米国リージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。
先週木曜日に4日間のフライトが終わって、午前中のうちに帰宅。デルタ航空が所有する完全子会社に勤めていますが、旅客数が全体で激減していて、各乗務員が担当する旅客便の数も大幅に減っています。裕坊の場合、前回の4日間のフライトで担当したのは4便でした。今週も次の4日間のフライトが水曜日以降に控えるのですが、初日は自宅待機で今のところ出勤の予定はなし、2日目木曜日以降も担当するのは2便だけの予定………
全米の航空会社の運航状況を4月19日(日)に限って見てみると、減便調整後(各社ともおよそ半数を既に欠航)の予定便9,423便に対して、東部時間午後11時までに運航された便数は5,263便、欠航になったのは3,859便。運航率58%。ハリケーンや吹雪による影響を受けた時と同じくらいの運航率……
コロナウィルス禍以前に組んでいた計画からすると、およそ7割以上の減便になっています……
それにとどまらず、各便とも搭乗率はさらに大きく減少……
アメリカの航空会社も乗客数の推移を素早く察して、座席供給数の削減を図ったものの(76%の削減)……
乗客数の減少率はさらに大きく、前年同期比で97%減………
国際線の1便当たりの平均乗客数は、過去1年はおよそ120名だったのに対し、ここ数週間は1便当たりの平均24名…
国内線が90名前後だったのに対して、ここ最近はわずか1桁………
搭乗率の推移を比較してみると、過去1年平均が8割ほどだったのに対し、
今年4月以降で見てみると、やっと10%ほど.…… 当然のことながら収益も激減……
そんな中、先月3月27日に2.2兆ドルにも及ぶ(日本円でおよそ2,400兆円!!)コロナウィルス救済基金を発行することが決まり、当日早速トランプ大統領によって署名され、正式に法制化されました。
そのうち航空会社が受け取ることになった救済給付金は、業界全体で5,000億ドル(およそ55兆円)。それでも投資家の間では、まだ必ずしも楽観的な状況とは言い難いという観測が広がっていて、世界でも有数の投資家の1人であるウォーレン・バフェット氏に至っては、デルタ航空の所有株を全て売却するに至りました。
ちなみにデルタ航空の株価は2019年7月24日の終値が63ドル44セントだったのに対し、2020年3月18日終値が19ドル10セント。ただ過去1ヶ月の間に若干の買い戻しがあり、24ドル06セント(4月17日終値)になっています。
デルタ航空は、裕坊が勤める子会社のリージョナル航空会社の機体も含めて、使用可能な機材全体の半数以上に相当する600機余りを、一時的に保存状態に置くことになりました。
ただ一時上がっていた国全体の旅客航空便を連邦政府の指示で一時的に全面停止するという案は、結局見送られることになり、各社とも便数こそ大幅に削減してはいるものの、4月19日現在各社とも旅客便は継続しています。
このままの状態が仮に半年以上、あるいは1年以上続くとなると、現在は財務的に安定している企業といえども、企業として生き残れるかは流動的………リーマンショックや多発同時テロの時ですら経験しなかった未曾有の出来事ですし、基幹産業を一時的にでも国有化するなどの措置が、将来的に現実になるかも知れません。アメリカ人が、特に共和党支持者などの保守系が、1番忌み嫌うアイデアにはなりますが………
ただ、経済的に疲弊しているからといって、外出規制を解放するのはまだちょっと時期尚早な気がするのは、裕坊だけでしょうか。アメリカという国では、特に共和党支持者を中心とする保守層の間では、行動の自由の権利は合衆国憲法1条で保障されているという意識が根強く、外出規制が敷かれてからというもの、外出規制の解除を早くから声高に叫んでいました。先日4月17日(金)には、ミシガン州の州都ランシングで大規模デモが行われたばかり……
見るからに、1万人を優に超える規模……
そしてその波は、一気に全米へと広がり….…
各州の州都にて、大規模なデモが行われることになりました……
裕坊が確認できただけでも、カリフォルニア州、テキサス州、テネシー州、バージニア州、ニューヨーク州、メイン州…………
さらには、その住民の要望に呼応するように、フロリダ州知事ロン・ディサンティス氏(共和党)は、フロリダの海岸を時間制限付きで、一部解放することを先日発表し、
最高気温が28度にまで上がったこの日曜日は、ジャクソンビル周辺を始めとして、海岸は多くの人で賑わったそうです。
これが2週間後、どんな形となって表れるのか、しばらく注視しておきたいと思います。感染者数や重篤患者、死者数が今後気温が暖かくになるにつれ、紫外線が強くなるにつれて終息していくのか、それともこれが大きな感染源となって、さらなる感染が拡大していくのか…………
ウィルスは新しい宿主が見つかれば、遠慮なくそこへと入り込んでいきます。ウィルスにとって、人が持つ宗教観や政治観念は全く関係なありません。宿主が見つかれば、新しい宿主へと移り込み、ウィルス自身が持つ遺伝情報を増やしていくだけなのです……その一方で、コロナウィルスは気温が高くなると不活発になり、さらには湿度が高くなると人間の気管支の粘膜のビッシリと生える繊毛が活性を増し、ウィルスなどの外部からの異物を排除する機能が高まり、ウィルス性の病気に罹りにくくなります。社会的距離が取れていれば感染の速度は遅いはずですし、仮に感染が一部で広がったとしても、気温と湿度との相関性の理論が本当であれば、南部地域での感染の速度は遅いはず………
とにかく感染の拡大が広がらないことを、祈るだけです……………
裕坊は木曜日に帰宅して、その日のうちに食料品の買い物に出かけてからは、ずっと一日中家に篭りっきり。金曜日には、恐らくこの冬最後の(?)雪が降って、一面銀世界。
時期的に湿った雪で、粒が大きかったせいか、
樹氷を思わせるように、枝にもしっかりと積もっておりました。
そんな中、我が家に戻ってきたアメリカンロビンくん…
先日撮ったときには、まだ1個だけだった卵が、
今日巣の中を覗いてみると…………
卵が3つに増えておりました…
カメラを向けると、すぐに逃げてしまうロビンくん…
そのロビンくんの様子を観察するのが、ここ最近の毎日の楽しみです。