yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 11/7

アメリカの地域航空会社の、旅客機操縦担当、裕坊といいます。こんにちは。

今週は火曜日から1週間の有給休暇。朝は日差しが眩しくなるまでグッスリ……やっと心置きなく、ゆっくりと朝寝坊できる。

 

 

ところが……

 

 

そんな時に限って外はポカポカ陽気で、部屋の中が暑くなったりするのです。ここ数日の最高気温は20度超え……暑い……

仕方ない……起きるとしようか……

 

 

先日は、夫婦揃って友人の結婚の手続きの立会人を務めたりもしました。日本ですと婚姻届に証人という項目がありますが、裕坊夫婦が務めたのがそれ。但し直接参加して、立ち合っている姿を見せないといけないのが、大きな違い……結婚手続き自体は、州によって細かな違いがあるのでしょうが、ミシガン州ですと基本的には教会での結婚式にかなり似た流れで、手続きをした日から正式に入籍の効力も発生するらしいです。

 

大きく違うのは受理してもらえる日が、日本だと365日24時間であるのに対して、ミシガン州の場合は週日の業務時間。基本的には月曜日から金曜日まで。

そしてさらに大きく違うのが提出する機関。日本だと基本は市役所であったり区役所だったりしますが、ミシガン州の場合は受け付けをしてもらえる機関の選択肢が多く、連邦裁判官であったり居住地区の市長であったり、裁判所や指定の教会なんかでも受け付けてもらえます。

 

裁判所………

列に並ぶことがまずないので、手続き自体は早いです…

 

当日は朝からなかなかのお天気でした。

きれいに晴れ渡った空で日中はかなり気温も上がり、当日の気温は23度。一気に冬を飛び越して、春がやってきたような暖かさでした。

 

銀杏並木を抜けるように、

 

ハウエルという、デトロイトからだと北西に位置する小さな町のダウンタウンを抜けて、

 

裁判所の入り口へと差しかかります。

ここは州警察の支部もあり、赤いコンクリートの建物も建っておりました。看板に目をやると「JAIL」。日本でいうところの拘置所……物々しい雰囲気で、写真撮影をするのですら、憚られるような雰囲気……

 

裁判所、到着…

この手の建物は、アメリカではほぼ例外なく保安検査場を通った上で入館します。

 

撮影も当然のことながら全て禁止、と覚悟していたのですが、保安官に言わせると、従業員さえ画像に入らないのであれば撮影は自由にしていいとのこと…

で、早速iPhoneを取り出して、窓口を撮ってみると…

 

重犯罪、刑法犯罪、聴聞陪審員などなど、気が重くなる単語ばかり……その中で、結婚手続き(Marriage Check In)という看板がひときわ異彩を放っておりました……

 

書類を提出して、早速手続き料の支払い。通常の手数料は調べたところだと、20ドル。裁判所だと10ドルということらしいです。

ちなみに支払いの際、係員に犯罪参照番号を聞かれて、友人は苦笑い……それだけ、ここで結婚手続きする人少ないんやろな……

 

手続きは、聴聞室で。普段ですと罪状の裁判官による聴聞が行われる場所で、

 

中へ入ってみると、被告人や弁護人の座席などが用意されておりました。

 

そして裁判官の制服を着た男性が入ってきて……

手続きの流れは、教会での結婚式の流れそのもの……永遠の愛の誓いに始まり、指輪交換、そして神前における結婚の儀式…

 

そのあと書類への署名。

各自が所定の位置に署名をして、手続きが完了。裕坊も立会人の欄に署名。約15分ほどで無事手続き終了となりました。

 

 

ちなみに、手続きに立ち会ってくれた裁判官の男性、結婚手続きをするのは初めての経験だったんだそうです。友人とともに、裁判官の方にとってもおめでたい日となりました。

 

 

そんなおめでたい日でしたので、夜は行きつけのレストランでお食事。

ミシガン大学のある、アナーバーという町までやってきて、訪れるのはお気に入りの日本食屋さん『スラーピング・タートル(Slurping Turtle)』。

 

ちなみに既に通りは、クリスマスシーズンを見据えた電飾の飾り付けが始まっておりました。

 

街路樹に灯りが灯されて、来るクリスマスへの準備……

 

 

ちなみに蛇足ではありますが、先週月曜日に終わったばかりの4日間のフライトの最終日は、フライトが終わったあと、デトロイト空港・マクナマラターミナルのBコンコースからAコンコースへと抜けるトンネルをくぐったのですが、

既にクリスマスソングがかかっておりました……

 

 

さすがにクリスマスソングは早すぎやろ……

 

 

このレストランを訪れるときの、お馴染みの同じ内容の注文。

豚肉入りのバオを注文して、

 

サーモンの皮付きサラダ。

 

そしてお目当てのお寿司盛り合わせ。

ここの炙りサーモンは絶品で、是非オススメ。甘海老を注文すると、頭の部分が唐揚げで出てきます。

 

友人が結婚したことを伝えると、デザートをかなり奮発でサービスしてくれました。

抹茶シュークリームに、抹茶ロールケーキ。

 

アイスクリームも新品を3品。右から海塩入りバニラ、胡麻アイス、エスプレッソアイスクリーム。

元々裕坊はアイスクリームに、コーヒーをほんの少し垂らして食べる人なのですが、エスプレッソアイスクリームは絶品でした。

 

