yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/3

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

異常に多い今年の台風、裕坊の頭の中では台風が本格的に活発になるのは8月中旬以降というイメージがありましたが、その既成概念を覆す今年の台風。今度は21号が大型の勢力で日本列島へと近づいているようですね。

どうやら非常に強い勢力を保ったまま、今日のお昼前後に四国から紀伊半島へとかなり接近、上陸する見込みのようです。西日本、東日本で暴風、高波、大雨、高潮に厳重な警戒が必要と気象予報台から呼びかけています。皆さん、事前の準備、最新の台風情報などをしっかりとお願いします。避難の決断も早め早めでお願いします。

台風の定義とは、皆さんご存知の通り、北西太平洋で発生した熱帯低気圧のうち、最大風速が毎秒17メートル以上に発達したもの。海上で大きな湿気を巻き上げていますから、大量の雨ももたらしますし、力強い渦を巻くようになると風も強くなります。

飛行機にとっても風速17メートル以上、航空業界で使われるノットに換算して34ノット以上もの風になると、さすがに技量に優れたパイロットといえども扱うのは困難になります。ですから台風、こちらでいうハリケーンが発生すると、影響のある地域を飛ぶフライトはほぼ例外なく欠航。
でももしそれが局地的なものだったとしたら………………

上にあるような航空気象予報でよく使われるチャートとにらめっこしながら、予定通り運航するのか、それとも遅延してお天気が回復するのをしばらく待つのか、もしくは欠航するのかを決断します。そこで時々空港で皆さんにお目にかかるのが「天候調査中」の文字。

飛行機にはそれぞれの機種によって、それぞれ運航可能な気象条件が細かく定められています。例えば風速であれば30ノット(15メートル)であるとか、横風であれば20ノット(10メートル)などなど。滑走路の路面にも影響は受けることになり、滑走路上で水滴が浮いていたり雪が残っていたりすると、さらにその条件は厳しくなります。

航空会社によって欠航をするのかそれとも予定通り運航をするのかの決定までの過程は様々。アメリカの航空会社では通常は運航管理課の責任者が気象情報を集めた上で、各機種ごとに定められた限界値と比較。限界値を超えていたり、あるいは運航可能な範囲内であってもマージンが少ないと判断された場合は、その日の運航管理課の責任者が決断を下して欠航が決まります。

仮に安全上、運航に問題がない気象条件であっても、欠航が決まる場合もあります。アメリカの場合で見ると、ニューヨークやアトランタ、シカゴなどの離発着の多い空港ともなると、悪天候の影響によって航空管制が扱える便数がかなり限られてしまうので、離発着数を調整する目的で、地方空港を発着する座席数の少ないリージョナルジェット機が優先して欠航の対象になることに。
スケジュール通り運航するという決断が運航管理課で下された場合においても、最終判断は実際には機長の判断に委ねられることになります。ただ運航管理課で運航可能と判断された場合は、かなりのマージンが与えらることがほとんどなので、そこから機長の決断で欠航を運航管理課に申し出るというケースは実際には極めて稀。目的地の天候が微妙であっても、燃料がかなりの量搭載されて、目的地の空港に着陸できない場合でも、そこからかなり遠く離れた代替空港へと余裕を持ってたどり着くことが出来ます。

9月4日現在、既に暴風域に入る地域が出始め、鉄道の運転見合せ、航空便の欠航も出始めています。大きく被害が広がらないことを、アメリカから心よりお祈りしています。

裕坊

裕坊パイロット日記 9/2

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

昨日は6日間連続のフライトの2日目。担当便は1便だけの珍しいのんびりの1日。アメリカの第1週目の週末は、こちらの勤労感謝の日。月曜日が休日になって3連休。ミシガン州では裕坊の息子くんが通う学校も含めて、多くのところでこの3連休明けに学校が始まります。夏休みもいよいよ終わり……………
その2日目の宿泊滞在、ホテルでの滞在の時間があまりに短くて、とてもブログまで手が回りませんでした………………昨夜寝るときの裕坊の姿はこんな感じ………………………………


今日は早朝から3便を担当して……………………

ニューヨーク州バッファローまで。別名としてナイアガラという名がつけられるくらい、距離的にナイアガラの滝からの距離が近い、ここニューヨーク州バッファローエリー湖オンタリオ湖の70メートルの標高差が作る滝を一目見ようと、季節を問わず多くの観光客が訪れます。バッファロー空港からだと、1時間とかからずナイアガラの滝まで到着してしまうほどの至近距離。

