米国航空会社に勤める、国内短距離線担当、裕坊といいます。
感謝祭期間は、しばしのお休み…
木枯らしが雪を運んでくる季節になるので、
冬支度を始めました…雪に備えて、歩道などの端を示す棒を立て、
クリスマスツリーの飾り付けなども始めます。
イルミネーションも並べて…
冬支度、第一弾完了…
夜になると、家の周りを賑やかに点灯しておりました。
クリスマスの飾り付けが終わると、毎年やってくるのが…
ミシガン州の冬の訪れを告げる雪……すでに今年は11月中に、うっすらと積雪を記録しています。
こちらは先日売却したばかりの、大型セダン。前輪駆動なので後輪駆動に比べると雪道の走破性はマシなのですが、交差点で氷の塊に乗り上げたタイヤが滑り、ブレーキが全く効かずあわや追突、と肝を冷やしたことも何度かありました…
そこで息子くんの運転免許取得を機に、車を思い切って買い替え…
我が家にとって2台目となるアウディを10月に購入(主に乗るのは、愛妻ちゃん)。新車に見えなくもないですが、実際には3年落ちの2019年式、Q5。2,000ccの直噴4気筒ターボで、
裕坊用に昨年購入したA4オールロード(2018年式)と同一のエンジンを積んでいます。
アウディといえばクワトロ。アウトバーンで鍛えられた足回りと滑りやすい路面でも信頼性が高い4輪駆動。高い買い物でしたが、豪雪地帯のミシガン州に住んでいて1番欲しいものといえば、走行中の安全性…背に腹は変えられませんでした…アウディといえば、メルセデス・ベンツ、BWMなどと共にドイツを代表する自動車メーカーですが、
ドイツを始めとするEU圏では2035年を目処に、ガソリン車を始めとする内燃機関の自動車販売が全面禁止の予定…世界的に2035年から2040年を目処に、ガソリン車の販売が禁止される方向のようですが…
果たして、それは本当に可能なんやろか…
というのも、あまりにも課題が山積み…
身近なところで1番懸念する物といえば、電気自動車の動力源ともなっているリチウムイオン液体式バッテリー。スマホやタブレット、ノートパソコンなどでもお馴染みになっています。
懸念することとは…
一度発生すると大惨事が避けられない、熱暴走…
正極と負極の仕切り役を果たしているセパレータが損傷すると、電池内でショートが起こり、熱暴走が始まります。
その時の温度は800度…実はこれ、高高度を巡航中のジェットエンジンの燃焼室内と同温度。到底素手で触れる温度ではありません…
熱暴走が始まると火災は確実に起こります。熱暴走状態のバッテリーを鎮火するためには、大量の水が必要となり、
電気自動車火災の場合、消火に必要となる水量は最低でも3万リットル…実はこれ、ガソリン車の火災と比べて40倍の量。家中の水道栓を全開にしても、到底追いつく量ではありません…
過去には貨物機もリチウムバッテリーが原因となる事故を何度か起こしています。
そのため最近の米国旅客機では、熱暴走が起こった電化製品を包み込むためのグローブと耐熱性の袋が、各機材に装備されるようになりました。
熱暴走の件は、たびたびニュースなどでも取り上げられており、一般にも広く知れ渡っています。
安全性を高めるために、各社がこぞって研究を進めているのが、リチウム全固体蓄電池。従来型の液体型と違い、リチウムイオンのみの移動で充放電が可能になり、正極と負極が直接接触することがないためショートの危険性は少なくなり、さらに液体型バッテリーでは動作が困難になる高温下、極低音下の過酷な条件にあっても、ほぼ正常に動作するというスグレモノ。
ただ製造に当たって必要になる金属は、従来の液体型とほぼ変わらず……多くのリチウムにコバルトなどの希少金属を必要とします。
コバルトの世界産出量のうち、6割近くを占めているのが、コンゴ民主共和国。
リチウムバッテリーが世界中で利用され始めてからというもの、コンゴ民主共和国ではコバルト採掘ラッシュが続いているのですが、
採掘環境は相当に劣悪で、労働者たちは防護服はおろか保護具をつける人すらおらず、多くの労働者たちが喉や肺の痛み、尿路感染などの症状を訴えているそうです。
水源は汚染され、環境負荷は増すばかり……
世界中の自動車がリチウムバッテリー式電気自動車に移行するとなると、コバルトの量が世界的に不足する可能性も指摘されていて…
さらには今度、使い古したバッテリーをどう処理するのかも未解決…
将来の自動車の動力源の主役は、まだ決定してはいない、少なくともリチウムバッテリーを動力源とする限り、電気自動車への100%の移行は限りなく不可能なのでは、いうのが裕坊の考え。
裕坊は以前から、トヨタが飽くなき追求を続ける水素燃料に注目しています。
是非日本の技術を集結させて、普及に漕ぎ着けてほしい。
実は英国航空機エンジンメーカーのロールスロイス社が、先日リージョナルジェット機用のエンジンとして、水素燃料を動力源とするエンジンのテストを行ったことを発表。
トヨタと全く同じ方向性を目指しています。
電力のみを動力源とすると、現在の技術だけでは長距離飛行などは到底覚束ない旅客機の世界。
ロールスロイス社は、排気ガスを大幅に削減したエンジンの開発にも着手していて、現在開発中のエンジンでは二酸化炭素の排出だけでなく、窒素酸化物の排出も大幅に削減できるのだそうです。
従来の内燃機関型のエンジンの役割は、まだまだ終わっていない。
移動媒体の動力源の主役となるのは何なのか、決着がつくのはまだまだ先、に一票です。
金曜日から、多忙な勤務体系に入ります。