yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 7/2

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

こちらは我が家の裏に巣を作ったロビンくん、ヒナの孵化が近いのか、カメラを構えても今日は悠然と座っていました。さすがに母は強しやなー………………

今日はサッカーワールドカップロシア杯、決勝トーナメント第1戦

日本代表、残念……………ただ日本の持つものは全て出し切ったのではないか、と思います。柴崎選手、乾選手、原口選手、かなり切れ味がありましたね。本当にいい夢を見させてくれました。最後のベルギーの圧力、あれはさすがでした。恐れ入りました…………

ワールドカップ本戦を目の前にしての監督交代劇に始まり、日本代表がどこまでやれるのかかなり不安でしたが、西野監督、よく日本代表を研究観察していましたね。選手起用が神がかっていました。先日のグループリーグ第3戦で主力を温存して6人スタメン交代してたのも、そういうことを念頭に置いてたんやね。策士ぶり、お見それいたしました。皆さん、胸を張って日本へお帰りください。

 

今日は1カ月に一度会っているファイナンシャルプランナーとの面会の日。7日連続で空港を行き来していて、ゆっくりしたい日ではありましたが、頑張って重い腰を上げて行ってまいりました。

オフィスがあるのはサウスフィールドという、金色の壁で出来たオフィスビル街の西端に位置するビルの中。裕坊の家からおよそ車で30分。金色に輝く壁のビルが5つもそびえ立つそのビル群、サウスフィールドタウンセンターと呼ばれ、各企業のミシガンの支社が名を連ねます。そのすぐ北を走る高速道路からもすごく目立つその様は、まさに大迫力。

初めてこのオフィスを目指すとき、あのビル群の中から探し切れるんやろか、と不安な面持ちで行ってみると、案内図にそのビル群がある高速道路の出口の一つ手前の出口を降りてくれ、と書いてあります。着いてみると、なんや裕坊の行くところって5階建てのビルなんや……………………もちろんそれでもエレベーター付きで、立派ではありますが…………………

今日は愛妻ちゃんがいない中でのお話でしたので、聞いたお話は全て参考程度…………今日は持ち財産をいかに増やしていくかがお話の中心…………

株や

国債社債などの債券、

或いは金などの一定価値を有する商品群、英語ではコモディティーと呼ばれます。

それぞれの強み、弱みなどを事細かく説明し、持ち財産を増やしていくにはどうすればいいか、などの説明を受けました…………確かに言いたいことは分かる…………………けど裕坊はこの話になるといつもこの素朴な疑問で頭がいっぱいになります。

今の貨幣制度って、本当に人の世の中への貢献度を反映したものなんやろか?………………

例えば上の写真にある10ドル札。どこへ行っても10ドル札………1ドルでもなければ100ドルでもなく、1セントでもありません。お店でこれを差し出せば、どこのお店でも10ドル分のお買い物ができます。例えどんな形でその10ドル札を手にしようとも……………………それが例えいい手段であれ悪い手段であれ、10ドル札の価値はどこへ行っても変わらないのです。お店の人にどんな風にして10ドル札を手にしたかを聞かれることは、今の貨幣制度が続く限り未来永劫ないでしょう………………

汗水垂らしてお仕事を頑張って得た10ドル札も10ドル札。日雇いのお仕事で得た報酬の10ドル札も10ドル札。道ばたに落ちていた10ドル札を拾った10ドル札も10ドル札。地下鉄の乗っていて、他人のジーンズのポケットからくすねた10ドル札も10ドル札。1ドルを貸して9ドル分の利子を得て手にした10ドル札も10ドル札……………

極端な話をしてしまうと、手元に持っているのが1セントでも利子を1000倍つけたらあっという間に10ドルに…………その10ドル札もお店では立派な10ドル札…………

その昔、国際為替も固定相場制の時代がありました。

ところが日本の輸出が拡大し、実態の経済に見合わないということで1973年からドルと日本円は変動為替相場制で取り引きされるようになりました。

今の貨幣制度は1973年以前の国際為替相場制と同じく、紙幣は全て固定の価値を有します。10ドル札は変わらず10ドル札の価値を有し、1,000円札は1,000円分の価値を有するという、今現在の基準では当たり前に行われているこの貨幣制度。これを抜本的に見直す時期が来ているのではないか、と思うのは裕坊だけなのでしょうか。