ここナイアガラの滝では、カナダ側とアメリカ側とそれぞれの景色を楽しむことができます。壮大な景色を楽しみたいのであれば、カナダ側から水しぶきが激しく上がる様子を楽しむのがオススメだそうです。そしてその落ちてくる水の大迫力を楽しみたいのであれば、アメリカ側から見るのが裕坊的にはオススメ。ツアーで間近に水が落ちてくる様子を体験することもできます。

霧の乙女号に乗って、滝つぼまでを回遊する遊覧船ツアーなどもあります。これならアメリカ側、カナダ側からのどちらからでも乗船可能。


そしてせっかくここバッファローまで来たのであれば、是非食べておきたいのがバッファローウィング

元々はここバッファローにあるアンカーバーという小さなレストランで、テレサ・ベリシモという女性が始めたことから広まったといわれる、手羽のフライ。

夫のフランクとともに1964年にお店で初めて出したのが元々のきっかけだったと言われています。実際のところ、どれが本当に大きな発祥になったのかは諸説あるようですが、よくここバッファローで伝えられているのが、ベリシモ夫妻の息子、ドミニックが連れて来ていた友人に振る舞う料理として、あまり高価でなくスナックがわりになるものはないか、としてテレサが思いついたのがフライドチキン。当時は煮込み用、あるいはスープ用として使われていた手羽をさっとフライにしてしまったのが、きっかけだったのだとか。

それからしばらくして、アンカーバーを経営していたベリシモ夫妻、美味しく安価に提供できるフライドチキンを広めるために、毎年7月29日をチキンウィングデーとして定め、その後1970年代から1980年代にかけて、その味が徐々にアメリカ国内、カナダで前菜用のメニューとして定着していったのだそうです。

ただそれを爆発的に人気メニューとして全米に広めたのは、大手のレストランだったようです。
何といっても影響力が大きかったのが、アメリカ国内に在住の皆さんであればお馴染みのバッファロー・ワイルド・ウィング。1982年に創立されたこのレストラン、黄色地に黒い牛の絵が施されたロゴが全米でお馴染み。

さらにはホットパンツを履いたウェイトレスの女性がお店中にいるフーターズ、あるいはマクドナルドなどでも1990年にメニューの一つとして加えられ、人気の後押しになったようです。

実はこの3連休中、バッファローウィングフェスティバルがあるというのを、裕坊と今回の5日間のフライトで一緒になっているカイルのコンビに途中から合流した客室乗務員から耳にして、バッファローダウンタウンにあるフェスティバル会場へと行ってきました。
実は今晩はちょっとクラシックな趣のホテルに泊まっていて…………


建物の中の作りもかなり趣があります…………



お部屋の中も調度品が揃っていて、ちょっとクラシックな雰囲気………


でも着替えをサッと済ませて、裕坊を含めた4人でタクシーへと乗り込み…………着いたのはマイナーリーグの野球の試合が行われる球場……………既にあちこちにテントが立っていました………

5ドルを払って入場チケットを購入。

どこから来たのか、と聞かれ、日本だと答えると、是非出身地をピンで押さえてくれ、というので………………

黄色いピンを指して、岡山付近を押さえます……

そして肝心のチキンウィングを買うために必要なチケットをここで購入。

1枚1ドルで、好きなだけ購入することが可能。取りあえず10枚ほど買ってみました…………………

ここがバッファローウィングの元祖・アンカーバー。前から気になっていたので、ちょっと立ち寄って………

こちらで5本のウィングを購入……………

オリジナルを名乗るだけあって、味は裕坊的にめちゃウマ。辛くてスパイシーというイメージが先行しそうなバッファローウィングですが、ここのソースはかなりマイルド。裕坊的にはチポレーバーベキューがかなりのお気に入り。3本ほどお代わりをしてしまいました…………
こちらにもけっこうな行列…………