ラーメンもここでは外したくない主力メニュー。中でも裕坊のお気に入りは塩ラーメン。エビがたっぷり入り、エビ出汁のよく効いたラーメン、日本のラーメン屋さんと比べても、全く遜色ない出来です。是非オススメ。

 

あと最近各地で市民権を得つつあるポケ丼。最近になって、こちらのお店でもメニューに加わりました。

『スラーピング・タートル』での主力は、アヒポケ丼(マグロ)にスパイシーサーモンのポケ。こちらもなかなかオススメみたいです。次回注文してみようかな。

 

 

 

火曜日と水曜日に日帰りのフライトが2日連続。それまでの間、もうしばらくお休みです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 11/5

アメリカの地方路線を中心に結ぶ、小型旅客機の操縦士、裕坊といいます。こんにちは。

航空会社のスケジュールは、アメリカの場合だと社歴順によって決まる仕組みになっています。当然のことながら、有給休暇も社歴順。大抵の会社では10月の上旬に翌年の有給休暇の入札があり、2週間ほどで締め切られて、10月末に発表。取得できる日数も勤続年数ごとに決まっていて、裕坊を例に取ると来年が勤続15年目になり3週間。我が社の場合、勤続3年目で2週間を取得できる契約になっています。翌年への繰り越しはできない契約で、もし有給を消化しなかった場合は、残った有給はフイ……

 

ですので少しでも残っている場合は、早めに消化しないといけません……もし有給の日程が決まっていない場合は、毎月月初めに受付になる再入札で日程を確定させます。通常の年ですと夏休みにまとめてお休みをいただき、日本へ帰国したりハワイへ行ったりしていたのですが、今年はコロナの影響でかなり先延ばしにしていたので、駆け込みで先々月再入札……なんとか11月と12月に3週間分の有給の日程が確定…

 

今月は友人の結婚式の仲介役を務める予定も入り、ちょうどいい具合に消化できてやれやれ、となりました…

たまたまではありましたが、アメリカ大統領選挙の週にも重なることに……

 

選挙結果、今も気になって仕方がないです…(日本時間11月6日(金)午後3時現在で、バイデン氏264票、トランプ氏214票)

日本国民の立場として1番気になるのは、国防。特に尖閣諸島台湾海峡の中国からの防衛……中国への圧力が弱まると、中国人民解放軍による台湾海峡の突破の可能性が高くなり、そうなると尖閣、台湾はもちろん、沖縄も危険に晒されることになります。アメリカ自身も自ら西太平洋を危険に晒すことになりかねません。領土拡大に野心を燃やす中国共産党の脅威に対して圧力をかけ続けられるのは、トランプ大統領以外にはない、が裕坊の考え……トランプ氏の再選を、裕坊は心底願っているのですが……

 

開票に関する疑念がインターネット上でかなり討論されていますが(特にウィスコンシン州ミシガン州における票数の動き)、民主国家を代表する国として、開票に関する疑念が一つでも残る以上は、疑念は完全に晴らした上で投票結果を発表してほしいです。

 

 

選挙のことだけ考えていても何も前に進まないので、普段のお休みではなかなかできないことを「ちょこっと」頑張ってみました。

 

この時期は、庭が落ち葉で「覆われる時期」なので、 頑張って落ち葉を集めて、袋詰め……

 

現在は専業主婦になっている愛妻ちゃんとともに、竹ぼうきでしっかりと落ち葉を集めて……

ちょっとすっきり……

 

赤い葉をたくさんつけていた木の下回りにも、夥しい数の葉が落ちていたのですが……

 

こちらもまずまずスッキリ……

 

袋の数にしてほぼ20……頑張りました……

 

でもまだまだ残っとるなぁ〜〜………

しばらく、落ち葉集めをする日々は続きそうです…

 

 

水道の漏れも修理…

裏庭の水道からの水漏れが止まらず……

 

このままミシガン州に冬がやってくると、水道管が凍結してしまって悲惨なことになりかねないので、修理屋さんにお願いして、 蛇口を新しいのに交換。

 

ものの10分もしないうちに交換が終わっておりました。

さすがプロ……

 

水曜日には、アンサンブル活動を始めた息子くんの練習への送り迎えもありますので、そちらまで車を運転。息子くんは、ピアノにマリンバにと様々な楽器の練習をやっているのですが、

クルマで我が家からほぼ1時間。

 

昨日はお天気もよかったので、息子くんを降ろした後にミシガン州ならではのリンゴ農園近くにあるサイダーミルと呼ばれる、ドーナツ屋さんにも行ってみました。

カモがたくさん川で泳いでいる、のどかなサイダーミル。全米で3番目にリンゴの収穫が多いミシガン州ならでは。

 

ちなみにリンゴ収穫高全米1位はワシントン州で、全米の半分以上の収穫があるそうです。2位はニューヨーク州で、ニューヨークがビッグアップルと呼ばれるのは、ここから来ているのだとか。

 

19世紀から続く『フランクリン・サイダーミル』。

デトロイト・メトロポリタン空港からですと、ほぼ真北へと行くこと40分ほど。近くには高級住宅もずらりと並んでいます。

 

動力は水車。ゆっくりゆっくりと回っているのですが、押し潰す力はやはり強いのでしょう。

今もこの方式でリンゴを押しつぶして、絞り汁を取っているらしいです。

 

