛行機や乗務員の配置、運用には一工夫が必要になり、1本のフライトの遅延が他の便に大きく影響します。天候に左右されやすいのも、当然のことながらデメリットの1つ。

 

10月に入ってから夏型へと戻ったフロリダの天候の影響を大きく受けた、というのが、サウスウエスト航空最高経営責任者、ゲイリー・ケリー氏の談話でした。

ただ先月に入ってサウスウエスト航空では、社内でのコロナワクチン接種義務が発令されたばかり……ワクチン接種義務への抗議で乗務員が大量に病欠を申し入れ、それが大量欠航の原因となったという噂を広めたのですが、タイミングがちょっと悪すぎました。

 

大量欠航はコロナワクチン接種義務への抗議が原因では決してない、とサウスウエスト航空パイロット組合の主席までが否定するなど、噂の火消しに必死…写真は、会社を擁護する発言をしたパイロット組合主席、ケーシー・ミュレイ氏。

もちろん外部の人間である裕坊には、真相の程は分かりません……

 

ただ会社創立当時は、経営陣と最前線で働く従業員が肩を組み合う間柄だったことで有名なサウスウエスト航空ですが、ここ最近の労使関係は決して良好とは言い難く…

先月にはワクチン接種の義務化に反対して、パイロット組合と会社との間で裁判が始まったばかり…今後の成り行きには、少し注目です。

 

 

ただ世界各地でコロナウィルスの陽性件数は減ってきている所は多く、各航空会社でもその手応えを感じているのでしょう。国際線の扉が少しずつ開かれるようになってきました。

タイ航空が11月に国際線を再開することを表明し、

 

オーストラリアのカンタス航空も同様に、11月からの本格再開を正式に表明。

 

シンガポール航空では総二階建ての超大型旅客機、エアバス380型機の再投入をすることを決めています。

再開の初便となるのは、タイのチャンギ国際空港からロンドンのヒースロー空港までを結ぶ便。11月18日(木)が再投入の初日となるそうです。

 

同じくA380の再投入が決まっているブリティッシュエアウェイズ。

こちらでは増便に備えて、客室乗務員の大量採用を計画しているそうです。

 

アメリカの各空港も、世界の航空旅客の戻りの潮流に逆らうことなく、賑わいを取り戻してきています。

 

ただ各社ともここ最近の需要に必要となる乗務員が確保できず、勤務中の乗務員のスケジュールはやや過密気味…

裕坊は6日勤務のフライトが2週連続で続くという、今まであまり経験したことがない勤務体系をこなすことになりました。

 

まずは4日間のフライトを担当し、

 

ちなみに到着は毎夜とも、ほぼ深夜…

 

4日の勤務を終えたあとは、一旦所属先であるデトロイトへと戻ってきて、従業員駐車場へと走り…

 

裕坊の愛車、アウディくんに乗り込み…

 

翌朝には、また日が昇る前に同じ場所へと舞い戻り、

 

夜が明けかける頃の出発…

 

ちなみに5日目の勤務では、カナダのトロントの往復便が入っていたのですが、

 

カナダを代表する格安航空会社のウェストジェット航空の国際線機材、ドリームライナーの運用が再開しているのを目にしました。

 

5日目の滞在先となったのは、同じカナダのケベック州モントリオール

 

翌朝のモントリオール空港。カナダの主要空港からアメリカへの国際線では、カナダ側で出発前に入国手続きを済ませます。

 

手続きが終わって、免税店を通り、 久しぶりに再開になったCコンコース東側からの出発となりました。

 

6日連続勤務の最終日は、合計で5本の便を担当…

デトロイトまで戻ってきて、

 

インディアナポリスを往復…

 

再びデトロイトへと舞い戻って、

 

あともう一息…

電池切れになりそう…

 

充電せんといかん…

やってきたのは、ドーナツ屋さん…

 

コーヒー片手に…

 

終わった……

 

アウディくんが、またもお迎え…

怒涛の6日連続勤務、しかも2週間連続で続いた勤務を乗り切りました。

 

翌日には、ミシガン在住15年目にして初めてファーマーズマーケットまでやってきて、

 

秋らしく、ハロウィン用のカボチャが並び、

 

秋の味覚がたくさん並んだお店の中から、

 

菊の花を購入して…

 

我が家の玄関が、すっかり秋らしくなり、

 

こちらのシーフードのお店から買ったイクラをご飯に乗っけて、

 

ほんのちょっとゼイタク…

 

 

 

 

 

3日間のお休みをいただいています。