本当にありとあらゆるバッファローウィングのお店が出店していて、どれを選ぶのかは迷ってしまいます………………

あと裕坊的に、本物のお店に実際に行ってみたいなと思ったのがこちら、イート・ダーティー。


ここのシラチャーという、照り焼きに近いソースをかけたメニュー、辛いのが苦手な日本人には是非オススメしたい一品です。

アメリカ在住の方にはとてもお馴染みのバッファローワイルドウィングも出店していました。

見ただけで、めちゃ辛そうやし…………………

こちらのお店にはかなりの行列ができたので、あえて並んでみたのですが、あまりに長く待たされるのでさすがにこちらは断念…………………


こういったイベントには付き物の、大食い大会も開催しておりました………………

レイバーデーのある9月の第1週目の3連休中の土曜日・日曜日、毎年開催されているそうです。夏休みが終わる前の最後のひと時に、もしナイアガラの滝にお立ち寄りの際は、こちらのフェスティバルに訪れてみるのも面白いかも知れません。

明日も今日に続いて3便を担当。シンシナティを目指します。

裕坊

裕坊パイロット日記 9/1

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

昨日のお昼頃に空港へとショーアップして、6日間のフライトへと出発していた裕坊。4便を担当したのですが、フライトの間の休憩がほとんどない怒涛の4連続のフライトだったとあって、終わった頃にはクタクタ………………頭は朦朧………………目覚ましよりもかなり早く目が覚めてしまって、こんなものをいただいています……………………

長期滞在型のホテルとあって、型はかなり古いのですが、家庭用で使われるコーヒーメーカーに3杯分のコーヒーを沸かして…………………………トイレが今日はヤバいかも知れん…………………………………
今年の北半球の夏は、どこもかしこも熱波や積乱雲、台風にハリケーンと悪天候が暴れまくり……………………台風21号が発生して日本列島に近づいていますね。しかも今年1番強力な台風のようです。

皆さん、事前の準備はしっかりとお願いします。避難もできるだけ早め早めでお願いします。
昨日はボルチモアからワシントンにかけて、大型の積乱雲が発生していたアメリカ大陸…………………

ただ幸いお天気にはほとんど影響を受けることはありませんでした…………………………お天気は大丈夫だったのですが…………………………………飛行機の開閉センサーの一つが故障………………………………

裕坊が現在担当しているCRJ−700型機、900型機は、元々はボンバルディエ社のビジネスジェット機、チャレンジャーの派生型。地上から飛行機に据え付けの階段で乗り降り出来てしまうくらいに小さな飛行機なので、座席の上の荷物棚も小さめ。

大きめの持ち込み荷物は、搭乗の際にピンク色のタグを荷物につけてゲートにてお預かり。それを地上係員が飛行機の主翼の前にある貨物室へと運び入れてくれます。

ロゴの下で、ちょこんと開いているドア。ここに荷物が入るのですが、このドアの開閉センサーが故障。プッシュバックしたあとに、「ドアが開いてしもたで……」の警告…………………………
プッシュバックを終えたばかりの地上係員に応援を呼んで、一度ドアを開けてもらって、もう一度閉めてもらったのですが……………………………警告は消えず…………………………………もっぺんお願い……………………………警告が消えん……………………………
たまたま他に出発する便がなく、プッシュバックしていたのは裕坊が担当する便だけ…………………………これが出発ラッシュの時間帯やったら、他の便にめちゃ迷惑をかけるところやった…………………………

旅客航空機に限らず、たとえ自家用機といえども、飛行機はすべての装備品が稼働していなければフライトはできないことが法律上は前提になっています………けれども人間同様、機械も壊れます…………まして使用頻度、離発着頻度が高いリージョナルジェット機になれば、故障の確率が高くなるのは必至………………………
そんな時に活躍するアイテムがこれ。

この冊子の1番下にも印刷されていますが、これをMinimum Equipment List、通常業界ではMELと呼ばれます。日本語にそのまま直訳するなら、最低限必要な装備品のリスト。実はこれ、故障していても安全な飛行には差し支えがない装備品のリストで、貨物室ドアセンサーもこれに含まれています。

