yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 3/8

皆さんこんにちは、リージョナル航空会社勤め人、裕坊です。

昨日は今日から始まる、今月の『リザーブ』スケジュールに備えて、1日バタバタとあちこちを走り回っていた裕坊。

 

まずは車の修理屋さんへと駆け込んで、エアコンのコンプレッサーの付け換えに始まり、

 

歯医者さんでは、虫歯の治療……

 

愛妻ちゃんに頼まれていたお使いに………

 

洗車……

そして本来であれば、今日はスタンバイシフト1日目だったのですが、

 

今日は一切裕坊にはお呼びがかからず、電話を待つ間はひたすら机に向かってのお勉強。

実は、連邦航空局の要請に従って、我が社でも新たに訓練項目が書き加えられることになり、それに関するビデオを見ておりました。その項目とは、

 

航空力学に関するお話………

近年では、航空機、特に旅客機における自動化、省力化がかなり進んで、航空機の信頼性も飛躍的に向上し、ここ最近の訓練では航空機の操縦そのものよりも、フライトクルー同士の意思疎通(Crew Resource Management)や危険予知から危機管理(Threat and Error Management)といったソフトスキルにかなり比重が置かれていました。

 

しかしその一方で指摘されていたのが、自動化の極度な進化に伴う、パイロットの操縦技術の低下……

 

特にフライバイワイヤと呼ばれる最新の技術を搭載する航空機にもなると、飛行機は機械が操縦の大部分を担当する、という大前提の元に、飛行機も製造されていますので、

通常は自動操縦に頼りがちになり、地上での滑走路までの行き来などを除くと、パイロットによる操縦が離陸時着陸時の数分だけに限られることも少なくなく、近年の旅客航空会社におけるシミュレーターを用いた飛行訓練で、航空力学的に航空機が危険な状態に陥っていることを認識するパイロットの認知能力低下が、はっきりとデータで指摘されていたのだそうです。

 

特に顕著だったのが、離陸時、着陸時の低速時における危険察知能力低下だったのだとか………

 

連邦航空局が指摘していたのは、航空機の『失速』状態の認知、そしてその状態からの回復。

 

 

では『失速』とは何なのか。ということで、航空力学をほんのちょっと解説。

 

 

航空機とは、下の図のように基本的には、揚力(Lift)、重力(Weight)、抗力(Drag)、推力(Thrust)という、4つの大きな力が加わっていているのですが、

 

そのうち、飛行機を空中へと浮揚させる『揚力』に、ちょっと注目してみます。

 

 

『揚力』とは……

 

主翼上面のなだらかな曲線の上を空気が通過すると、主翼上面上に低気圧が発生して、(これをベルヌーイの定理と呼びます)

その低気圧に主翼が引き寄せられるのですが、これが飛行機を空中へと浮揚させる原動力となるのです。これが『揚力』。

 

ただし、それは空気の流れが、なだらかであることが前提……

 

実は機首の角度が上げて、それに伴って主翼の空気の流れに対する角度が上がってくると、同じ速度でたくさんの『揚力』が得られるという特性があるのですが、同時に空気の流れもなだらかではなくなり、

ある一定の角度を超えると、なだらかな空気の流れを保つことができなくなり、主翼上面上における空気の流れは乱れてしまうことになります。

 

これが航空力学上における、『失速』。当然空気の流れが乱れますから、『揚力』も得られなくなってしまいます。

 

大まかな定義における『失速』(英語ではストールと呼ばれます)とは、速度が極端に落ちて揚力が保てなくなり、航空機の高度が維持できなくなる、と解釈していただいて、ほぼ差し支えありませんが、

厳密には、この空気の流れの乱れを指します。

 

 

航空機は離陸滑走距離、着陸滑走距離をなるべく短くするようデザインされているのですが、滑走距離を短くするには、離着陸時の速度は遅い方が有利になります。

速度を遅く保ったまま離着陸ができるのに十分な『揚力』を得るためには、航空機はある程度、機首を若干高めに保つ必要が出てきますが、

当然、航空機は『失速』に近い状態にあることになります。

 

フライトスクールで、飛行訓練を受けている時には、セスナなどの訓練機において、

 

