yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 3/12

米国リージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

本日木曜日、5日間におけるフライトをこなし終えて帰宅。3日目は担当便がない到着地での1日滞在で、後半の4日目と5日目は、いずれも早朝の出発のパターン……

 

朝5時台ですと、ホテルでもチラホラ起きている方も見かけるのですが、さすがに3時台ともなると人影はなし……

 

それでもホテルは、超早朝出発の裕坊たちを気遣って、朝から簡単に食べられるものを準備してくれておりました……

涙が出そう………

 

さすがに乗る人もいないよな〜、と思っていたのですが……

 

閑散としている空港の入り口…

 

デトロイト行きには、既に4時半ごろには、結構な数のお客様が出発を待っていらっしゃいました…

 

早朝の出発とあって、ゲートの数が足りず、水曜日の朝はサウスウエスト航空が本来使っているゲートからの出発。

サウスウエスト航空は座席指定制ではなく、持っているチケットの種類で搭乗の順番が決められていて、先に搭乗した方から自由に座席が選べる仕組み……

 

そのため150人の客席を持つ飛行機といえども、我々リージョナルジェット機とほぼ同じ30分で十分に折り返してしまいます……

 

本日木曜日は、ニューハンプシャー州マンチェスターからの、デトロイト行きを担当。

管制塔が照らし出されているので、夜になると遠くからでも視認できるのがウリ……

 

今日はアラバマ州の最大の都市、バーミングハムをデトロイトから往復して、5日間のフライトの締めとなりました。

実をいいますと、ここへとやってきたのは、ほぼ5年ぶり……ターミナルは、かなりきれいになった気がする……

 

後半4日目、5日目は、普段よく乗務している76名仕様の機体ではなく、CRJ−700型機で、客席は69席仕様。

4日目、5日目で合計5便を担当しましたが、69席に対して、1便あたりの平均搭乗者数は42名。搭乗率でいうと、ちょうど60%ほどでした。時期的に普段の年でもまだ落ち着いている時期ではあるのですが、それでもいつもの年に比べると、やや少なめ………アメリカでも認識されるようになり、脅威が感じられるようになってきているコロナウィルス、少しずつ影響が出てきているのかも知れません……

 

ここに来て世界中に拡散し、社会を撹乱しているコロナウィルス。日本でも大相撲やプロ野球のオープン戦が無観客開催になり、高校野球の選抜大会は、第2次世界大戦のときの特別なケースを除いて、初めて中止になってしまったのだそうですね。ただ学校を積極的に休校し、イベントごとを控えるなどして人と人の接触を押さえている日本。亡くなってしまった方や重篤患者が劇的に増えていないのは、後手後手に回ったと揶揄される安倍政権のコロナ対策が、被害を最小限に食い止めているのに、一役買っているのではと思います。

 

日本で3月12日現在、確認されている感染者の方の数は、620名。死者15名で、人工呼吸器装着の患者の方などの重篤な症状を抱えている方の数が29名。その一方で、実際にはなかなか報じられることがありませんが、3月12日の時点で退院されている方の数も、123名いらっしゃいます。健常者であれば、陽性と診断されていても、肺炎の症状が出ることがない場合も多く、そういった方の数も230名。高齢の方や既往症を抱えた方は、コロナウィルスへの感染には、細心の注意を払う必要がありますが、健常者の方であれば、無症状のまま完治してしまうケースもあるなど、基本的には病毒性の弱いウィルスであることは、データの上でもハッキリしていますので、マスコミにはそういった真実を報道していただきたいですね。

 

既に1月31日には、国立感染研究所にて新型コロナウィルスの分離に成功していて、日本国内で抗ウィルス薬やワクチンの開発への道は既に開かれているそうです。なんとか時間稼ぎをしている間に、治療薬の開発に漕ぎ着けられることを、心から期待したいです。

 

 

アメリカでは先月までは、ほとんど対岸の火事くらいの認識しかありませんでしたが、アメリカでも急速に感染が広まっているとあって、危機意識はハッキリと目に見えて現れるようになってきました。トランプ大統領が、ヨーロッパ各地(イギリスを除く)からの渡航を制限したのは記憶に新しい話。帰国便の足を奪われては困ると、今ヨーロッパの各空港では、アメリカへ向けての出国便に乗客の方が殺到しているそうです。実際には、アメリカ市民、或いは永住権保持者であれば、渡航制限の対象にはなりませんので、落ち着いて行動していただきたいのですが……

 

それに先だって、デルタ航空からは今後国際線を25%減便、国内線でも最大15%の減便をすることが決まったそうです。ちなみに日本便は、東京からオレゴン州ポートランド行きが、週3便に減便、アトランタミネアポリス発着便も週5便体制に減便ということになるらしいです。ちなみに、デトロイト線、ロサンゼルス、ホノルル、シアトル便については、今のところ従来通りの運航が確保されるのだとか……

 