創業は1832年。再来年は創業190周年。

 

平日の夕方ということもあって、行列もなくすぐに買うことができました。

ちなみに営業は秋限定。リンゴの収穫の時期に合わせて、ということなのでしょう。ほとんどのサイダーミルは、9月初めから11月の終わりまでの、3ヶ月のみの期間限定営業になっています。

 

こちらがメニュー。

1番上にあるサイダーが、サイダーミルの主力商品。サイダー(Cider)は通常はアルコール入りの飲料に使われる単語ですが、サイダーミルで販売されているリンゴ絞りジュースは、アルコールは入っていないと思ってまず間違いないです。

 

採れたての新鮮なリンゴの販売もあります。

 

そして裕坊が買ったのが、こちら。ドーナツ12個に2リットル入りアップルサイダー。それにリンゴパイのおまけ付き……

ドーナツは揚げたてでしたので、油が袋にもビッシリと染みておりました。

 

サイダーミルで販売されているドーナツは、シナモンパウダーがかかったところが多いのですが、

こちらは味の中身で勝負…シナモンの味もあまり強調することなく、裕坊お気に入りのサイダーミルでのドーナツにも負けずとも劣らない味でした。お客さんの入りに合わせて揚げながら販売をしているのか、揚げたてを買うことができるのは魅力かもです。

 

 

 

来週の火曜日まで、合計で8日の連休をいただいています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 11/4

アメリカの地域航空会社に勤める、裕坊といいます。こんにちは。

先週から始まっていた4日間のフライトが今週月曜日に終わり、有給休暇へと入りました。特にどこかへと出かけるアテがあったわけではなく、友人の結婚式の仲介を務めるために、休みを取っていたということなのですが……

 

偶然にもアメリカの大統領選に有休が重なってしまいました…

裕坊は今でも日本国籍を維持しているので、アメリカでの選挙権はありません。しかし手に汗を握って、ずっと固唾を飲んで見守っておりました。大統領選の投票日は火曜日。ところが選挙翌日になっても(日本時間で11月5日(木)午後1時現在)、まだ雌雄を決するには至らず……史上稀に見る大接戦になりました…

 

ただ開票に当たって、不自然な票の動きがあったように見えました。何らかの事情があったとはいえ、開票作業が一時凍結してしまうのだって、どう見ても不自然……仮に近々「結果が判明」したとしても、後味の悪さは否めないです……

 

買収や圧力を防ぎ、投票者の秘密を保護するために、20世紀以降の民主制度下の国の選挙においては、長らく無記名式の投票が行われてきました。ただ裕坊が常々違和感を感じていたのが、現在の無記名式だと自分の票が本当に反映されているのかを見極める手段がない、という点。

MS−DOSに専用言語を入力してコンピューターを使っていたという昭和のような時代ならいざ知らず、今では高校生でも当たり前のようにスマホを持ち歩いて、その気になればどんな情報だって簡単に手に入れることができる時代……電子投票への置き換えなども手段としてはありでしょうし、自らの投票が反映されていることを知る手立てを得られないものなのか……何かいい方法はないのかな〜〜……

 

しばらくは、大統領選挙の話題でアメリカ国内は紛糾することになるでしょう……この問題が長引けば長引くほど、アメリカは……

 

 

『船頭多くして、船山に登り』……

 

『道端に家を作りて、3年成らず』

アメリカに住んでいる者として、これはやっぱり避けたいです……

 

 

そんなわけで、昨夜はなかなか寝付けず……夜中も数時間おきに目が覚めては、選挙速報を開けたりしていて……

 

朝起きた時は、こんな状態……

 

 

相変わらず、小心者やわ………

 

 

今日は朝の9時過ぎに、目の下にクマを作りながらも、こちらのクリニックへとやってきました。

裕坊が長らくお世話になっている、航空身体検査を受け付けてくれるクリニック。既に14年お世話になっています。

 

パイロットは定期的な検診を受けて、健康に操縦業務をこなせることを証明しないといけません。40歳未満であれば12カ月ごとに1回の検査。40歳を過ぎると、6カ月ごとの定期検診。裕坊はその境を、10年以上前(若いつもりでいても、ここで現実に戻ってしまいます…)に通過しておりますので、半年ごとの検診を受けます。

 

 

実をいいますと、アメリカ大統領選挙当日に、クリニックから電話がかかってきて…

予約入れたの、忘れとった………

 

 

選挙戦のことで、すっかり頭がいっぱいになっておりました…………改めて出直し……

お互いが顔馴染みなので、裕坊が入った瞬間から名前入りのファイルが出てきて、すぐに検査を開始。尿検査をしたあとは、

 

血圧を測って、

 

視力検査。

こんな機械の穴の中を覗き込みます。

 

アルファベットを左から右へと向かって読みます。

 

実際に覗いた時は、こんな感じ。

 

色盲や屈折率の検査なども……

 

あとは心電図の検査。40歳以上のみ課せられ、12カ月に1度の検査。

前回半年前に心電図は受けておりましたので、今回はなしでした。

 

ここまでは看護師さんや助手の方が、手際よく進めてくれて、最後に担当のお医者さんが入ってきて、

聴診器などを当てて、問題なければ終了。

 

こんな様式の健康診断証明書を渡されます。

早い時には10分もあれば、終了……健康を維持していれば、アメリカの航空身体検査は本当にあっという間です……

 

今朝などは、9時前に家を出て、9時半前には家に帰ってきておりました……帰ってくるたび愛妻ちゃんに、こう聞かれます…

 

 

愛妻ちゃん:ホンマに検査やっとん?何の検査やっとん?