この『失速』状態や、『失速』状態からの回復などの練習を

何度も何度も、これでもか、というくらいに繰り返します。

 

『失速』からの回復に必要な作業とは、「主翼上面上で乱れてしまった空気の流れを、なだらかなものへと戻す」ことを指しますから………

 

操縦方法としては、機首を若干下げる必要があるのです。

人間の防衛本能だと、『失速』時には高度を保つために、操縦桿を手前に引いてしまいそうになるのですが、

 

『失速』からの回復時には、操縦桿をほんの僅かながらでもいいですから、前へと押さなければいけません。

 

この新たな訓練項目は、2014年の閣議決定で正式決定。連邦航空法には、3月12日に正式に新しい法律の項目として施行になるそうです。

 

裕坊のシミュレーター訓練は来週。ほぼいの一番に、新しい訓練を受けることになります。

 

 

ミネアポリスに、別の講義に赴くために、来週の月曜日に出発。リザーブは土曜日、日曜日の2日間でひとまずお休みです。

 

裕坊パイロット日記 3/7

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

昨日は6日間連続するフライトの最終日。前日はリバーウォークで有名な、テキサス州サンアントニオに午前中には到着していたので、

本当なら外に出歩いてもよかったのですが…………

 

外の気温……………………

 

2度………………

植物保護を呼びかける低温警報が発令されるほど、南テキサスには珍しい寒い日とあって、とても出かける気分にはなれず………

 

たまたま宿泊していたホテルは、夕方になると軽食が提供されるホテルでしたので……

そこで夕食をいただくことに…

 

野菜サラダもしっかりと提供されていて、健康に過ごせるはずが……

 

トルティーヤがあってみたり………

 

タコス用のお肉が提供されていたり……

 

こちらはメキシカンライス……

 

トマトにチーズ、さらにはサルサソースなどもありました……

 

誘惑には勝てん…………

 

でもマジメに、サラダなども一緒にいただいています………

 

昨日は早朝から2本のフライトを担当。

 

雪が降ったばかりのミネアポリスを経由して、

 

インディアナポリスまで。外はずっと快晴。

この4日間のフライトは、アトランタを基点としたフライトでしたので、

 

副操縦士のジョンくんは、この激混みのアトランタ行きのフライトに乗り込み、

意気揚々とアトランタへと帰って行きました。

 

裕坊も2時間遅れること、

デトロイトまで。

 

整備点検が続くターミナルのトラムは、まだ止まったまま……

 

6日ぶりに乗る、従業員駐車場行きのシャトルバス。

 

そして日付が変わって、今日木曜日。本来なら、1日1週間前続いたフライトの疲れを癒すのに、骨休めをしたいところでしたが、

 

そんな訳にもいかず、朝から車に乗り込んで………

 

本当は車のディーラーへとやってきて、こんなのや……

 

こういう車を見てみたかったのですが……

 

結局意を決してやってきたのは、前回オイル交換をしたばかりの、車の修理屋さん………

 

今回は1,700ドルで修理ができると見積もりを前回してもらっていたのですが……

どうやら1,000ドルで今回の修理が終わると聞いて、そのままお願いすることに………

 

修理を勧められていたのは、エアコンのコンプレッサー。エンジン周りに、明らかに金属音の騒音があったのですが、どうやらこれが原因だったようで、今日は新品と交換してくれました。

 

ゼネラルモーターズの車のエアコン用コンプレッサーは、ちょうどエンジンの下奥に取り付けがしてあり、

振動に耐えてきたリンクバーと呼ばれる、コンプレッサー取り付けの支えとなる金属フレームもかなり錆が来ていたらしく、そちらも今日同時に交換。

 

こちらが裕坊のセダンくんのエンジン。ちょっと旧式のオーバーヘッドバルブ式。

 

下を覗いてみると、確かにコンプレッサーが新品になっています。

 

パーツひとつ交換しただけで、見違えるような乗り心地。

あと5年は十分乗れるとのお墨付きもいただきました。

 

でも今日の用事は、これだけにはとどまらず………

 

やってきたのは、歯医者さん………

 

