yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 6/1

アメリカの地域航空会社に勤める操縦士、裕坊といいます。

5月は後半にかけて5日勤務のパターンが3週続けて入り、月曜日に先月の勤務が終了しました。

 

今年は5月31日(月)が、アメリカでの戦没者追悼を行う祝日、メモリアルデー。

首都ワシントンにあるアーリントン国立墓地では、戦没者追悼式典が行われ、

 

昨年はコロナ禍真っ只中にあって各地で中止になっていたパレードなども、小規模ながらところどころで開催されていました。

 

東海岸地方を中心にお天気に恵まれたところも多く、外はポカポカ陽気だったみたいです。

 

学校や通常の職場では月曜日までがお休みで、多くのところで3連休でしたので…

観光客が各地に繰り出し…

 

ちなみにメモリアルデー週末中の全米での航空機利用者は、コロナ禍以降としては最高となる710万人を記録したそうです。これは昨年比でほぼ5倍で、5月28日(金)には196万人の利用。1日あたりではコロナ禍以降、最高の記録を更新しました。

 

東海岸沿いにある海岸などでも、きっと多くの観光客が訪れていたと思われ…

 

その中でも、サウスカロライナ州にあるマートルビーチには、裕坊が乗務するリージョナルジェット機が就航、

5月の裕坊の締めくくりは、デトロイトからマートルビーチへの往復便となりました。

 

快晴のお天気で、しかも気温は摂氏24度。まさにバケーション日和……

空から見る海岸の風景も、なかなか壮観でした。

 

ちなみに裕坊自身は、まだマートルビーチそのものには、行ったことがありません…

 

上空から見ていても、高層リゾートホテルがたくさん立ち並んでいるのがよく見えます。

 

ボードウォークなども充実していて、

 

ナイトライフも楽しめる、東海岸で気軽に訪れることができるリゾート地。

 

季節限定の就航になるデトロイト発の便は、往復とも満席でした。

今月に入って座席販売数の制限が撤廃になり、各便とも座席はかなり埋まっています。

 

ちなみに、デルタ航空管轄内では、普段はアトランタからのみの就航。 あまりお目にかからないサウスウエスト航空までが、この地を訪れておりました。

 

2週間前には休業していた、ターミナル内のバー。

連休をリゾートで過ごして、出発前のしばしの憩いの時間を過ごしている旅行客で、賑わっておりました。

 

朝からほとんど何も食べていなかったので、朝食兼昼食を買いに、人気のチキンバーガーのお店に並ぼうとしたのですが…

すごい行列…

 

結局人が並んでいないサブウェイに並んで、ここのサンドイッチで昼食……

各お店とも従業員の確保が大変で、営業をしているお店での行列が、大変なことになっています…

 

ちなみにこのメモリアルデーでは、他にも通常は運航しない直行便の担当なども入っておりました。

アトランタから、チェリーキャピタルと呼ばれるさくらんぼの生産地、ミシガン州トラバースシティまでの便がそれ。

 

独立記念日(7月4日)の頃になるとチェリーフェスティバルなどが開催され、全米から訪れる観光客で賑わい、各地からの直行便が運航されるのですが、

今年は一足早く、5月末の連休でも運航されました。

 

ミシガン湖へと伸びる半島には、20を超えるワイナリーがあることでも知られ、

 

フルーティーリースリングワインは、とても有名。

 

普段お酒の類を全く飲まない裕坊でも、少しなら飲めてしまうリースリングワイン。

 

まだ避暑地というには季節的に早いですが、5月の連休を利用してのんびりしたい方が訪れていたようで、 裕坊自身今まで一度も運航したことがなかった、アトランタからの直行便を担当しました。

実をいいますと、愛妻ちゃんと息子くんが友人と共にこの近くまで来ておりましたので、合流のチャンスもあったのですが…

 

今月の宿泊滞在時間は平均で14時間だったというのに、こんな時に限って連邦航空法の規定のほとんど最低限、11時間…

しかも愛妻ちゃんたちが泊まっていたのは、車で空港から1時間の距離…

 

諦めました…

 

翌朝は7時過ぎに、空港に出勤。

 

こちらも観光から帰る旅行客で、賑わうターミナル内。

 

普段はユナイテッド航空が運用している出発ゲートをお借りすることになってまでの出発となりました。

 

最近ではリージョナルジェット機の使用頻度が劇的に増えて、整備点検が追いつかなくなっているのか、

 

安全飛行には差し支えない程度の小規模の故障が多くなり、 それを示す黄色のシールが貼られていることもチラホラ…

 

そりゃ、飛行機も悲鳴を上げるわなぁ……

 

日曜日にトラバースシティ到着時の光景。右側のエンジンカバーが開いたままになっています。

エンジントラブルがあったようで、整備員が必死の作業に追われていました…

 

そのリージョナルジェット機の客席数は76。コロナ禍からの回復軌道の中途段階にある航空業界にとって需要に一番合致するのか、デルタ航空では使用停止状態になったままの35機のリージョナルジェット機の現場復帰を目指して、パイロットと交渉が始まることになりました。

スコープと呼ばれる契約の中に記載される付帯条件を巡って、会社とパイロット組合の鬩ぎ合いがこれから始まります。少しでも需要に合わせた機材繰りを目指したい会社側と、契約提携先にフライトをあまり多く譲渡したくないパイロットの思惑がぶつかり合うことが予想され、困難が予想されるのですが、果たして……

 

今後の展開に要注目です。

 

 

 

 

 

次回は、金曜日に出勤の予定です。