 

 

もちろん、検査はちゃんとやっています………航空身体検査をやっているのです………健康であれば、検査が終わるのも早いのです………

 

 

 

で、支払い……

 

 

125ドル也…………

アメリカでは、航空身体検査は基本的には自費です……

 

裕坊がお世話になっているクリニックでは、10分おきの予約を受け付けていて、しかも10分に2人ずつ……ってことは、1時間で12名……ってことは、1人あたりの支払いが裕坊の金額と同額だったとしたら、クリニックの収入たるや…………

さすがにお医者様でございます……

 

クリニックの駐車場には、何台もの高級車がズラリと並んでおります…

いいなぁ〜……

 

 

 

1週間ほど、お休みをいただいております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 11/2

アメリカの短中距離路線を中心に、小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

先週の金曜日に出勤した4日間のフライト、月曜日の夜にデトロイトまで戻ってきて、全日程を終えました。

 

最終日となった月曜日は、ペンシルベニア州の西部に位置するピッツバーグからの出発。ピッツバーグ空港は、オハイオ川に面するピッツバーグダウンタウンからだと、フリーウェイなどを通っておよそ西へと30キロほど。丘陵に作られているので、標高もピッツバーグダウンタウンと比べてやや高めのところにあります。日本でいうなら、広島空港や岡山空港に似た立地の空港。

ダウンタウン周辺が標高200メートルなのに対して、空港はおよそ370メートルになっています。

 

そのため空港周辺はあまり利便性がよくなく、ショッピングモールへ行くにも、車でおよそ15分離れたところに作られていて、空港の最寄りのホテルでもほとんどが15分の道のり。

ホテルまでの送迎手段は、普段であればホテルお抱えのワゴン車。到着時刻に合わせて、乗務員を到着ロビー付近で待ってくれているのですが、あいにく昨夜はホテルお抱えのワゴン車が故障していたらしく、往復とも送迎は配車サービスの「ウーバー」の利用でした。

 

『ウーバー』は『リフト(Lyft)』などとともに、タクシーと似た送迎サービス。基本的にはアプリをスマホにインストールしてお迎えを呼びます。

アメリカで最近、タクシーに代わって送迎用の足としてかなり存在感が増してきました。

 

アプリで車を呼ぶことができて、目的地を設置すると金額も表示され、しかも運転手の顔も車種も色も、しかもプレートの番号まで把握でき、お迎えの車の位置や到着予定時刻などまでが把握できるので、

ニューヨークなどでは、黄色のタクシーよりも利用が増えているらしいです。

 

ただしまだまだ圧倒的に多いのは、小型か中型のセダン。

少々の荷物を抱えていても、2人くらいなら問題もないのですが、さすがに荷物をたくさん抱えた乗務員4人を乗せるだけのスペースはなく……

 

昨夜お迎えにて来てくれたワゴン車も、4人を乗せた上で荷物を全部運ぶだけのスペースはなかったので、まずは客室乗務員2人を先にホテルへと送った上で、裕坊と副操縦士のダニエルくんは、しばらく待ちぼうけ……

深夜11時前にはピッツバーグにも到着していたのですが、結局ホテルに着いたのは深夜12時……

 

しかもおまけに、昨夜は泊まったお部屋の浴室の換気扇辺りから、笛のような雑音がほとんど一晩じゅう響きっぱなし……

気づいた時には、既に荷物を解いた上で着替えまで済ませた後だったので、フロントに部屋の交換をお願いする気力も残っておらず……

 

普段でも、宿泊滞在先では裕坊は耳栓をした上で寝ているので、何とか音は遮ることはできたものの……

寝ている時にいつの間にか耳栓が外れて、雑音で目が覚め、そのあとはなかなか思うように寝付けず……

 

ちょっと寝不足気味……

この仕事を始めて14年以上が経つのですが、どうしても長く続けていると、こういったことも一度や二度ならず起きてしまいます……

 

今日月曜日は、お天気がまずまずだったのが幸いでした…

 

ただし目的地に到着するたびに、飛行機乗り換え…

拠点先の1つであり、我がエンデバー航空の本社もあるミネアポリスでの乗り換えは頻繁にあることなので、それは分かるのですが……

 

折り返し地点であるクリーブランドでまで乗り換え……

これは飛行機の夜間整備の日程編成などで、決まることが多いのですが、その影響を受ける形になりました…

 

さらにはこの4日間のフライトの締めとなる担当便、デトロイト行きは離陸指定時刻の調整が入って、30分遅れ……

ターミナルを出発して、一旦滑走路の反対側へと回り、お月様が上がるのを見ながら、離陸時刻がやってくるのをひたすら待っておりました……

 

どうしても長く続けていると、こういったことも一度や二度ならず起きてしまいます……

綺麗なはずの夕焼けが、オレンジキャンディーに見えてしまうのは、気のせいやろか……………

 

8時前になっての、デトロイト到着でした……

それでも何とか1日乗り切りました……

 