車だけではなく、裕坊も修理………

1時間半、顎の筋肉との格闘が終わって………

 

愛妻ちゃんから頼まれていた、日本食材屋さんでのお買い物に……

 

洗車……

 

雪国では、ちょっとでも雪が降ると、派手に塩やアンモニアがたっぷりと含まれた融雪剤が撒かれるので………

 

新たな錆の原因を防ぐためにも、それを振り落としておく必要があります。

 

こちらの洗車機は、車がローラーに誘導されて、機械の中を前進する仕組み。

 

ブラシでこすったあとは、

水を空気で吹き飛ばして………

 

洗車終了……

長い1日、何とか乗り切りました………

 

明日からまた裕坊は、『リザーブ』のスケジュール。交換要員として、乗務員管理課からの電話待ちの日々が続きます。

 

裕坊パイロット日記 3/5

皆さんこんにちは、リージョナルジェット機飛び職人、裕坊です。

6日間連続でのフライトへと出かけている裕坊。今月もスタンバイシフトである『リザーブ』の月ですので、このフライトが終わって、明日家に帰ると、そのあとはしばらく『リザーブ』の日が続きます。

 

途中、ミネアポリスでの座学があったり、シミュレーターを使った飛行訓練があったりと、一回あたりのリザーブ日数が短いので、今月はこれまで以上にフライトの時間は減ってしまうかも……

こんな時間が増えてしまうかも知れませんが、春以降は何かと用事が控えているので、しばらくの間骨休めをしようか……

 

今朝はワシントン・ダレス空港を、6時10分に出発するデトロイト行きを担当……

今朝は3時に起きました………それでも昨日の朝より、40分もゆっくりできるご褒美付き……………

 

ありえんわ〜〜……

 

 

ここワシントン・ダレス空港は、アメリカの首都ワシントンにおける、世界の国際空港からの玄関口ということもあって、深夜早朝でも国際便の発着があり、早朝でもそこそこの賑わいがあります。

 

たださすがに今朝は、セキュリティーを通ると、中はひっそり……

 

各ターミナルに向かう電車に乗る人もまばら……

地下鉄がほとんど全線開通して、電車で各コンコースへと行けるようになったダレス空港ですが………

 

一部にはまだ電車でカバーされていないターミナルもあり……

Dターミナルに行くには、まだ電車で行くには不便なようですので………

 

こんな変わった形のシャトルバスが、行き先のターミナルへと連れて行ってくれます。

愛妻ちゃん、このシャトルを見るたび「男の人がデザインしたやろ?」とおっしゃいます。

 

間違いなく、そうだと思います。

 

 

まだ5時台でお店もほとんど閉まっていたこともあり、ほとんど人のいないBコンコース……

 

デトロイトへと向かう乗客の方の数、今朝は26名……

 

我が家のあるデトロイトは、今日は素通り………

愛妻ちゃんと息子くんに会うのは、明日までお預け……

 

今日はデトロイトから片道約3時間、アメリカ大陸を縦断して、テキサス州サンアントニオまでやってきました。

 

今日はお昼前にはフライトも終了して……

 

日差しは既にテキサスに春の訪れを告げているようにも見えましたが……

 

実をいうと、今日の南部テキサスには、低温警報発令中……

ただよく内容を読んでいると、人間に直接危険があるというものではなく、植物保護を呼びかける警報だったようです。

 

それでも、着いた時の外の気温…………

 

2度……………

 

直接凍傷などの危険はないにしても、充分寒いです………

 

 

サンアントニオ、裕坊自身にはあまり馴染みがなかったのですが、人口は約140万人。

夏が非常に長く、暑い日も多く、エキゾチックな家も多いサンアントニオ

 

リバーウォークが有名で、年間でなんと1,400万人の観光客が訪れるんだそうです。

 

別名を『アメリカのベネチア』と呼ばれることがあるくらい、市街に設けられたリバーウォークが有名なんだとか……

 

1968年に「サンアントニオ国際博覧会」が開催されたらしく、

今では、川下りなども楽しめるようになっているらしいです。

 

元々は灌漑政策の一部として整備されたリバーウォーク。

川沿いにはカフェやレストランなども立ち並び、

 