10ドル分に見合う貢献をした人に対して10ドル分の価値が与えられ、さらなる世の中への貢献をしてそれが周囲に認められればその人の持つ10ドル札が11ドル分、12ドル分、貢献度が大きければ20ドル分の価値を持つという可変式の価値を持つ貨幣制度を生み出す時期に来ているのではないか、そしてそれこそが今の世の中にある問題の多くを、特に貧困問題においては解決策の一つになるのではないのか、と裕坊は真剣に考えてしまうのです。長くなってしまうので、このお話は今日はこの辺で。

 

明日からまた4日間のフライトへと出発です。

 

裕坊

裕坊パイロット日記 7/1

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

稲妻に へなへな橋を渡りけり (小林一茶

雷の ごろつく中を 行々し (小林一茶)………………………

あぁ〜〜、裕坊の今の気分を、よく表しとるわ…………………

本格的なゲリラ豪雨の時期になり、アメリカの北部に当たるミシガン州でもときどきこうしては前が見えなくなるほどの豪雨が襲ってきます。

 

実は今日は愛妻ちゃんと息子くんの帰国日。既に夏休みに入って1週間以上が経ち、1年間頑張ったご褒美も兼ねてしばらく再充電すべく今日から一時帰国。福利厚生の一つでもあるスタンバイフライトを使って夢の国へと向かいます。満席のときは乗れない時もあるので、愛妻ちゃん、今朝から胸がザワザワする、と大騒ぎ。けれどもいざ座席指定を発行してもらうと嬉々として機上の人になり、日本へと向かっていきました。

裕坊はセキュリティーの入り口までお見送り。帰りにお弁当などを日本食材店で購入して我が家へ帰ってきましたが、家路に着くときの裕坊の頭の中といえば……………………………

『じみ〜 じみ〜 じみな帰宅は………… 真っ暗な我が家へのきたく〜 真っ暗な我が家へのきたく〜…………』(嘉門達夫さんの 「地味と派手の歌」を拝借)

そのあとお天道様が裕坊の心を見透かしたように大雨を降らせて………………………………その大雨、稲妻を伴って10分ほど激しく降り続き…………………………………………ただ雨を降らせていたエリア自体はそこまで広くなかったせいか、

その後は何事もなかったかのように、カラッと晴れ上がってました…………………

この稲妻を伴う大雨、英語でいうところのサンダーストーム、これが海上で発生し大量の水蒸気を吸い上げ、大型に発達して出来るのが熱帯低気圧。さらにその熱帯低気圧内の最大風速が17メートルを超えると台風と呼ばれるようになり、日本では台風◯号などと呼ばれるようになって、ニュースに取り上げられるようになります。今回も台風7号が日本に近づいているようですね。皆さん、是非気をつけてください……非常用の食料、水などの準備、避難場所の確認など事前準備を怠らないように、是非お願いします。

さて1人家にぽつんと残された裕坊。有給まではあと1カ月。次の4日間のフライトは今度の火曜日からで、そのあとは4日間飛んでは2日間お休み、また4日間飛んでは3日のお休みといったパターン。今は体もそこそこ元気でヒマさえあれば休日返上出勤を目論む裕坊ですが、旅客機のパイロットでいられるのはどんなに健康であろうとも65歳まで。65歳のお誕生日が旅客パイロットの強制引退年齢。

アメリカではそんなとき、ウォーターキャノンサリュートと呼ばれる噴水で引退お見送りのお祝いをしてくれます。英語でウォーターはご存知、水、キャノンとは大砲、サリュートとは軍隊でよく使われる挨拶。右手を上げて、手をおでこに当てる、例のやつ。このウォーターキャノンサリュートアメリカではしばしば見られる光景で、新規路線の初日の初フライト、新規導入機の初フライトなどの記念行事の際によく見られる光景ですが、ベテランパイロットの引退記念でも行われることがあります。

実は裕坊も副操縦士時代、20年に渡って一社で長く勤めてきた機長の引退記念のフライトに当たったことがあり、そのときは裕坊が当時所属していたメンフィス空港で誘導路の両側に消防車が出ていて、派手に噴水を上げてくれました。その機長さん、数年ではありましたが、連邦航空局・メンフィス事業所のパイロット監査人を勤めていた時期がありました。これって天下りならぬ天上がり??