定刻から10分遅れでの到着で、今回の4日間の任務を完了。 平常時ですと、ヨーロッパへ各方面へと向かう国際線が残っていたり、ニューヨークやアトランタミネアポリス行きなどの主要路線のフライトが残っている時間なのですが、コロナ禍の影響はまだ甚大に残っていて、最終便は軒並み7時台……既にほとんどの路線の最終便が出払っているとあって、いつもなら遅くまで営業している免税店ですらシャッターを下ろしておりました。

 

やや閑散とした中を、家路を急いだのですが…

 

 

実をいいますと、今日のクリーブランドからデトロイト行きとなった担当便の到着ゲートは、Bコンコース内…

 

デトロイト空港マクナマラ・ターミナルでは、トンネルをくぐってメインコンコース(Aコンコース)へと抜けるのですが、

トンネル内で今日耳にしたBGMといえば……

 

クリスマスソング…

 

クリスマスソング…

まだハロウィンは終わったばかりなのに……

 

ひょっとすると、飲んだくれた妖怪さんが、道ばたで寝てるかも知れんのに………

 

サンタさんだって、まだ寝てるかも知れんのに…

 

まぁ、トナカイさんたちを起こす時期ではあるのかも知れんけど…

普段は感謝祭(11月の第4木曜日)のあとに、ラジオなどで一斉にかかり出すクリスマスソング…マクナマラ・ターミナルの地下連絡通路では、既に始まっておりました……

 

そしていよいよ火曜日は、アメリカ大統領選挙戦……裕坊は未だに日本国籍を維持している日本人ですので、選挙権はありませんが…

 

 

 

今後の世界の行方に大きく影響するのは間違いだけに、裕坊も固唾を飲んで見守っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月2日(月)担当便

デルタ5135便(EDV 5135)ピッツバーグ(PIT)−ミネアポリス(MSP)

デルタ5105便(EDV 5105)ミネアポリス(MSP)−クリーブランド(CLE)

デルタ5209便(EDV 5209)クリーブランド(CLE)−デトロイト(DTW)

 

裕坊パイロット日記 11/1

アメリカの国内線中心に、小型ジェット旅客機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。

先週の金曜日に出勤しての4日間に渡るフライトは、日曜日が3日目になりました。

 

2日目の土曜日は10月31日(土)、ハロウィンの日。ただコロナウィルスの影響もあってか、イベントはかなり中止になっていたようで、今年のハロウィンは各地ともかなり地味……

 

我が家でも訪れる子供たち用に、トリック・オア・トリート(Trick or treat)用のお菓子は用意するのですが、いつもより少なめ…

それでも愛妻ちゃんによると、玄関へ出しておいたお菓子は全てなくなっていた、とのことでした。回ってきてる子、それなりの数がおったんや……

 

2日目土曜日は夕方遅くの出勤。かなりの強風の中、ホテルの送迎シャトルもかなり揺すられておりました…

実は当日は突風も吹き荒れ、最大風速なんと30メートル超え……

 

空港に着いて、飛行機まで到着…

出発ゲートに飛行機が停泊中は飛行機が動くのを防ぐために、タイヤの下に車輪止めを据え付けるのですが、

 

普段は飛行機の重量バランスの調整のために貨物室に置かれる砂袋が、錘のかわりに車輪止めに横付けして置かれておりました……

車輪止めに錘を置いているのなんて、見たことない……

 

過去に車輪止めが飛ばされたことでもあったんやろか……

 

でもどんなに飛行機が揺れようとも、空腹には勝てません……

夕食をいただいてもいい時間の出発だったので、 空港内の売店で、

 

鱈サンドイッチを購入。

タルタルソースとの相性が、とてもよかったです。

 

ミネアポリス到着…

 

2日目の最終目的地でやってきたのは、カンザス州のウィチタでした。

 

夜遅い到着だったとあって、既に土曜日の出発便は終了しており、ガラガラのターミナル…

 

今回の4日間のフライトのパートナーである副操縦士のダニエルくんは、元高校の理科の先生。裕坊がブログ用にいっぱい写真を撮っているのを知っているダニエルくん、こちらを振り返って「いいね」のサイン…

なかなかのお茶目さんです…

 

ウィチタにやってきたのは本当に久しぶりでした。

裕坊は入社後はしばらく50人乗りのCRJ−200型機に乗っていて、その当時はメンフィスからよく来ていたのですが、900型機(76人乗り)担当になってからは初めて…

 

前回来たのがいつだったか思い出せないくらい久しぶりの、ウィチタ行き担当になりました。

 

油井もあり、原油の産出もできるウィチタ。

 

アーカンソー側に面し、元々は交通の要所として発展。その後は農業従事者の増加に伴い、小麦などを集積して加工する土地としても栄えたそうです。

 

しかしカンザス州の最大工業都市ウィチタの、最大の産業はというと…

なんといっても小型機製造。軽飛行機の世界最大生産数を誇る、セスナ社の本家お膝元があります。

 

正式名称はセスナ・エアクラフト・カンパニー(Cessna Aircraft Company)。

創業は1927年で、元々はスタントパイロットだったクライド・セスナによって立ち上げられました。現在では、持株会社であるテキストロン(本社:ロードアイランド州プロビデンス)の傘下の会社になっています。

 

ウィチタ空港近郊に大きな工場を抱えて、軽飛行機を中心に生産。

 