夜景もなかなか見ごたえがあるらしいです。

普段は日中の気温が5度を切ることはそうそうないらしいのですが………

 

今日裕坊が到着した時の気温…………………

 

 

2度……………………………

 

 

申し上げておきますが、裕坊は寒い気温は運んでおりません…………

 

 

元々3時起きでしたので、今日はお昼寝を優先………

 

明日は2本のフライトを担当して、いよいよデトロイトまで帰ります。

 

裕坊パイロット日記 3/4

皆さんこんにちは、リージョナルジェット機飛び職人、裕坊です。

6日連続のフライトへと先週金曜日から出発して、今日は4日目をこなしたきった裕坊。昨日はジョージア州オーガスタという、アトランタから東にほぼ250キロ行った町での宿泊滞在。

 

着いた時は、ハンパない土砂降り……………

 

しかも、天下のデルタ航空本体の機体での到着だったにもかかわらず………………

ボーディングブリッジ故障中で使えず……………

 

土砂降りの中を走るように、建物へと向かいながらも、

写真だけは撮ってました………

 

小さな南国の国際空港に行くとよく見られる、簡易の据え付け階段での乗り降り………

まさか、ここで見られるとは、思わなんだ…………

 

出口を目指し、シャトル乗り場へと向かいましたが……………

 

ここにも屋根はなし…………まだまだ外は土砂降り………

 

ホテルに着いても、まだザンザン降ってました………

 

長期滞在型のホテルで、1週間でも1ヶ月でも、快適に泊まれるホテル。

簡易ながらも、電気コンロなどもついていて…

 

部屋もきれいで、とても快適。

 

でも実質滞在時間、10時間……………

朝は2時起き…………………

 

ありえん……………………

 

空港のショーアップが4時55分。フリーウェイを使ってかなりの距離が離れたホテルに泊まっていましたので…………

朝4時20分には、ホテルを出発していました………

 

アトランタ行き、5190便、定刻出発5時40分………

 

ボーディングブリッジは、今朝になっても使えなかったので、

リージョナルジェット機の階段を使っての、乗客の皆様のお出迎えと相成りました……

 

アトランタ到着は、6時50分ごろ………

外はまだ真っ暗……

 

今日はワシントン・ダレス空港には、結果的にはほぼ定時に到着したのですが、朝一便をこなした後に、ちょっとしたハプニング………


実は航空管制とのやり取りで重要な装置が、一つ故障…………

 

もちろん、航空管制官とのやり取りをするためのヘッドセットは、パイロットにはマストアイテム。

航空管制官からの指示を受け取り、パイロットはその指示を復唱して、指示通り旋回をしたり、上昇下降をしたり、などなど………

 

そしてこの航空管制官に、各航空機の位置情報を通信するアイテムが、こちら…………

なんか、見た目にはよく分からない機械………………

 

実はこれ、トランスポンダーと呼ばれる、航空管制用の各航空機の位置と高度を特定できる航空機識別装置。

 

原理は至って簡単。地上に張り巡らされたアンテナから、航空管制が質問用のシグナルを上空に向けて発信し、それを各航空機が受信すると、(質問用のシグナルは、1,030メガヘルツで発信されます)

航空機から応答信号が返信されて、その応答信号を受信した航空管制のアンテナが、各航空機の位置や高度を把握する仕組み。

 

0から7までの8つのうちの一つの数字が、全部で4桁並んでいて、各航空機にその数字が航空管制から割り当てられ、航空管制側で各航空機の位置情報と高度情報とを特定することができるのです。

 

各航空機から受信した応答用信号を受信した航空管制側では、こんな情報がレーダースクリーンに表示され、

航空機の位置や高度が一目で分かる仕組み。この情報を元に、航空管制は各航空機を、それぞれ目的地や滑走路へと誘導ができるようになるのです。

 

トランスポンダーに使用されるシグナルは、質問用のシグナルを発する機械相手であれば、航空管制に対する応答だけでなく、各航空機から発信される質問用のシグナルにも反応することができるので、

航空機同士でも、お互いの位置情報、高度情報を交換することも可能。

 