 

そして引退後、どう人生を過ごしていくかが、裕坊にとっての課題。充実した老後を送っていくためにはお金も大事ですが、人間関係、趣味など視点をいろいろと広げていかなくてはいけません。取りあえず家事はまぁ一通りはできるようになった…………………

趣味は…………ゴルフをもうちょっとうまくなって、

というより人に迷惑をかけん程度には回れるようになって………………………あともう一つ何か欲しいなー………………………と画策中………

釣りも面白そうだし、

朝早く出かける趣味にはもってこいだし…………でも家にいながらにしてできることもなー、ピアノか……………………………

ギターか……………………………

取りあえず両方とも買ってはみたものの、最近ほとんど触ってないし……………

あと人脈も広げていかないとなー……………本田技研工業の創業者、本田宗一郎さんは言いました。「現役の頃は金儲けできることが財産だと思っていたけど、引退してみるとやっぱり友だちこそが1番の財産なんだよなあ」…………………

この言葉、本当に裕坊の心にしみます。心からそう思います。

 

あともう1日お休みをいただいて、火曜日から4日間のフライトへと出発です。

裕坊

裕坊パイロット日記 6/30

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今朝も早朝3時台に起きて、チョコクロワッサンとコーヒーの組み合わせで重い腰を上げ、重いカバンを引きずって3本のフライトへと出かけた裕坊。まずまずの好天に恵まれて、大きなトラブルや遅れには遭遇することなくフライトも2時過ぎには終わり、6日間続いたフライトも終了。愛妻ちゃんと息子くんが…………………………………………お出かけして誰もいない我が家へと………………………………帰ってきました………………

その昔、替え歌で一世を風靡した嘉門達夫さんの歌で「地味・派手の唄」というのがあります。

『じみ〜 じみ〜 じみな どうろひょうしき〜 じょこぅ〜 じょこぅ〜 派手な道路標識 警笛ならせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』♩♩♩

今日の裕坊:『じみ〜 じみ〜 じみな帰宅は〜…………… 誰もいない我が家へのきたく〜… 誰もいない我が家へのきたく〜〜……』……………………………

近日中に愛妻ちゃんと息子くんは日本へと経ち、日本を満喫します。その間しばらく裕坊、1人…………有給までまだ1ヶ月あるし、先月免許証の更新と称して日本を満喫したばっかりやしなー…………

『じみ〜 じみ〜 じみ〜な休日………………… 1人で過ごすわがや〜〜……1人で過ごすわがや〜〜…………………… 派手な休日 ハワイでクルーズ〜〜〜〜』🎶 🎶…………………………😑

ゴルフの練習にでも精進するか……………

今朝は1本目のフライト、アイオワ州の州都デモインを20分ほど遅れて出発。

まず機内の客室乗務員呼び出し用のベルに不具合が生じ、整備員が懸命に作業して修理。さらに最近の傾向で地方の空港の係員の数が慢性的に不足していることから、搭乗自体も遅れて始まり、しかもシステムがダウンしてさらに搭乗が遅れるという悪循環………整備を終えた整備員たち、裕坊たちに早朝の挨拶を済ませて、ワゴンの中でしんどそうに佇んでおりました………

ただ好天に恵まれたおかげで少し時間を取り戻して、デトロイトに着いたのは定時到着から8分遅れ。恐らく乗客の皆さん、乗り継ぎにはほとんど問題はなかったはず…………

今日はそのあとワシントン・ダレス空港の往復便を担当。アメリカの首都ワシントンに程近い空港といえばワシントン・ロナルドレーガン空港があり、ホワイトハウスや連邦国会議事堂からのアクセスも便利ですが、ロナルドレーガン空港は基本的に国内線用。滑走路も全長2,200メートルほどしかないので、大型の国際線用の機材は到底離発着できません。

そこで首都ワシントンの国際線用の玄関口になるのが、こちらワシントン・ダレス空港。車でロナルドレーガン空港から西へ約30分ほどの距離。首都機能が集中するワシントンからやや離れ、だだっ広い敷地に3,300メートル級の滑走路がそびえる空港が見えてきます。

日本の政府官僚が首脳会談等でワシントンにやってくる際も、基本はこちらダレス空港で離発着。ユナイテッド航空ハブ空港の一つでもあり、同じスターアライアンスに加盟する全日空機も毎日成田から直行便がやってきます。