裕坊は、デルタ航空の子会社の従業員。主に乗っているのは76名仕様のリージョナルジェット機。需要が比較的穏やかな路線を中心に乗務しているのですが、現在コロナウィルスがアメリカ全体で広がっているとあって、デルタ航空も国内に関しては、どうやら様子見………本来であれば毎月10日を過ぎる頃になると、翌月のスケジュールの調整に入り、5日間ほどの入札期間を経て、毎月20日前後に発表になるのですが(我が社の場合は、毎月18日に翌月スケジュールが発表)……

 

今月は諸般の事情を考慮して、スケジュールの発表を延期するそうです………

 

 

今後予定している便が減便になる可能性あり……裕坊自身も、しばらくは様子見です……

 

 

金曜日と土曜日、2日間のお休みです。

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/10

リージョナルジェット機で、米国東側を中心に飛んでいる、裕坊と申します。こんにちは。

先日日曜日に5日間のフライトを始めて、今日3日目の火曜日は運用の関係からフライトはなく、ホテルで1日を過ごしています。運用の関係とは、機材の関係。とはいっても厳密にいうと、同型機種系列の座席数の違い。

 

同型機種系列で、機材が違うパターンというのを、デルタ航空が使用しているエアバスシリーズを例に挙げてみると……

 

主翼上の非常口出口が1つしかないエアバス319型機(132名仕様)と、

 

非常用出口が2つ装着の、エアバス320型機(157名仕様)の違いといった具合……

よほどの航空機マニアでもなければ、まず違いにすら分からない程度の差……そして操縦特性自体にもほとんど違いがないので、航空会社では、エアバス320型機乗務担当のパイロットであれば、エアバス319型機、また最新型のエアバス321型機なども兼用で乗務が可能になるのです。

 

方や、裕坊が乗務している機体で比較してみると………

 

まず、こちらが裕坊が現在乗っている、CRJ−900型機(76名仕様)。

 

そしてこちらが、かつて乗務していたCRJ−200型機(50名仕様)。

見た目はエアバスシリーズの違いとほとんど同じ。コックピットを見渡してみても、レイアウトなども基本は同じで、あまり違いはありません……

 

ただCRJシリーズの場合は、客室には乗っていただくとすぐに違いが分かります。900型機ですと、ファーストクラスも12席備わっておりますし、

 

床が下げられ、相対的に天井が高くなって開放感のある客室内……

小さな機体であることには変わりはないのですが、真ん中の座席がないことで、ビジネスで頻繁に利用されるお客様などには、意外にも好評なCRJの900型シリーズ。

 

最近ですと、デルタ航空本体でも多く採用されている、ムードライト付きの機体も増えてきました。

 

それに比べると、初期型のCRJは天井が低く……

 

狭くて窮屈な印象を拭えないのが、残念……

ファーストクラスがない上に、WiFiの装備もありませんので、上空ではインターネットも使えないこともあって、お客様の評判も決していいとはいえないのが実情……

 

見た目がほとんど同じなので、本来であれば200型機も900型機も問題無く兼用で乗務できそうなものなのですが………実は滑走路へ向かって進入する際の、機首の角度に大きな違いがあるのです。

 

こちら900型機ですと、ほぼ地面に対して水平かやや機首上げの状態で滑走路へと入るのに対し……

 

200型機ですと、ほぼ3度ほど機首を下げた状態で滑走路へと入ってきます。

これは離着陸時に使われる、主翼先端にある補助翼の違いが起因します。

 

900型機であれば前側にも補助翼がついているのですが、それが初期型の200型機にはなし……それでも会社によっては、CRJシリーズの担当パイロットであれば、全部の型をカバーしている会社もあります。それが我が社の場合は200型機と900型機における担当を、はっきりと区別していますので、地方都市によっては使用機材に偏りが出る場合、どうしても丸々1日の滞在が必要になるケースが出てくるのです。今日はまさにその典型………

 

需要が比較的少ない地方都市の場合、長距離を移動する乗客の皆さんの需要にお応えして、早朝始発便に客席数が多い機体を割り当て、日中は座席数が少ない機体を割り当てるのが普通。地方路線の中でも需要が限られる空港の場合、900型機は深夜早朝のみの運用に偏るために、時として今日のように1日丸々宿泊滞在になってしまいます。これも地方路線を中心に担う、リージョナル航空会社ならでは………

 

今回の5日間のフライトは、前半2日間は折り返しにあまり時間がなく、あちこちを飛び回っておりました……

 

世界有数の資産家で、伝説の投資家とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏の生まれ育ちで、現在もなお住居があるネブラスカ州オマハを往復してみたり……

美味しいステーキ牛肉で知られる町でもあります。

 

ミネアポリスから車でおよそ1時間ちょっとで行けてしまうという、ミネソタ州のローチェスターにも宿泊で来ておりました。

 

こじんまりとした、地方都市ならではのターミナル内。

 

大きな窓から、飛行機がすぐ間近に見えるのも、地方の空港ならでは……

 

そして2日目の最終目的地になったのが、メイン州ポートランド

 

煉瓦建ての、歴史ある風情ある建物が立ち並ぶ港町。

 

インスタ映えがする通りが、いくつも並びます。

 

