yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/21

アメリカのリージョナルジェット旅客機の操縦を担当する、裕坊といいます。

9月の後半は4日間のフライトを担当して、 2日のお休みをいただくというスケジュールをこなしています。

 

先日の4日間のフライトは、月曜日に任務を完了して帰宅しました。

比較的お天気には恵まれた4日勤務のフライト。こちらはニューヨーク州のローチェスターのホテルを出発する前の1コマ…

 

雲一つない快晴のお天気。

 

外は気温が24度と、芝生の上にバーベキューコンロでも出して、ゆっくりしたくなるほどの好天…

今回の4日勤務では、2つの出会いがありました。

 

1つ目は1日目の到着先となったボストンでの出会いで、お会いしたのは航空機による患者輸送チーム。

ドイツから来ていた専門のチームで、パラメディックと呼ばれる救急医療の資格を持つ方も同乗して、アメリカまで訪れていました。

 

航空機による患者輸送といえば、真っ先に思い浮かぶのはヘリコプター…

 

大学病院などの大規模医療施設の屋上などに設置されたヘリパッドなどに緊急輸送するのは、日本でもお馴染みになりました。

 

手術などを目的として専門施設、専門医が揃う医療施設へと長距離輸送する必要がある時は、速度が速く、航続距離も断然長い飛行機が活躍します。

患者輸送の専用設備が完備された飛行機で、長距離の患者輸送の役割を担当… 使用される目的は様々。

 

外国で急病になった時、健康保険の関係上輸送が必要になる場合や、臓器移植などの専門医療で国外を超えての輸送が必要になる時など、その用途はいろいろ…

ホテルへと向かう送迎シャトルの中で同乗した乗務員さんにお話を聞くと、今回は患者さんの専門治療を終えての帰国をお手伝いすることのことでした。使用していたのは、まさにこの写真にある機体、ボンバルディエ製のチャレンジャー604型機。裕坊が乗務しているリージョナルジェット機と機体の胴体幅が共通のものが、使用されています。

 

ベッドに医療器具などが完備された機内。

救急医療の資格を持つ方が、専門で患者さんのお世話をします。

 

容体が急変した場合に備えて、医療器具も一定のものは完備しているそうです。

 

ちなみに患者輸送チームの航空機が目的地となる空港で発着するのは、アメリカの航空界で通常FBO(Fixed Base Operator)と呼ばれるオフィスの横にある駐機場。

FBOでは患者輸送機だけでなく、セスナなどの小型機や自家用機、チャーター機などの発着、整備点検なども引き受けます。

 

整備専門のスタッフを抱えているところも多く、そんなところではもちろん整備庫も完備。

 

飛行機の管理を委託している個人、事業者なども多く、高価なビジネスジェット機などがたくさん見られることも…

 

個人での移動を好む富裕層の需要も多いため、オフィスに入ると中は高級なソファやテーブルなども完備されていて、寛ぐこともできます。

 

中には出発前、到着後のミーティングを済ませる企業などもあるので、敷地が許す限り会議室などを持っているところも多いです。

 

機内搭載の医療用器具の一部は、一定の条件下で保存する必要があるらしく、ホテルへと持参していましたので、送迎シャトルの乗り降りの際はバタバタ…

我が地域航空会社の乗務員(裕坊を含めて4名)ともども総勢10名がホテルまでを同乗。副操縦士の方からお話を聞かせていただいて、患者輸送チームの実態を色々とお話を聞かせていただきました。

 

 

もう1つの出会いといえば…

エアフォースワン号。

 

バイデン米大統領が9月22日(火)からニューヨークで開催されている国連総会に参加するのに、前日の月曜日、ワシントンから大統領専用機に搭乗して移動中。

裕坊が担当していた便が進路を譲るために上空待機をしていて、裕坊の乗る飛行機の1,000フィート上を通過して行きました。

 

ニューヨークへと向かうエアフォースワン号。肉眼では青帯が入った塗装もよく見えたのですが、裕坊手持ちのスマホではこの画像が精一杯…

ちなみにエアフォースワンとは、米空軍所属の航空機に与えられる無線交信用の符号で、大統領が搭乗するときに使われています。

 

米空軍所属のパイロットが操縦する機体に大統領が搭乗すると、自動的に無線交信上はエアフォースワン

もしこのセスナを空軍所属のパイロットが操縦して大統領が搭乗すれば、この機体も無線交信上はエアフォースワン……保安上の問題がありますから、実際にはあり得ませんが…

 

ちなみにエアフォースワン米大統領専用機といえば、空の女王とまで呼ばれたボーイング747型機のイメージが強いので、

 

その伝統を受け継ぐために、 後継機として、2階デッキがやや後方まで延長されたボーイング747−8型機が選定されています。

故障に備えて2機が常備されますので、置き換えとなる米大統領専用機にも2機が用意されることになりました。写真は旅客機型として今も現役機を保有する、ルフトハンザ航空の747−8型機。

 

ちなみに置き換えになる大統領専用機、新造ではなく、ロシアの航空会社に納入される予定になっていた機体を米政府が購入して、改造して米政府に納入されることになっているそうです。

これは実を言いますと、米政府の支出抑制に余念がなかったドナルド・トランプ前代大統領の意向なんだそうです。実際には元々の購入予定先だったロシアの航空会社には納入されることはなく、大統領専用機仕様に改造の真っ最中だそうです。

 

バイデンさんが乗った専用機がケネディ空港に着陸し、その後30分ほどしてテネシー州ナッシュビルからの裕坊担当便もケネディ到着。

 

デトロイト行きを担当して、前回の4日勤務を終えました。

 

 

 

 

次の4日勤務フライトは、木曜日に出勤の予定です。