これをTCAS(Traffic Collision Avoidance System:空中衝突防止装置)と呼び、

航空機の計器画面に、近隣の航空機の位置情報などが表示されて、衝突防止に実際に使用されています。裕坊の乗るCRJシリーズでも、この装置は標準装備。

 

この機械が今朝は故障…………世界で一番離着陸数の多いアトランタ空港が、トランスポンダーが故障した機体を、やすやすと受け入れてくれるはずもなく………

 

別の機体を手配するのに、1時間遅れ…………

 

それでも今日の担当便、3便はこなしきりました…………

 

 

幸い、アトランタからワシントン・ダレスまでは客席で………

フライトの間じゅう、ほぼ熟睡………

 

着地の際の衝撃で、目が覚めました………

 

とにかく大きい、ここワシントン・ダレス空港………

 

地下までエスカレーターで降り、

 

そこからは地下鉄に乗って、メインターミナルへと向かいます…。

 

荷物受け取りを通り過ぎて………

 

やっとシャトル乗り場まで……

 

ここは同じワシントンに位置するワシントン・レーガン空港と比べても、敷地はおよそ10倍………

ダウンタウンと繋がる地下鉄も建設が進んでいますが、恐らく地下鉄の駅までも10倍ほど歩かされます……

 

やっと到着………

 

明日は6日間連続するフライトの5日目。あと2日です。

 

裕坊パイロット日記 3/2

皆さんこんにちは、リージョナル航空勤め人、裕坊です。

合計6日間のフライトへ昨日から出ている裕坊、今日は2日目で、アトランタへ移動。本当に移動しただけです。操縦席には座っていません……

 

拘束時間こそ4時間ほどあったものの、実働はゼロ…………

もちろんこんな座席に座ることはありませんが、気分はゆったり…………

 

今日の目的地であるアトランタは、年間旅客数が世界最大、2015年にはとうとう年間利用者数が10億人を超えることになりました。

今日は土曜日で、運航便数もやや少なくなるので、いつもに比べると空港も落ち着いてはいましたが、

 

フードコートまで来てみると、やっぱりかなりの賑わい……

 

到着していたAコンコースのフードコートの中から、

 

今日はこんなハンバーガー屋さんを選んでみました……

 

こちらがメニュー表。

 

選んでみたのは、パイナップルのスライスがそのまま一枚入った、ハワイアンバーガー。

こちらのハンバーガー専門店は、その場でパティーを作って焼いてくれるので、香ばしさがあります。

 

夕飯をいただいて、シャトル乗り場へと直行。

 

まだ外が明るいうちに、ホテルにも着いていました。

本当に今日は移動だけ………

 

窓からこんな景色も見えます。

枯れた芝生が延々と続くのが見えるのが、南部の特徴………外は気温もほとんど20度まで上がって、ポカポカ陽気でした。

 

今日はニューヨーク州の州都のアルバニーを、お昼過ぎに出発。ダウンタウンに行くと、ドーム型の建物も………

ニューヨークと聞くと、ほとんどの人の頭に思い浮かぶのは、マンハッタン島にあるニューヨーク市。そのニューヨーク市が州都だと思っている方も少なくないようで………でも実際にはマンハッタン島は、ニューヨーク州全体で見ると、南東の端に位置する両側を川で挟まれた、細長く小さな島……………でもまぁ、アルバニーのような小さな町が州都とは、普通は想像できんわな〜…………

 

実際州都でありながら、ダウンタウンにも特に見どころがなかったアルバニー………アメリカ随一の財閥であるロックフェラー家が、さすがに見かねて卵型の建築を建てたということらしいです。その建物の形状から、あだ名はそのまま『エッグ』……

そのアルバニーには、昨夜は機材の到着が1時間ほど遅れたせいもあり、到着が深夜を過ぎることになりました。

裕坊が担当した便以外に到着便はあるはずもなく、到着口へとお客さんが向かった後のターミナルは、ガラガラ………

 

急いでシャトル乗り場へと向かい………

 

ホテルへ到着…

 

入ってみると、なんかいつもと雰囲気が違う……

 

ロビーを通り過ぎて、お土産屋さんの横を歩きます……

 

