yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 2/22

米国小型機専門会社で、小さな都市を駆け巡る、裕坊といいます。こんにちは。

先日火曜日に5日間のフライトへと出発して、とりあえず一旦帰宅(あと日帰りのフライトが、1日残っています)。今までのパターンでいくと、2月といえば、中西部は大抵ほとんど毎日どんより曇り………快晴の日はあっても5日に1日くらいなものですが………… 今回の5日間は過去記憶にないくらいに天候に恵まれ、至る所で快晴に恵まれる5日間となりました…

 

こちらは2日目のインディアナポリス

 

そしてこちらは、3日目のアイオワ州デモイン。いよいよここで、今年のアメリカ大統領選挙の予備選の火蓋が切られました。

自ら民主社会主義者を謳うバーニー・サンダース氏が一歩リードする民主党予備選。

 

アイオワ州における予備選では、票の集計を巡って、大騒ぎにまでなる始末……

そのデモインからデトロイト行き、細かい整備上の課題が起こって、出発は20分遅れ………

 

デトロイト着は、かつてよく行き来をしていたCコンコースが到着ゲート。

リージョナルジェット機専用のボーディングブリッジを据え付けるので、飛行機との距離がハンパなく近いです。

 

ほんのちょっと雲がかかった、4日目のバーモント州バーリントン。

大統領選挙、民主党予備選の有力候補バーニー・サンダース氏は、ここバーリントンで4期8年に渡って、市長を務めていたそうです(1981年–1989年)。

 

そのバーリントンからニューヨーク・ラガーディアまでは客席にてぬくぬく。雪がかかるバーモント州を眼下に見ながら離陸上昇。

 

北から入ってきて、北西方向へと着陸する滑走路を使用していましたので、

到着の際には、一旦マンハッタン上空を通過……

 

そのあとほどなくして、自由の女神を後ろから眺めるように左へと旋回……

 

最後にはニューヨーク・メッツの本拠地球場であるシティ・フィールドを円の中心にするように旋回して、

 

滑走路31へと入っていきました。

快晴の日に北西方向へと着陸する時ならではの、ちょっとした上空からのクイーンズ観光。

 

到着したニューヨーク・ラガーディア空港。老朽化した建物の建て替え工事が着々と進み、

我がエンデバー航空の担当する便は、多くが地上階からの乗り降り…

 

ただ飛行機をバックに記念撮影ができる特別なスポットでもあるので、お客様には意外にも人気が高いのです。

 

ちなみに今年に入って始まった、ラガーディア空港のデルタ航空用ターミナルビル建て替え第2期工事。

Cコンコースの東側、ゲートC15からC24が全て閉鎖になり………

 

新しい壁が立て掛けられて、いよいよ建物の解体工事が始まります。

その間、仮のゲートC26AからC26Eが臨時で使用されることになるのですが、

 

出発ゲートの表示そのものはC12もしくはC13。

地上階からの出発になりますが、最近かなり混雑していますので、そちらのゲートからの出発の際にはお早目にゲートに向かうことをオススメします(2020年2月22日現在)

 

今回の5日間のフライトでは、宿泊したホテルにも恵まれて、4日とも朝食付き……

 

高級レストランで、無料で朝食の提供……

 

5日目の今朝も、無料で朝食をいただきました。

ただしアメリカのホテルでの朝食では、野菜はまずついてきませんので、サラダを別途購入して繊維を補給した方がいいです……

 

帰ってきた時も、このお天気……

 

ここまでお天気に恵まれる冬は、14年近くデトロイト近郊に住んでいて、初めての経験かも……

整備の関係で、1便だけ20分ほど遅れることになった以外は、天候の影響を全く受けることなく、全便定時出発、定時到着…… 冬場でこんなに順調だったのは、ひょっとすると初めてのことかも知れません……

 

明日日曜日、日帰りのフライトが残っているのですが、日曜日も中西部から東海岸にかけて、やや強風ながらも快晴のお天気の予報になっています。

 

 

今回の5日間は、スケジュールの中身が濃く、ブログがアップできなかったのですが、ずっと気になっていた新型肺炎、コロナウィルスの感染…………まだまだ収まりそうにないですね……

 

特に政府への無対策ぶりに批判が集まっているようですが………最初の段階で、水際で止める、中国からの来日客の上陸差し止めをなぜしなかったのか、という批判。なぜ国民の命を最優先しないのか、という批判…………分からなくはないのですが、日本の立ち位置を考えると、コロナウィルスの感染が最初に報告された段階で、いきなり上陸差し止めを決断するのは、あまりにも危険な判断だったと思います。

 

なぜなら日本は、中国にとって今でも仮想敵国の筆頭国だから。

 

もし世界に先立って中国からの上陸差し止めをいきなり発表しようものなら、世界中から蜂の巣にされていたでしょう。習近平は声高に日本を猛批判し、諸外国もそれに追随して、日本は中国人に対する差別をする国というレッテルを張られ、世界中から孤立する可能性を秘めていました。第2次大戦に巻き込まれる原因ともなった『ABCD包囲網』の二の舞にでもなろうものなら、国家存亡の危機をいつ招くとも限りません。実際、アメリカが中国からの上陸差し止めを決めた際には、中国は声高にアメリカを批判しました。もしそれを日本が世界に先立って決断していたとしたら…………

 

そういった背景を顧みた上で様子見をするのは、致し方なかったことだと裕坊は思います。少なくともエボラ熱や天然痘のように、致死性の高いウィルスでは幸いないようですし、

 

 

「結果的に見るなら、静観するのは決して間違ってはいなかった」………

 

 

ただしあくまで、これは結果論。

 

アメリカや欧州各国が中国を往復する航空便の差し止め、中国人の入国拒否、ビザ発給停止などの措置を講じている現在であれば、その各国に追随しても、世界からの批判の対象にはならないはず……湖北省浙江省だけからの渡航差し止めだけではなく、中国全土からの入国拒否を決断してもいい時期ではあると思います。

 

政府的には、中国人旅行客が落としてくれる外貨が、よほど美味しいに違いありません。 ただ、中国との立ち位置は日本政府には是非再考をお願いしたいです。中国経済に陰りが見え、日本に擦り寄ってきている現在でも、尖閣諸島では未だに中国籍の不審船の領海侵出が後を絶ちません。この事実こそ、中国の本音と思惑を明確に示していると思います。

 

危機管理に100%の解答というのはありません。ただ舵取りの方向を明確に示す時期ではあると思います。安倍首相のリーダーシップ、今こそ発揮していただく時でしょう。