yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 2/25

アメリカの地域航空会社で小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

昨日水曜日に4日勤務のフライトを終えて、3連休をいただいています。

 

4日目となった水曜日はウィスコンシン州の州都、マディソン空港にお昼頃に出勤して、

3便を担当の1日でした。

 

マディソン空港内に飾られている、自家製航空機、コーベン・スーパー・エース号。

レプリカではありますが、1930年に設計された時そのままの大きさ。自動車大手のフォード自動車から、実際の機体はエンジンの供給を受けていたんだそうです。

 

ブログ用の写真を撮っているうちに、またも同乗する乗務員たちから遅れる裕坊……

裕坊の空港内の写真に、同乗している乗務員の姿がたくさん写っているのは、そのせいです……

 

 

急に裕坊の姿が消えた……と、同僚にいつも言われるのも、想像に難くありません……

 

 

そして昨日は、保安検査場へと向かう前に、またもこんな物を見つけてました……いつの間にこんなモノが……

実はこちら、夜間や視程が低い時に空港から発せられる、空港位置案内用の回転灯。恐らく本物…

 

ゆっくりと回転しながら灯りを夜の空に送り続けて、空港の位置を知らせてくれます。

通常の民間で使用される空港の場合は、白色灯と緑色灯。(空軍基地などは同じ白色と緑色の組み合わせでありながら、白色が2度フラッシュすることによって、民間空港との違いを伝えています)

 

2色の灯りが、交互に飛行機に向かって照らし出されるので、 有視界飛行状態(目視にて自機の位置や目標物などが視認でき、地上や衛星からの電波に頼ることなく飛行できる状態のことを指します)の中で、目的地の空港へと近づくことができます。

地方の空港ですと空港自体が多い市街地から離れていることが多く、この回転灯も目立つことが多いので、空港を探すのは比較的簡単。

 

あとは目的とする滑走路を見つけて、こんなライトを見ながら着陸態勢へ…

 

ちなみに夜間の滑走路は、こんな色のライトに囲まれています。

 

滑走路の横端には白色灯が均等間隔で並べられ、航空会社の拠点が置かれるような大規模の空港にもなると、滑走路の中心線にも滑走路中心線灯が設置されます。 こちらが滑走路の横端に並べられる白色灯。

大規模空港では、滑走路の終端までやってくると、白色が黄色に変わり、滑走路の終わりが近づいていることを警告します。

 

ここからなら安全に着陸できるという目標になる、滑走路の最初の先端部分には緑色灯が並べられ、逆に滑走路の最後となる先端部分は、赤色灯。

緑色は安全で、赤色は危険。ですので赤色灯が並んでいる位置までには、着地後に飛行機を減速させないといけません。

 

ちなみに多くの場合、滑走路の先端部分では一方向に向かっては赤色が発せられ、反対方向へ向かっては緑色が発せられます。

滑走路の運用は風向きによって変わりますから、このライトを装着することによって、どちら向きの運用も可能になることに(ちなみに通常ですと、航空機は向かい風に向かって離着陸します)。

 

ちなみに大規模空港でよく見られる、滑走路手前の白色灯や赤色灯は、

滑走路への誘導灯。雲底や視程が低い時には、通常は地上や衛星からの電波を頼りに着陸滑走路へとアプローチ。

 

滑走路に近づいてきて、この誘導灯が視界に入ると、 そのままアプローチを続けて、着陸。ここでも着陸できるのは、緑色灯の向こう側。

もし誘導灯が視界に入らなかった場合は着陸はやり直しになるので、再上昇になります…

 

滑走路横にも、ライトが設置されていることもあります。

こちらは滑走路へと降下する角度の誘導灯。

 

ライトが4つあるタイプのものはPAPI(Precision Approach Path Indicator)と呼ばれ、 写真にあるように2白色、2赤色が理想の降下角度とされ、赤3つ白1つだとややそれより低め、逆に赤1つに白3つだとやや高め、と解釈します。

滑走路が一旦視界に入ると、これを頼りに滑走路へとアプローチして着陸。大事な指標のうちの1つです。

 

ちなみに滑走路以外にも、様々な色のライトも設置されていて、

例えばこちら青色灯は、

 

滑走路から駐機場などを結ぶ誘導路の横端の位置を示す、誘導路端灯。

 

大型機の往来が激しい大規模空港では、誘導路の中心線部分にもライトが設置され、

 

そちらは緑色になります。

 

一見ややこしいように見える、空港の様々な色の灯りですが、

 

一度その仕組みを覚えてしまいさえすれば、

実はそんなにはややこしくないです。

 

最近では地上での航空機同士や作業車などとの衝突を避けるために、滑走路上に他の航空機や作業車がいることを示す灯りなども、多くの空港で設置されるようになりました。

こちらは航空機や作業車の動きに合わせて点灯消灯される仕組みになっていて、全て全自動。人の手によって点灯消灯がされることはありません。この灯りが点灯している時には、管制官から離陸許可や着陸許可をもらっていたとしても、離陸着陸を見送りし、航空機同士の衝突を避ける役割を担っています。

 

 

昨日はマディソンから、久しぶりにデトロイト空港のAコンコースへと到着。

 

Aコンコースの北端となるフードコートは、まだ閉店したまま…

 

ただステーキハウスは、既に通常営業へと戻っていました。

 