レストランも充実していて、

 

シーフードでも知られる、ポートランド……

ただ、今日はどこにも出かけることなく、ほぼ1日部屋に篭っておりました……

 

なぜなら、明日は超早起きの空港ショーアップ… … 明日朝担当の、始発便の出発時刻………

 

 

5時16分…………

 

 

空港ショーアップ………………

 

 

 

4時31分…………………………

 

 

これもちろんのことながら、午前でございます………………

 

 

その昔裕坊は、志村けんさんのだいじょうぶだぁ〜をよく見ておりまして、いしのようこさんとの夫婦コントが大好きだったのですが、そのお約束フレーズといえば、

 

志村けんさん:明日は、羽田に6時だから、取りあえず、5時に起きりゃいっか。

いしのようこさん:ご、ご、ご、ごじ〜〜〜〜???

 

 

明日の裕坊、ホテル出発は4時10分のタクシーのお迎えだから、とりあえず2時に起きりゃいっか………………………………

 

 

に、に、に、に、に、に、に…………………

にじ…………………………………………………

 

 

国内ではほぼ深夜専門の貨物専用機パイロットもビックリの時間。しかもデトロイトまでを担当したあと、2時間待機した後で、さらにもう1便を担当です…………

 

これもリージョナル航空会社ならではです………………

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/7

米国リージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

土曜日まで4日間連続のまとまったお休みをいただき、明日から5日連続のフライトへと出かけることになりました。土曜日は本来であれば、息子くんの剣道の練習日。日本語補修校(毎週土曜日だけの開校)がある学校の体育館が、練習会場となるのですが、ここ最近急拡大を続けているコロナウィルスの煽りを受けて、

 

本日は練習中止……

まだミシガン州では、3月7日時点では感染者の報告はなし。ただ人の移動が続く限り、ミシガン州でも感染者が報告されるのは、おそらく時間の問題でしょう……アメリカのほぼ中央に位置するミズーリ州でも、初感染者が出たもよう。現在アメリカ合衆国全体では、400名ほどの感染者がいるのだそうですね(いずれも3月7日現在)。 東海岸ニューヨーク州では、イランに渡航していた女性の感染が、3月1日になって確認され、およそ1週間ほどで感染者の数が70名を超えています。

 

これ以上の拡大を食い止めるために、ニューヨーク州クオモ州知事は、土曜日になって非常事態宣言を発令……

 

裕坊が勤める会社は、デルタ航空傘下の子会社。ニューヨーク州における運航が、社内全体の3割を占めていますので、今後何らかの影響が出てくるかも知れません…

 

普段アメリカではまず見ることがない、マスク姿の方も最近では見かけることが多くなってきているんだそうです。

 

国際線、特にアジアからの発着の際には、空港職員も念入りに空港施設を除菌したり……

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これからアメリカでも、人の動きを制限する施策が出てくる可能性は大いにあり……今後の動向には、裕坊も十分注意を払って行きたいと思います。

 

今日土曜日のデトロイト地方は、空気自体はけっこうヒンヤリだったものの、雲一つない快晴のお天気……

午後4時から始まるはずだった、息子くんの剣道の練習は中止になりましたので……

 

かなり型落ちしていた愛妻ちゃんのiPadの買い替えに、アップルストアがあるモールへとお出かけしてまいりました。

 

まだミシガン州では、感染の報告が入っておりませんので、トイレットペーパーなどの買い占めなど、一部では影響もあるものの、モールなどでは普段とはあまり変わらない光景……

アップルストアでも、休日ならではの大盛況でした。それでもアップルストアでの対応は、本当に手際がいいので、待ってもせいぜい20分………

 

そのあとは、プレッツェルを食べてみたり……

 

フードコートで、夕食をいただいたり……

一度ミシガン州での感染報告が入ると、急に人の動きも変わるでしょうし、不急不要の外出を控えるような指示が出る可能性も大ですから…… そうなると、こうして外出ができるのも、今のうちかも知れません……

 

 

幸い、今回のコロナウィルスは、エボラ熱の時と比較すると病毒性がとても弱く、健常者の方であれば8割の方がほとんど自覚症状なしに治癒してしまうことが分かってきています。普段から予防を心がけ、もし自らの感染が疑われる場合には、症状が悪化させないようにまずは自宅療養に努め、どうしても高熱が続いて診察治療の必要が出てきた場合に医療機関を訪問する、といったコロナウィルスの基本的な対処法に忠実に、裕坊自身も行動していきたいと思います。

新聞等のマスコミでは、感染者数の拡大の様子や、今まで感染が報告されていなかった地域での新規の感染者のことなどを、大々的に報じています。中には検査の数を増やすことができない、日本の医療体制を批判するマスコミ等も………

 

でも皆さんには、冷静に考えていただきたいのです。ここで検査数をいたずらに増やして感染者数を把握したとしても、対応処置はなく、逆に現在韓国で起こっている医療崩壊を招きかねません……

 

 

なぜなら、感染者数を把握したところで、医療機関も対応のしようがないから……

 

 

