yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/18

アメリカの小型機専門の航空会社に勤める、裕坊といいます。こんにちは。

今日はフライトとフライトの間の3日間のお休みの中日。日曜日に始まる5日間のフライトまでの間の骨休め…ただ、アメリカ国内だけでも、既に閉鎖を決めた地域航空会社も数社出るというこのご時世の中、なんとか仕事が保てていることには、心から感謝しかありません。

 

裕坊が勤める地域航空会社の親会社になるデルタ航空は、今現在でも赤字が続いてはいるものの、現金をそれなりに確保でき、さらには早期退職への応募、一時的な無給休暇への応募者がそれなりに出るなどで、当初の予想よりも財政状況は改善していて、なんとか大幅な雇用凍結は避けられそうな情勢になっています。ごく一部のパイロットを除くと、デルタ航空での強制的な一時解雇などの予定はなし。

 

子会社になる我がエンデバー航空でも、今のところは本社勤務社員の勤務時間の短縮にとどめる模様。ただ乗務員向けの無給休暇の募集は、半年以上続いています。最近では、1年以上に渡る一時自主解雇の募集もありました。1,927名いるパイロットのうちの19名が一時自主解雇に応募し、11月1日付で1年間の休暇に入ることに……まだまだ予断を許さない状況は続くことになりそうです。

 

 

裕坊が住んでいるのは、ミシガン州デトロイト郊外。8月の終わり頃は、気温もちょうどよく、窓を開けてコオロギが鳴く声などを聞いておりましたが、9月も中旬に差し掛かり、夜になると気温は一桁台で、夜の10時の時点で9度。

今晩の予想最低気温、4度…………夜になると、完全に窓は閉め切っております……我が家の植木にも、色がつき始めました。

 

秋のイベントの代表といえば、ハロウィン。愛妻ちゃんは既に11年勤めた幼稚園を退社して、家を飾る時間的な余裕も持てるようになりましたので、

早いうちから、ハロウィンものを飾っていたりします。

 

ジャコランタンに、

 

ガイコツさん……

 

ここ2日はすっきりと晴れ渡る秋晴れを拝むこともできましたので、

ちょっとお出かけ。昨日は、デトロイト空港ターミナル横の、立体駐車場の従業員用スペースへの入り方などを観察してきました。

 

アメリカの旅客航空需要は、平均すると昨年の3割ほど。ちなみに、9月16日(水)に全米の空港ターミナルで保安検査場を通過した方の合計は577,847名で、昨年同週の同じ曜日の実績を見ると、2,146,857名。昨日9月17日(木)で同様の比較をすると、今年が784,746名に対し、昨年が2,455,410名。需要の上下動を逐一見守りながら、航空会社も増便減便に対処できる態勢を固めています。

ただ航空会社も空港も、昨年並みの需要が短期間で戻るとは到底考えていないのでしょう。空港ターミナルに隣接する立体駐車場も、ここ最近はずっとガラガラ……乗客の皆さんから治安の悪化を懸念する声が上がっていたことは、想像に難くないです。

 

どうせ空いているのであれば、従業員にそのスペースを使わせて、セキュリティーの不安も解決してしまおう、という案だったのでしょう。我が社の乗務員にも、一般の立体駐車場へ停めてもいいという通知が来ることに。

 

秋晴れの中を、 デトロイト空港の敷地へと入り、

国際線到着口へと回ります。

 

ちなみに、空港南にある従業員専用駐車場への送迎シャトルバスは、この階に乗り場があります。

 

1番右のレーンへ入ると、従業員専用、という表示。

 

入り口こそ違いますが、駐車スペース自体は、一般の利用客の方と同じ場所を共有します。

 

出口も専用のゲートを通って通過。従業員には専用駐車場への入場用のカードがあるので、それをスキャン。

この措置は、他の拠点となる空港では、数ヶ月前から既に始まっておりました。

 

アトランタミネアポリスシンシナティに続いて、デトロイトでもやっと同様の措置が発動。

今の時期は屋根がなくても大きな影響はないのですが、冬場はデトロイトには雪が多く降ります。降り積もった雪を払ったり、窓にへばりついた氷を除去したり……それがなくなるのは助かります。

 

ただお客さんが戻ってきて、立体駐車場が一般利用で埋まるようになり、従業員が専用駐車場へと追い出されるのであれば、そちらの方が何倍もいいですが……

 

 

今日も同様にかなりの秋晴れでしたので、またもお出かけしてきました。秋のミシガン州の風物詩といえば、リンゴ農園などで販売されるリンゴ絞りジュースにドーナツ。

今日目指したのは、ノースビルという古い町にある販売所。

 

サイダーミルと呼ばれるリンゴジュース販売所は、ダウンタウンから車だと2分ほど。

この芝生の上に立てられた、小さなリンゴのマークが目印。

 

今年はコロナの影響で、販売所の建物の中に入って買うことができないので、ドライブスルーで購入します。

 

金曜日だというのに、かなり並んでおりました。

 

こちらがリンゴを絞ったり、ドーナツを揚げている建物。こちらではサイダーミル(Cider Mill)と呼んでます。

 

オンライン注文をしておりましたので、名前を告げるとドーナツを入れた袋をすぐに持ってきてくれました。

 

 

そして午後には、息子が高校の放課後活動で参加している、テニスの練習へと送り迎え。

 

最近は大学を目指す学生たちにも、多様性が求められる時代です。

昭和の頃の、塾通いして学力を上げて偏差値を上げ、一発勝負をしていた頃とは様変わり。特にアメリカの大学では、求めるものが大きく変わってきているようです。

 

学力は学校の授業でこなせるものを身に付け、学力以外の得意分野やスキル、人間力を磨くことによって大学入試を突破するんだそうです。カリフォルニア州では、大学共通学力テストの点数を、大学入学の選考基準に使うことを禁止するという、仮差し止めまで出てしまいました。 ですので我が家では、

 

息子のやりたいものはなるべく自由にやらせています。テニスだけでなく、ピアノにアフリカ太鼓にマリンバなどの楽器類、

最近ではドラムセットまで借りてきて、早速今日組み立てて練習をしていましたが、 正直、家にいる時くらいは静かな環境で落ち着いていたい裕坊には、あの重低音が直接響いてくるのだけはちょっとムリでした。

 

ですので、息子がドラムを叩くのは、裕坊がフライトへ出ている時だけになりそうです。

 

 

次は日曜日に出発の予定です。