皆さんこんにちは、航空会社サラリーマン、裕坊です。
昨日日曜日、1日のお休みをいただいて、今日から5日間のフライトへ出発。
日曜日はデトロイトダウンタウン近くにあるマーケットでの散策の1日……
美味しいソースが見つかったり、充実のひと時を過ごし、
今日月曜日は、久しぶりに夜になっての、空港へのショーアップ。
従業員駐車場にやってくる頃には、外は真っ暗……こんなに夜遅く、日が暮れてから空港までやってきたのなんて、いつ以来やろ?
数年前までは、主要基幹空港を夜遅く最終便で出発して、到着先の空港からは朝一便を担当して帰ってくる便を担当、所属先に戻ってきた時点で任務完了というフライトのパターンがあって(我が社では、それをハイスピードと呼んでおりました)、そのパターンの任務の時には、大抵夜遅くなってから、空港へとやってきておりました…
その場合、夜の最終便出発から朝一の便の到着までを通して、全て勤務時間としてカウントしていますので、到着先での地上滞在時間には、最低必要とされる通常の宿泊時間に関する規定が適用されず、ホテルでの滞在も6時間、5時間はザラ………
航空会社によっては、アメリカから国外に出ない限り、ホテルの予約を入れなかったり、ホテルの予約が入っていても、性別が同じであれば、部屋を共有したりなどといったところもありました………
ホテルの予約を入れない時は、当然のことながら空港で寝泊まり……機内にとどまるものもいれば、ターミナル内のベンチで横になったりなど、過ごし方も様々……
裕坊自身、最終便のフライト出発が、飛行機の故障で遅れに遅れて、到着先に着いた時には、折り返しの便まで残り3時間を切っていたことがあり、その時はそのまま空港に寝泊まり……………
この風刺画に出てくるような場面は、当たり前だった、裕坊が入社した当時の航空業界………
(左側のお客さん、右側の男性に向かって「今日のフライトに乗るのに、空港で寝泊りしてたんだって?そりゃ、返金してもらいなさいよ」と言ったのに対し、右側の男性、こう一言………… 「実は私が、その、出発便担当のパイロットなんです」)………
それでいて、当時の初任給なんて、年間で150万円ほどという時代……
そら、人だって入ってこなくなるわな〜〜……………
リージョナル航空では、そういった不遇の時代が続いて、現在は顕著な人材不足となって、跳ね返ってきています………
通常のパターンで飛んでいる時ですら、当時の地上の滞在時間は最短だと8時間……カナダなどへのフライトが入る時には、到着後の入国の手続きが必要な時間も、その休息時間の一部としてカウントされてしまいますから、いざホテルに到着する頃には、休息時間6時間なんてこともあり…… ベッドで寝られる時間が、実質4時間だったなんてことも…………
数年前の法律の改定で、フライトクルーの拘束時間、総飛行時間に関する規定が厳格に定められるようになり、夜最終便から朝一便を夜にかけて担当というパターンは事実上不可能となりました。我が社でもそのパターンのシフトは全面廃止。夜間の通常の宿泊滞在時間も、最低10時間と規定されるようになり、労働条件は格段に向上しています。
これだけ夜遅くなって、空港はやってくるのは、恐らく「ハイスピード」と呼ばれる、その特別なシフトを担当して以来。今晩は1便だけを担当して、オハイオ州のシンシナティにて滞在しています。
夜の出発が8時台のフライトと、ゆっくりでしたので、今日はお庭の手入れ………
芝刈り機を出して、裏庭を特に入念に…………
落ち葉刈り…………………
以前使っていた同じ電気式の芝刈り機と比較しても、遥かにパワーがつきましたので、水分をたっぷりと含んだ重たい落ち葉でも、ガンガン吸い込んでくれます。 ただ一往復すると、袋はすぐ落ち葉で一杯になってしまいますが………………
今日はいろいろと用事を済ませることができて、充実の1日やった……
ところで、今日は航空界から残念なニュースを一つ……
機体の改良がまたしても必要になって、納期が遅れに遅れている、スペースジェットこと三菱航空機の最新鋭旅客機。
さすがに一部の航空会社では痺れを切らしたようで、既に発注を決めていた、とある米国のリージョナル航空会社から、発注をキャンセルすることが通達されたらしいです。
米国のリージョナル航空会社からは、2社で合計200機(確定100機、オプション100機)の発注があったのですが、そのうちミズーリ州・セントルイスに本社があるトランスステイツ航空会社、正式に発注をキャンセル……次世代の日本の基幹産業の一つとして位置付けられていて、期待値も高い機体だけに、裕坊も非常に残念…………
長らく旅客機の製造に携われず、飛行機に関するノウハウを獲得できなかった影響は、相当に大きいようですね。旅客機の市場では老舗のボーイングやエアバスですら、全くの新造機には、形式取得まで苦労に苦労が重なる旅客機市場。
三菱航空機は、ボンバルディエ社が抱えていたCRJ部門の正式な買収を、数ヶ月前に決定。
長年リージョナルジェット機の製造開発に携わってきたボンバルディエ社の専門家たちのヘッドハンティングなどを含め、ノウハウに長けた技術者の採用は、今後必要かも知れませんね。その上で、次世代の日本を支える、基幹産業へと育て上げて欲しいです。