なんか入口がある………………

 

ナニこれ???………………

 

ひょっとして、ユニバーサルスタジオにでも、ワープ移動したのか??…………

 

ここは「ホグワーツ魔法魔術学校」なのか???……………

 

この先、「アルバス・ダンブルドア先生」が出てきそう……………

 

ひょっとすると、「ミネルバ・マクゴナガル先生」がこの部屋にいるかも知れん………………

ちなみに、「King Street」とあるこちらのお部屋、会議室のようです。

 

「シェーマス・フィネガン」辺りが、その辺の窓から手を振るかも知れん……………

 

「ルーナー・ラブグッド」が住んでそう…………

 

この先を歩いて行くと、「チョウ・チャン」に会えるかな??…………

 

夜遅く到着したこともあって、まさに異次元の世界に来た気分………

魔法の杖を手に取って、「ソノーラス」と呪文を唱えると、建物全体に歌声が聞こえてきそうな雰囲気がありました。

 

そのホテルを、今日はお昼過ぎに出発します。

 

エレベーターを降りて、

 

昨日やってきた通路を、そのまま反対へ引き返します。

 

ユニバーサルスタジオに来たかのような錯覚を覚えるホテル。

 

全てホテル内の施設。

 

ハリー・ポッター」の世界を思わせる雰囲気。

 

アルバニー空港から、車で5分ほどの至近距離にある、こちらのホテルの名前は…………

 

『Desmond Hotel Albany』

アルバニー、もしくは周辺に用事がある場合は、是非こちらに宿泊してみてはいかがでしょう。ちょっと変わった体験ができること、請け合いです。

 

裕坊は、明日からアトランタを基点とした4日間のフライトに出発します。

 

裕坊パイロット日記 3/1

皆さんこんにちは、リージョナルジェット機の操縦桿管理者、裕坊です。

今日から裕坊は6日連続のフライトへ出発。久しぶりのまとまった期間のフライトが入ることに。

アメリカのリージョナル航空会社では、大抵3日分、4日分のフライトが1回当たりのスケジュールとしてまとめられ、各パイロットの希望(特に希望する休日)に見合うように、それが割り当てられる仕組み。

 

社歴が長ければ長いほど、自分の希望が通りやすくなるのが、アメリカ流。

社歴が一番長いパイロットにもなると、2週間ほど連続でお休みになることは、アメリカの航空業界ではザラなのです。

 

組まれたフライトは、ほとんど月末には割り当てが決まるのですが、時として機長や副操縦士が決まらないフライトが残ることも。これを業界用語で『オープンタイム』と呼び、それをフライトクルーが自らの休日に組み込むと、ほぼ例外なくどこの航空会社でも、飛んだ時間分が通常のお給料に上乗せになります。

 

今月末は息子くんが9月からお世話になる高校の入学手続きやら、人気ロックバンド『One OK Rock』のライブコンサートへ家族たちの『送迎』をしたりと、忙しく先月の月末を過ごして用事をこなしきった裕坊……

これからしばらくは用事がないので、休日を利用してフライトを組み込まない手はない……

 

考えてみると、昨年末からハワイ旅行に、ミュージカルに、ロックコンサートに、と忙しく遊びまわり、家の屋根の素材の張り換えに、さらにはひょっとすると車の買い換えもあるかも………………

出費が続く時は、とことん続きます…………

仕事ができる時は、頑張って稼いどかんといかん……………

 

ということで、休日返上で、久しぶりにまとめてフライトを担当することになりました。

ただ今日は夜遅いフライトを1便だけ担当。この時間帯に空港へ向かう従業員の姿はまばら。従業員送迎シャトルも、この時間はスカスカ。

フライトはちなみに、1時間遅れての出発と相成りました…………

今日はニューヨーク州の州都であるアルバニーまで。

そして明日はアトランタへの移動だけ………日曜日から、4日間まとまったフライトを担当します。

 

ところで、先日『One OK Rock』のコンサートが開催されたコンサート会場のセント・アンドリュース・ホールなのですが………

ワガママを言うようですが、前列側にもトイレがあるといいんやけどな〜〜…………

 