まだワクチンもなく、確実な治療法が確立されていない現段階では、病院で受診をするにしても、病院側でもできるのは対症療法のみ。

しかも健常者であれば、自覚症状がほとんどないため、感染しているのかどうかが分かりにくい、という今回のコロナウィルスの特徴が、 余計に事を大きくしている側面も見逃せません。

 

 

もし対処法が確立しているのであれば、感染者数の把握は重要な意味を持ちます。医療スタッフの配分から治療薬、機材などの配置、配送の準備、治療スケジュールの作成など、具体的な治療計画を立てることができるのです。でも新規の感染症では、感染者数を把握したところで、結局は絵に描いたモチ……

 

感染者数をいたずらに増やせば増やすほど、社会不安を助長するだけで、住民の方達が一気に医療機関に押し寄せたとしたら…………

 

実際にこれが、韓国で現実のものとなってしまいました……

 

陽性と診断された軽症患者で病院や病床は溢れ返り、また大量検査を行うが故に医療リソースを占領されることになった挙句、医療従事者が数百名単位でウィルスに感染する事態となり、自宅隔離状態………高血圧であったり、心臓病、胃や腸などの消化器系の病気など、コロナウィルスとは違う疾患で入院していた患者が通常の診療を受けることができず、重篤患者ですら放置状態…………

 

 

これを反面教師にして、日本でこの状態が起こることを、未然に防がなくてはなりません。 ですから、現段階で最も重要なのは、感染者数の把握ではなく、死者数を抑え、そして感染を助長する環境を封じ込めることだと、裕坊は考えるのです。

 

感染者数が多く発生している国や地域からの渡航を制限し、国内でも不要不急の外出をなるべく控え、多少経済に影響が出たとしても、イベントを延期したり中止にしたり、或いは自宅勤務が可能なのであれば、自宅勤務体制を取ったり、どうしても出勤が必要なのであれば、ラッシュの時間を避けての出勤を促したりなど……人と人の接触の機会を減らし、ウィルスの感染拡大の抑え込みを狙った今回の安倍総理の決断。後手後手に回ったことは事実ですが、この判断は大いに支持されるべきに一票です。

 

クルーズ船のことも含めて、今回は前例のないことが往々にして発生しました。マニュアルでは到底カバーしてきれない事態の数々。先月受けた裕坊の年次フライトトレーニングも、それを反映したものでした。危機管理というものには、100%の答え、というのはありません。避けることができない被害の中から、最小のものを選択する、今回のコロナウィルスに関していうと、これ以外には医療従事者の方たちですら、他に選択肢がないのです。

 

 

言うは易く、行うは難し。批判をするのは簡単です。でもそれを実行するのは、決して生易しいことではありません。マスコミを通して、安倍総理の決断には、科学的根拠のないものだ、と批判をしている人もいます。裕坊は、では代案は、とその方に直接お聞きしてみたいです。よくよく吟味してみると、安倍総理の熟慮している様子が、裕坊にはヒシヒシと伝わってきます。

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/6

3月の佳境のスケジュールを控えて、戦々恐々とするリージョナル航空社員、裕坊と申します。こんにちは。

 

先日6日連続に渡るフライトを終え、今月唯一のまとまったお休みをいただき、3月は2週目以降は怒濤のスケジュール。そのうちの数日は、自ら休日返上して入れたフライト……昼夜問わず仕事に勤しんでいた父親の血を、しっかりと引き継いでおります。

ただ、トランジスタトリニトロンと、当時の画期的なテレビ技術で世界の最先端を行っていた父親の自慢の技術開発屋の血は、残念ながら微塵たりとも引いてはおりません…………

 

息子の自分が言うのもなんですが、父親は数学の才能は明らかに抜きんでておりました。微分積分がちんぷんかんぷんだった高校時代の裕坊。父親にその基礎をしっかり叩き込まれて、なんとか赤点を逃れるていたらく………

 

父親は大学時代は、その当時流行っていたボーリングや、フォークソング、テニスなどに明け暮れ、通常の数学の授業などは一度も出たことがなく、試験の会場すら知らなかったらしいです。それでも数学の成績は、工学部(某旧帝大)でもいつも一番手だったらしい………同級生の方が、数学の問題が分からなくて、よく試験前に父親のところに聞きに行っていたそうですので、あながちただの自慢でもなかったのでしょう……

 

 

そんな才能、何か1つでいいから欲しい……………

 

 

その後、父親は某電機メーカーを志半ばで退社して地元へと帰り、祖父の家業だった薬局を引き継いで、40代後半からは薬局経営に勤しんでおりましたが、息子の自分から見ていても、自らの才能を明らかに発揮できずに潰してしまっておりました。残念ながら、率直に言って企業経営のセンスはなかった………もっと技術屋として輝いていて欲しかったなぁ………父親は既に6年前、間質性肺炎で他界してしまいましたが、今でもそこは心残りです……本人は生前悔いがない人生だったと言っておりましたが……

 