その中でも最もポピュラーなのは、パイロットのライセンスを持っている方なら、恐らく一度は操縦したことがあるであろう、こちらの機体。

セスナ172型機・スカイホーク。

 

まさに名機中の名機で、既にこれまでの生産数は悠に30,000を超えるベストセラー中のベストセラーになりました。

世界中のどこへ行っても、見ることができます。

 

高翼機でもあり、安定性が他の軽飛行機に比べても抜群に高いのが特徴…

失速状態にもなかなか陥れることができないくらいの安定性を誇り、立て直しに一定の技術がいるきりもみ状態には、無理矢理入れないと入らないくらいの安定性…

 

ですので、一時は世界中のフライトスクールにおいても、セスナ172型機が訓練機材の主力機材として使われておりました。

この上の写真は、ちなみに裕坊も実際に乗っていた、フロリダ州のとあるフライトスクールの機体。裕坊がいた当時はコムエアー・アカデミーという名のフライトスクールでした。

 

ちなみにセスナ社は、同じ軽飛行機でも単発エンジン機だけでなく、双発エンジンプロペラ機や、

 

中短距離用の用途に最適なビジネスジェット機の生産なども手がけています。

 

 

そのウィチタ空港を、3日目はお昼下がりに出発。

 

今回の4日間のフライトでは、ミネアポリスを毎日行ったり来たり。

日曜日の晩は、折り返しのピッツバーグ行きまで、3時間近くの地上待機がありましたので、

 

久しぶりにレストランまでやってきて、

ポケ丼をいただきました。ちょっとお値段は張りますが、ハワイの海鮮市場で食べるポケ丼にも味は勝るとも劣らないです。こちらはGコンコースの出発ゲートG5の向かいのお店。SHOYUという看板が、目に入ります。

 

本音を言うなら、

メインフードコートにあるお店が再開してくれると、裕坊が乗務するリージョナルジェット機の発着ゲートからも近いので、本当は助かるのですが……

 

こちらの方は、まだまだ再開の目処は立たないようです…

 

 

日曜日の夜遅くにやってきたのは、ペンシルベニア州ピッツバーグ

 

10月後半から11月中旬にかけては、通常の年でもやや乗客数が落ち着く時期ではあるので、

ターミナルも閑散としておりました。

 

到着ロビー付近も、ガラガラ…

月曜日は、4日間のフライトの締めの日。

 

 

 

お昼頃の空港出勤です。

 

 

 

 

 

 

 

 

10月31日(土)担当便

デルタ4795便(EDV 4795)マイノット(MOT)−ミネアポリス(MSP)

デルタ4923便(EDV 4923)ミネアポリス(MSP)−ウィチタ(ICT)

11月1日(日)担当便

デルタ4874便(EDV 4874)ウィチタ(ICT)−ミネアポリス(MSP)

デルタ5073便(EDV 5073)ミネアポリス(MSP)−ピッツバーグ(PIT)

裕坊パイロット日記 10/31

アメリカの、国内線中心の地域航空会社に勤める裕坊といいます。こんにちは。

3日間のお休みをいただいて、金曜日からの4日間のフライトに出勤。

 

デトロイトからは夕方の出発になりました。ちょっとどんより曇り空の中での出発でしたが、

ミシガン湖を西へと越えると、あとは雲一つないお天気。

 

まず最初の目的地、ウィスコンシン州のアップルトンに到着した時は、快晴…

こんな日は、フライトに出ていても、とても気持ちがいいです。

 

 

ただ晴れてる時は、フライトに出る時も気をつけておいた方がいいことも、たくさんあります…

特に大統領選挙を控えた最終週ということにもなれば、なおさら…

 

 

再選を目指す現職大統領のトランプさんも、民主党から立候補しているバイデンさんとも、激戦区となる州での票獲得のため、終盤戦で忙しく東奔西走中…

よくフロリダ州の浮動票が選挙の行方を占うと言われますが、今年の場合はウィスコンシン州ミネソタ州ミシガン州などの票も選挙を大きく左右しそうな勢い… (それをアメリカでは、スイングステイト(Swing state)と呼びます)

 

この地図でいうと、黄色になっている中西部3州が激戦区。実をいいますと、昨日30日(金)は、トランプ、バイデン両氏ともミネソタ州入りして選挙演説にやってきておりました。

 

トランプ大統領は、お昼にはウィスコンシン州グリーンベイへとやってきて、夕方からはミネソタ州のローチェスターまで。

 

方やバイデン氏の方は、ミネソタ州のセント・ポールで演説。

 

トランプ大統領は現職ですので、この機体でひょっとすると移動していたかも知れません…

お馴染みのエアフォースワン。ジャンボジェット機こと、ボーイング747型機からの派生型です。

 

ただ実を言いますと、エアフォースワンとは空軍パイロットが操縦する機体に現職のアメリカ大統領が搭乗すると自動的に与えられる、無線交信用の符号を指します。

 

すなわち、もし空軍のパイロットが写真の2人乗りセスナに乗り込み、それに大統領が同乗すると、このセスナに与えられる無線交信の符号も………

エアフォースワン…………

 

 

まぁ、身長190センチのトランプ氏がこの飛行機に収まることは、物理的な点からして考えにくいですが………

 

 