最後の1往復となったのは、バージニア州ノーフォーク行き往復便。

 

ここには前回来た時も、アリ入りキャンディーが販売されていたのですが、

ちなみに、蟻は全て本物です……

 

今度はコオロギ入り菓子も、仲間入り……

さぁ、いい景色を拝みながらデトロイトへと帰ろう…………

 

うん、ええ眺めやなぁ〜………

 

デトロイトへは夜8時ごろの到着。

 

 

 

 

木曜日から、3日間のお休みをいただいています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 2/23

アメリカの地域航空会社で、小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

日曜日から4日勤務のフライトへ出発して、火曜日が3日目となりました。

 

先日アメリカでは、コロナウィルスによる死者の統計が、50万名を突破……

昨日火曜日は、ホワイトハウスでコロナ犠牲者の追悼式も行われました。

 

全世界の死者数の、ほぼ5人中の1人がアメリカ人で占められているんだそうです(2月22日(火)時点での全世界における死者総数は、247万人)

バイデン氏は連邦政府や軍事施設での5日間の半旗を指示することになりました。

 

アメリカにおける感染拡大が本格的になったのは、昨年3月中旬。

ただその後の紆余曲折はしばらく続き、感染拡大は収まらず…

 

時には都市封鎖に反対して蜂起した市民たちが、州議事堂を占拠してみたり(その皮切りはミシガン州議事堂でした…)、

 

フロリダ州では公聴会までが開催されて、『マスクをしない権利』が延々と述べられたりするなど、衛生対策の浸透にもしばらく時間を要することになりました。

その極め付けとなったのがこちら……

 

毎年8月にサウスダコタ州のスタージスという、人口6千人ほどの小さな町で開催されるバイク祭り。

毎年訪れる参加者の数は、およそ25万人ほど。昨年は例年に比べて半分ほどの、13万人の参加が見込まれていたのですが……

 

いざ蓋を開けてみると………

結局例年並みの、26万人が参加……

 

しかも参加者の中でマスクをしていた人は、ごく僅か…

 

ソーシャルディスタンスもどこ吹く風で…

 

三密どころか、レストランなどでもぎゅうぎゅう詰め…

 

果ては、コロナウィルスを揶揄するTシャツまでが売られる始末…

このバイク祭り参加者からの感染者、

 

 

14万人だったそうです……

 

 

この方達も感染数を押し上げていたことだけは、間違いありません…

 

 

ただ最近では旅客機搭乗の際だけでなく、

 

ほとんどの空港でもマスク着用は義務付けられていますし、

スーパーなどでもマスクをしない人は、ほとんど見かけなくなりました。

 

昨年12月から一時は爆発的に感染が再拡大し、昨年10月時点での死者数は全米で20万名ほどだったのが、この3ヶ月で大幅に激増……ただ最近全米では、コロナに新規で陽性と診断される人は劇的に減っており(それでもゼロにはまだならないのですが…)、少しずつでも下火になることを願いたいです。

 

 

裕坊は2日目のフライトを、ニューヨーク州のアルマイラにて終えて宿泊滞在。

 

アルマイラ空港は、2017年からおよそ1年半に渡る大改装工事が終わって、最も新しいターミナルを持つ空港の1つになっています。

 

町は全体が小高い山に覆われた、人口およそ3万人ほどの、のどかな田舎町。

 

その山に囲まれた環境をこよなく愛していたのが、マーク・トウェイン

毎年夏になると、この小さな町を訪れていたんだそうです。

 

広く愛されているマーク・トウェインの名作『トムソーヤの冒険』は、アルマイラ市内にあるこの小さな書斎から生まれました。

 

現在もアルマイラ大学の敷地内を代表する建物として、大切に保存されています。

 

こちらがアルマイラ空港。就航している航空会社は、現在は2社。

かつてのターミナルビルを思い起こさせる建物の一角に、こじんまりとした航空管制塔も見えます。

 

一時はユナイテッド航空が、ニューアークまで運航していた時期もありましたが、現在大手系による運航はデルタのみで、実際の運航は我々エンデバー航空。冬季は1日2往復。

ターミナル改装後には、格安航空会社のアリージャント航空による、オーランド、タンパ行きも本格的に就航されるようになり、現在では合計週10往復が運航されています。

 

ちなみに昨日月曜日は、そのアリージャント航空のエアバス機とほとんど到着時刻、出発時刻が重なることになりました。

 

全米を代表する企業も、アルマイラに本拠を置いていて、中でも代表的なのが、

 

鉄道関係の設備、車両の製造などを手掛けているCAF社(本社:スペイン)。

 

全米各地の市街地を走る路面電車であったり、

 

長距離の旅客輸送を担う鉄道会社のアムトラックの旅客用の車両の製造なども手掛けています。

 

変わったところでは、地下鉄用車両などの製造なども…

 

飲料用の瓶の製造を手がけているアンカーグラス・コンテナ社(本社:フロリダ州タンパ)であったり、

 

熱処理用の材料製造会社である、アルマイラ・ヒートトリーティング社であったり…

 

これらの企業が点在もするアルマイラ。ファーストクラス座席がない50名仕様のリージョナルジェット機による地方空港への就航が中心だった10年ほど前からも、ビジネス需要の要望が高く、ファーストクラス座席付きの70名仕様の旅客機の就航が早かったアルマイラ空港。