裕坊にはそんな人と違う才能などは、欠片も微塵もなかったくせに、小学校4年生の頃から塾通いだけはしていたとあって、中学・高校は私立の中高一貫教育の学校へと通いました。1つには荒れに荒れていた、当時の公立中学校を避ける意味合いもありましたが………ただ通った学校は、当時は男子校(現在は共学となりました)…………女子のいる学校に行きたくて行きたくて仕方なかった、高校時代の裕坊。女子の多い理系の学部をよくよく探してみると………

 

 

薬学部がどこも、女子の数では抜きんでている………………………

実家が薬局関係だったから、その流れで薬学部に行った、なんてのはあくまでタテマエ………………

 

女子の数だけをモチベーションに、一浪までして受験勉強。晴れてとある私立大学の薬学部に合格となり…………

 

ただ正直告白しますと、裕坊の母校の薬学部は、当時は薬学科と製薬化学科とに分かれておりまして…………… 製薬化学科は、男子のみ…………

 

入学願書に、「もし薬学科に不合格となった場合、男子であれば、点数さえ達していれば製薬化学科に入学が可能になりますが、それを希望しますか」との項目に×をしたのは、言うまでもありません………

晴れて第一希望の薬学科に入学、成績表は赤点だらけながらも、無事4年で卒業…………成績は毎年ヒヤヒヤものの、超低空飛行。雲底が低い中でも有視界飛行を保つ、ブッシュパイロットと呼ばれるパイロット中のパイロットもビックリの超低空飛行。追試は、日常茶飯事のように、受けておりました………

 

 

今でもたまに、追試の勉強に追われる夢を見ることがあります…………………………

よく4年で卒業できたもんやわ……………… (ちなみに、現在では薬学部は、全て6年制となっています)

 

 

前置きがかなり長くなってしまいましたが、実を言いますと今年は裕坊の母校の同窓会。4月の大型連休前に予定されているのですが、果たして……………それをモチベーションの1つにして、休日返上のフライトも入れていたのですが………ひょっとして、もう中止が決まってしまったかも…………

 

 

ただ老後に向けて、貯金が絶対的に足りないことには変わりがないので、フライトが頑張れるうちは、頑張ります…………

 

 

現在話題を席巻している、世界的に拡大を続けているコロナウィルスの感染者は、3月7日時点でとうとう10万人を超えてしまいましたね。対岸の火事として楽観的に見ていたアメリカでも、シアトルで感染者、死亡者が出てしまったことから、風向きが全く変わってしまいました。

 

さらには、日本の対応が杜撰で後手後手だったとして、各国マスコミの批判を買うことになったクルーズ船への対処。横浜港に寄港した「ダイヤモンド・プリンセス」と同じ、「プリンセス・クルーズ社」が管理する「グランド・プリンセス号」が、カリフォルニア州沖で、接岸を拒否されて沖合に停泊中(3月7日現在)。その対応ぶりを見ていると、結局は横浜港での「ダイヤモンド・プリンセス号」に対する日本の対応とほぼ同じようになっているようですね。

 

日本の対応が遅く、「船内における感染が拡大した」との批判が世界中で渦巻きましたが、結果的には日本の医療チームは、最大限できる対処はしたのではないか、と裕坊は思っています。3,000人を超える乗客乗員を、一度に隔離して収容できる施設などありませんし(野球場やサッカー場などに仮設テントでも設置していいというのであれば、話は変わるかも知れませんが、そうなるとインフルエンザや風邪など一般的な冬の感染症を蔓延させて、事態を悪化させる恐れが生じます)、検査キットもままならない状態であれば、船内に留まらせておくことは、あながち誤った判断ではなかったのではないか、と思います。

 

事実イタリアでは、7,000名を超える乗客乗員を2名の感染者だけを隔離して、他の方たちを下船させることを決断。どこまで因果関係があるのかは分かりませんが、イタリア国内での感染者が4636名(3月7日時点)、対して日本の感染者が414名(同じく3月7日まで)に留まっているところからすると、日本医療チームの努力は数字上は報われた、と言っていいのではないか、と思います。中には、クルーズ船内の検査、治療に当たった方の中から感染された方もいらっしゃったようですから、しばらくゆっくりと静養していただきたいです。

 

 

土曜日、もう1日お休みをいただいて、日曜日からフライトへと出発します。

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/5

世界のニュースの閲覧に余念がない、リージョナル航空社員の裕坊と申します。こんにちは。

先日は3日間、4日間と合計で連続7日間立て続けに入っていたフライトが短縮になり、6日目にて帰宅。後半のフライトで、とある宿泊滞在先で30時間の宿泊滞在の予定が入っていて、ギリギリ航空連邦法の規定を満たしていたのですが、飛行機が故障して遅延。敢えなくフライトの予定が変わって6日間に短縮。6日目にての帰宅と相成りました……

こちらは乗務を終えて、従業員専用駐車場へのシャトルバスを降りた時の写真。

 