ワシントンはニューヨークに比べると観光の需要があまり多くないせいか、ビジネス客以外の利用がきっと多くないのでしょう。ユナイテッド航空のフライトもその多くがリージョナルジェット機による運航。裕坊も50人乗りを担当している当時は、デトロイトからかなり頻繁に飛んできていました。小さな機体がたくさん並んでいるので、全日空B777が停まっていると、ひと際その機体の大きさが目につきます。

ここダレス空港の特徴といえば、フィンランド生まれの建築家、エーロ・サーリネンの手掛けた美しく伸びやかなデザインのターミナル。

そしてもう一つの特徴。ターミナルでチェックイン手続きを済ませた乗客たちを、各ゲートへと運ぶターミナル間シャトルバス。直接ターミナル階から乗ることができて、ゲートのあるコンコースまで運んでくれます。地上まで降りることなく、ターミナルから直接乗り降りできるのが特徴。ですからあくまで機能性重視…………

最近ではターミナル間を結ぶ地下鉄も開通しました。

以前より若干活躍の場が減りましたが、このユニークなデザインのシャトルバス、まだまだバリバリの現役。両側に運転台が付いていて、双方向に運転することができます。運転台の横に乗客の出入り口がついていて、ターミナル間を移動した後は、乗車した側の反対側のドアから降りる仕組み。ただこのユニークなデザイン、女性にはちょっと不人気……以前家族でワシントンを旅行したとき、このバスが走っている姿を目にした我が愛妻ちゃんがひとことこう言いました………………

「あのバス、男の人がデザインしたやろ」……………………まーそれは間違いないやろね………………………

その愛妻ちゃん、いよいよ近日中に日本へと一時帰国です。

 

裕坊

 

裕坊パイロット日記 6/29

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日は6日連続のフライトのうちの5日目。6日連続という言葉を連想すると、フライトへ出かける気力を完全になくしてしまいます。どこでサボろうかと画策してしまいます……病欠残っとったかいな、とかいけない心が顔を覗かせます……

ですからそんなときはちょっと視点を変えて1日1日のスケジュールに目を向けます。昨日はお昼近くに終了、今日も中部時間で午前の11時前にフライトおしまい…………明日も2時半で終わって、遅くとも……………………………………なんもなかったらやけど……………………………………4時には家に帰れる………よ、よじには帰れるんや……………………………

んで裕坊が出した答え……………………………………今週はめっちゃラクや〜〜〜〜ん………………………………

今日はお昼前にはホテルに着いて、窓の外からこんな景色を眺めてました。

今回の6日間のフライトはほとんどお昼前後に終わっているので、中身の濃い4日間のフライトよりフライト本数も少なく、時間も少なめ。多いときは4日間のフライトで15本前後を担当し、多いときは30時間近くを飛ぶことも………………2014年に旅客航空会社のパイロットの業務時間、飛行時間の規制が変更になり、1週間で飛べる時間には制限がなくなって、多いときは5日間のフライトをこなすと30時間超え……………………

ただ実質的な運航パターンを考慮されて規定が改正になった後は、夜間宿泊滞在先での最低滞在時間が変更になり、改正以前は8時間だったのが、最低10時間の宿泊滞在が義務付けられるようになりました。ただこの10時間という規定は正確にはホテルにおける滞在ではなく、ホテルまでの送迎シャトルに乗る時間、また翌朝の空港までの送迎シャトルの乗車時間までも含まれます。

もっと穿った見方をすると飛行機がゲートに到着して乗客を見送って終わった時点から休息時間に入り、翌朝出発ゲートに到着するまでが休息時間と見なされるので、到着する空港によってはバタバタ……………………我がエンデバー航空の場合、一部には国際線も担当していて、カナダへのフライトもあり…………そのカナダ行きのフライト、到着すると皆ダッシュモードに入ります……

大抵カナダに到着すると、長い長い通路をひた走ってまずは入国管理局を通過します。モントリオールとかだと到着から入国管理局通過するまで、最低10分。500メートルは悠にある通路を重いカバンを引きずりながら走り、パスポートにスタンプを押してもらって……

大抵の空港ではそこから多くの人が自分の荷物が出てくるのを待ちくたびれた様子で待っている荷物受け取りのコンベアーの横を駆け抜け、

ホテル送迎シャトル乗り場まで走り抜けます。そして大抵待つこと10分ほどでマイクロバスがお迎え…………

乗客の皆さまをお見送りした後ホテル到着まで平均1時間………………………………………

カナダの主要空港の場合、米国向け出発便は出発前にセキュリティーとともにアメリカへの入国手続きも同時に済ませてしまうので、その時間も考慮しなくてはいけません………

ってことはホテルの送迎シャトル、大抵の場合空港ショーアップの30分から40分前には乗車…………………ホテルにいるの1番短いときだと6時間なんてこともありました………………