そしてエアフォースワンが忙しく飛び回る時、特に選挙戦大詰めの時には、パイロットとして気をつけておかないといけないことがあります。 それは一時的飛行空域制限の発令。

英語ではTemporary Flight Restrictionsといい、普段は略してTFRと呼ばれます。

通常でも、定期航空会社の旅客便の離着陸が多い空港だったり、ジェット機の巡航高度(アメリカ国内の場合は、海抜18,000フィート以上(およそ海抜5,500メートル))などでは、その空域内を飛行するための必要条項が定められていたりするなど、空域には様々な規定というのがあります。それが、大きなイベントごとだったり、救助活動、山火事などの消火作業などの際には、特別な空域制限が発令され、空域の制限が追加されるという仕組み。 フライトサービスステーション(Flight Service Station)と呼ばれる、航空情報の管轄機関に電話をすることによって、空域制限に関する情報などは通常得られるのですが、

 

最近ではインターネットでも手軽に検索できるようになりました。

 

昨日金曜日は、お昼下がりにトランプ氏が演説のためにウィスコンシン州グリーンベイ入りしていて、

裕坊がアップルトンに到着する際にも、空域制限の注意を喚起する情報も上がっておりました……

 

ところがそれに気づかず、のほほんと遊覧飛行にでも出ている飛行機も多かったのでしょう。無線に耳をすませていると、制限空域から即刻立ち退くように警告する無線が何度も発せられていたのですが、どうやらそれすら気づかない飛行機も多かったようで………

そんな時は戦闘機が追尾してきて、警告を受けることになります。

 

余程危険な行為をしない限りは、撃墜されることはまずないらしいですが、最悪パイロット免許の取り消しに至る可能性はあります。

小さな空港から飛行機をレンタルして、ちょっとお散歩がわりにフライトへ出発、なんていう時は、この手の空域制限には本当に注意する必要があります。晴天時に気軽に軽飛行機で、というのは本当に楽しいですが、必ずフライトサービスステーションに電話を入れて、空域に関する情報は得ておきましょう。

 

 

昨日金曜日は、アップルトンに到着してからミネアポリスへと向かうフライト。普段ですと乗ってきた飛行機でそのまま向かうのですが…

運用の都合から、飛行機乗り換え……

 

デトロイトーアップルトン間は70名仕様の機材で、ミネアポリスーアップルトン間は76名仕様、ということらしいです。

 

ちなみにアップルトン空港内にあるこちらのお店のハンバーガー、けっこういけます。

昨日はお弁当を持ってきていたので、素通り……

 

デトロイトからの到着は、5番ゲートでしたが、

 

ミネアポリス行きは、3番ゲートからの出発でした…

 

ミネアポリス到着……

リージョナルジェット機をご利用の際は、Cターミナルから先は、レストラン等もほとんど閉まったままなので…

 

もし夕食などを買うのであれば、空港内に時々あるこんな看板で、営業中のお店の確認はしておいた方がいいです。

 

そしてやってきたのは、ノースダコタ州のマイノット…

 

真新しいターミナル。

 

8階建ての吹き抜け式のホテルにいるのですが…

風が強く、現在の最大瞬間風速は、およそ25メートル……

 

台風並みやな……

 

 

 

あと2時間ほどで、ホテルを出発です。

 

 

 

 

 

 

 

10月30日(金)担当便

デルタ5082便(EDV 5082)デトロイト(DTW)−アップルトン(ATW)

デルタ4995便(EDV 4995)アップルトン(ATW)−ミネアポリス(MSP)

デルタ4813便(EDV 4813)ミネアポリス(MSP)−マイノット(MOT)

 

裕坊パイロット日記 10/29

アメリカの地域航空会社に勤務する、裕坊といいます。こんにちは。

3連休のお休みをいただいて、明日金曜日から4日間のフライトへと出発します。

 

出勤前の日にすることといえば、アイロンがけして荷造り……拠点が一時期ニューヨーク・ケネディ空港だった経験から(2014年9月から2016年11月まで、所属しておりました)フライトへ出かける際は、日帰りで帰ってくる場合を除いて、今も6日分の着替えを持って出発しています。

こちらが裕坊愛用のカバン。

 

金属フレームでできているのでとても頑丈で、少々重たい物に周りを囲まれても、ちょっとやそっとのことでは壊れません…

アメリカ国内の乗務員用の用品店であれば、大抵どこででも手に入ります。

 

ほとんどの空港では、乗務員用休憩室の横にお店があったりして、一般のアクセスが見つかりにくいのが難点なのですが、

シンシナティ空港ですと、Bターミナルの出発ゲートB20の横。「クルーアウトフィッターズ・ストア(Crewoutfitters Store)」というお店がありますので、狙い目かも。

 

取っ手も当然のことながら金属製。めちゃ丈夫です。

でも……… 頑丈な分、

 

 

めちゃ重いのです……………

 

 

裕坊が乗務しているリージョナルジェット機ですと、操縦席がとても狭く、カバンを置くにはとても耐えない狭さなので、

普通に客席の荷物棚に乗せます……これがけっこういい運動だったりします……

 

裕坊は以前友人に会った時「ずいぶんと鍛えとんやなぁ〜」と言われましたが、お仕事の合間にできるというそれはそれはとても効率的な『重量挙げ』をやっているのです……ちなみに愛妻ちゃんには重すぎるらしく、到底荷物棚に乗せることなどできません……地面から数センチ持ち上げるので精一杯……