1日多くお休みをいただく形になり、愛妻ちゃんの乗る乗用車のエンジンオイルを交換して、途中トイレットペーパーの補充に、コストコにてお買い物。

さすがにトイレットペーパーの買い付けの波は、アメリカにも伝わってきていて、今日は多くのお客さんがカートいっぱいにトイレットペーパーをたくさん積んでおりました。でもコストコのトイレットペーパーは、1つのロールがジャンボサイズな上に、1つのパッケージに30ロール………

 

中には、8つものパッケージを2つのカートに乗せて歩いているお客さんも見受けましたが………

 

 

それだけあったら、我が家ならほぼ1年持ってしまう…………

 

 

遠い遠いアジアでの出来事とあって、のんびり悠長に構えていた一般のアメリカ人の方も、カリフォルニア州ニューヨーク州などの人口規模の大きい州での感染者が出たとあって、さすがに脅威を身近なものに感じるようになったのかも知れません……(3月6日現在、14の州にて感染者)

 

ただアメリカの場合は、毎年インフルエンザが猛威を振るい、今年も既に1万人以上の方が亡くなっていますので、むしろそちらの方にも留意しておかなくてはいけませんが………

 

 

そんな中、安倍総理は小中高校に対して3学期の残り日程を臨時休校するように要請して、全国でほぼ400の学校が一斉休校を決断したようですね。安倍総理の会見では、「子どもたちを守る」が謳い文句だったようですが、実際には国全体の爆発的感染のピークを抑えたり、高齢者や基礎疾患者を守ったりするという「社会防衛的な措置」の意味合いの方が強いんだそうです。成人の活動を抑制すると、経済的なダメージが大きくなり、そのダメージが少ない子どもたちの活動をまずは抑制するのだとか。

 

学校は特に、集団感染による感染拡大の大きな媒体に今まででもなっているという記録があり、特に1918年に大流行したスペイン風邪(合計の感染者5億人、死者5,000万人以上)では、軍と学校が大きな媒介役になってしまったのだそうです。一斉休校は、媒介先における集団感染を防ぐという点で、とても意義が大きいのだとか。

 

 

そして今日(3/5)になって、やっとのことで中国全土、さらには感染が急拡大したお隣韓国からも、実質入国制限となるビザ効力停止と、渡航者の指定場所における2週間待機を発表しましたね。 3月5日時点で既に8万人の感染者を抱える中国、さらには日本の感染者数を一気に通り越して、それが収まる気配を一向に見せない韓国(3月5日時点で6,000名の感染者)ですから、今からでも水際での感染拡大防止は、十分に意義があると思います。

 

新型のウィルスによる疾患とあって、仮に陽性と診断されても確実な治療法はないわけですから、今1番確実にできることと言えば、専門家の方たちも指摘しているように、時間稼ぎだと裕坊も思います。 武田薬品工業(本社大阪市)では、回復者の方の血漿を取り出すことによる治療薬の開発が始まっているそうですし、抗インフルエンザ薬のアビガンや、中国ではエボラ熱治療薬であるレムデシビルによる臨床試験も既に始まっています。時間稼ぎができている間に、治療法が確立されることを期待したいものです。

 

ここ最近は、2002年から2004年にかけて流行したSARS重症急性呼吸器症候群)、2012年に急拡大したMERS(中東呼吸器症候群)など、ほぼ10年周期でコロナウィルスが媒介する新型肺炎が相次いでいます。最近よく取り上げられるCDC(Centers for Disease Control and prevention:疫病予防管理センター)に相当する機関を日本でも立ち上げ、新型疫病の世界拡大に対する対策や緊急時のマニュアル、初動体制の確立だけでなく、基礎研究、臨床、公衆衛生、具体的治療法などを管轄できるよう、安倍総理を初め日本政府と厚生労働省にはつくづくお願いしたいです。

 

日本には既に、2015年に「日本医療研究開発機構」という機関が立ち上がっていて医療に関連する様々な研究は進んでいますが、そこから一歩踏み込んで疫病対策専門の機関を作りあげ、疫病から国民を守る役割を担う機関の立ち上げを、是非お願いしましょう。

 

 

今日木曜日は、「トイレットペーパー確保の任務」を終え(購入したのは、1パックだけでしたが)、お天気がよかったので、そのあと洗車……

 

先週はほんのちょっとではありましたが、雪が積もりましたので、道路にはハデな量の塩が撒かれていたので………

今日は塩の振り落とし……

 

 

あともう2日間、お休みをいただきます。

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/3

いつも長く家を空けて、妻に迷惑ばかりかけているリージョナルジェット機運転手、裕坊です。こんにちは。

今日火曜日は本来組んでいた7日連続のフライトのうちの6日目。ただ予定が変わって、1日短縮になり、結局今日帰宅………

 

本来であれば、火曜日はメイン州の港町ポートランドにて1日丸々宿泊滞在の予定で、優雅にこんな夕食をいただいているはずが…………

 

気付いたら、我が家でこんなものを頂いてました………

ガッツリ2食分食っちまった……………………

 

連邦航空法上、連続で勤務ができるのは6日まで。1週間のうち、どこかで連続する30時間の休息を取ることが義務づけられていて、結局それに抵触することになってしまいました。

 

