yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 2/1

アメリカの小型旅客機の航空会社の操縦士、裕坊といいます。こんにちは。

2月に入りました。ちなみに、今年の節分はいつもの年のように2月3日ではなく、2月2日だそうです。124年ぶりのことなのだとか…

 

例年に比べるとかなり過ごしやすい冬を迎えているミシガン州。昨日日曜日も、夜中からほんのちょっと雪が降りはしたものの…

結局は数センチ程度でした…

 

ミシガン州は、冬の間に一度は必ず一晩で10から15センチほど、多い時ですと1日で30センチほどが降ったりすることもあるのですが、今年は “今のところ“ 比較的過ごしやすい冬になっています。

電気式の雪かき機も我が家にはあるのですが、未だに本格的な出番はなく……昨日も使ったのは、シャベルでした。

 

10分もあれば、ほとんどきれいに雪も片付いて、

 

仕上げは、この融氷材…

 

小さな緑色の粒を地面に撒いて、残った雪や氷を溶かします。

 

今日はお昼の出勤……昨日雪かきしたところは、ほとんど完全に溶けておりました…

本来であれば休日だったのですが、機長が任命されていないフライトがあったので、その便の運航を自ら申し出ての出勤です。

 

デトロイト地方は、今日も日中雪がパラつくお天気。

それでも高速道路を走っていても、ほとんど影響がない程度の降り方…

 

そんな裕坊の月曜日の行き先は、ニューヨーク州の西部にあるアルマイラでした。

トム・ソーヤの冒険』の著者であるマーク・トウェインがこよなく愛した、丘の見える町アルマイラは、今日は一面銀世界。

 

デトロイトからアルマイラへは、20分ほど遅れて到着していたこともあり、

急いで外部点検を済ませて、少しでも早く折り返したいところですが、

 

足元注意……

 

地表面のコンクリートには、地上の係員の方達がしっかりと融雪剤などを撒いてくれていたおかげで、

ほとんど雪が溶けていたので、やれやれでした。

 

まだ雪がチラいておりましたので、離陸前には機体にかかっている雪の除雪、除氷作業。こんなトラックが飛行機の周りをウロウロしているのが見える時は、離陸前の除氷作業をしてくれている証であることが多いです。

地方の空港での折り返し便であれば、雪が積もったとしても量はそんなに大したことがないので、10分もあれば作業は終わり……出発が大幅に遅れることはまずないです。

 

デトロイト到着は、ほぼ定刻。

 

除氷作業にやや時間がかかりはしたものの、

あっという間の1日でした。

 

 

ただその頃、東海岸側、フィラデルフィアからニューヨーク、ボストンにかけてがかなりの大雪になっていたようで、

東海岸方面へと出発する予定だった便が、軒並み欠航になっておりました。 どうやら昨日雪を降らせた低気圧が、東海岸側へと差し掛かっていたらしいです。

 

東海岸側の都市では、どこも30センチほどの積雪の予報…

ニューヨーク地方にもやってくる冬の風物詩の1つではあるのですが…

 

雪だるまを作って、記念写真に収まることなら可能……

 

ニューヨークを走る地下鉄のうち、地上を走る部分はほぼ全線とも運休だったらしいです。

 

空港も雪が降るペースが早いと、除雪作業が追いつかなかったりするので、航空便の欠航は賢明な選択かも知れません。

 

そもそも空港まで着いたとしても、そのあとの足が確保できなくなってしまいます…

 

それでも同じニューヨークでも、マンハッタンとかであればすぐに除雪車がやってきて、道を走行可能な状態へとすぐ整備してくれます。

平常時であれば観光客などで行き交う人も多く、注目度が高いということもあるのでしょう。マンハッタンならすぐ除雪にも来てくれるのです。

 

ブルックリンなども、注目のお店が並んでいたりするので、除雪は比較的早め……

その同じニューヨーク地域において、除雪がいつも遅くなるのが……

 

クイーンズ……

 

裕坊は会社の都合で、強制的に2年半ほどニューヨークのケネディ空港に拠点を置いていた時期があり、

クイーンズのちょうど中央に宿舎を借りていた時期があったのですが……

 

どういうわけか、ここだけはすぐには除雪に来てくれないのです……

2016年には気象観測史上、数本の指に入る降雪があったニューヨーク。裕坊の記憶に間違いがなければ、1メートル50センチほどの降雪量だったはず。

 

道路と車の見分けすらつかないほどの雪が降って、除雪は困難を極めました…

 

裕坊もシャベルを手に取って手伝うこと、3日間。

周りの方達と、「クイーンズっていつも忘れられるよね〜」と冗談を言いながらの作業……

 

道らしき道ができるまでは、まともに食材すら買いに行けない3日間……

 

ニューヨークからデトロイトへの帰宅の便にも乗れるはずもなく、休日を結局ニューヨークにて過ごすハメになり、ほぼ2週間帰宅できずにニューヨークに留まっておりました。

ただ、そのことを愛妻ちゃんに話すと……

 

 

「そんなことあったかな〜〜?もう覚えとらんわぁ〜〜」……………

 

 

いっそのこと、“家出“ して、また仕事入れてやる………

ということで、明日火曜日も日帰りのフライトへと出勤です。

 

 

2月1日(月)からは、ミシガン州のレストランでも、店内飲食が一部制限付きで許可されることになり、

 

デトロイト空港のマクナマラ・ターミナルにあるAコンコースのほぼ中央の日本食レストランでも、今日から店内での飲食が再開…

 

ただしばらくは収容定員の25%に限っての営業再開ですので、

レストランのうちの半分は閉鎖になったままでしたが……なんか、これって違う気がする……

 

 

 

 

明日もお昼頃の出勤です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月1日(月) 担当を既に終了した便

デルタ4988便(EDV 4988)デトロイト(DTW)−  アルマイラ(ELM)

デルタ4960便(EDV 4960)アルマイラ(ELM)−  デトロイト(DTW)

2月2日(火)  担当予定便

客席にて、デトロイトからメンフィスまで移動

デルタ4926便(EDV 4926)メンフィス(MEM)−  デトロイト(DTW)