昨日は2便が立て続けに出発だったとあって、そこそこのお客さんが見えたのですが、

 

裕坊たちが担当したデトロイト行きの乗客数は、

わずか11名でした…… 老舗の大手航空会社にとっての利益の要となるビジネス利用の回復には、まだまだ時間がかかりそうです…

 

昨日はこちらのサンドイッチ屋さんで、

 

チキンサンドイッチを買い、

 

アイオワ州の州都、デモインまでやってきておりました。

 

 

 

 

3日目も夕方の出発です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月23日(火)担当予定便

デルタ5015便(EDV 5015)デモイン(DSM)−  ミネアポリス(MSP)

デルタ5081便(EDV 5081)ミネアポリス(MSP)−  マディソン(MSN)

2月24日(水)担当予定便

デルタ5091便(EDV 5091)マディソン(MSN)−  デトロイト(DTW)

デルタ4799便(EDV 4799)デトロイト(DTW)−  ノーフォーク(ORF)

デルタ4799便(EDV 4799)ノーフォーク(ORF)−  デトロイト(DTW)

 

裕坊パイロット日記 2/22

アメリカの国内線を中心に、小型機に乗務している、裕坊といいます。こんにちは。

6日間連続のまとまったお休みをいただいて、日曜日から4日勤務のフライトへと出勤しました。

 

裕坊が所属する拠点空港デトロイトデルタ航空の子会社であるエンデバー航空のデトロイト空港事務所は、保安検査場を通ってトンネルをくぐり抜けたCコンコースにありますので、そちらでまずはマスクの補充。

 

事務所内は、3月17日(水)のセイント・パトリック・デーに備えて、緑一色仕様になっておりました。

アイルランドキリスト教を広めたセイント・パトリックの命日でもあり、アイルランド共和国では祝日ともなっているセイント・パトリック・デー。

 

町中が緑色になって、川が緑色に彩られたり、緑色のビールまでが出てきたり…

そのあとはイースターなので、きっと事務所内はウサギとたまごだらけになることでしょう……

 

そしてゲートまでやってきて、操縦室まで来ると……

 

どうやら何らかの故障があったらしい……

 

定期航空会社で使用される旅客機は使用頻度が高いので、

どうしても細かな故障は起こります。

 

読書灯や…

 

座席のリクライニング用のボタンなども……

故障した以上は、整備簿には記録をしないといけないのが、航空界の掟。

 

これらの細かな部品であれば、飛行には全く差し支えがないので、

整備員がやってきてくれて、 整備簿に記入。

 

故障品リストに登録されて、一定の期日までに再整備をすることが義務付けられます。読書灯などであれば、故障発生から100日以内の修理、と時間的にはかなりの余裕…

飛行に支障のない細かな部品ですと、各便の出発前に印刷される飛行用書類にも上がってくることはありません。

 

余談ですが、肘掛けについているリクライニング用のボタンも、

 

最新のファーストクラスやビジネスクラスともなると、電動式。

 

実は数年前家族で旅行した時に、たまたま2席ビジネスクラスに空きがあって、愛妻ちゃんと息子くんが招待されたことがあったのですが、

ちなみに最新式ともなると、リクライニングが完全にフルフラットになり、ベッドのようにゆったりと寝ることも可能…

 

ところが当日は、そのうちの1席の電動式のリクライニング装置が故障していて……

 

息子くんは、切り立ったままの座席で数時間を過ごしていた、なんてことがありました…

息子よ……乗れただけでも、よしとしようや……

 

最近では信頼性が飛躍的に上がった、第3エンジン。APUとも呼ばれるタービン式のエンジンは、地上にいる際の電源を取ったり、主エンジンの始動の際に必要となる圧縮空気を送り込んだりする機能があるのですが、

これも度々故障することがあります。ただこちらも故障したとしても、外部から圧縮空気を送り込むことによって主エンジンを立ち上げさえすれば、通常のフライトには出られるので、ほとんど問題になることはありません。

 

この時も整備簿には記入し、出発前の飛行用書類にも、故障品リストに登録された部品として記載がされます。

 

運航の主要部品、重要となる部品、例えば飛行機の重量を地上で支える主脚であったり、

 

主エンジンなどが故障した場合は、さすがに修理が完全に終わって、飛行できる状態に再整備できなければ、フライトに出ることはできません…

固定されるべきパーツが、しっかりと固定されていることも、安全飛行の絶対条件の1つになります。

 

つい先日、デンバーからホノルルに向かっていたユナイテッド航空ボーイング777型機から、

エンジンの吸気口のカバーが外れて、住宅地に落下したという事故がありました。

 

怪我人が出なかったのが、不幸中の幸い……

 

当然のことながら、同型機は運航停止の措置になって、エンジン部品の精査が行われることになりました。

 

日本でも国土交通省の指示によって、合計32機のボーイング777型機の運航が停止になったそうですが、

 

措置の対象になっているのは、ユナイテッド航空の機体と同型のエンジンを積んだ機体(プラット・アンド・ホイットニー社製)で、 影響を受けているのは、国内線用の機材にとどまっているそうです。

国際線用の機材は、他社製のエンジン(ジェネラル・エレクトリック社製)を積んでいるので、影響は受けていないようです。

 

 