5時間以上トイレなしでガマンは、膀胱が世界最小サイズの裕坊にはあり得ないです………

先日も3時間からなる2つの前座で、我がグループからの離脱を余儀なくされた裕坊……………

 

このままだと、来年もしリベンジをトライしても、恐らく跳ね返されることになるでしょう………………

 

大人用オムツでも履いていくか……………

 

 

今日は1日家でゆったりと過ごした上で、夕方に夕食を済ませた上でやってきたのですが、今日も大きなニュースがいくつかありましたね。

 

もちろん一番の注目は、ベトナムハノイで行われていた米朝会談でしたが、

 

結果は破談………

ただこの結果は、裕坊的にはかなり予想通り……

 

これまでの北朝鮮の経歴からして、かなりの方が予想されていたのではないのか、と思います。今まで散々期待しては、裏切られ続けてきた北朝鮮。その国家主席を相手に、トランプ氏は、完全核放棄がなされるまでは、経済制裁の一部解除もなしの強い姿勢をはっきりと示しました。

 

虎視眈々と一部経済制裁解除を目論んでいた金正恩氏は、アテが外れたことでしょう。

裏ではこれまで通りロシアや中国の支援もあるでしょうが、今までのようには大々的な援助はしにくい状況が続きます。四方を完全に塞がれた北朝鮮。これからの行方に注目ですね。

 

今までの歴代のアメリカ大統領でも成し遂げられなかった成果を上げている、トランプ大統領。その成果は、もっと評価されてもいいと思います。

 

 

そして裕坊的に目を惹かれたもう一つの話題は、メジャーリーグから。今オフの大物フリーエージェントブライス・ハーパー選手の契約締結が、とうとう決まりました。

昨年まで在籍したワシントン・ナショナルズと地区もリーグも同一となる、フィラデルフィア・フィリーズと13年総額3億3,000万ドルの契約だそうです。

 

確かにいい選手だけども、3億3,000万ドル、しかも13年契約………

 

調子の波の激しい選手なので、これだけの長期間でしかも3億超えの超大金、大丈夫なのか、とゲスを勘ぐってみると、やっぱりそうだったか……………

松坂大輔投手(現中日)が、西武からボストン・レッドソックスへポスティングによる移籍をした時に、日本でも一躍有名になりました。辣腕代理人、スコット・ボラス………

 

大リーグのチームからドラフト指名を受けた新人の契約でさえ、金額を釣り上げる抜け目のなさ……

 

ハーパー選手は肩の強さはハンパないので、その守備力を買われた上での契約だったのだ、と思っておくことにします。昨季までハーパー選手が在籍したナショナルズの本拠地、ポトマックナショナルズ・スタジアムでのブーイングは、さぞかし凄いことでしょう。

 

こりゃ、見ものやな………

 

 

明日は2日目。お昼過ぎの便で、自らは操縦席に座ることなく、アトランタまで移動します。

 

裕坊パイロット日記 2/28

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

裕坊が勤めるリージョナル航空会社の2月度の締めは、3月4日。3月3日からは、アトランタを基点とする4日間のフライトを自らスケジュールに組み込み、さらに明日も夜遅い便を一つスケジュールに加えましたので、書面上の休日は、今日が最後。

 

また来月から始まるスタンバイシフトに備えて、今日は裕坊のセダンくんのオイルを交換。

あまりに長いこと変えていなかったので、慌てて飛び込んでみると、オイル交換が終わった後に、係員が裕坊を呼びます。

係員: このセダン、エンジン自体の調子はワルないけど、エアコン周りはそろそろ調整した方がええやろな。見積もりだけは出しておいたから、まあ考えといてくれや……

 

そこで出してもらった見積もりを渡されて、裕坊、絶句………

もし、言われるがままに修理を全て施すとなると、合計金額2,780ドル也……

 

裕坊の車は16年落ち。既に15万マイルの走行距離も出ていますので、正直買い換え時といえば買い換え時。3,000ドル近くも出して、修理をするのもな〜………………

 

載せているエンジンが、アメリカ車では以前よく見られたオーバーヘッドバルブ式という、かなりの旧式。

 

