リージョナルジェット機で、米国東側を中心に飛んでいる、裕坊と申します。こんにちは。
先日日曜日に5日間のフライトを始めて、今日3日目の火曜日は運用の関係からフライトはなく、ホテルで1日を過ごしています。運用の関係とは、機材の関係。とはいっても厳密にいうと、同型機種系列の座席数の違い。
同型機種系列で、機材が違うパターンというのを、デルタ航空が使用しているエアバスシリーズを例に挙げてみると……
主翼上の非常口出口が1つしかないエアバス319型機(132名仕様)と、
非常用出口が2つ装着の、エアバス320型機(157名仕様)の違いといった具合……
よほどの航空機マニアでもなければ、まず違いにすら分からない程度の差……そして操縦特性自体にもほとんど違いがないので、航空会社では、エアバス320型機乗務担当のパイロットであれば、エアバス319型機、また最新型のエアバス321型機なども兼用で乗務が可能になるのです。
方や、裕坊が乗務している機体で比較してみると………
まず、こちらが裕坊が現在乗っている、CRJ−900型機(76名仕様)。
そしてこちらが、かつて乗務していたCRJ−200型機(50名仕様)。
見た目はエアバスシリーズの違いとほとんど同じ。コックピットを見渡してみても、レイアウトなども基本は同じで、あまり違いはありません……
ただCRJシリーズの場合は、客室には乗っていただくとすぐに違いが分かります。900型機ですと、ファーストクラスも12席備わっておりますし、
床が下げられ、相対的に天井が高くなって開放感のある客室内……
小さな機体であることには変わりはないのですが、真ん中の座席がないことで、ビジネスで頻繁に利用されるお客様などには、意外にも好評なCRJの900型シリーズ。
最近ですと、デルタ航空本体でも多く採用されている、ムードライト付きの機体も増えてきました。
それに比べると、初期型のCRJは天井が低く……
狭くて窮屈な印象を拭えないのが、残念……
ファーストクラスがない上に、WiFiの装備もありませんので、上空ではインターネットも使えないこともあって、お客様の評判も決していいとはいえないのが実情……
見た目がほとんど同じなので、本来であれば200型機も900型機も問題無く兼用で乗務できそうなものなのですが………実は滑走路へ向かって進入する際の、機首の角度に大きな違いがあるのです。
こちら900型機ですと、ほぼ地面に対して水平かやや機首上げの状態で滑走路へと入るのに対し……
200型機ですと、ほぼ3度ほど機首を下げた状態で滑走路へと入ってきます。
これは離着陸時に使われる、主翼先端にある補助翼の違いが起因します。
900型機であれば前側にも補助翼がついているのですが、それが初期型の200型機にはなし……それでも会社によっては、CRJシリーズの担当パイロットであれば、全部の型をカバーしている会社もあります。それが我が社の場合は200型機と900型機における担当を、はっきりと区別していますので、地方都市によっては使用機材に偏りが出る場合、どうしても丸々1日の滞在が必要になるケースが出てくるのです。今日はまさにその典型………
需要が比較的少ない地方都市の場合、長距離を移動する乗客の皆さんの需要にお応えして、早朝始発便に客席数が多い機体を割り当て、日中は座席数が少ない機体を割り当てるのが普通。地方路線の中でも需要が限られる空港の場合、900型機は深夜早朝のみの運用に偏るために、時として今日のように1日丸々宿泊滞在になってしまいます。これも地方路線を中心に担う、リージョナル航空会社ならでは………
今回の5日間のフライトは、前半2日間は折り返しにあまり時間がなく、あちこちを飛び回っておりました……
世界有数の資産家で、伝説の投資家とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏の生まれ育ちで、現在もなお住居があるネブラスカ州オマハを往復してみたり……
美味しいステーキ牛肉で知られる町でもあります。
ミネアポリスから車でおよそ1時間ちょっとで行けてしまうという、ミネソタ州のローチェスターにも宿泊で来ておりました。
こじんまりとした、地方都市ならではのターミナル内。
大きな窓から、飛行機がすぐ間近に見えるのも、地方の空港ならでは……
そして2日目の最終目的地になったのが、メイン州のポートランド。
煉瓦建ての、歴史ある風情ある建物が立ち並ぶ港町。
インスタ映えがする通りが、いくつも並びます。
レストランも充実していて、
シーフードでも知られる、ポートランド……
ただ、今日はどこにも出かけることなく、ほぼ1日部屋に篭っておりました……
なぜなら、明日は超早起きの空港ショーアップ… … 明日朝担当の、始発便の出発時刻………
5時16分…………
空港ショーアップ………………
4時31分…………………………
これもちろんのことながら、午前でございます………………
その昔裕坊は、志村けんさんのだいじょうぶだぁ〜をよく見ておりまして、いしのようこさんとの夫婦コントが大好きだったのですが、そのお約束フレーズといえば、
志村けんさん:明日は、羽田に6時だから、取りあえず、5時に起きりゃいっか。
いしのようこさん:ご、ご、ご、ごじ〜〜〜〜???
明日の裕坊、ホテル出発は4時10分のタクシーのお迎えだから、とりあえず2時に起きりゃいっか………………………………
に、に、に、に、に、に、に…………………
にじ…………………………………………………
国内ではほぼ深夜専門の貨物専用機パイロットもビックリの時間。しかもデトロイトまでを担当したあと、2時間待機した後で、さらにもう1便を担当です…………
これもリージョナル航空会社ならではです………………