ドアの開閉センサーは、ドアがちゃんと閉められ、ロックもしっかりとかかった状態であれば飛行上の安全には何ら支障はありません。ただし、故障品登録をしておく必要があるのです…………………
これをやってくれるのが各航空会社の本社の整備課と運航管理課。操縦室備え付けのコンピューターからテキストメッセージを入れると、整備課から電話をしてくれ、とのメッセージ。裕坊、自らのiPhoneを取り出し、本社の整備課へと電話………………………大抵、ダルそうな声が聞こえてきます…………………
整備課担当者: まーたやってくれよったな〜
裕坊は自分では触ってないっちゅうに……………………
裕坊:ごめんな、故障品登録のコードは探しておいたから、頼むわ…………………
整備課担当者:今度年次研修でミネアポリスに来た時は、裕坊のおごりで夕食な、豪華ステーキが食べたくてしゃあないねん。
だからなんで、そういう解釈になるの…………………
裕坊:まぁ考えとくわ。
故障品登録のコード、登録番号、それを記載した整備課担当者などの情報をもらって、飛行機に備え付けられた機体ごとの整備記録にそれを記入して、晴れて出発……………30分遅れ…………………

そのあとは4便を怒涛のように立て続けにこなしました………………
まずはアメリカ海軍総本山のある、バージニア州ノーフォークまでやってきて……………

デトロイトへとトンボ帰り…………………

間髪置かずに折り返して、クリーブランドを経由し……………

やって来たのが、ボストンから車で1時間ほどのコネチカット州ハートフォード………

もうクタクタ……………………とてもブログなど上げる気力は残りませんでした…………………

今朝はこれからデッドヘッド。乗客の皆さんとともに客席に座って、ミネアポリスまで。そのあと夏の間のサクランボで有名なミシガン州トラバースシティーへと向かいます。

裕坊

裕坊パイロット日記 8/30

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

3週間の有給休暇が終わって、休み明けの3日間のフライトへと出かけていた裕坊、さすがに体に疲労がたまって、帰ってきた日は絨毯の上でグッスリ…………………
昨日は昨日でソファの上から起き上がることができず、ブログをサボって昨日はほとんど一日中お昼寝……………………………………
でもおかげで時差ボケはほとんど克服することができて、今日はまずまず目覚めもスッキリ。裕坊に1日遅れること、愛妻ちゃんも月曜日からお仕事が始まっています。学校、幼稚園ともにアメリカは新学年がスタートするシーズン…………そんな中、息子くんは未だに世の中の動きには我関せずで熟睡中……………

アメリカでは州によって、或いは同じ州でも学区によって、学校が始まるスケジュールはまちまち。インディアナ州などでは既に8月の初めには学校も始まっていますが、ミシガン州はこちらの勤労感謝の日の翌日までたっぷりとお休み………
しかも終業は6月中旬………せめて宿題くらい出ればいいのですが、それもナシ………日本の40日間の夏休みは、息子くん的にはありえないそうです…………アメリカの学校の方こそありえんやろ……………………………………

先日の3日間のフライト、3日目はミネアポリスから出発してヒューストンを経由。ちょっとお天気に囲まれながらも何とかそれを抜けて………………………

ヒューストンではお気に入りのピザ屋さんで、


裕坊、大のお気に入りのピザをいただいて、

デトロイトまで帰ってきました。このBlaze Pizzaと呼ばれるお店、ここ最近急激にビジネスを拡大しています。注文してその場で焼き上げてくれるのですが、出来上がりまで約5分。トッピングもその場で選べたり、マジで病みつきになります。ただ一枚を1人で食べるにはちょっと多いかも………………2人で食べるのがちょうどいいかも知れません…………………

そのヒューストンから帰ってきて、こちらがデトロイト空港内の到着口へと繋がる通路。ホッとする景色…………………

ただほぼ3週間ぶりに飛んだデトロイト、着陸時の滑走路へのアプローチ方法が若干変わっていました。通常だと10キロほど先から滑走路の中心線へと正対して、滑走路を目指します。普段コックピットから見える滑走路はこんな感じ………………

ですが3日目のデトロイト空港への着陸滑走路へのアプローチでは、景色はこんな感じになってました………………………

デトロイト・メトロポリタン空港には4本の平行滑走路があり、通常だと内側の2本が離陸用、外側の2本の滑走路が着陸用。外側の2本の滑走路はお互いの距離がかなり離れているので、今までですとどちらの滑走路へと入る時でも中心線に沿って滑走路へと入るのに問題はありませんでした。
ところが最近になって通常離陸用に使っている滑走路のうちの一本が、着陸用にも運用されることになり、1番西側の滑走路へは少し角度をつけて進入するように…………………

