yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 5/6

米国地域航空会社に勤める、裕坊といいます。こんにちは。

昨日水曜日に4日勤務のフライトが終わって、しばしのお休みをいただいています。

 

アメリカ人の『鋼の意思』で、グイグイとコロナ禍以前の日常を取り戻そうと動くアメリカ。旅客機利用客もすごい勢いで戻ってきていて、デルタ航空が管轄するフライトも販売座席数制限が撤廃になり、先日はとある担当便が満席になりました。

前回の勤務の締めくくりは、ミズーリ州セントルイスからの、ニューヨーク・ラガーディア行き。

 

出発する頃には、空も明るくなり始めて、

ラガーディア空港へ9時過ぎに到着。

 

昨年のこの時期といえば、コロナウィルス感染がニューヨーク周辺で爆発的に拡大していて、ニューヨークを行き来する旅客便は軒並み欠航……裕坊にとっては昨年2月以来、1年3ヶ月ぶりのラガーディア空港となりました。

ターミナルビルが50年以上とかなり老朽化していたラガーディア空港…新しいターミナルビルへの建て替え工事がひっきりなしに進んでいます。

 

デルタ航空の管轄便が行き来するのは、現Cコンコースと、既にほとんど取り壊し工事が完了したDコンコース(かつての出発ゲート、D1からD12)なのですが、

工事が全て終了すると、コンコースD、E、F、Gと改称されるそうです。2019年に完成して既に運用が始まっているD92ゲートからD97ゲートは、新しくコンコースGに。

 

Dコンコースと現Cコンコースの連絡橋は、既に取り壊しが終わっているので、両ターミナル間は連絡バスにて移動します。

 

Cコンコースからは、ゲートC42にて連絡バスに乗車。

 

かつてリージョナルジェット機の搭乗用にお客さんを運んでいたバスが、C、Dコンコース間を行き来しています。

 

着々と進む、新築工事。見えているのは、新しくEコンコースとなる建物。

 

既に枠組みがかなり出来上がっておりました。天井が高く、大きな吹き抜け式になる新しいターミナルビル。

 

コロナ禍前と比較すると運用中のゲート数が半分ほどに減っているので、リージョナルジェット機はほとんど例外なく、機体備え付けの階段を使って乗り降りをしています。

 

ターミナルまでは、仮設の通路を移動。

簡易の天井に覆われて、雨風は凌げるようになっています。

 

最大で一度に4機が駐機できるので、到着、出発のお客さん同士がすれ違うことも…

 

枠組みが出来上がって、完成形が見えてきたターミナルを横目に見ながら、

 

さらに通路を歩き、

 

スロープを登っていくと…

 

ターミナルに到着。

 

かつてはボーディングブリッジ付きだった出発ゲートC26が、リージョナルジェット機専用に仮運用されています。

 

Dコンコースへと繋がっていた連絡橋は既に取り壊されているので、そちらへは進むことができなくなりました…

 

ちなみにCコンコースにあるフードコートは、姿も形もそのまま残っていますが、

 

コロナ感染拡大の影響を大きく受けて、レストランなどは軒並み休業中…

 

近々営業再開の張り紙こそしてあったものの、

古いターミナルビルは例外なく取り壊しの運命にあるので、このまま再開することなく終わってしまうかも知れません…

 

裕坊の大のお気に入りだった、ロブスターサンドイッチのお店も休業中…

 

お寿司を握ってくれるお店も、無人のままになっておりました。

 

まだ衛生上の問題があるので、サラダバーなども再開とはなっておらず…

買えるのはパック詰めになっているサンドイッチやサラダが中心。ただしハンバーガーやピザなどは、販売も再開しておりました。

 

テーブルの数も、全盛期と比べるとやっと5分の1ほど…

 

ただ各便出発の時には、出発ゲート付近は激混み…

 

最近の主要空港の、風物詩とさえ言える光景にまでなりました。

 

旅客便数自体は、コロナ禍前の最盛期と比べると半分ほど。

ラガーディア空港からデトロイト行きを例に取ると、コロナ禍前は一日あたり8便だったのが、現在は平日4便。

 

日中は使用機材も小型化されて、150名仕様が中心だったのが、110名仕様が主力機材になっています。

航空会社も慈善事業ではなく、利益の追求が必要なので、なるべく満席に近い状態で運航をしたいのが本音。5月以降デルタ航空でも、それが可能になりました。

 

ニューヨークも、着々と経済再開に向けて動きつつあるそうです。写真はコロナ禍前のタイムズスクエアでの賑わいの一コマ。

 

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事によると、屋外における活動の上限は、5月10日(月)には500名に引き上げられ、屋内イベントでの人数制限も5月19日(水)に、250名まで引き上げられるんだそうです。

昨年の感染拡大初期には、新規の陽性診断数が1万を超え、今年も1月に入って1万9千を超える日があるなど、感染爆発が何度か起きていたニューヨーク。現在でも1日平均3,000の新規の陽性が出ていますので、数自体は決して低いとは言えないのですが、ワクチン接種は順調に進んでいて、およそ半数の市民が最低1回の接種を終えていることから、徐々に経済再開へと舵を切っているようです。

 

ブロードウェイも、9月中旬に公演を再開すると発表。

 

実はニューヨークでは、昨年も5月以降に新規感染がかなり下火になっていて、秋以降に大きく再拡大……同じことが起こらないことを心から祈りたいです。

 

昨日はデトロイトに、お昼下がりに帰ってきました。

 

 

 

あと2日間お休みの予定です。