yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 8/21

米国で、小型旅客機だけを扱う航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

1日のお休みを挟んで、金曜日のお昼過ぎに出勤しました。4日間のフライトです。ここ最近は、『「今まで」当たり前だったこと』と『「ここ最近」になって当たり前になったこと』が入り混じることが多くなりました。

 

まずは出勤の時の様子。従業員専用駐車場は、デトロイト空港の南側の敷地にあるのですが、出勤している従業員の数も減っているのでしょう。最近は駐車場はいつ来てもガラガラ。どこでも止め放題。

駐車場からは、専用のシャトルでターミナルへと向かいます。マクナマラ・ターミナルの1番下の階にある国際線到着で、シャトルバスは乗り降り。

 

『今まで』であれば、東京や名古屋だけでなく、上海や北京、ソウルなどへのアジア各都市への直行便、アムステルダムやロンドン、パリなどのヨーロッパからの直行便がたくさん飛んでおりましたので、いつもかなりの賑わいだったのですが、止まる車もほとんどなく、

 

待合コーナーも、今日は人の気配がほとんどありませんでした。

『ここ最近』は、国際線到着では、従業員以外の人をほとんど見ることがありません。

 

ところがセキュリティーを通って、いざターミナル内へと入ると、けっこうな賑わい。到着便が数便重なったりすると、そこそこの人の数で賑わいます。

 

行き交う人の数も多く、『今まで』当たり前だった光景を目にしたかと思えば、

 

『ここ最近』ほとんど動いていない、ターミナル内の電車……今も運休中。

 

トラム運休中を知らせる立札も、『ここ最近』ずっと立ったままになっています。

 

Aコンコース中央にある噴水も、『ここ最近』全く稼働しておりません……

まず1本目はテネシー州のノックスビルまで。

 

『今まで』は夕刻の時間のデトロイト発ノックスビル行きともなると、日本人のビジネスマンの方も良くお見かけしていたのですが……

『ここ最近』は、日本人のビジネスマンはおろか、ネクタイを締めたビジネスマンの姿そのものを長く見ていないです…

 

ちなみに乗ってこられたのは、39名。『ここ最近』は敢えて意図的に空席を残しての運航を実施中。『ここ最近』での基準では、ほぼ満席でした。 2本目はアトランタ行き。

 

旅客利用者数が世界一、さらには発着便数も長らく1位の座を死守している、アトランタへの出発便ともなると、積乱雲が上がりやすいこの季節ですと、『今まで』の基準だと、地上待機を航空管制によって課せられることはザラでした。

今日は搭乗口を閉めた途端に、航空管制によって地上待機が言い渡されました。30分後に情報が更新されると聞いて、とりあえず乗客の方を客席にお座りいただいたまま、時間が過ぎるのを待ちます。『今まで』の常識であれば、ここから30分待機が1時間待機になり、2時間を超えることもザラだったのですが、

 

結果はというと……

 

『ここ最近』は、アトランタへと行く旅客便もかなり減っているので、待機は逆に20分へと短縮になって、定刻からやや遅れて出発しました。ただまだアトランタ付近には、雨雲はたくさん残っていて……

 

とにかく揺れました……

14年、このお仕事をしているのですが、その中でも確実に上位3位に入ってきそうな気がする…… 『今まで』のパターンであれば、確実に2時間遅れのパターン。

 

今日はアトランタには、結局14分遅れでの到着でした。

『ここ最近』旅客便も目に見えて減っていますので、遅延も少なくなる傾向になっています。

 

昨年1年間で1億1千万人を超える利用があった、アトランタ・ハーツフィールド・ジャクソン空港。

『今まで』を思い起こさせるような光景。到着ゲートがD15だったので、コンコースのほぼ中央で、結構な数の人の行き交いを見て、『今まで』のアトランタ空港を眺める思いでいたのですが……

 

やはり全体としてはかなり利用客も減っているのでしょう。

ロブスタービスクが美味しいことで知られる、フィリップシーフードも『ここ最近』ずっとお休みのまま。

 

『ここ最近』は、空港内のレストランを利用される方の数も、はっきり目に見えて減ってしまっています。 フードコートもこの通り……『ここ最近』は、昼間からシャッターを下ろしたままのところが少なくないです。

そして最後の3便目、アトランタ発、ミシシッピ州ジャクソン行き。ややこじんまりとした都市でこそあれ、アトランタ発はほとんどが親会社であるデルタ航空による直接の運航便でした。

 

利用者数が減って、一時的にリージョナルジェット機が就航しています。

こちらのフライトは、迂回もしやすく、若干の揺れこそあったものの、概ね良好な乗り心地…

 

ジャクソン空港へやってきたのは、いつ以来か思い出せないくらい、本当に久しぶりの訪問となりました。

最近連邦政府や州からの助成金が入り、多くの空港では建物が建て替わったり、内装が大幅に改良されるなしてきたのですが、ここジャクソン空港には、昔ながらの佇まいが残っています。

 

遠くに「ジャクソンへ、ようこそ」の看板が見えてきて、

 

到着階へと降りると、既にホテルのシャトルがお迎えに来てくれていました。

シャトルの入り口付近に、赤いカーペットなどを敷いてくれています。

 

今日はダウンタウンまで入り、

 

 

高級な装いのホテルへと到着…

 

かなり揺れた1日だったせいか、皆さんお疲れの様子でした。

至福のひととき……

 

これは『今まで』でも『ここ最近』でも、

心から安らげる一瞬です…

 

 

明日は4本のフライトが入っています。