裕坊が乗務する機体は、与圧に使われるバルブが開閉を繰り返していた、ということで、一旦飛行機の電源を切って立ち上げ直し…

故障も問題なく直って、定時に出発しておりました。

 

やってきたメンフィス。

 

お土産がたくさん売られているこちらの売店で、

 

時々裕坊が買っていくのが、こちらのバーベキューソースとスパイス。

豚リブ肉をオーブンで焼き上げて、かけると最高…

 

ソースをかけてもすごく美味しいですが、

 

スパイスでいただくのが、何といってもメンフィス流。

エルビス・プレスリーがかつて住んでいた豪邸もメンフィスにはありますし、見所はたくさんあります。南部に訪れる機会がある際には、是非メンフィスでスパイスがかかったポーク・バーベキューを試していただきたいです。

 

そのメンフィス…

 

南部にしては珍しく、先週は寒波に見舞われて… 20センチほどの積雪があったそうです。

 

上空から眺めても、とてもメンフィスとは思えない光景でした…

 

夜はトムソーヤの冒険で知られる、マーク・トゥウェインがこよなく愛したニューヨーク州の西部の都市、アルマイラに遅くの到着。

 

 

 

 

2日目となる月曜日は、夕方に出発です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月21日(日)に担当を終了した便

デルタ4926便(EDV 4926)デトロイト(DTW)−  メンフィス(MEM)

デルタ4926便(EDV 4926)メンフィス(MEM)−  デトロイト(DTW)

デルタ4962便(EDV 4962)デトロイト(DTW)−  アルマイラ(ELM)

2月22日(月) 担当予定便

デルタ4960便(EDV 4960)アルマイラ(ELM)−  デトロイト(DTW)

デルタ4967便(EDV 4967)デトロイト(DTW)−  デモイン(DSM

裕坊パイロット日記 2/19

アメリカ国内線が中心になる、小型旅客機操縦担当の、裕坊といいます。こんにちは。

今週は月曜日から、久しぶりとなる6日間の連休をいただいています。

 

昨年3月から爆発的に起こった、アメリカ国内におけるコロナウィルスの感染拡大。あれからほぼ1年……その当時のニューヨーク州などでは、病院の集中治療室が劇的に不足して、各病院の通路や事務所までが集中治療室へと早変わりし……

 

死者も急増して、遺体を安置しきれなくなった病院には遺体一時保管用の冷凍トラックが横付けになって、そちらに収容されるなど、それはそれは凄まじい惨状をくぐり抜けてきました。

 

航空会社への影響も、想像を絶するほどに甚大……

 

旅客機からも旅客ターミナルからも、乗客の姿が “消え“ ……

 

航空便は軒並み欠航……

予定通りした運航した便といえども、乗客数はほとんどが一桁台……

 

各航空会社は、1日あたりの赤字額が天文学的な数字を記録することになって、余剰になった機体を一時期駐機することになりました。

 

その影響で、各航空会社でも保有する機種の整理を敢行…

デルタ航空では、同社の顔でもあったマクドネル・ダグラスシリーズの旅客機や、

 

最長不倒の航続距離を誇っていた、ボーイング777型機などが全機退役……

機材整理が、前倒しで実施されることになりました。

 

ただコロナウィルスの拡大は、アメリカ国内では徐々に鈍化しつつあり、カリフォルニア州では今年初めには1日の新規陽性診断者が4万人を超えて、医療機関も一時は逼迫する状態になりましたが、

現在では1日平均5,000名台に落ち着いてきています。もちろん、それでも高い水準にあることには変わりませんが……ミシガン州でも多い時には1日6,000名を超える日もありましたが、最近では平均で1日500名ほどと、コロナウィルスに関してはかなり状況は改善してきました。

 

デルタ航空の子会社であるエンデバー航空の、2月の運航便数の1日平均は711便。これはコロナ禍前の冬の平均便数902便に対して、およそ8割ほど。

先日のフライトでは、冬の中休みを利用して旅行に出かける家族連れのお客様も多く、現在の搭乗数上限(客席数の75%)いっぱいで出発する便も多くありました。

 

来月の裕坊自身のスケジュールも、それに呼応するかのようにやや過密気味になり、休日日数は今月に比べるとかなり減っています。

客室乗務員の採用は、今年の年明けとともに既に再開。パイロットの採用も期間を限定した上で、定期的な採用を実施。今年の末までに120名ほどの採用を予定しているそうです。

 

貨物航空会社は、増収増益により採用が本格化していますが、格安航空会社の一部でも需要の本格回復に手応えを感じ始めているのでしょう。格安航空会社は、老舗の大手航空会社に比べるとビジネス利用より一般旅行客の利用の比重が高いので、その分手応えを感じているのかも知れません。

 

フロリダ州に本社を置くスピリット航空や、

 

コロラド州デンバーに本社を置くスピリット航空などでは、

 

2月中旬からの採用が、本格的に再開することになったらしいです。

ビジネス利用はまだ弱含みながらも、一般の旅行移動による利用にはかなりの手応えを感じているのではないか、と思います。

 

 

ただ現在のアメリカ大陸を見てみると、テキサス州ルイジアナ州を始めとして、アメリカの南部の州では普段経験することがない大寒波に見舞われて、各地で停電が発生。また軒並み氷点下の気温を記録して水道管が破裂し、飲料水が確保できなくなるなどの事態も…

