yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 3/24

米国内で国内線旅客機に乗務している、裕坊です。

 

6日間の早朝勤務をこなし終えて、木曜日のお昼下がりに帰宅しました。勤務初日を除いて毎日6時発の始発便が1日の始まりでした。

インスタ用にこんな写真を撮っちゃったりしてます。出発前のホテルにて、5時の空港出勤に備えて、大抵ホテルからの送迎車の出発は午前4時半。

 

インスタ、フェイスブックで多くの方がWBCの野球の結果を知らせてくれていたので、野球ニュースを追わなくとも結果を知ることはできました。マイアミで開催された準決勝、決勝はせめてテレビでいいから生で見たかったなぁ…普段は夕方から夜にかけてのフライトを担当していたというのに、こんな時に限って入っていたのが早朝シフト…

 

なんでやねん……

 

でも侍JAPANの優勝の翌日、YouTubeでじっくりと試合を見させていただきました。9回の最後の対決が大谷投手とトラウトのエンゼルスのチームメイト同士になるなんて、あまりにも神がかりすぎている。しかもフルカウントから、あの完璧なスライダー……試合を直に追ってたら、卒倒もんやったやろな…何はともあれ、侍JAPANの皆さん、お疲れ様でした。

 

既に3月に入ってアメリカでは一部の州を除いて夏時間が採用されているので、早朝シフトで勤務をこなすと明るいうちに1日の勤務は終了します。

例えばニューヨークのお隣にあるニューアーク空港で勤務を終えた時などは、既に午後5時だったのですが当日は快晴のお天気だったこともあり、さらに宿泊は空港横のマリオット。 気温16度とポカポカ陽気でしたので、駐車場を抜けて歩いてホテルへ到着しました。

 

ガードレールを越えて一般道を横切らないといけないので、お子さん連れだと厳しいですが、軽装なら十分徒歩で到達できます。

 

翌日はミズーリ州セントルイスでの宿泊でした。

この時は空港から車で20分ほどのダウンタウン内。 早朝シフトの場合、勤務は大抵お昼頃には終わってしまうので、ダウンタウンも冒険することができます。

 

レストランへと気兼ねなく赴くことができるのもこんな時。

当日訪れていたのは、当地で1番人気だというバーベキューレストランでした。

 

ちなみに営業時間は、毎日開店が11時で、閉店は売り切れまで……

売り切れになると、たとえお昼頃といえども本当にその日は閉店しまうんだそうです…確かに店のドアにもそう書いてあります。

 

お店の中の様子。

 

こちらがメニューで、当地の方によれば、

豚バーベキューとブリスケットと呼ばれる牛肉バーバキューがオススメということで、

 

こちらが当日いただいたメニュー。ドリンクにサイド2品が付いて、お値段ちょうど20ドルなり。ちょっとお腹がはち切れそうになるほどのボリュームでした。

 

ただこの日は、セントルイス到着までがちょっと骨が折れる便の担当でした… 旅客機は海抜1万メートルといった空気の薄い高高度を巡航するために、機内の空気圧を調整する与圧装置と呼ばれる装置が付いています。ボーイング717型機は、客室の空調を担う装置に操縦室内の空調用の合計2つ。

ところがそのうちの1基が故障中。1基だけでも十分機内全体の空調は賄えるのですが、万が一そのもう1基が上空で故障した場合を想定して、1基だけが稼働している場合は、巡航高度を低く設定します。通常は36,000フィートで巡航するところを、24,000フィートで巡航するといった具合。高度が低いと巡航速度は遅くなり、目的地への所要時間も長くなります。 目的地だったミネアポリスまでの当日の所要時間は2時間41分。

 

問題だったのは燃料の搭載量。タンクの容量が限られているので、2時間半を超えるフライトになると、実はB717型機はギリギリ。

各通過地点での燃料残量予測表と照らしわせながらの、3時間近いフライトでした…

 

ミネアポリスで乗り換えた飛行機にも故障している装備品があり、普段よりも多くなる操作手順を経て、やっとの思いでセントルイス到着。

普段、お客様にゲート係員から手渡されているお菓子入りバッグが、セントルイスでゲート係員から労いの意味を込めて渡されました。それにしても、この6日間は本当に長かったです。

 

 

 

しばらく1週間ほどの休暇をいただきます。