yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/21

アメリカの地域航空会社で、小型旅客機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。

昨日日曜日に5日間のフライトへと出勤して、今日月曜日が2日目になりました。

 

昨日はテネシー州メンフィスで宿泊滞在。南部を代表するこの地で、航空会社社員としての生活を始めた裕坊。デルタ航空の子会社である地域航空会社、エンデバー航空の前身の1つは、メンフィスに本社を置いていたピナクル航空。長らく空港近くの小さな事務所に本社があったのですが、

 

ちなみにかつてのピナクル航空のロゴというと、

他社のパイロットたちから、「これって山に向かって、自分から突っ込んどるやんけ」、と散々バカにされたものです……

 

 

ホント、そのまんまやし……………

 

 

その後2010年に、3社からなる地域航空会社が合併して、新ピナクル航空になり、本社をメンフィス市内のダウンタウンへと移転。

この29階建ての立派なビルの13階から最上階までを占める、メインテナントになりました。

 

こちらが入り口。パイロットだけでも最大3,000名を超えた時期もあり、本社だけでも500名前後の社員が在籍。それはそれはいつ来ても賑やかだったのですが……

既に本社はミネアポリスに移転して、過去のピナクル航空は全て撤退……こちらは昨年9月に、メンフィスダウンタウン近くで宿泊滞在した時の写真。ひっそりと静まり返っておりました……

 

昨年9月に訪れた時でも、人影をほとんど見ないくらい、静まり返っておりましたので、現在のメンフィスのダウンタウン付近の治安がどうなっているかは正直分からないですが、ダウンタウンそのものはとても綺麗で、見所も多いです。

 

色とりどりの路面電車が市内を走っておりますし、

 

馬車でのダウンタウン観光もできます。

 

メンフィスのダウンタウンを訪れるからには、是非訪れてみたいのが、こちらビールストリート(Beale St)。

 

ネオンサインが目立つお店がいくつも立ち並んでいますので、夕方にやってくると景色だけでも南部の雰囲気を味わえます。

 

ただ、こちらもコロナウィルスの影響は大きく、しばらく人が遠ざかって、閑散としているとのことでした……

 

昨年の9月には、ピナクル航空の元CEO(最高経営責任者)が、銃撃されるなどの事件も起きていますので、

 

メンフィスのダウンタウンを訪れる際は、治安に関する情報などは集めておいた方がいいかも知れません。

見所が多く南部の雰囲気を醸し出していて、裕坊もお気に入りのダウンタウンだけに、少しでも早く活気が戻って欲しいと、心から願うばかりです。

 

ピナクル航空は、3社合併の歪みが大きく、特にパイロットの機種替えに伴う訓練費用が当初の予想を大幅に上回って債務超過に陥り、2012年4月には破産法を申請……

デルタ航空の財務救援措置を受けて命からがらに生き延びる形になり、2013年5月に破産法から脱却。デルタ航空の完全子会社になって、本社を全てミネアポリスへと移転。一時は大規模なリストラも刊行。会社規模も相当縮小して、パイロットの数が1,500名を割った時期までありました(2020年9月1日現在では、1,927名が在籍)。

 

現在では、ミネアポリス空港の南西に位置する、かつてのノースウエスト航空の整備課本部のあったCタワービルに、本社機能が全て集約されています。

ちなみに、年に一度パイロットに課される年次座学研修は、本社内にある研修室で受講していたのですが、来年3月までのオンラインでの受講に対する許可が連邦航空局から出されています。裕坊の年次研修は毎年12月ですので、このままだとオンラインによる受講になる予定……

 

今日月曜日は2本のフライトを担当。最初のフライトはメンフィスからミネアポリスで、かつての本社と現在の本社を結ぶという、裕坊にとってはちょっと感慨深いフライトになりました。こちらがメンフィス空港の出発階。

 

南国のリゾートの空港と言われれば、そうかなと納得してしまいそうな装いのメンフィス空港。

 

天井が高く、太陽の光もたくさん入ってくるので、昼間は搭乗手続きカウンター付近は、とても明るいのが特徴。

 

かつてはA、B、Cの3つのコンコースから構成されていましたが、そのうちメインとなるBコンコースは工事の真っ最中。

搭乗手続きカウンター周辺と同様、天井からたくさん太陽の光が入るような設計になっていますので、乞うご期待です。

 

かつてはノースウエスト航空拠点空港の1つだったのですが、デルタ航空と合併後は拠点を閉鎖。運用になっているゲート数も激減しています。

Bコンコースが全て開業になると、古いかつてのターミナルは全て取り壊され、現在のBコンコースに全ての便が集約する予定だそうです。

 

今日の出発はA19ゲートから。かつての面影が辛うじて残るターミナル。規模はかつての面影が消え去るくらいに小さくなってしまいました。

 

飛行機から正面を見ると、新しいBコンコースの輪郭が姿を見せ始めています。

ガラス張りで覆われた新しいターミナル。工事は急ピッチで進んでいるようです。

 

こちらは古いターミナル…煉瓦で覆われた2階建ての、古き良きアメリカを思い起こさせるような造りなのが特徴。

 

ターミナル内には、サンドイッチ屋さんもあるのですが、どうやらお昼には閉店してしまうらしく、

アテが外れてしまいました……

 

有名どころのバーベキューレストランのスパイスも買って帰りたかったのですが、生憎こちらには取り扱いがなく……

 

意気消沈のまま、ミネアポリス到着……

 

サンドイッチすらなかなか買えないという、ツキのなさ……

 

こちらはC24ゲートの近くにある売店……

既に閉店してから、ほぼ半年近くが経過しています。慈善事業で経営しているわけではないですから、致し方ありません…

 

今日はC5の近くに開業したばかりのバーが開いておりましたので、

 

そこでこんなサンドイッチを購入…

今晩の夕食でした…

 

そこから、ノースダコタ州のファーゴまでやってきて、

 

こじんまりとした、のどかな小さなターミナルを抜け、

 

空飛ぶテディーベアを見ながら、

 

シャトル乗り場へと向かいました。

 

 

明日は1日で4便を担当予定です。