 

以前はこんなカバンも持ち歩いておりました。マニュアルがぎっしりと入ったパイロットケース。

実は米系の航空会社で、紙で印刷したマニュアルを持ち歩いていたのは、我が社が最後でした…

 

エンデバー航空でも3年前の2017年5月から、電子カバン(英語ではEFB(Electronic Flight Bag)と呼ばれています)に完全移行しました。

写真は第1世代のタブレット。連邦航空局では3年おきの置き換えを義務付けていて、我が社では今年2月に第2世代に換わっています。ちなみに第2世代は、iPad 10.2インチの2019年度版。

 

 

フライトへの出発の準備を済ませて、秋の夜長は読書の時間………

 

 

とはならず、ゲームの時間……

特に無料のパズルゲームを始めてしまうと、どうにもやめられない………

 

ただ無料のゲームですと、必ず広告が途中で入ります。今までですと、広告といえば似たようなゲームの宣伝がほとんどだったのですが……

ここ最近では、選挙戦用の宣伝がかなり入るようになりました。トランプ大統領と、バイデン・民主党候補の両氏のお顔を、何度となく拝見させていただいております。

 

民主党から立候補しているジョー・バイデン氏。安倍前首相が在任中の2015年4月に行った、アメリ連邦議会における『希望の同盟へ』という演説の際に、安倍前首相の後方に座っていた方だったりします。

当時は、オバマ政権時代の副大統領。

 

ちなみに、写真の右側後方に写っているのは、当時連邦議会下院議長を務めていたジョン・ベイナー氏(共和党)。オハイオ州シンシナティ近郊にお住まいですので、時々エンデバー航空のフライトにも乗ってこられます。

既に政界から引退されているということもありますが、スーツを着ている時のイメージと違い、とても穏やかな印象の方でした。

 

方やトランプ大統領

今でこそ、アメリカの大統領のイメージがありますが、

 

元々は不動産王。

裕坊が渡米して間もない頃は、『アプレンティス』というテレビ番組によく出ておりましたので、そちらの印象がいまだに強いです。

 

『アプレンティス(Apprentice)』とは、英語で「見習い労働者」。番組の中では、応募者の中から選ばれた一般の番組参加者がトランプ氏の繰り出す課題に取り組み、毎週脱落者が出て最後まで生き残った者が本採用されるのですが、脱落者に対して使われていたのが有名フレーズだった、

『おまえクビ〜(You're fired)』……

 

このフレーズがウケにウケて、トランプ氏は一躍人気者になってしまいました。

 

ちなみに、最後まで生き残って本採用が決まった時のフレーズは、というと……

『You're hired(おまえは採用だ)』

ただし選考基準は、相当厳しかったのを覚えています……

 

ドナルド・トランプ版は2000年代。今からおよそ20年ほど前ですので、まだトランプ氏は当時50台。

若い………

 

その言動や立ち振る舞いなどから、大統領の資質には問題ありなどと揶揄され、批判は絶えず、ここ最近の選挙戦でもかなりの劣勢が伝えられてはおりますが……

実際には、大統領としての功績や成果はちゃんと挙げていらっしゃいます。

 

大きなところで行くと、まずは経済政策。先月のギャラップの世論調査では、回答者の56%が「4年前よりも暮らし向きや良くなっている」と回答。しかも直近の大統領5名で比較しても高評価で、実は半数以上を超えているのはトランプ氏1人だけ…

 

ドナルド・トランプ大統領(2020年):56%

バラク・オバマ大統領(2012年):45%

ジョージ・ブッシュ大統領(子)(2004年):47%

ジョージ・ブッシュ大統領(父)(1992年):38%

ロナルド・レーガン大統領(1984年):44%

 

経済もさることながら、裕坊的に舌を巻くのは、「無駄な戦争はしない」という公約の実行。裕坊の記憶に間違いがなければ、在任中に戦争を一切しなかったアメリカ大統領は、過去45名いる大統領の中でも、トランプ氏だけだったはず……

 

のみならず、中東和平には意外なほどに尽力しています。この選挙戦真っ只中にあって、次々にイスラエルアラブ諸国との和平合意を仲介。アラブ首長国連邦UAE)、バーレーンに続き、先週にはスーダンイスラエルとの国交正常化に調印することになりました。

先月にも、セルビアと旧ユーゴスラビアセルビア自治州だったコソボが、経済分野における正常化に合意。

 

1999年にコソボ紛争が勃発した際には、クリントン政権コソボアルバニア人側)を支援してベオグラード空爆したのを、裕坊世代の方ならよく覚えていらっしゃることと思います。そのクリントン政権とは真逆の対応をして、中東地域の和平に尽力をしている点は、本来であれば今回の選挙戦で取り上げられて然るべき、トランプ大統領の立派な成果。

 

リベラル系のメディア(特にCNN)では、トランプ劣勢を伝えてはいるものの、人気は元々根強いトランプ大統領。コロナ対策は明らかに失敗してしまいましたが、それでも裕坊の予想はトランプ氏が勝つ……選挙戦にこれだけの注目を集め、政治への関心をここまで引き寄せたというだけでも、トランプ大統領の功績は大きい、に一票です。

 

 

 

明日はお昼過ぎに出発です。