しかもチェックインして、キーを受け取って、部屋で着替えしたり、歯磨きしたり、シャワー浴びたり、愛妻ちゃんに変わらぬ愛を確認するためのメールを送ったり………………………………………………………………

そういうの全部ひっくるめてみると、寝られるの……………………………4時間くらい……………………………今考えてみると、よく大きな事故が頻発しなかったものだと思います………

法律改正後はその辺りも劇的に改善され、12時間以上のゆったりとした宿泊滞在でゆっくり休養できることも多くなり、やれやれ……………今日はお昼前にはフライトも終わって、この時期のとても美しいアメリカ中西部ならではの芝生が延々と広がる景色を見ながらホテルまで。

ちょっと豪華めのホテルでゆっくりと滞在です。

明日の目覚ましはそれでも3時台………………んで時計に目をやると………もー7時やん……………そろそろ夕飯買いに行かんとヤバい……………………

明日は3本のフライトを担当して、お昼過ぎにはフライトも終わり、愛妻ちゃんと息子くんが待つ…………………いやどうもお出かけしてる時間やったな〜…………………………2人がお出かけしていて誰もいない我が家へ帰る日です………

 

裕坊

 

裕坊パイロット日記 6/28

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日はサッカーワールドカップのグループHの日本代表第3戦……………………………………………皆さんご存知の通り、取りあえず決勝への進出は決まりました……………………………………おめでとー……………ございます…………………………コロンビアが最後の最後で意地を見せてくれたおかげで、セネガルとは1勝1敗1分け同士で並んで………………………得失点差も一緒で、セネガルと命運を分けたのが警告数の差………………………日本代表といえば日本代表らしい……………………………

けれども決勝トーナメントで一つでも勝ち進むにはもっとアグレッシブに攻めることも必要なんと違うの?と裕坊的にはちょっとモヤモヤが残る試合でした…………でもまー川島選手のあのスーパーセーブは凄かった………………結果的にあれが日本代表を救ったということですか。散々叩かれて本人も辛かったでしょうけど、まだまだやれる所を見せてくれたのが収穫と思っておきましょう。

昨日はメイン州のバンゴーという小さな小さな人口3万人ほどの町に宿泊。いよいよ入道雲の季節がやってきて、雨が降りしきる中を出発。今週は6日連続のフライトで毎日が早起き……………チョコクロワッサンとコーヒーの組み合わせを飽きもせずに続けて、日がやっと昇りかける…………………………………………いや、もーとっくに昇っとるやん💦💦💦

…………………………………………中をカバンを引きずって空港へと向かいますが、幸いなことに今週は多い日でもフライトは1日3本まで。今日もお昼過ぎにジョージア州サバンナへと到着して

ホテルの窓からこんな景色を眺めてました。

今朝、メイン州のバンゴーを出発したのは朝6時。この時間だとさすがにニューヨークのケネディ空港といえども到着便はさほど多くありません。ですからこんな早朝の出発であれば、離陸前に管制官によって離陸時間が指定されたり待たされたりすることは稀。エンジンを立ち上げると、大抵の場合6時台ならすぐ離陸。今日も全く待機をすることなく離陸しました……………………

ただ管制官も入道雲が湧き上がっているところへ飛行機を通過させるわけにはいきません…………下手に入道雲の中に入ってしまうと、入道雲の中では上昇気流と下降気流が激しくぶつかり合っていますから、激しく飛行機が揺すられ、機体には最悪大きなダメージが残り、乗っている乗客乗員に大ケガが出ることも………………ですから大きくレーダーに映るような入道雲が発生しているときは、管制官の指示で飛行機を誘導し、悪天候を避けます。

ただ空港が完全に悪天候で囲まれてしまっては、滑走路に近づくことすら出来ません。そんなときに管制官から言い渡されるのが上空待機……………今朝のニューヨーク・ケネディ空港、それに近い状態になって裕坊の乗る飛行機が入る北東側は完全に塞がれてしまいました………………………………

ただ南側には少し入れるスペースがあり、管制官による誘導を受けて、一旦ニューヨークから南へと入り込みます。やっとのことで空いたスペースを縫って悪天候の南西側へと回り込んで、30分ほど余分な時間をかけながらも、何とか着陸……………………………

