yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 7/24

アメリカの小型旅客機の操縦役、裕坊と申します。こんにちは。

先月に続いて今月もスタンバイのシフト、欠員補充要員を務めること2ヶ月連続。そのシフトも3日だけを残すことになりました。

 

来月8月度の裕坊は、既に担当便が確定した通常のスケジュール。ただ当初の予定よりも会社全体で便数が抑えられることになり、既に欠航便も出始めています。我が社で予定していた8月の合計旅客便数は20,585便。そのうちのおよそ2,300便の欠航が決まって、およそ18,300便まで減らされることになりました……

欠航が決まった便の中には、本来裕坊が担当する予定だったものもあり、それに合わせて裕坊のスケジュールにも若干の変更……6月から7月にかけて回復基調にあった旅客需要、7月後半にかけて頭打ち。平均搭乗率は先月末にかけては37%だったのが、ここ2週間は平均で27%にまで落ち込んできています。やっぱり感染拡大は影響しているようです。

 

2日前には我が社の重役クラスがカメラの前に座っての「バーチャルタウンホールミーティング」というのがあり、最前線で働く乗務員たちと会社の重役クラスが、インターネットを通じて会話するという企画があったのですが、

真ん中に座っているのが、最高経営責任者、デイビッド・ギャリソン。彼によると、8月が旅客便数として最高点に達し、その後は便数も下降線を辿ると予想していました。 ギャリソンCEOが提示した理由は2つ。

 

1つ目には、平常時でも旅客需要が1番多くなるのは夏休みにかけてであり、9月に入って新しい学年度が始まると、旅客需要は落ち着くということ。

 

2つ目には、やはりここ最近にかけての感染者の急増による、需要の落ち込み……

 

ギャリソンCEO個人の意見としては、8月に一旦頂点に達した後は、来年の第2四半期に入るまでは、かなり落ち着いた状態が続くだろうという私見を述べていました。

裕坊も何となくそんな風になる気がしています。平常時であれば、11月末の感謝祭の頃からクリスマスにかけて、帰省客がたくさん乗ってきて、需要がしばらく伸びるのですが、今年に限っていうなら、大人しく家で過ごす人が多くなる気がする……

 

 

未だに町では、「マスクをしない自由や権利」を掲げて、スーパー入店などの際にマスクをせずに従業員と揉めてみたり、旅客便搭乗の時ですらマスクをせず、搭乗が遅れて航空便の遅延の原因になったりなどのトラブルが散見されて、時々新聞の一面を賑わせてはいますが、

裕坊の感覚からすると、それはもうかなりの少数派……

 

スーパーに食材を買いに出かけても、マスクをしない人を見ることの方が、断然少なくなりました。

先週行われたロイター/イプソスによる世論調査などを見ていても、一般のアメリカ人の意識はかなり変わってきたように思います。

 

8月末から9月初めに始まる2020−2021年度の新学年の登校についてのアンケートを取ったところ、通常通りの登校をしても安全と答えたのは、4人に1人だったのだとか……

そして子供を抱える親のうち、10人のうち4人は、もし学校が通常通りの登校を課すようになったとしても、子供たちを家にとどめさせておくつもり、と考えているそうです。

 

ちなみに裕坊一家には、この9月から高校2年生(ちなみにデトロイト近辺の学区では、ほとんどの高校は4年間の通学です)になる息子がいるのですが、息子が通う高校、抱える学生数としてはミシガン州最多の学校。実は3つの高校が一つの敷地に集められているので、学生の数の合計なんと、6,500名……

 

上空から写真を撮ると、もう大学そのもの……

とりあえず校舎こそ、それぞれに分かれてはいるのですが、授業は3つの高校から提供されるクラスの中から、希望するものを選択できる仕組み。ですので、休み時間の間に、校舎間の移動をすることはザラ……

 

休み時間中の移動の数も、息子に言わせると半端じゃないらしい……

もしこんなところで、クラスターが起きようものなら、これ、間違いなく地域全般にあっという間に伝播します。我が家も他人事じゃない……ですので、裕坊も9月からの授業は、心底オンラインでやって欲しい派。

 

今年は、3月中旬にミシガン州で外出規制が出され、学校も全て閉鎖になりました。その後の授業はほとんどが中止にこそなったものの、次年度へは進級。履修しない内容を残したままの進級……でもやっぱり、命には変えられないです。

アメリカでは大学進学を見据える高校生の間では広く普及している、夏休み中のサマースクールと呼ばれる特別講習も、今年は全てインターネット経由で、校舎における授業はゼロ……大学の単位として通用する特別講座なども、今年はインターネットによる試験が行われました。

 

試験では、インターネットの回線などの不具合があったりして、再試験を受けるハメになった学生もいたようですが、概ね大きな問題を抱えることなく無事に済んだようです。

一部の地域を除いて多くの家庭でインターネットが普及し、オンライン授業を受けられる素地自体はかなり整っているように思います。

 

ただでさえ、息子が通う高校は始業が7時15分で、しかもお迎えのスクールバスの時間はなんと午前6時24分。

超がつく夜型人間の裕坊の血をしっかりと引き継いでいる息子、朝起きるのは超苦手……

 

家に帰ってくるなり、こうなるのは日常茶飯事……

スクールバスの運用の関係から、かなり歪な通学時間になっているのですが、オンラインで授業ができるようになれば、それも解消できるチャンスがあります。

 

ミシガン州では、州都ランシングで、保守層から経済封鎖を解くよう圧力をかけるデモが全米を先駆けて起こり、

一時は銃を抱えたデモ隊などで、州議事堂が占拠されるなどの事件も起きましたが、

 

それに全く怯むことなく自身の決断を貫くウィトマー知事を、裕坊はほぼ全面的に支持しています。

ここは子供たちだけではなく、それを取り囲む教員たちや保護者たち、ひいては地域を守るためにも、ウィトマー知事には全面的なオンラインへの移行の決断をお願いしたいです。

 

既にミシガン州内の大学でも、オンライン化への動きは始まっています。ミシガン州西部に位置するウェスタミシガン大学

受講する講座によって詳細は違うようですが、概ね感謝祭がある11月下旬までは、通常の登校による授業が行われ、その後はほぼ例外なくオンラインへの授業で決定しているようです。

 

是非ミシガン州の公立校でも、それに追随していただきたい。

 

それは親の声を代表しているように思います。

 

 

学校を取り巻く環境でこういった状況。ビジネスや旅行業界でも同様の動きになっているように思います。航空業界にとっては耳の痛い話が続きますが、やはり命には変えられません……仕事が大幅に減って、裕坊一家の家計も直撃ですが、ここはひたすらガマンで、しばらくは耐え続ける覚悟を固めています。

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裕坊「リザーブ」と呼ばれるスタンバイシフト、残り3日になりました。