yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 10/5

アメリカの小型機専門航空会社で、操縦席に座っている、裕坊といいます。こんにちは。

土曜日に出勤しての4日間のフライト。日曜日は2日目でした。

 

前日に泊まっていた、ミズーリ州カンザスシティー空港への朝10時ごろの出勤となりました。

カンザスシティー国際空港のカンザスシティーの空港コードはMCI(4桁のコードですと、KMCI)。アメリカのほぼ真ん中に位置し、北アメリカ大陸全体で見てもほぼ真ん中に位置することから、ミッド・コンチネント・インターナショナル(Mid−Continent International:大陸のほぼ中心)と名付けられた空港。

 

元々は、アーカンソーカンザスルイジアナニューメキシコオクラホマ、テキサスの各州を含む、アメリカ中部の石油産業の地域を指したミッド−コンチネント・オイル・プロビンス(Mid−Continent Oil Province)にちなんだ名前だそうです。

 

国のほぼおへそに当たる立地条件とあって、かつては大手の航空会社の拠点だった時期もありました。

今は既に姿を消してしまったTWAこと、トランス・ワールド航空。1931年から1964年にカンザスシティーには、本社も置いていました(2001年12月に、アメリカン航空により買収合併)。

 

ただTWAがカンザスシティーに本社を置いていた頃の拠点空港は、ダウンタウン近くのチャールズ・ウィーラー・ダウンタウン空港。

ダウンタウンに近すぎる立地から、着陸への進入経路が歪だったりして、長年連邦航空局は懸念を示していたチャールズ・ウィーラー空港。1965年7月1日にはコンチネンタル航空12便が、着陸の際に滑走路をオーバーラン……各定期航空会社はその後、新しいカンザスシティー国際空港へと就航空港を移転させることになりました。1972年には、全社とも移転を完了しています。

 

カンザスシティー国際空港を、空から見ると、こんなイメージ。

大きな丸の形をしたターミナルが、かつては3つ立ち並んでおりました(現在は2つ)。

 

 

コンセプトは、『出発ゲートまで、車にてお見送り(Drive to Gate)』。

 

 

そのコンセプト通り、空港入口で車を降りて、出発ゲートまでが本当に近いです。

こちらは昨日日曜日の出勤時の写真。

 

ホテルからの送迎シャトルを降りて、 入り口を入ると、

 

こちらが通路。

 

ちなみに、昨日はスターバックスは閉店しておりました…

 

荷物の預け入れをしたい方は、こちらで荷物を預け入れ。

最近は各航空会社とも、アプリやオンラインチェックインができるようになっていますので、預け入れの手荷物がなければ、搭乗券をアプリにダウンロードするなり各家庭で印刷するなりすれば、直接保安検査場へと向かうことができます。

 

保安検査場を通ると、こちらがターミナル。

 

もうほとんどすぐ目の前に、出発ゲートもあります。

 

空港に出勤する頃には、既に飛行機も止まっておりました。

 

日曜日とあって、移動客もそれなりに多く、昨日はやや混雑していたカンザスシティー国際空港のターミナル。

デルタ航空では、搭乗可能な座席販売数を増やしていて、従来の対客席数の60%を上限にしていたのが、10月から70%へと増やしています。そのため、裕坊が乗務する76人乗りの機体では、52名まで搭乗可能になりました。ちなみに昨日のミネアポリス行きの便では、51名のお客様でした。

 

こちらが操縦席から見た、ターミナルの外観。

さすがに老朽化が隠せなくなってきています……

 

ターミナル横まで来て、電車に乗るのとほぼ同じ感覚で飛行機に乗れるというメリットがある反面、ターミナルの中が極端に狭く、長時間搭乗まで待つのに耐えうるターミナルのデザインではないということ、ターミナル内の売店がかなり限られてしまうこと、さらには各ターミナルごとに保安検査場を設置しなければならないなど、デメリットも多く、ターミナルの総建て替えも決まって、昨年の3月には建て替えの工事も始まりました。

上の図の、明るい部分が新しいターミナルの設計図。拠点空港として使用している航空会社が今はありませんので、現在ある90ほどのゲート数は半減して、完成後は50前後のゲートが設置されることになるんだそうです。

 

3つあったターミナルのうちの、Aターミナルは既に取り壊し工事が終わりました。

こちらは取り壊し前に撮影された風景。

 

徐々にコンクリートが取り壊され、

 

Aターミナルの解体工事は、既に終了…

 

こちらは昨日写してみた写真。

新しいターミナルの外殻が、徐々に姿を見せ始めています。

 

いったん完成すると、現在の主流となる天井が高いモダンなターミナルになるそうです。

 

カンザスシティーの名物の1つといえば、市内にあちこちで見られる噴水。

その噴水をイメージさせるデザインも盛り込まれるようです。

 

『噴水の町』として知られるカンザスシティー。

本当に町の至る所に、噴水が設置されているカンザスシティー。

 

観光地としての見所も多いです。 野球好きの方なら、カンザスシティー・ロイヤルズの本拠地、カウフマン・スタジアム。

今年はメジャーリーグでは、無観客試合を年間通じて貫かざるを得ませんでしたが、何とか来年には野球観戦も可能になることを祈りたいです。

 

こちらは外野に噴水があり、各イニングの間やロイヤルズの選手がホームランを打った時などは、噴水が上がります。

 

ちなみにロイヤルズには、青木宣親選手(現、東京ヤクルトスワローズ)が、2014年シーズンに1年間在籍しておりました。

 

現在同じくスワローズでプレーしているアルシデス・エスコバー内野手も、ロイヤルズの遊撃手の顔として君臨していました。

2015年にはロイヤルズはワールドシリーズ制覇を果たし、エスコバー選手はゴールデングラブ賞を獲得しています。

 

他にも、メッセージカードで知られるホールマークの本社があったり、

 

ショッピングセンターの老舗で知られる、カントリークラブ・プラザがあったり、

 

冬の感謝祭からクリスマスにかけてのライトアップは、それだけで見る価値があるそうです。

 

あと黒人選手だけで構成されていた、ニグロリーグの博物館などもあります。

 

 

昨日はカンザスシティーを出発したあと、4本の旅客便を担当して、ウィスコンシン州のアップルトンまで。

 

 

3日目は、夕方遅くに出勤です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月4日担当便

デルタ4711便(EDV 4711)カンザスシティ(MCI)−ミネアポリス(MSP)

デルタ4924便(EDV 4924)ミネアポリス(MSP)−ダルース(DLH)

デルタ5175便(EDV 5175)ダルース(DLH)−ミネアポリス(MSP)

デルタ4802便(EDV 4802)ミネアポリス(MSP)−アップルトン(ATW)