yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 5/12

アメリカの国内旅客路線を担当する小型機操縦士、裕坊です。

先日2日間のフライトを終えて、2日間の休暇をいただいています。

 

前回の2日勤務は、アトランタからモントリオールまでを担当して、翌日に拠点空港デトロイトへと戻ってくるだけという、比較的ラクな勤務でした。今月に入って座席販売数制限がデルタ航空でも撤廃になり、主要空港同士を結ぶ路線はほぼ全便満席…

デトロイトアトランタ行きも、一席の空席すらない満席でした。

 

アトランタ到着…

 

卒業シーズン突入で、混雑するハーツフィールド・ジャクソン国際空港。

 

フードコートもレストランも一部を除くと、アメリカの主要空港では、半数以上が営業を再開しています。

アメリカにおける感染は、数字上は右肩下がり。ただニュースでもよく報道されているように、インドなどでは二重変異株が爆発的に蔓延…まだ到底安心できる状況にはありません…

 

ただアメリカは、国の成り立ちからして自足自給の精神が根付いているのか、自己責任で行動する方も多いのでしょう。

国民性の違いをコロナウィルスを巡って、心底感じています。生活に一番必要なのは、まずお金、という意識も根強いのか、経済を回すことが何にも増して最優先。ワクチン接種もかなり進んでいますし、アメリカ国内の航空業界はコロナ禍前の状態へと戻る方向に、ガンガン突き進んでいます。

 

Dコンコースにある、シーフードレストラン。1年ぶりに営業が再開になっていました。

ロブスタースープがオススメのお店。一昨年のクリスマス休暇の時、旅行先から帰宅の直行便に乗れなくなった愛妻ちゃんと息子くんがアトランタ経由に変更になって、お世話になったこともありました。

 

夜遅くになって、カナダのモントリオールに到着。

カナダではまだ都市封鎖が敷かれており、到着後にはコロナ検査が義務づけられたり、指定のホテルで一定期間隔離などが課せられます。まだターミナル内は閑散…

 

翌日のデトロイト行きは夕方の出発だったのですが、出発ロビーには乗客の方の姿はありませんでした。

 

当日夕方以降のアメリカ行き出発便は、裕坊が担当したデトロイト行きと、ニューアーク行きの2便だけ。

カナダは主要空港では、出発前にアメリカの入国審査を済ませます。

 

そのあとは免税店の中を通って、出発ゲートへと向かう仕組み。

デトロイト行きの乗客は17名。免税店にも人影は見えませんでした。

 

少しでもカナダの経済に貢献できれば、とメープルシロップなどを購入。

 

ちなみにモントリオール空港には、トロント空港では取り扱いがない、メープルバターが置いてあります。

ほんのちょっと僅かながらも、お金を落としてカナダを出発。

 

5月10日現在、カナダの空港内の米国行きターミナルで営業しているレストランは、ほぼゼロ…

お寿司のパック詰めを売っているお店には、近づくことすらできない状態になっていました。ただカナダもカリブ諸島などリゾート地へと向かう旅客便などが一部再開になっているので、徐々に状況は改善されつつあるんだと思います。

 

カナダでの都市封鎖の影響を受けているのは、メジャーリーグも同じ。こちらはトロントに本拠地を置く、ブルージェイズ

カナダ政府からの試合開催の許可がまだ降りていませんので、チームはアメリカに残って、開催地を転々としています。

 

ブルージェイズの本拠地、トロント市内のダウンタウンオンタリオ湖寄りにあるロジャーズセンター。

49,000名の収容能力を持ち、世界初の可動式屋根までを持つ立派な球場です。7月以降にはこの本来の本拠地で試合開催が予定されていますが、あくまでコロナウィルス蔓延の状況次第。

 

4月と5月は、春季キャンプが開かれるフロリダ州ダニーデンにある、TDボールパークが主催球場として使用されていました。

 

実はアメリカにおいてコロナ感染が爆発する寸前の、昨年2月の下旬に改装お目見えになっていたTDボールパーク

それまでは収容能力は、5,500名。

 

2020年の春季キャンプに当たって改修工事が行われていて、 8,500名の収容能力を持つ春季キャンプ場として、テープカットなども行われていました。

 

ソーシャルディスタンスを考慮して入場制限を課されていましたので、観客数は多い時でもおよそ1,500名。

 

6月以降は昨年ブルージェイズの仮本拠地として使用された、ニューヨーク州バッファローのセーレンフィールドに移っての開催になるそうです。

 

元々はブルージェイズ傘下のバイソンズ(3A)の本拠地で、収容能力はおよそ17,000名。

ここ最近はニューヨーク州も感染が右肩下がり。収容制限も今シーズン開始当初の24%から35%へと引き上げられることになり、5,800名の観客の入場が許可されるんだそうです。

 

昨年の開催時には、突貫工事の面影がかなり漂っていたセーレンフィールド。今年はさらに大幅な改良が加えられて、大リーグの試合開催に恥じない装いになっての再お目見えになりそうです。

 

選手自身も影響をまだ受けていて、

パドレスの顔にもなりつつあるフェルナンド・タティス選手が、コロナに新規陽性と診断。他若手内野手2名とともに負傷者リスト入りして、2週間離脱することになりました。

 

ヤンキースでは、ワクチン接種を済ませたばかりのコーチなど5名が感染。ワクチン接種後にマスク着用などの制限などをやや緩めていたそうです。

まだまだコロナ対策は怠ってはいけない、という戒めになりました。

 

 

 

 

 

裕坊は明日木曜日から5日勤務。コロナ対策は今後も気をつけます。