ちなみに青い線の滑走路は通常は離陸専用で使われます。4,000メートル級の滑走路で、成田や名古屋へ向かう便、あるいはロンドンやアムステルダムへと向かう国際線の大型機材は大抵この滑走路から離陸。さすがに1番西にある平行滑走路との間隔があまりないので、2機が同時にこの両滑走路へとアプローチする場合、両機を同じ角度で滑走路へと進入させることは出来ないので、片方に少し角度をつける必要が出てきます。
緑色の線が外側の滑走路で最近使われ出したアプローチ進入角度。3度ほど中心線からずれています。

ちなみにこれと似た滑走路へのアプローチをやっているので有名なのがサンフランシスコ。こんな景色を、飛行機の窓から見た方もいらっしゃるのではないでしょうか。


デトロイト空港でのアプローチもこれに似たものになるのですが、実際には両機の間隔をある一定に保つため、下の図のような進入方式になります。

完全にお互いが平行に飛んでいるわけではなく、片方が空港に近いところを飛び、もう1機は先を行く飛行機を斜めに見ながら滑走路へとアプローチ。有視界飛行状態で、滑走路も平行して飛んでいる飛行機も見える状態であれば、飛行機同士の間隔を保つのはパイロット自身の目視で十分。
でも雲の中にいたり霧が出ていて滑走路も相手の飛行機も見えない場合は………………
航空管制が見張り役をすることに。大抵は3キロ前後の距離をお互いが保てるように航空管制が飛行機を誘導。それでも時に間隔が狭くなったりすることもあり、そんなときは管制官から……………
「お〜〜い、そこのエンデバー。操縦を手動に切り替えて、西に旋回してくれや、お前らちょっと近すぎやで〜〜」
というお達しが来ますので、安全性には何ら問題ありません…………

明日からはまた怒涛の6日連続のフライトが入っていますので、今日も昨日に続いて休養の裕坊。実は壊れてしまった芝刈り機を買い換えて、今日新しいのが届くはずなのですが…………………………いつになったら、届くんやろ…………………………………

裕坊

裕坊パイロット日記 8/27

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

日本とハワイで楽しい時間をたっぷりと過ごして、1日のお休みを挟んで昨日から復帰。時差ボケが完全には抜けきらないまま、今日が復帰2日目。

昨夜から泊まっていたホテルでは、無料の朝食が提供されます。


ここはスクランブルエッグにサルサソースがついて、さらにはほうれん草までついてきて、めちゃウマ…………………

でも今朝の裕坊にとって1番ありがたかったのは、これ…………………

アメリカのこの手のホテルではほぼ例外がないと言っていいくらい、無料でコーヒーが提供されます。少しでもこれでエネルギー補給をせんと…………………………ただ調子に乗ってあまりコーヒーを飲みすぎると、トイレに10分おきに通うことになってしまうので、取りあえず一杯でガマン…………………

今日はボストンからクルマで1時間ほどの距離にあるニューハンプシャー州マンチェスターからお仕事が始まります。お天道様が珍しくお願いを聞き入れてくれて、今日は久々に穏やかな天候の東海岸

今年は3月以降比較的穏やかな天候が続き、さらには整備員たちの頑張りの甲斐もあって、ここ6ヶ月間のエンデバー航空の担当便の欠航がかなり少なかったらしく、デトロイト到着後は、社内のオフィスで、ご褒美が提供されます。

もしこれが大手の、例えばデルタ航空の従業員とかだと、ボーナスがドンと支給。去年は確かデルタ航空パイロットたちは確かボーナスが200万を超えたとか超えないとか………………………………………ウラヤマシい…………………………………………

で、我がエンデバー航空のご褒美はというと……………………………………アイスクリーム…………………………………せっかくやから貰っとこか………………………………………

最近デトロイト空港におけるエンデバー航空の発着ゲートはほとんどがAコンコース。ところがオフィスはデトロイト名物の地下トンネルを抜けたCコンコース。

クルー、ぜんぜんおらんやん…………………………………しゃ〜ない、裕坊が他の人の分も余分にいただいとこか………………………………

景気付け……………をして、ニューアークまでやってきました。ただ幸い、ニューヨーク周辺もマンチェスター同様、穏やかなお天気だったとあって、遅れもなく取りあえずここまでは順調…………………………

