米国航空会社、小型機専門操縦士、裕坊と申します。こんにちは。
先週4日間のフライトを終えて、日曜日から自宅待機に入っている裕坊。凄まじい勢いのコロナウィルスによる影響は、航空業界においても甚大で、旅客数、収益とも前年同月比で平均95%減少。搭乗率は10%にも満たない状況が続いています。
各社とも大幅な減便措置を実施し、余剰となった機体を各主要空港に保管し、保存状態にする措置を取り始めています。
特に国際線需要は、各国の渡航制限なども影響して、旅客需要が激減していますから、
デルタ航空の機体もこのように大型国際線機材を中心に、保存状態での駐機を始めています。
かつてはデルタ航空の主力機の一部として、大活躍を遂げたマクドネル・ダグラスMD−80台、90台シリーズ。
既に機齢が最も新しい物でも20年を優に経過し、そもそもの機体デザインやエンジンの設計なども古かったことから、燃費が悪く整備上の問題も多く発生していましたので……
かなりスケジュールを前倒しにする形で、全機退役となってしまいました……
こちらはピッツバーグ空港における、アメリカン航空の大型国際線用機材の駐機措置。
ピッツバーグ空港といえば、元々現在のアメリカン航空の一部になっている、かつてのUSエアウェイズの主要基幹空港の1つ。
現在ではピッツバーグ空港を主要基幹空港として使う航空会社はなくなり、離着陸数もかつてに比べると激減しておりましたので、
滑走路や誘導路をこのように、駐機場がわりに使い始めています。
裕坊が乗務するリージョナルジェット機は、アメリカ国内では客席数は多い物でも76席。地方路線は既にかなりの減便。そして6月以降、デルタ航空本体が本来であれば運航している路線を、リージョナルジェット機による運航実績がある路線に関しては、移管作業を徐々に進める方針らしいです。(デトロイトからニューヨーク・ケネディ空港を結ぶ路線が、その一例)…
機内を主要基幹空港にて、かなりの除菌作業をすることによって、ウィルスの拡散を少しでも軽減することも継続。
1日3便あるいは4便だった路線については、1日1往復にするなどの対応で再編成。そして今週水曜日以降、徐々にではありますが、デルタ航空の主要基幹空港と各州の州都を結ぶ路線を中心に、裕坊自身も少しずつではありますが、フライトも入るようになりました。今週は水曜日から3日間のフライトへと出る予定。もちろん、まだ大幅な変更の可能性はあり。いつでも出られるように、準備だけは整えておきたいと思います。
なるべく外出せずに、時間を有意義に使う方法といえば………
1つは、庭作業……今日日曜日はお天気もかなり良好でしたので……
そろそろ蕾がつきかけるリンゴの木の下に、ウッドチップを撒く作業をしてみました……
去年は焦げ茶色のチップを撒いていたのですが、今年はちょっと趣向を変えて…………
買ってみたのは、赤茶色……
均等に広げて………
春らしくなった….……….
かな….….……
外出制限が出ているここアメリカのミシガン州。今までは近所で歩く人の姿を見ることはあまりなかったのですが、ここ最近では家族でお散歩をする人を見かけることも、本当に多くなっています。
あとはZoomなどグループチャットが可能なアプリなどを使って……
ネットでパーティーを開いたり、人狼ゲームを楽しんでみたり、様々なアイデアで皆さん自宅での時間を過ごしてらっしゃいます。
今、一番大切なのは、人と接する機会を少なくして、ウィルスの感染の速度を抑えること。 今日、日本赤十字社医療センター(東京都渋谷区広尾)の医師の方が、現場の状況を如実に伝えるメッセージをブログ経由にて上げておられました。
原文そのままに、こちらにコピーしたいと思います。
今、東京の日赤総合病院で働いていますが、この数日でコロナウイルス感染症の患者さんが急増しています。
私の病院のコロナ病床は満床になりました。
重症者もいます。
現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めています。
正直、報道よりも一般のみなさんが思っているよりも、現実は非常に厳しいです。
近い将来、本来助けられるはずの命が助けられなくなる事態になりそうだと感じています。
今までどんな人でも少しでも生きたいという思いがあるのなら全力で命を助ける医療をやってきました。
でもこのまま感染が拡大すれば「助ける命を選択する医療」にシフトしなければならなくなります。
本当に悲しい。
だから外出を控えてください。
人と会わないでください。
感染を食い止める方法はこれしかありません。
生きていくための最低限の外出だけにしてください。
このメッセージを出来る限りの家族や友人にシェアしてください。
時間がもうありません。
よろしくお願いします。
医療の最前線で働いていらっしゃる医師の方たちの悲痛な叫びです。裕坊のブログを読んでいただいている方の数は、ごく僅かだとは思うのですが、今日のブログをお読みいただいている方には、是非この現場の医師の方のお声を広めていただけたらと思います。今、医療現場では医療従事者の方たちは、自らのウィルス感染すら顧みずに必死で闘っていらっしゃいます。たとえどんなに微力であろうとも、大きな輪となって広がっていけば大きくなります。
日本での感染を食い止めるのに、私たちも是非協力しましょう。