yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 10/10

アメリカはデトロイトを拠点に、小型旅客機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。

 

今日はこんなウェブサイトを紹介してみます。全米の旅客航空ターミナルの保安検査場を管轄する米国国土安全保障省(TSA:Transportation Security Administration)が運営するウェブサイトに、こんなページがあります。

TSA.gov と入力すると、画面のほぼ中央上に、TSA Covid-19 website が出てきますので、それをクリック。出てきた画面を少しスクロールダウンすると、Passenger Volumes という項目が出てきて、飛行機のマークの横にある Click to View a comparison of TSA checkpoint screening numbers for 2019 and 2020. というのがありますので、それをクリックすると、写真上の画面が上がってきます。

 

これは全米の各空港の保安検査場を通過した人の合計を、昨年と今年の同曜日で比較したデータ(3月1日から)。コロナウィルス感染拡大とともに大きな影響を受けた航空旅客需要の推移を追うことができます。画面をスクロールダウンすると、感染拡大初期の頃の3月中旬に、急激な落ち込みがあるのが一目で分かります。各航空会社とも2019年は過去最高の旅客総数、収益を記録しており、2020年も3月10日頃まではまずまず堅調な推移でした……

 

 

ところが………

 

 

3月17日(火)を皮切りに、それまで7桁台で推移していた乗客数が地滑りのように落ち込み始めて、4月7日(火)にはとうとう10万人を割り込み、4月14日(火)には、今年度最低となる8万7千名……しかもこれは、全米の各空港の合計……

 

旅客ターミナルからは乗客の姿が消え、無人の状態へと変わり果ててしまいました……

どこを見渡しても、乗客の方の姿が見えない状態……写真上は、シカゴのミッドウェイ空港(現在、一時的にデルタ管轄便はオヘア空港に、全て統合されています)。

 

こちらはデルタ航空拠点空港の1つである、ミネアポリス

 

デトロイト空港も、一時はこのありさまでした……

 

各旅客便が軒並み欠航になり、運用する出発ゲートの数も極端に減ることになりましたので、

 

一時はコンコース内に、バリケードまで設置されることに……

その頃に比べると、乗客の皆さんは明らかに戻ってきています。昨日10月9日(金)は、96万8千名で、コロナ禍後の最高を2日続けて更新しました。

 

こちらは先日の4日間のフライトの中での1コマ。写真はシカゴ・オヘア国際空港。

デルタ管轄のフライトの出発ゲートは第2ターミナルのEコンコース。ユナイテッド航空が大部分を占める第2ターミナルの一部を運用しています。

 

こちらはノースカロライナ州のシャーロット。アメリカン航空拠点空港の1つ。

こちらもけっこうな賑わいでした。

 

そして裕坊が拠点としているデトロイト

出発便と到着便を、一定の時間に集中させているので、賑わっているように感じているのかも知れません。ただ、それなりに人の往来が多い光景をよく目にするようにはなりました。

 

今の収支がどんな風に推移しているのか、気になって仕方ありません……デルタ航空の第3四半期の収支報告は、恐らく来週中には発表されることになるでしょうから、要注目です。

 

第2四半期収支報告が発表になった7月の時点では、1日あたりの赤字額はおよそ2,700万ドル(およそ28億円)でした。今年のうちに損益分岐点まで回帰して、赤字脱却を目論んでいるデルタ航空。そうでありながら、ソーシャルディスタンス確保のために、客席数いっぱいは座席を販売せず、先月中旬までは客席数に対して6割を上限に座席を販売しておりました。現在では7割まで引き上げられています。

 

その現在の販売座席上限に対して、国内地方路線に限っていうなら、裕坊の感覚では、平均で7割ほどまでに回復していると見ます。

それが収支にどう影響を与えているのか……近々発表になるであろう収支報告に、注目しておきたいと思います。

 

 

ただここに来て気になるのが、感染再拡大……

 

 

ニューヨークでは、1日当たりの新規陽性者報告数が4桁台に推移し、クオモ・ニューヨーク州知事によると、感染者増加が著しい一部地域を対象に、3段階の強化規制策を導入するそうです。

特に集団での感染が激しいのが、ブルックリン、クイーンズの2地域。両地域とも『レッドゾーン』に指定されるらしいです。「レッドゾーン」では、日常生活に不可欠な生活必需産業(Essential Business)以外の経済活動が制限され、飲食店は原則持ち帰りのみになるのだとか……どうやらしばらく学校も閉鎖されることになるようです…

 

実はこの2地区には、ユダヤ人の大きな居住地区があり、裕坊が今も借りている仮宿舎のあるクイーンズ地域でも、週末の礼拝の時間になると大勢のユダヤ人とすれ違うのですが……

 

ブルックリン地区では、超正統派のユダヤ教徒が集まって、祝祭日の宗教関連の集会を制限する措置に抗議して、

通りに火を放ったのだとか……

 

 

中西部においても感染再拡大中……ミシガン州も夏場は平均600名ほどで推移していたのですが、ここに来て平均4桁を記録するようになってしまいました。

 

ただここに来て感染が目立って拡大しているのは、お隣ウィスコンシン州……ウィスコンシン州の人口は、州全体でもニューヨーク市周辺の人口のおよそ3分の1。(ウィスコンシン州全体での人口は、2019年統計で582万人、ニューヨーク市とその周辺地域の人口は、2018年統計でおよそ1,830万人)ところが、ここ最近1週間での1日当たり平均陽性報告者数は、ニューヨークの倍以上に相当する2,500名……

10月3日から9日にかけての1週間で、17,437名の新規陽性者報告が上がってきていたんだそうです。

 

ウィスコンシン州内では、集中治療室の病床占有率がほぼ100パーセントになっているらしく……

 

恐らく各病院とも、この状態……

 

これを受けて、ウィスコンシン州知事、トニー・エバース氏は、ウィスコンシン州最大の都市であるミルウォーキーの郊外に、緊急屋外治療施設の開設を示唆しました。

 

これは3月からの感染爆発に伴って、ニューヨークのセントラルパークに開設されていた、緊急屋外治療施設。

 

各種の研究や統計によって様々なことが分かってきたコロナウィルス。ただ北半球にとって、コロナウィルスとともに秋そして冬へと入るのは、初めての経験。経済を回しながらも感染対策も怠らない。そのバランスの取り方に今まで以上に注意が必要な季節へと突入することになりそうです。

 

 

もう2日間お休みをいただきます。