最低気温は一番低かったところで氷点下22度を記録するなど、観測史上最低の気温を更新したり、120年以上ぶりの最低気温になったりなど、到底南部とは思えない大寒波に見舞われています。

 

ちなみに氷点下20度以下ともなると、寒さに慣れているミシガン州といえども学校が休校になってしまうほどの寒さ……

エンデバー航空の南部向けの旅客便も、実はルイジアナ州を中心に、今日金曜日までずっと欠航が続いておりました。

 

激しい降雪や厳しい寒波に見舞われて、特に激しい雨氷が降り出すと滑走路は簡単に凍結…

そうなると、ミシガン州の除雪隊のような腕をもってしても、滑走路を離着陸可能な状態へと整備するのは、簡単なことではありません…

 

2年前の2019年の1月末には、デトロイトでは激しい雨氷に見舞われておりました。この時は2日間連続に渡って、デトロイト空港ごと閉鎖になるほどの事態にまでなることに…

 

離陸時は少々滑走路の路面が滑りやすくても、方向舵でなんとかごまかすことが可能ですが、着陸時は機体の重量を支えるタイヤのグリップ力が大きなカギ…

着地後の方向性を保つことができないと、飛行機は簡単に滑走路を逸脱してしまいますから、氷が張った滑走路には着陸しないのは、パイロットにとっては大原則。この1週間の南部の相次ぐ欠航も致し方ないです。

 

各地で水道管の破裂したり、大規模停電が続いていたり、異常事態が続いているアメリカ南部…

しばらくは、日常生活への復旧に時間がかかりそうです…

 

このお休みといえば、裕坊はといえば特に何もせず……

 

やったことといえば、激しい風を伴うブリザードのような降雪を、窓からぼんやりと眺めて、 翌朝こちら電気式の雪かき機くんにご登場願って、雪かきをしたことくらい……

 

やっと “ミシガン州らしい“ 冬が訪れました…

 

ただそんな中で、ちょっと体の不調が気になっていましたので、病院で診察も…

 

その翌日はレントゲンと超音波による診断…

 

ありがたいことに特に異常はなく、数週間後には痛みも消えるだろうとお墨付きをいただき、

 

やれやれ…

 

 

 

 

 

 

もう1日お休みをいただいて、日曜日に出勤の予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 2/17

アメリカ国内を中心に小型旅客機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。

先日の日曜日に6日間に渡るフライトを終えて、しばらく休日をいただいています。

 

先週の6日間では、後半はアトランタを拠点に、南部都市の往復便を中心とするフライトを担当していました。普段は晴天が多い、この時期のアメリカ大陸南部。

しかしぐずついたお天気が、しかも何日も続いておりました…

 

アトランタ空港では、普段は大型国際線機材が出入りするEコンコースを中心の発着。

 

ただアメリカではコロナ感染が明らかに鈍化し、さらにはミッドウィンターブレイクと呼ばれる冬の中休みを利用しての移動が多かったせいか、旅行客はアメリカでは戻りつつある印象を受けました。

年末年始に次いで、先週木曜日、金曜日は全米で100万人超えの乗客を記録(コロナ禍前と比較して、およそ半数)。裕坊が担当した便の中にも、上限いっぱいの乗客の皆様が乗ってこられたフライトもある盛況ぶり。

 

それでもフードコートではまだシャッターを下ろしたお店が多く、営業していたのはマクドナルドだけ……

デトロイト空港やミネアポリス空港でも、発着便の往来があるコンコースでは、営業時間こそ短い時があるものの、ほぼ例外なく営業を続けてくれています。

 

6日間のフライトのうち、4日の宿泊滞在が入り、そのうちの1泊はルイジアナ州の州都、バートンルージュでした。

ハロウィンのパーティーに参加しようとしていた日本人留学生が間違った家を訪問し、家の主に不審侵入者と間違われて射殺された町……ご記憶の方も多いと思います…

 

この時期南部といえば、日が差す日などは日中はポカポカと暖かくなって、気温が20度近くにまで上がることも珍しくないのですが、

 

ここ数日はどんより曇りの日が続き、 実はここバートンルージュでも、稀に見る雨氷の予報が発令されて、先日の月曜日は全便欠航…

 

2月15日(月)のアトランタからのエンデバー航空による運航予定便は、合計で205便だったのですが、

大雪や雨氷による影響を受けたルイジアナ州を始め、テキサス州ミシシッピ州アーカンソー州の各都市へ向かう予定だった便は、ほぼ全便が欠航となっていました。 これらの南部の都市では、観測史上の最低気温を更新したところもあったんだそうです。

 

連邦航空局の本部があるオクラホマ州オクラホマシティでは、氷点下25度を記録。これは1899年以来、122年ぶりの低温だったのだとか…

そんな訳で、この離陸前の除氷作業用トラックも、各地でひっきりなしのフル稼働でした…

 

普段はこの時期のフライトは南部でいいお天気を見て、デトロイトに帰ってくるとどんより曇り空。帰ってくるなり同乗の乗務員たちと、『やっぱりこれが現実やなぁ〜』なんて言い合うのですが、

実は最終日6日目にデトロイトに帰ってきた時が、一番お天気が良かったという反対のことが起こっておりました。

 