実をいうと、本来であれば火曜日に入っていたポートランドでの休息は、スケジュール上では30時間4分で、7日連続勤務でありながらギリギリ合法だったのですが……… 本来乗る予定だった飛行機が故障……… 故障というよりは、金属疲労に近い症状が出てきたといった方が、正確かも知れません………

 

異常が起こっていたのは、飛行中の主翼やエンジンへの着氷を防止する装置。この時期、上空の空気は通常ですと氷点下。雲の中を通過すると、雲の中の水滴が主翼や尾翼の先端部分や、エンジンの吸気口などに当たって、氷結が起こります。

 

氷結をそのままにしておくと、エンジンに空気を取り込めなくなりますし、

 

主翼も揚力を得られなくなるので、氷結を防がないといけません。

 

氷結の激しい状態の中を着陸すると、着陸後の主翼がこんな風になっていたりします……

 

そこで利用するのが、エンジンに取り込んでいる圧縮空気の一部……

ジェット機のエンジンは、吸気口部分が10枚前後のブレードで分かれていて、空気を圧縮した上で燃焼室へと空気を送り込むのですが、空気は圧縮されるとともに温度も高くなりますので、その高音の空気の一部を利用することによって、氷結している氷を溶かすことができます。

 

操縦室内にある、頭上のパネルについている防氷用のスイッチを入れると……

 

エンジンに取り込んでいる空気が送られて、氷を溶かす仕組み……

当然のことながら、圧縮空気の一部を利用しますので、エンジン出力は若干落ちます。巡航中であれば、さほど影響はないのですが、上昇中だと明らかにパワーが落ちるのが分かります。

 

送られる空気はかなりの高音ですから、漏れがないかを監視する装置が、管回り全体に配備されています。本来使うはずだった飛行機に、どうやら漏れを示す警告が上がってきていたらしく、スペアの飛行機を使うハメになり、定刻から1時間の遅れ……

 

昨日月曜日は、その前日の最終目的地だったケンタッキー州レキシントンからデトロイト行きが裕坊の担当1本目。ところが飛行機の到着が遅れて1時間近く待つことになり、次のフライトも40分遅らせざるを得なくなったのですが、それだと到着先のメイン州ポートランドでの宿泊滞在時間が30時間を割り込むことになり、このままだと7日目の運航ができなくなってしまう………

 

さすがに乗務員管理課は、それには気づいていて、先手を打ってきました。レキシントンを出発する前に、裕坊の予定を変更。ポートランド行きの乗務を外され、裕坊は違う目的地へと向かうことに………

 

デトロイトに50分ほど遅れて到着した後、向かったのは、デトロイト・メトロポリタン空港から車でもおよそ2時間ほどで行けてしまうという……

ランシング………実をいうと、裕坊が住んでいるミシガン州の、立派な州都でございます。

 

1年を通して、全便リージョナルジェット機による運航で、現在は大手本体による運航はありません……町の規模も小さく、昨夜宿泊したホテルの周辺も閑散………

 

ただダウンタウンまで足を伸ばせば、町は綺麗に整備されていて、

 

厳かな議事堂も見ることができます。

アメリカには、人口規模が数万人ほどの小都市に各州の州都が置かれている例が少ないのですが、ミシガン州もその1つ。理由は様々ですが、ミシガン州の場合は米英戦争の影響がどうやら大きかったようです。

 

かつての州都はデトロイトだったそうなのですが、実はデトロイトといえば、川を挟んで向かい側にはすぐカナダ。19世期初頭はまだ米英戦争が続いていた時代で、特に戦争初期の1812年から1813年にかけては、デトロイトはイギリス傘下のカナダ領になってみたり、その翌年にはアメリカが領土を取り戻してみたりと、かなり不安定。そこで地政学的に安定な内陸部に、州都を移転させる必然性があったらしいです。

 

候補はミシガン大学があるアナーバーを筆頭に、ジャクソン、マーシャルなどいくつかあったようなのですが、どれも決め手にかけて、最終的にミシガン州議会下院によって決まったのが、1847年のこと。

ただし州都でありながら、ランシング市の属する郡庁所在地ではないというのが、ランシングの面白いところ。ランシング市のあるインガム郡の郡庁所在地は、お隣町のメイソン。州都でありながら郡庁所在地でないのは、アメリカ広しといえども、ここミシガン州だけなんだそうです。

 

人口は11万人ほどと、のどかなランシング……

 

どこまでものどかな風景が続いていて……

 

リージョナルジェット機による運航だけになっているランシング空港…

今日も閑散としていました。 車で2時間ほどの距離ですので、

 

飛行機で一旦飛び上がると、20分ほどで到着………

夕方4時過ぎには、合計で6日間に渡ったフライトが終了。

 

 

予定から1日短縮になり、明日からしばらくお休みです。

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 3/1

風に煽られやすい小型機を専門とする操縦士、裕坊と申します。こんにちは。

3日連続、4日連続と続く、合計7日連続のフライトに出ている裕坊。昨日土曜日に、まず前半の3日間のフライトを終えて帰宅しました。今回の3日間はCRJシリーズの700型機が中心。全部で7本あった担当便のうちの5便が、69人乗り仕様の700型機でした。