あとは1便、ミネアポリス行きを残すのみ………………………………絶対穏やかに終わる……………………………………はず………………………………………

裕坊、東海岸のお天気はお願いしていたのですが……………………………中西部のお天気をお願いするのを、すっかり忘れとった………………………………………………

上の地図のほぼ真ん中が目的地のミネアポリス。下の図では、本社運航管理課の担当者が作成してくれた飛行計画図が点線で示されています。積乱雲を避けるために大きく南寄りのルートになっていました。

旅客航空会社の場合、主要空港から出発する場合は、ゲートを離れる前に航空管制を通して飛行計画路への許可も必要になります。普段なら操縦室内のコンピューターに情報が送られる仕組みになっているのですが、今日は待てど暮らせど確認が取れず……………………………直接無線で管制官にコンタクト……………………………北回りへと変更…………………………………

結果的にこんなルートでミネアポリスまで……………………

地球が描いているカーブにかなり沿うようになったので、確かに飛行距離も飛行時間も確かに短くはなりました……………………

しかしいざ中西部まで来てみると、靄がかなりかかっていて、積乱雲の位置が目視では把握できん………………………

操縦席のレーダー画面を使っても、なかなか思うように積乱雲の位置が把握しずらく………………………ちょっと揺れました………………………………距離は少々長くても、元々ウチの担当者が計画してくれていたルートでよかったんちゃうの…………………………………………

それでもお天気が回復基調の中でのフライトだったとあって、大きくは遅れることなくミネアポリスまで到着。ただ日中は荒れ方がひどかったようで、乗り換え便に間に合わなかった乗客がミネアポリスで足止め。今日のホテル行きのシャトル乗り場は人、人、人……………………………

裕坊の泊まるホテルの送迎シャトルにも、かなりの人が乗り込んでました…………………………

お茶目なお天道様、一筋縄ではいかないです…………………………………

今回は3日間のフライトで、明日の夜には帰宅……………………お天道様、お願いだから、明日はアメリカ大陸全体のお天気をよくしてくださいね…………………………

 

裕坊

裕坊パイロット日記 8/26

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

日本とハワイで夏休みをたっぷり満喫してほとんど間髪置かず、今日から復帰の裕坊。昨日は夕方までほとんど1日を寝て過ごして、起きたの夕方6時。ハワイの時間に換算してですら………………………………お昼………………………………………いくらなんでも寝過ぎやわな………………………

ただ有給休暇を3週間分たっぷり取ることができたのは幸いでした。日本でのサラリーマンの経験もある裕坊。もし日本の会社に勤めていたとしたら………………………

最近では働き方改革が叫ばれるようになり、残業ゼロを謳うようになって久しいですが、男性正社員に限っていうと年平均の労働時間はまだ2,300時間を超えているのだそうです。高度経済成長期の最盛期の平均労働時間ですら2,400時間。ただ高度成長期では、残業を受け入れて仕事に奔走さえしていれば昇格昇給が保証された時代。時代背景があまりにも違い過ぎます。年間実働250日と仮定して、1日平均の労働時間はまだ9時間超え。まだまだ改善されたとは言い難い実情…………

ちなみに諸外国の平均を見ると、ドイツ1,374時間、フランス1,482時間、英国1,674時間、米国1,790時間なのだそうです。裕坊は大学卒業後、製薬会社に営業として採用されたのですが、もし今も同じ仕事をやっていたとしたら、有給とか夢の夢だったのかもな〜……

何とか日本でも有給を取得することが前提になる労働環境を実現して欲しいです。

 

ハワイから帰って来て1日を置いて、今日から復帰の裕坊は3便を担当。まだ時差ボケが治らず、少々ダルさも残りますが、特に風邪とかを引いているわけではないので、簡単に休みは取れん…………………

でもまだしんどいので、3便のうち2便は副操縦士のローレンティーノくんにお願いしました。

デトロイトを出発して………

アイオワ州の州都のデモインまでが第一便。

こんな雲も一部には見られましたが、

大きくフライトには影響せず、復帰1日目としては穏やかな日を過ごしました。

再びデトロイトまで戻ってきて、

さて夕食は何を食べよう…………………………

日本食に事欠かなかったハワイ気分を少しでも味わうのに、日本食レストランもありやな〜〜………………

けれども夏休みはウマいもん食べすぎていて、ちっとはカロリーをセーブせんといかん………………………ということで、今日は素通り……………………………
野菜サラダが豊富に揃っているこちらのお店にやってきました。チリソースつきのホットドッグが美味しい、こちらConey Island。

