yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/3

アメリカで、小型旅客機に乗っている、裕坊といいます。こんにちは。

今週は火曜日から4日間お休みをいただいています。

 

来週の月曜日が、通称レイバーデー(Labor Day:労働者の日)と呼ばれる祝日になり、週末は3連休。 休み明けには、全米で多くの学校で新学年度が始まります。平常時であれば、学校に戻る学生たちの需要に応えて、スーパーや雑貨屋さんの文房具コーナーに『Back to School』のコーナーが設けられて、賑わいを見せるのですが、今年はかなり地味……

例年と変わらないだけの商品こそ揃えられているものの、いつもの賑わいがありません……

 

普段は賑わいを見せる文房具屋に変わって、今年はお客さんが例年以上に多いな、と感じたのはこちらでした。

全米でお馴染みの、電器屋さん。息子は9月から、4年制となるこちらの高校の2年目が始まります。息子は既に一学年度全てリモート授業を受講する選択をしましたが、学校全体でも9月いっぱいはリモート授業になることが決まっていて、それに必要となる機器類の調達にやってきておりました。ケーブルやアダプターなども必要になって、それらも見にきたのですが、需要がほとんどないせいか、ケーブル類は結局アマゾンにて注文……

 

今年初めに買っていたノートパソコンのキーのうち、1つが調子悪かったらしく、そちらの調整なども……

 

何もかもがオンライン、リモートワーク、在宅勤務へと、世の中は確実に向かっています…

そりゃ、パイロットの仕事も減るわなぁ〜………

 

蛇足になりますが、9月2日(水)に、旅客航空機を利用するために、空港の保安検査場を通過した方の合計、全米で578,643名でした。前週から7%増加していたそうです。恐らく夏休み最後の駆け込み需要。来週火曜日以降、需要がどう推移するのか、ちょっと注目です。

 

 

息子は新学年での授業に向けて着々と準備。中学時代から膨大な量の課題をこなしてきているので、さすがに要領は得ているようです。型が古くなって買い替えが必要になっていたノートパソコン。大学卒業まで使えるようにと、こちらはコロナ禍前には新調しておりました。ゲームにも耐えられるハイエンドノートパソコン……

電器屋さんに寄るまでは、聞いたこともなかったメーカーのパソコンだったのですが、ゲーマーの間ではレジェンドに相当するパソコンらしいです。コロナ禍で軒並みどこの学校も閉鎖になる中、こちらのノートパソコンは早い段階から大活躍……裕坊一家にとっては、とんでもない出費だったのですが、終わりよければ全てよし……

 

 

というより、塞翁が馬の気分……

 

 

裕坊はタブレットに切り替えて以来、ほとんどパソコンというものを触っておりませんので、モニターもしばらくはほったらかしにしていたのですが……息子はその複数のモニターをパソコンに繋げて、資料を調べながら課題をこなすなど、上手に再利用。

モニターにとっても、捲土重来……何一つ教えていないというのに、高校生ともなると、機械の取り扱い1つ取っても、吸収や応用が早いです……

 

ピアノのレッスンなども、自宅にいながらにして受けられるように、三脚などを購入してみたり……

 

今までは使い捨ての発泡スチロールの一部を切り取ったりして、鍵盤を映していたのですが、それだと角度が安定しないので、スマホ専用の三脚を利用。

 

結構な高さまで伸ばすこともできて、

 

スマホの角度も変えられるスグレモノ…

撮影の自由度が高い……

 

最近の需要を本当によく考慮してます。

しかもブルートゥースのリモコンまで付いてくる、というオマケまで……

 

時々Wi-Fiが機能しなくなって、高速通信の回線速度を速くすることも考えましたが、こちらはメッシュWi-Fiと呼ばれる機械を購入。モデムに来ているWi-Fiのシグナルをルーターが中継して、家全体に電波がなんとか行き渡るようになり、

息子の部屋でも、問題なくWi-Fiが使えるようになりました。一時は床に穴を開けることまで考えていたという息子くん……

 

ちょっと勘弁してよ〜………

さらに回線の「渋滞」が起きた時などは、ルーターが発信電波の周波数を選別して、渋滞を解消……高速通信の問題は解決して、Wi-Fi環境は快適になりました。いろいろ試行錯誤を重ねて、オンラインの様々な授業やレッスンを受けられる態勢づくりはほぼ完了。ハード面での課題はとりあえずクリア……

 

 

問題になるのはソフト面……

 

 

遠隔授業をこれまでも提供してきた実績がある大学ならまだしも、高校、中学、小学校にとっては、全面オンライン移行はほとんどのところで初めての試み……どう効率よく授業を提供するのか、先生たちにとっても試行錯誤の段階で、きっと煮詰めに時間がかかっているのでしょう。もう数日後には新学期だというのに、学校からの連絡はメール1通のみ、というのが現状……

先生たちも、てんやわんやの状況になっているのが、容易に想像できてしまいます。知り合いの中に、日本語と英語のバイリンガルの学校に勤める小学校の先生がいるのですが、状況を聞いていると、やはり準備が大変だ、と言っておりました。

 

息子が通う学校の場合、3つの高校が1つの敷地に集まり、全校生徒はなんと6,500名。

それだけの数の学生たちを抱える学校ですので、授業に関する情報量も、半端なく膨大……それをどのように管理していくのか、恐らくこの1ヶ月間は、先生たち同士で集まって、ずっと協議を重ねていたことは、想像に難くないです。もう数日で新学期が始まる時期になり、焦る気分がひしひしと伝わってきます。

 

今年新年を迎えた時点では、誰も予想だにしなかったコロナ禍。歴史的に見ても、感染症の拡大は社会の劇的な変遷をもたらし、14世紀に蔓延ったペストを例にとると、大量の死者が出たことによって労働力が激減し、農奴に依存した荘園制が崩壊し、キリスト教の権威は失墜、生き延びた人々の賃金は大幅に上昇して、人材の払底といった現象をもたらしました。

 

今、私たちが経験しているのも、間違いなく歴史上の転換点で、今は正に過渡期。

オンラインツール通信1つとってみても、今は利用できるもので何とか凌いでいる状態。コンピューターのモニター画面やタブレットは平面画面ですし、現在のオンライン通信は、あくまでも現在使える機器類の付帯価値を利用したもの。

 

今後、オンライン通信を前提とした商品が、ハード面でもソフト面でも次々と開発されるくる、と思っています。VRのような立体画面も、近いうちに使いやすい媒体が標準となってくるでしょう。

でもそれが出てくるのと反比例するように、裕坊たちの仕事はどんどん減っていってしまいます。移動の需要が全て消えてなくなることは、さすがにないでしょうが、最終的にはコロナ禍前と比較すると、半分ほどまで下がる可能性はあるかも知れません……

 

寂しいですが、これも時代の流れです……

 

 

もう1日、お休みです。