こんな時は、車のボディにびっしりと張り付いた塩を落とすチャンス。

 

洗車…

 

しかし翌日には “いつものミシガン州の冬“ がやってきて……

 

南部に雪や低音をもたらしていた低気圧が、デトロイト周辺にも月曜日の深夜からやってきておりました。

愛妻ちゃんがこの吹雪を見てひとこと…

 

 

『雪女が出そうやなぁ』……

 

 

確かに出るかも知れん…

 

朝起きてみると、この状態…

 

ミシガン州らしい冬が、ようやく訪れた感じでもありました。

 

久々に登場の、我が家の電気式の雪かき機くん。

こちらではほとんどの家庭が、ガソリン式の雪かき機を使っていますが、我が家はあくまで充電池を使った電気式を使っています。 パワーはガソリン式の方がそれはそれはもう圧倒的に強いです。パワーでは到底敵いません…

 

ホンダエンジンを搭載したこの雪かき機にもなると、440ccのエンジンで馬力も迫力モノ…

高さ1メートルくらい積もった雪でもしっかりと吸い上げて、その気になれば30メートルくらいは軽く吹き飛ばしてしまいます。ただし購入価格3,000ドル越え…

 

我が家の雪かき機くん、頑張れば2メートルくらいは飛ばせます……購入価格200ドルなり……

ただモーター式なので、音は静か。夜でも近所に気兼ねなく雪かきできますし、新雪であれば何度か往復することで、ちゃんと仕事はこなしてくれます。

 

恐らく見た感じ、一晩で30センチほどの積雪。

 

一度では全部はかききれないですが、それでも我が家の雪かき機くんもしっかり仕事をこなしてくれました。

 

ただしさすがに30センチもの積雪ともなると、自慢の腕を持つミシガン除雪隊といえども、除雪が間に合わなかったようで、

あちこちで雪がそのまま放置状態になっておりました…

 

それでもこの中を、愛妻ちゃんは息子くんを乗せて、歯の治療へと出発…

さすがにちょっと大変な思いでの運転だったらしいです。

 

我が家の近所に除雪隊がやってきてくれたのは、お昼過ぎ…

 

やっとのことで、安心してお出かけすることができる…

20代の時であれば、こんなお天気を見たら、ほぼ間違いなくスキーへと出かけておりました。

 

連休が入るとお休みの前日の深夜に出発して、スキー場の駐車場に到着して車中泊。夜が明けてから1日じゅうスキーを楽しみ民宿に宿泊。そして次の日も半日はスキーを楽しんで、午後になるとハンドルを握って帰るという、超強行スケジュール……

 

今そんなことをしようものなら……

それでも当時は、翌日にはちゃんと出勤しておりました……

 

夢でも見とったんやろか……

ちなみにこのお天気の中、裕坊が水曜日に向かった先といえば……

 

病院……

 

さすがにこのところ体が悲鳴をあげてきております……

体を労らなければならない年齢に差し掛かって来ました。

 

 

 

 

もう数日、お休みをいただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 2/14

アメリカの国内線を中心に、小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

デルタ航空の子会社の地域航空、エンデバー航空(本社、ミネソタ州ミネアポリス)の拠点は、全部で6空港。

 

今回の勤務では、アトランタ空港を中心とするフライトをこなしました。

これは初日の出勤時の光景。デトロイト周辺の、この時期のお馴染みの景色…

 

初日火曜日はデトロイトから、バージニア州ノーフォークを往復しただけの、日帰り勤務でした。

到着した先の売店に置かれていた “蟻入りキャンディー“ ……ちなみに蟻は本物……

 

『昆虫食』というのだそうで、調べてみるとフランスなどで流行ってるそうな……裕坊は元々トレンドに乗るのが苦手な人なので、この流行も一番遅れて乗ろうと思います……

 

気を取り直して、翌日は夕方の出勤。

水曜日は担当は1便だけでした。

 

雪が舞う中の出発。

外部点検は我が社では普段は副操縦士が担当しますが、裕坊自身は自分の目を馴らしておきたいので、操縦を副操縦士に任せるときは自ら外部点検を務めるようにしています。

 

冬のデトロイトの風物詩……

雪……2月の真っ只中やし、周りは湖だらけやし、取りあえず納得…

 

テネシー州のノックスビルにやってきて、向かうはホテル。

翌日木曜日から、ずっとアトランタを行ったり来たりでした。

 

今までリージョナルジェット機のアトランタ空港における発着といえば、Dコンコースが中心だったのですが、

木曜日から土曜日で、合計12便の発着の中心となったのは、かつての国際線専用だったEコンコース。

 

普段は大型機が集結し、国際線発着機能を備えたコンコース(現在ではFコンコースが開業して、国際線発着の主役機能はそちらへ移っています)

1996年のアトランタオリンピックに合わせて開業したそうです。写真は搭乗用の通路。

 

今回は全線国内線の担当でしたので、搭乗ゲートは全て待合スペースへ繋がっている通路へのドアが開かれておりました。

国際線で到着した場合は、写真では閉まっている方のドアが開いて、入国管理局へと向かう仕組みになっています。

 

普段は忙しく大型機が発着し、免税店や各種のお店が並んでいるEコンコース。現在では国際線の発着がめっきりと減っていて、利用者も少なく売店は大半が休業中…

 