危うく「ホットドッグ一つ〜〜」と口走りそうになる気持ちをようやく抑えて、こちらから……………………

こんなのを一つ買います…………少しは野菜も食べんとあかん…………………

でも気分としてはこんなのが食べたい………………………

また来年たっぷりがっつり食べられるよう、しばらくはお仕事の鬼になります……………………

その気持ち、どこまで続くんやろ……………………………………

時差ボケで頭がフラフラになりながらも、何とかニューハンプシャー州マンチェスターまで到着…………………………至福のひととき………………………………

でも宿泊滞在は11時間だけ………………………もう寝なあかんや〜〜ん……………………………

明日は途中でニューアークを経由します………………………お天道様、お願いだから明日は大人しくしててね……………………………

 

裕坊

 

裕坊パイロット日記 8/25

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

夏休みの最後の数日をハワイで過ごした裕坊一家。最近どういうわけか、裕坊が通るところ通るところ、悪天候がつきまといます。まさかハワイにまで付いてくるとは…………………………

ハリケーン・レインがハワイ島に近づく中、ホノルルからはシアトル経由でデトロイトまで向かいます。いよいよ家路に着くときがやってきました。

各お店が次々に閉店になり、モールまでが閉鎖されてしまう中、フライトが予定通り飛ぶのか気を揉みましたが、飛行機の離発着には幸い大きくは影響しなかったようで、定時通りの運航で何とかホノルルを出発。

海はかなりしけていましたので………………

さすがに一部のサーファーを除いて海に入る人はいませんでしたが……………………

思ったほどには酷くはならず、時折吹き付ける突風が木の枝を揺らしはしたものの、

幸いフライトには影響はなく、定時通りの運航で、

ホノルルを離れることになりました。フライトはシアトル経由で、同じ機体の全く同じ座席に2度座り、

見慣れた景色のターミナル、デトロイト空港・マクナマラターミナルへと無事到着しました。

空港内を走る電車が走っているのも間近に見えます。

ホノルルからは2本とも同じ飛行機にお世話になりました。

お土産をたくさん抱えていて、6つのカバンを拾い上げて、

無理やりセダンくんに荷物を押し込み、何とか我が家へと到着。

帰るなり早速荷物を開けて着替え類やらお土産類を整理。ぎゅうぎゅう詰めに詰めていた荷物を一気に解いて、6つのスーツケースは一気にカラッポ………いつもはかなり時間がかかる荷物の整理を終えて、優秀やん………………………………

気分よく昨夜はベッドに入って、このままなら一気に時差ボケも直る…………………………………はず……………………………………

今朝は一旦7時に目が覚め………………………これならちょっと2度寝ができるな………と再びベッドに潜り込み………….………………………

10時ごろにまた目が覚めて、プロ野球の結果をチェック……………………………ソフトバンクの松田、西武の十亀が出てくると無敵やね………しっかし松田の対十亀の通算打率が6割超えって……………………………もう反則のレベルやな…………………………

まだダルいな〜、もうちょっとだけ……………………………

再び目を開けてみると…………………………………夕方6時……………………………………やっちまった………………………………

冷蔵庫はほとんどカラの状態でしたので、たい焼きを口に含んで、急いで買い物を済ませました………………

夕食にはお土産でいただいていたカレーライスに、


高菜のご飯。

恐らく獺祭を醸造したあと取れる酒粕をふんだんにカレーに取り入れたのでしょう。コクの効いた味わいのあるカレー、高菜もご飯と一緒にいただいて、かなり食が進みます。

おやつにもいただいていた熊本産の和菓子。

こちらがまたお煎茶にとてもよく合います。楽しいひと時を懐かしみながらの、心温まる夕食をゆっくりといただきました。

日本とハワイで楽しんだ今年の夏休みもとうとうおしまい。日本ではたくさんの方々にお会いする機会にも恵まれ、裕坊一家3人とても思い出に残る夏休みになりました。お世話になった方々には本当に心から感謝感謝です。

裕坊も愛妻ちゃんも近々お仕事に復帰です。

 

裕坊