 

同じCRJシリーズなので、見た目はほとんど一緒。外見の違いといえば、全長が違うことを除くと、主翼上の非常口が違うことくらい。

900型機(76名仕様)は、2つあるのに対して……

 

700型機ですと、1つだけ……

ただビジネス等でご利用が多い方ですと、搭乗口を入った瞬間にその違いが分かります。

 

900型機ですと、前方のギャレーの横に化粧室がついているのに対し………

 

700型には、それがありませんので…………………

少々お手数ですが、化粧室ご利用の方には、機体最後方まで歩いていただくことになりますので、ご搭乗前におトイレは済ませておいた方がいいです……………

 

このCRJ−700型機、ここ最近デルタ航空との契約があるリージョナル航空会社の再編に伴い、他社から我がエンデバー航空への移管が次々に進んでいます…それに伴って、しばらくぶりに訪れることになった都市もあり、

今回の3日間では、ロードアイランド州プロビデンスであったり、

改装工事で内装が新しくなっている空港が多いアメリカにあって、ちょっと時代を感じさせるプロビデンス空港のターミナル内。

 

プロビデンスといえば、ハーバードなどの名門私立有名大学が名を連ねるアイビーリーグの1つ、ブラウン大学も存在します。

 

裕坊が住んでいるミシガン州の西側にある、カラマズーという町などを訪れました。

カラマズーの近くにはエア・ズー(お隣の町、バトルクリークにあります)と呼ばれる、航空博物館などもあり、

 

それを思わせるかのように、空港の入り口には水上機が展示されています。

 

たくさんのお店が並んでいる、カラマズーのダウンタウン。ただし、裕坊はまだ一度も訪れたことがありません……

 

自然が多く、ハイキングトレイルなども充実。

 

バンクストリートと呼ばれる通りで催される、ファーマーズ・マーケットは、全米でも有数の規模を誇るのだとか……

 

カラマズーは、クラフトビール醸造所があることでも、有名らしいです。

その代表格が、ベル醸造所で、カラマズー市を含めた郡内の都市で、12の醸造所があるのだとか。なんでも、その通りをクラフトビール・トレイルと呼ぶらしいです。

 

裕坊がカラマズーと聞いて、真っ先に思いつくのがこちらの企業。

皆さんにもよくお馴染みの、シリアルで知られるケロッグ社。正確にはカラマズーのお隣の町、バトルクリークという町に本社があるのですが……

 

日本でもお馴染みのシリアル、こちらの一般のスーパーで、ケロッグのシリアルを見ないお店は、まず見かけることがありません………

そして、今日の夕方には、次の4日間のフライトへと出発。本来であれば、1週間のうち、どこかで丸々1日の休息を取らないといけないのですが、結果的に3日目に滞在先であるメイン州ポートランドにてその休息を取ることになりました。煉瓦建ての建物が立ち並び、シーフードでも有名なポートランドなのですが、

 

その翌日の空港ショーアップ…………

 

 

4時31分………

 

 

「余力があれば」ダウンタウンを探索してみたいと思います……

 

 

気になるのが、最近世界中で話題の中心になっていまっている、新型コロナウイルス。日本政府の対応が遅いと言われて批判が集中する中、台湾の蔡英文総統が素早い対処が際立ってますね。昨年末に武漢市衛星委員会が27例の原因不明の肺炎が発生したという発表を受けて、早速国民に対して注意の喚起を行い、今年初めには武漢から乗り入れる旅客機に対して、検疫感が機内立ち入り検査まで行っていたそうです。1月2日には、伝染病治療予防諮問会まで立ち上げて、対策を討論していたのだとか……

 

戦後から中国の脅威に晒され続けて、常に危機感を抱いているというお国柄ももちろんあるでしょうが、安倍内閣にもこの危機管理対策を見習っていただきたいと、切に思います。ここに来て学校の2週間の閉鎖を要請したり、イベント、講演会の中止などの要請などを行なっているようですが、遅きに失したという批判は、仕方がありませんね。今からでも中国全体との交流制限、中国からの渡航制限、中国への渡航制限を行うことは、政治的にも問題はないはずです。それを決断できないというのは、何らかの政治的背景が影響しているとしか、考えられません…

 

ただ一般的には、ウィルスは高温多湿の条件ですと、活動が弱まる傾向にあります。さらに幸いなことに、新型コロナウイルスは病理学的には少なくとも健常者の間では、あまり脅威にはならないことが、これまでのデータでも明らかになってきていますし、抗インフルエンザ薬のアビガン(一般名:ファビピラビル、富山化学工業)が一定の効果を期待できるのではないか、とのデータも上がってきています。実際にアビガンは、2014年に西アフリカでエボラ熱が大流行した際に、効果が期待できる治療薬として、真っ先に注目を集めました。何らかの治療法が、一刻でも早く確立されることを、心から願って止みません。事態の沈静化を、心から祈るばかりです。