普段もし悪天候の影響がなければメイン州バンゴーからだとこんな航跡を描きます。ちなみにこれは昨日の同じ便………コネチカット州まではほぼ直線。ニューヨーク州に入り、ロングアイランドに差し掛かるあたりから、管制官による誘導を受けて滑走路へと入るのが通例。とてもきれいな航跡ですよね。

一昨日も同じような航跡を描いてニューヨーク・ケネディ空港まで問題なくフライトを終えています。間違い探ししないと違いが分からないくらい、似たような航跡を辿っていますよね………とてもきれいな航跡です……

そして今朝の裕坊のフライト、事情を何も知らないでこの航跡を見たら、どこの酔っぱらいが乗っとったんや、目的地ちゃんと分かって飛んどったんか、と勘違いされても仕方ありません……………………………………………

やっとのことでケネディ空港に辿り着いて、今朝は空港完成当時からある古い第2ターミナルへと到着。乗ってきたばかりの飛行機を横目に見ながらターミナル間シャトルバスに乗って第4ターミナルへと移動………あのお天気の中、よく頑張ってくれました…………自動操縦が最後の方ほとんど使い物にならなくなって、最後の方は手動で操縦させてもらいましたが……………………………………………

次の便のジョージア州サバンナ行きを担当する頃には雨も上がり

今度こそ何もないフライトになる………………………………………はず……………………………………………

だったのに…………………これ以上書くと長くなりすぎるので、今日はこの辺で……………………

明日も早朝の出発で、デトロイトを経由してアイオワ州の州都デモインへと向かいます……

もーシャワーの時間やん………………………………

 

裕坊

裕坊パイロット日記 6/27

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

これ我が家の裏側の勝手口の灯りの上で出来た鳥の巣。鮮やかな青色の卵が4つ転がってました。アメリカンロビンと呼ばれ、コマドリの一種なんだそうです。ミシガン州では至る所で見かけます。お腹が鮮やかなオレンジ色をしているのが特徴。芝刈りが済んでフサフサになった芝でいつも日向ぼっこしてます。

昨日はメスが巣に座って卵を一生懸命温めていましたが、裕坊が外に出るとどこかに行ってしまってなかなか写真を撮らせてくれませんでした。そんな中気づかれないように近づいて撮れた貴重な写真がこちら。

我が家のレンガの色に巣の藁の色にあまりに同化しすぎていてちょっと見えにくいですが、一生懸命卵を守ってます。もっと近くでもっといい写真を撮りたかったんだけどなー、そのあとは写真を撮らせてくれず、こんなところに逃げては、裕坊の様子を伺ってました。写真くらい撮らせてよー…………………………

今週は6日間とも早朝のパターン。昨日は朝5時半には出発して、デトロイトには7時半には到着していてそのまま我が家へと帰宅。家に着いたのは8時半。学校が既に終わっている息子くんはまだ熟睡中でした。1日ゆっくりと家族で過ごすことができたので、昨日は久しぶりに裏庭で炭火焼きのバーベキュー。愛妻ちゃんと息子くんが一時帰国する前の家族団らんの時間を過ごします。

我が家の裏庭には松の木もあって、ヤニがタップリとついた松の葉も無数に落ちてくるので、それを集めておくと着火材なしでしっかり火もつきます。敷地の広いミシガン州ならでは。しっかり栄養とエネルギーの再充電ができました。

自然の宝庫で、あまり都会らしさを感じることがないミシガン州。住宅地にいても鹿などが普通に出てきます。最近も我が家のすぐ近所に鹿がのそのそと歩いていたという話を聞いたばかり。またカメラ持って追いかけなあかん……………

あと今年になってまだ見てないのがホタルくん。妻に言わせると既にチラホラ出てきてはいるようですが、裕坊的にはいつもの年より遅い印象。ミシガン州デトロイトをちょっと離れるとほとんどの住宅は芝で囲まれているので、普通に自分の家に居ながらにしてホタルが舞うのを見ることができます。うまく写真撮れるかなー……………

今日は5時起きで南北戦争におけるアメリカ連合国側の司令基地として機能したバージニア州リッチモンドを経由してニューヨーク・ラガーディア空港までやってきて昼食。これから米空軍機給油のための空中給油機が配属するメイン州バンゴーへと向かいます。

 