フードコートでも営業中だったのは、

 

フードコート中央にあるバーカウンター(15席ほど。写し損なってしまいました…)と、一番奥にあるマクドナルドだけ……

普段、繁忙期では座る場所を探すのに苦労するほどのフードコートも、閑散としておりました……

 

国際線発着機能を備えるだけあって、待合スペースもとても広く、とても快適な造りになっています。

 

木曜日から土曜日までは、アトランタを拠点に毎日2往復。中心となったのは、ほとんどが南部の都市ばかりでした。

ノースウエスト・アーカンソーへとやってきたり…

 

この時期通常ですと、南部といえば晴天が続いて凌ぎやすい日が多いのですが、ここ数日はずっとお天気がぐずつき……

ありとあらゆるところで、出発前の機体の除氷作業なんかもたくさんやっておりました……

 

実はこのブログを書いている時点でのテネシー州メンフィス、雪の予報になっています…………

 

木曜日の宿泊滞在になったのは、ノースカロライナ州フェイエッテビル。

 

こちらの空港は、ここしばらくずっと内装工事中。

 

金曜日の夜にはルイジアナ州の州都、バートンルージュまでやってきました。

 

実はこちらへ到着する時は、雲がビッシリと張っていて、雲底ギリギリで滑走路を目視しての着陸でした。

 

普段この時期なら、20キロ先から空港が見えて、そのまま有視界飛行で着陸できるのになぁ〜〜…

ずっと忙しいスケジュールをこなしていて、金曜日は昼食も夕食もまともなものが買えず…

 

お腹を空かせたまま、ダウンタウンのホテルへと到着…

自らのお金ではとても泊まれそうもない、高級ホテル。

 

レストランくらいあるやろ、と思いきや、フロントの方に聞くと……

既にレストランは、閉店………

 

ところが、金曜日の晩はご褒美が待っていて、

乗務員4人用に、夕食が準備されておりました。

 

こちらが中身。

涙が出るくらいに嬉しくて、身にしみる夕食をいただきました。

 

翌日お昼過ぎに、またもアトランタへと戻ってきて、

 

土曜日の昼行便で、次にやってきたのがオハイオ州のデイトン。

 

デイトンといえば、ライト兄弟でも有名な都市ですが、

ホンダもこちらの町には、大貢献。

 

州都のコロンバスからも比較的近いデイトン。

 

ホンダ車のクルマやバイクの部品なんかも、こちらでかなり製造されているらしいです。

 

ただデイトン空港の利用者数は、ここ最近やや低迷気味…

かつてはデルタ航空本体の150人乗りの旅客機が就航していましたが、ここ半年はほぼ大半がリージョナルジェット機による運航が続いています。

 

2階にあるコンコースのエスカレーターの手前にあるスターバックス

 

しばらく閉店が続いているようでした…

 

保安検査場を通ってすぐの売店とレストランが一軒開いているのみの、デイトン空港。

 

そこから先のお店は休業が続いておりますので、

こんな看板までが置かれておりました。

 

土曜日の夜はまたも、テネシー州ノックスビルで宿泊。

 

締めとなった土曜日は、ノックスビルをお昼過ぎに出発。

 

エンデバー航空が保有する機体の中で、2番目に新しい機体になる機体登録記号、N490PX。

ちなみに裕坊が乗務するCRJシリーズ、カナダのモントリオールに最終組立ラインがあるのですが、その工場には製造最終機となる機体が現在組み立てラインに入っていて、その機体の製造でもってCRJシリーズは製造が終了することになるそうです。

 

ぐずついたお天気を見ながら続いた6日間。

デトロイトに帰ってきた時、やっと晴天を拝むことができました。

 

 

 

体調にやや不安を抱えながらの6日間。

しばらくお休みですので、体調管理にしばらくは努めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裕坊パイロット日記 2/9

アメリカの国内線を中心に、小型旅客機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。

今日から6日連続の勤務へと出勤しました。

 

ただし今日火曜日は、デトロイトからバージニア州への往復便を担当しただけで、そのまま帰宅…

お昼頃の出勤で、ちょうど出発便の谷間といえば谷間の時間帯ではありました。それでも目にしていた光景といえば……

 

閑散としたターミナル…

元々2月は一年の中で、航空機を利用する方が一番減る時期ではあり、火曜日は1週間でも最も少なくなる日ではあるのですが……

 

普段は我々のリージョナルジェット機が頻繁に発着するA35ゲートなどを見ると…

しばらく出発便の予定なし……ちなみに先週、先々週とも火曜日は乗客40万人台で、コロナ禍前と比較するとおよそ3割ほどでした。

 

やってきたのは、アメリカ海軍総司令部があるバージニア州ノーフォーク

普段は海軍関係者の搭乗が多い路線なのですが、結局往復両便とも制服姿の兵士の搭乗はありませんでした。76名仕様の客席に対して、乗ってこられたのは往路便が28名で、折り返しのデトロイト行きは12名…

 

ちなみに現在でも親会社のデルタ航空は、損益分岐点への復活は達成できておらず、赤字状態が続いています。赤字額は1日あたりおよそ1,200万ドル(日本円で12億5千万円ほど)…

本来需要が減っている路線に、客席数が少なく、運航コストも安上がりなリージョナルジェット機を多く投入するなどの工夫をすれば、赤字額を最小限にとどめることが可能になるはずなのですが、ここが契約社会のアメリカの難しいところ…

