yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 1/6

アメリカの小型旅客機で、中短距離路線を結んでいる、裕坊といいます。こんにちは。

アメリカの航空会社パイロットとして、一年に一度課される座学講習。月曜日から3日間に渡って受講しておりました。お昼頃にテストを終わって、無事終了。結果は97点で無事合格でした。

 

未だにアメリカはコロナウィルスの影響を大きく受けているので、連邦航空局もリモート授業の許可を3月まで延長しています。今までは裕坊が勤めるエンデバー航空の本社研修室まで出向いて受講しておりましたが、今年はオンラインによる授業になりました。

裕坊が初めて体験する、リモート式の講義。

 

日曜日の晩から、普段はほとんど使うことがなく実質『物置き』になっている“”勉強部屋“”を、本来の『勉強部屋』に戻して着々と受講の準備。

用意したのは、iPad2枚に、iPhone、そしてブルートゥースで接続可能な、通話機能付きのイヤホン。白枠のiPadは昨年自ら購入したiPad Air 2019年度版。黒枠のは会社支給で、マニュアルや会社専用のアプリがたくさん入っています(iPad 10.2インチ 2019年度版)。受講中は、iPadiPhoneの電池が切れないように、充電用ケーブルで繋いだまま……

 

お茶やお菓子類を机の横に置けるように、ミニテーブルまで用意するくらい気合いを入れて準備しておりました…

 

こちらはブルートゥース式のイヤホン。

音質ではアップルのAir Podなどに比べるとどうしても劣りますが、通話だけならこれでも十分。アマゾンで50ドルで購入した“掘り出し物“(ということにしておこう……)。スピーカーが2台以上繋がっていると、音声がダブってやまびこのように響いてしまうことがあるので、オンラインミーティングには、必須のアイテム。実際に用意していて、正解でした。

 

会社が研修で使ったのは、シスコ・ウェべックス(Cisco Webex)。

最近ではすっかりお馴染みになった、典型的なインターネット経由のミーティング用ソフトウェア。

 

タブレットでもスマホでも、ノートパソコンでもデスクトップパソコンでも、アプリかソフトをインストールさえしていれば、問題なく『入室』ができます。

会社から送られてきたメールに貼られたリンクをクリックして、「オンライン教室」に『入室』……

 

講習を担当した教官自身も本社ビルには向かうことなく、自宅からパワーポイントを使っての講義をしていたらしいです。

受講生は裕坊を含めて19名。デトロイトからだけでなく、南はフロリダ州のオーランドから、北はミネアポリスノースダコタ州のファーゴまで様々。

 

音声は教官側の方で一斉消音ができる機能が付いていたらしいのですが、それは使わず、受講生の側で消音して、質問などがある時に「挙手」し、音声を自らオンにする方式を取っていました。

画面下をタップすると、様々な機能が使える画面が上がってきて、挙手などもできます。

 

講習は実質2日でした。通常であれば本社ビル研修室まで出向くために、月曜日の朝に自宅を出発して、水曜日の夜に帰ってくるというスケジュール。

移動の時間が省けた分、講習終了とともにあっという間の自由時間になりました。

 

 

もし本社での研修を受けていたとすると、通常はデトロイトに帰ってくるのは6時から7時ごろ…

今日は1時過ぎには終わっていたので、2時過ぎには愛妻ちゃんとともにお買い物にお出かけ。

 

ティッシュやトイレットペーパーなどが底を突きかけていたので、もう一軒立ち寄ってお買い物…

 

ちなみにコストコでは、今日は和牛ステーキが陳列してあり、

値段を見ると………

 

2枚で200ドル………

 

 

 

見送り……………

 

 

 

我が家の今晩の夕食…

プルコギ…

 

20ドル…

家族3人で食べても、まだしっかりと余っておりました…

 

精算をして給油をして洗車をしても、

我が家に帰ってきたのは、5時過ぎでした。

 

 

さて肝心の研修の方は、どうだったかというと…

条件が整うことが大前提にはなりますが、裕坊自身はとてもメリットが大きいと感じました。

 

ただインターネット環境は大切。ある程度のスピードと許容量は欲しいです。

我が家の場合は、アメリカで平均的な回線速度。

 

家の中でやや電波が安定しないところがある場合は、メッシュWi-Fiと呼ばれる機械を使って家じゅうを網羅。

ルーター同士が電波をやり取りして、隅々まで電波を行き渡らせてくれていたので、研修中の回線状態はとても快適でした。

 

リモート研修では、どこにいようがどんな格好していようが自由……

もちろんこれでも、お咎めは全くありません…

 

ただ集中できる環境は、やっぱりあった方がいいと感じました。

アメリカ人が夢見る、大きな書斎……

 

こんなスペースがあったらなぁ〜〜……

 

結局これくらいのスペースをなんとか確保したものの……

普段はほとんど使っていない『物置き』部屋(本当は勉強用の部屋のはずなのですが…)に「無理やりスペース」を作り、買い置きのカップラーメンやお米などに囲まれながら、講習を受けておりました……

 

今回の研修は、普段やっている事のおさらい。特に新しく入ってくる内容がほとんどない上に、顔見知りの同僚もたくさん参加していたということもあって、気分的にラクということはありましたが、

移動の手間が省ける分、勉強に集中できる時間がかなり増えるのが、裕坊的には大きなメリット。機種移行訓練が仮に入ったとしても、家で集中して勉強できると考えると、やっぱりリモート式は裕坊にはありがたいです。

 

 

ただ家にいると、こういったことは起こり得ますし、

 

誘惑にも勝たないかん……

 

 

ただこの研修方法の最大のデメリットといえば………

 

 

 

研修のみならず一般の会社での会議等も、これが標準になってきたとしたら……

飛行機をビジネス目的で利用するお客さんの数が、ますます減ってしまうこと………

 

 

 

ちなみに年明けも、元日を除いて月曜日までは全米での旅客機利用客が延べ100万人を超えていたアメリカ。昨日火曜日は一気に落ち込んで、76万人台の久しぶりの低水準でした。今後の推移に注目しています。