裕坊

裕坊パイロット日記 6/26

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今朝の目覚ましのセット、2時台……………………………裕坊特製「これっていくらなんでもちょっと早すぎちゃうん朝食」のセット、チョコクロワッサンとコーヒーで重い目蓋を何とか持ち上げ、ホテルからの送迎シャトルに4時30分に乗り込みます。ホテルから5分ほども走るとこんな景色も見えてきて、

誰がこんな早い時間に飛行機乗んねんな…………………………………………セキュリティー、えらい人でいっぱいやし…………………………………………

ホテルからのシャトルにはアメリカン航空系のリージョナル航空会社のクルーと同乗。空港に着いてみると他にもジェットブルーサウスウエスト航空ユナイテッド航空も出発の準備を始めてました………………………………………どこの会社もマーケティングの連中、容赦ないなー………………………

実はここメイン州地政学的にアメリカ合衆国の北東端に位置することから、大西洋を横断する各米空軍機に空中給油ができる態勢を備えていて、その空中給油機の配属先がポートランドからやや北東に行ったバンゴーという都市にある空港に配備されています。バンゴー空港の滑走路は3,500メートル。管制塔は24時間稼働体制。ここではボーイングの初期型旅客機のボーイング707型機が改造された空中給油機KC−135型機をたくさん見ることが出来ます。

またバンゴー空港は陸軍、海兵隊兵士をアフガニスタンイラクなどへ輸送する際の中継基地にもなっていて、忙しいときは米軍がチャーターする大型旅客機などが深夜にも引っ切りなしに往来。なのでバンゴーの人口規模はポートランドに比べて約半分でありながら、管制塔も24時間途切れることなく稼働。

片やメイン州の最大都市のポートランドは人口およそ67,000人。メイン州最大とはいえ、日本でいうと中堅都市の人口の半分にも満たないので、空港の規模は小さめ。

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滑走路も2,200メートルほどで日中の旅客機の往来はリージョナルジェット機が中心になります。深夜以降は飛行機の往来も途切れてしまうので、管制塔が稼働するのも夜12時までで、管制官の皆さんはそのあと自宅へとお帰り。次の日の早朝に管制塔が再稼働するまでの間は、管制圏外になってしまいます。管制塔の再稼働は5時45分から………

今朝の裕坊の空港ショーアップは4時48分で、定時出発は5時33分でした。67名の乗客の皆様をお迎えし、5時28分には搭乗口も閉まってプッシュバック。管制塔が稼働を始めるまであと17分……………

管制塔が稼働している時間帯であれば、まずは乗客の皆様をお迎えしている間に無線で管制官の方にコンタクトし、目的地までの飛行計画経路に差し支えがないことを確認して飛行許可をもらいます。

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もしうろこ雲が湧き上がっていたり、空軍機が飛行訓練などをしていて空域が一部封鎖などになっていた場合は、ここで航路変更が指示されます。そのあと滑走路へ向かう誘導路の指示から離陸、着陸の許可まで全て管制塔によって指示を受けますが、まだ管制塔が開いていないので、話す相手がおらん……………………………

こんなときは地上の動き、離陸着陸、飛行許可の受理など、全て管制塔のない管制圏外の空港と同じ無線交信をすることによって飛行機を動かします。それぞれの空港に与えられた周波数に無線機を合わせて、自分の意思を周辺の航空機に伝えて、滑走路へ向かったり離陸したり着陸したり………………

「オレ、今からプッシュバックするでよ、よー見ときや」………………………

「ワイは西向きの滑走路に行くさかい、この誘導路を使うから、邪魔せんといてな」……………………

「オイ、俺たちゃ今東方向の滑走路へ向けて入ってんねんけどなー、誘導路ちゃんと開けといてくれな困んねや」 ……………………………

などなど。

管制官による管理も指示もないので、プッシュバックもヨーイドン…………特にポートランド空港は敷地面積も狭く、一旦ターミナルからプッシュバックを始めると、主要滑走路へと続く誘導路を完全に塞いでしまうので、これはもう早い者勝ち。今日の一等賞は……………………………………………………サウスウエスト航空でした……………………………………米系の航空会社にお勤めの方であれば、「そうやろ〜〜〜」ということになるでしょう…………

明日からまた4日間のフライト。1日目が7時半のショーアップで、以降3日連続で5時台のショーアップです…………………………………チョコクロワッサンを調達できるところを確保しとかな……………………………

 

裕坊