yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 5/26

皆さんこんにちは、航空会社サラリーマン、裕坊です。

昨日土曜日に4日間のフライトに区切りがつき、夕方には我が家へと帰ってきていた裕坊。担当便もなく、お客様とともに客席に座ってのリラックスのひとときを過ごし、

デトロイトへと帰るのみでした……

 

ニューヨークのラガーディア空港からの帰宅便搭乗でしたが、

デルタ航空系列が使用することになる、新ターミナルビルも輪郭がかなり出来上がって、既にボーディングブリッジが取り付けられているところも。早ければ、こちらのビルは今年秋には完成して、供用も今年中には始まる予定。

 

ニューヨークもやっと本格的に暖かくなり始めて、新緑がとてもきれい……

宿泊していたホテルから、高速道路を挟んで反対側には、ニューヨークメッツが本拠地とする、シティーフィールドも見えておりました……

 

 

この週末は、日本語では『戦没将兵追悼記念日』と呼ばれる『メモリアルデー』の祝日がある連休。正式には「メモリアルデー」自体は、5月の最終月曜日となり、土曜日、日曜日と合わせて3連休。この連休間、全米中でパレードや、様々な催し物が開催されます。

 

その「メモリアルデー」のそもそものきっかけとなったものといえば……

この軍服姿からそれが分かる方は、かなりの歴史通。裕坊も今日まで知りませんでした。実は「メモリアルデー」がある5月というのは、アメリカの南北戦争が1865年に終結した時の月。上の写真というのは、その当時の北軍の軍服だったんだそうです。

 

南北戦争」は、アメリカ合衆国がこれまでにくぐり抜けてきた戦争史上でも、実は最も死者の数が多い闘いだったらしく(戦死者60万人)、その悲惨な歴史の中で犠牲になった戦没者を追悼する目的で、『デコレーションデー』として始まったのが、きっかけになったそうです。

「デコレーション」とは、英語で「飾り」。兵士のお墓をお花などで飾り、追悼する習慣があったことから、この名が使われていました。第二次大戦後に、「メモリアルデー」と改名されて現在に至るのだそうです。

 

その「メモリアルデー」のきっかけとなった「南北戦争」を再現しているイベントがあると聞き、今日は家族でお出かけ……

 

デトロイトを代表する観光地、フォード博物館のお隣にある、『グリーンフィールドビレッジ』まで出かけてまいりました。

19世紀のアメリカの歴史をよく再現する、ここ「グリーンフィールドビレッジ」

 

当時の一般の生活様式まで再現。着ている洋服まで当時のものを再現して、まるで本当にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。

 

19世紀には、まだ移動交通手段の主力でもあった馬車……

 

それに大きな革命を起こしたのが、ご存知『ヘンリー・フォード』による、大量生産による自動車の普及。

『T型フォード(Ford Model T)』は大量生産をすることによって、自動車の価格を大幅に引き下げることに成功し、世の中の自動車の普及に大きな役割を果たしました。

 

出力20馬力、最高時速は60キロから70キロほどだったそうです。

 

4気筒エンジンで、排気量は2900ccと、最近の大型セダンに実は排気量なら引けを取らない大きさ…

低価格、頑丈さ、使い勝手ののよさ、整備の容易性から瞬く間に好評を博し、なんと1,500万台も生産されたんだそうです。

 

他にも、当時の交通の主力だったとも言える、蒸気機関車などもお出迎え。

 

自動車の普及に伴って、こういったバスも馬車に置き換わって、交通機関の主力になっていったことでしょう。

 

そして今日のハイライト。「南北戦争」展。

 

軍服も当時のもの、そのままだそうです。 兵士だけでなく、太鼓隊もいたりしたそうですが、その太鼓隊はただ今休憩中……

 

そしてこちらが北軍と相対峙することになった、「南軍」の兵士たち。制服も当時のものをそのまま体現。

既に製造業があちこちで確立していた「北」は、財力でも「南」を圧倒していたようで、それは軍服の見た目の違いにも、はっきりと現れています。

 

他にも「北軍音楽隊」による、ブラスバンド演奏や……

 

兵士達のオアシス的存在にもなったといわれる『コーヒーワゴン』なども登場しておりました……

 

今日登場したのは、当時より若干小さめ、当時と比較して7/8の規格のレプリカだそうです。

裕坊も喉の癒しに、コーヒーを一杯いただいてまいりました。

 

夕方には、実際の当時の合戦の様子なども再現されたらしいのですが………

お腹も空いておりましたので、そのシーンを見ることなく、『退散』……………

 

平和な時代へと『タイムワープ』して……

他にもいくつかある「お目当」を回って、次を急ぎます………

 

ここで是非押さえておきたいのが………

まずはこちら、エジソンの実験の館……

特許取得対象になっているものだけでも1,000以上からなる発明を行なった『偉大な発明家』「トーマス・エジソン」……

 

そのエジソンが実験を行なっていたのは、ニュージャージー州に当時あった、『メンローパーク』と呼ばれるこの実験施設で、

様々な発明を成し遂げたことから、エジソンは別名『メンローパークの魔術師』とも呼ばれていたそうです。

 

こちらにあるのが、電気を作り出すのに使われた機械…

原理自体は、今の発電に共通するものが………

 

そしてこちらが、白熱電球を作り出した、本物の研究室。

開発されたばかりの白熱電球は、フィラメントが4秒で切れてしまう代物だったらしく、様々な失敗を繰り返して、最終的に扇子にも使われていた『日本の竹』をフィラメントに使うことにより、連続点灯時間が200時間を超えて、白熱電球の商業化に成功したのも、この実験室だったそうです。

 

そのエジソン銅像も、実験の館の前に飾られています。

 

あと航空業界にとって、パイオニアになった『ライト兄弟』が実際に経営していたという、とあるお店もここで展示……

この建物、当時あったオハイオ州デイトンから、実際に道路を移動して、こちらに「お引っ越し」

 

中を覗いてみると……………

オハイオ州のデイトンで、自転車屋を兄弟で営んでいたのだそうです。

 

そして自転車を作ったり修理したりする、そのお店の裏側では……

着々と、動力を使った飛行機の製作が、日夜行われていたのだそうです。

 

そして1903年12月17日……

ノースカロライナ州キティホークで……

 

ついに人類で初めて達成された、動力を使った飛行機による初飛行…………

オービル・ライトによるその初めてのフライトは12秒間に渡り、120フィート、およそ40メートル弱を飛んだ、とのことでした……

 

あれからまだ1世紀とちょっと。今はジェット機が普通に旅客を乗せて、海を軽々と超える時代……あり得ないくらいの速さで、まだまだ航空界は進歩を続けています。

 

 

さあ、また明日から5日間のフライトへ出発〜〜…………