 

デルタ航空パイロット組合が、会社と締結している契約の中に、リージョナルジェット機が担当できる便数の割合というのが記載されていて、

リージョナルジェット機を使いたくても、契約に阻まれてしまうのが実情……特に76席仕様のリージョナルジェット機の使用可能な機体数が、デルタ航空本体の運航便数の減少に伴って契約の条項を超えてしまっているが故に、客席数がさらに少ないリージョナルジェット機が投入されて、急場を凌ぐことになっています。

 

普段裕坊が乗務しているのは、主翼の上にある非常用口が片側2つずつあるタイプのCRJ−900型機。

この機体が76座席を有する、我が社の主力機材……

 

それに置き換わる機材として現在投入されている機材のうちの1つが、客席数69のCRJ− “700型機“ 。

 

主翼上の非常用口は片側1箇所ずつ。

 

76名仕様ですと、客席前方にも化粧室があるのですが、

 

700型機には、前方には化粧室はありません…

アメリカで有名な某ライターに、2時間以上のフライトで化粧室が1つしかないことを指摘された記事が、話題になったこともありました。

 

現在エンデバー航空では、保有する18機全機がフル稼働中。

平均機齢が13年を超え、整備点検費用が76席仕様の機材に比べると高くなっているのが現実……

 

整備員たちが、日夜機体の整備点検に全力で取り組んでくれています。

 

そして完全退役が既に決まっていた、50名仕様の元祖CRJシリーズ “200型機“ が、一時的ではありながら、『現役復帰』することに…

重整備施設がある専用の整備工場で、『現役復帰』再整備を受けてからの、路線再投入。再投入予定の10機のうち、既に2機が復帰しました。

 

 

ただこれらは、あくまで付け焼き刃的な措置…

 

 

航空会社も、抜本的な路線改革が必要な時期に来ている、と最近では感じるようになりました。

やはり影響が大きいのが、ビジネス利用の激減…

 

コロナ禍以前ですと、当たり前のように見かけていたスーツ姿のビジネス客。

 

ただビジネスそのものが消えてなくなった訳ではなく(規模の縮小自体は、どの業界でも大なり小なりはあるのでしょうが…)、

 

今までなら直接会議へと赴いたり、 直接、対面式にて交渉をしていたものが、

 

リモート式にての会議や交渉などに置き換えられている、というのは想像に固くないです。

ビジネスに関わる方にとってみれば、対面式ならではの対人関係の構築がしにくい、直接商品を手に取ってみることができない、などのデメリットがある一方で、

 

移動の費用が節減でき、肉体的な負担も大きく軽減するというメリットがあります。

 

パソコンやタブレットの使い方に長けていれば、リモート式の方が数台の機器類を同時に扱いやすいでしょうから、ファイルなどの整理などもやりやすくなるでしょう。

既に多くの局面で、新しいビジネスの形式を構築しているビジネスマンたち。

 

その新たなビジネス様式を確立したビジネスマンたちを、いかにして取り込めるかが、航空会社の生き残りのカギを握るような気がしています。そのためには、“新しい産業作り“ を構築してみるのが、一番近道なのではないか、というのが裕坊の考え。

 

例えば、ホテル産業を取り込んでみたり、

 

レンタカー産業や、

 

あるいは鉄道などをビジネスパートナーとして、取り込んでみるのもいいでしょう。

 

もちろん長距離を移動する以上は、出向いた先での食事も必要になってきますから、

 

レストランとタイアップするのも、“新たな産業“ の担い手の1つになるでしょう。

今までは個々に単独で独立した産業を、“人の移動を手助けする総合媒体“ の1つとして確立し、その中に長距離移動の主役を担う “航空部門“ が存在する。短期出張が激減している今のビジネス界にあって、それに置き換わるものを航空会社がいかにして見つけるのか、いかにして掘り起こすのか、ここが今後のカギを握る気がしています。

 

今までデルタ航空は、米系の航空業界の様々な局面において、リーダーシップを発揮してきました。

コロナ禍をいかにして切り抜けるのか、これからの打開策に注目しています。

 

 

火曜日に担当したのは、バージニア州ノーフォーク行きの往復便。

空港から車で15分ほどのリゾート地、バージニアビーチのお土産物がたくさん並んでいる売店で、

 

今日、見つけたものとは、こちら………

アリ・キャンディー…………

 

よくできているなぁ、と感心して店員に尋ねてみると………

「入っているのは、本物の『アリ』だよ」……………

 

 

 

え???………………………………

 

 

 

こちらには、本物の『蜂さん』が入ってらっしゃいました……

勇気ある方は、是非このノーフォーク空港内売店で販売されている、「アリ・キャンディー」をお試しください… ちなみに、裕坊は購入しておりません………

 

 

 

 

 

明日水曜日からは、宿泊滞在が絡む5日連続の勤務です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2月9日(火) 担当が終了した便

デルタ4799便(EDV 4799)デトロイト(DTW)−  ノーフォーク(ORF)

デルタ4799便(EDV 4799)ノーフォーク(ORF)−  デトロイト(DTW)

2月10日(水) 担当予定便

デルタ4774便(EDV 4744)デトロイト(DTW)−  ノックスビル(TYS