軸となるクランクシャフトとタイミングチェーンで繋がるカムシャフト。そのカムシャフトからプッシュロッドと呼ばれる長いアームが伸び、吸排気を行うバルブの動きを司るロッカーアームと繋がっているのですが、

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プッシュロッドが長いのが影響するせいか、少しカタカタという軽い振動があるのが特徴。ただトルクが大きく、回転数を上げなくても速度が乗りやすいという特徴があります。この乗り味はアメリカ車ならでは。裕坊はこのセダンをとても気に入っていたのですが、そろそろ買い換えを真剣に検討する時期かも知れません。

 

日本にいる時も、セダンを中心に乗り継いできた裕坊。最初に乗ったのは、街中で車高を落としているのをよく見かけた、トヨタ・クレスタ……


中古車屋で初めて買ったクレスタ。後輪駆動の特徴であるアンダーステアがかなり激しく、しかも超がつくほどのアンダーパワー。一般道の坂道をまともに登ることができず、坂道の多い山陽自動車道では、70キロを出すのが精一杯のシロモノでした……

オルタネーターが故障して、3年ほどで売却……

 

次に購入したのが、三菱ディアマンテ。

ランサー・レボリューションシリーズやパジェロなどが流行りに流行り、飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃の、三菱のフラッグシップモデル。

 

製薬会社勤務時代に、営業車にも使える仕様ということで、2,000cc搭載モデルに乗っていましたので、若干パワーでは劣りました。ただフォルムの美しいセダンで、裕坊自身もかなり気に入っていました。渡米の際に、こちらは知人にほぼタダ同然で譲渡。

 

実際には自ら乗ることはありませんでしたが、裕坊が憧れていたのは、初代日産シーマ。

実際に販売された初代シーマのうち、8割がターボ仕様。かなりのドッカンパワー型のエンジンで、後輪がかなり沈んでいるシーマを街中で見かけたのを、昨日のことのように思い出します。

 

 

 

さて、今度買うのはどれにしよう…………

 

 

 

裕坊が今目をつけているのは、次の3つ。

 

一つはキャデラックのCTS

ボディの大きさは、今裕坊が乗っている3,800ccのエンジンの車と同等ながら、2,000ccのターボ仕様が標準エンジン。しかも4気筒………キャデラックで、ボディサイズがそこそこで、大人5人が余裕で乗れる大きさなのに、4気筒はないやろ………

この車を買うなら、6気筒3,600ccのエンジン搭載モデルを狙います。4輪駆動仕様があり、ミシガン州で販売されているのは、ほとんどが4輪駆動仕様なのが強み。

 

キャデラックのCTSは、裕坊の記憶に間違いがなければ、日本にも正規輸入があったと記憶しています。

 

同じ4輪駆動仕様があるセダンで、キャデラックより少し値段を落とすならば、クライスラー300シリーズ。

大きなグリルのフロントデザインが災いしたのか、中古車市場では今一つ不人気のモデル。中古車を狙うならば、小型セダンの予算で買えてしまうのが強み。

 

もしSUVにするのであれば、裕坊的には狙いは一本。ジープ・グランドチェロキー。

日本でもあちこちで見かけることができる、お馴染みのモデルです。

モデルによっては、車高を調節することもできるという本格派。少々高く積もった雪でも、難なく乗り越えることができる実力の持ち主です。

 

4輪駆動が大半を占めるSUVでは、ジープ・ラングラーも考えていたのですが、

こちらは残念ながら、愛妻ちゃんの鶴の一声で却下………

 

アメリカでは男性がよく好んで乗っている、大型ピックアップトラック

ただ裕坊が使うにはあまりにも大きすぎるので、こちらは自ら却下…………

 

愛妻ちゃんの乗っている車のローンは残り6ヶ月。前倒しでローンを払いきれば、買えなくはない……………

これからじっくりと調べた上で、3月末に始まる愛妻ちゃんの春休み辺りに、具体的に購入を検討してみます。

 

明日から、裕坊はデトロイトを離れること6日連続。明日は夜遅くにデトロイトを出発し、まずはニューヨーク州の州都、アルバニーに向かいます。