デルタ航空の子会社で、リージョナルジェット機に乗る、裕坊といいます。こんにちは。
先週の土曜日に出勤して始まった5日間のフライトが終わり、今日水曜日に帰宅しました。
5日目となった水曜日は、早朝暗いうちから、前日から泊まっていたテネシー州のノックスビルに空港出勤。
こちらは到着階なのですが、ホテルのシャトルはいつもこちらに回って、裕坊たち乗務員も下車します。
担当はデトロイト行きでした。ほぼ同時刻の出発となったアトランタ行きの乗務員と、呉越同舟。
普段ですと、各大手航空会社系のフライトが6時から7時の間に大挙して出発するとあって、保安検査場へと続く通路は活気に溢れるのですが、今朝は今一つ閑散…
ちなみに、ノックスビル空港からは、デンソーの北米最大の工場となる、デンソー・マニュファクチャリング・テネシー(Denso Manufacturing Tennessee)があるメアリービルまで、車でおよそ10分ほどとかなりの至近距離にあります。
朝一番のデトロイト行きは、コロナ禍前ですと、名古屋行きや東京行きへの接続にとても便利とあって、ビジネススーツ姿に身を固めた日本人の方を必ず数名はお見かけしていたのですが、ここ最近はビジネス利用の方すら見かけなくなってしまいました…
定刻は7時40分。出発の頃になると少し夜も明けて…
操縦席の窓に目をやると、我が社の整備課のピックアップトラックが一台……大抵運転席には整備員の1人が座っていて、スマホをしきりにいじっています。これが夜間の整備点検を終えた後の、整備員たちにとっての憩いのひと時……
旅客機は、3日おきに安全に飛行機が飛べることを証明する整備員による署名が必要になるのですが、
その点検を終えての、お見送り。
こちらが、各機体ごとに搭載される整備記録簿。
不具合がある時には、左の空欄に記入して、点検や整備などをしてもらって、フライトに差し支えがない場合は、整備員の署名をもらいます。3日おきの点検の修了の署名は、右上の黄色の空欄。
ノックスビルには、我がエンデバー航空の整備課の支社(他にアイオワ州のデモインとウィスコンシン州のセントラル・ウィスコンシン空港にも、支社があります)の1つがあり、飛行機を数機格納できる大きな整備庫もあるので、夜間停泊の飛行機の点検整備の他にも、操作系などの重要な整備も可能。始発のアトランタ行きとデトロイト行きを見送ると、夜間のシフトに入っていた整備士たちは帰宅するのだそうです。
出発待ちの間のスマホタイムは、けっこうな息抜きらしく、大抵はゲームにハマっているそうな…
デトロイトに到着したのは、朝の9時過ぎ。
そこから次のクリーブランド往復まで、3時間の地上待機が入っておりました。 到着していたのは、デトロイト空港のBコンコース。
まだ旅客航空需要の回復が、前年度の3割ほどとあって、コンコース内では建物の端に行くほど売店の休業が続いているのですが、
中には、完全に看板を外してしまったところも……
こちらは4月に閉店になった直後の、ハンバーガー屋さん。
Bコンコースの比較的中央に位置していて、コロナ禍の影響前は比較的流行っていたお店だったのですが、休業から半年が経過……再開の目処は残念なことに立たなかったようです……
ただコンコース中央に位置するレストランは、既に再開して数ヶ月が経過しています。
全米にあるチェーン店のレストラン、チリーズに、
ポットベリー・サンドイッチも2ヶ月ほど前に再開。
リーズナブルなお値段のサンドイッチが買えます。
今日は前日に買っていたマフィンなどが残っていたので、そちらで簡単に小腹を満たして、
人がほとんどいないCコンコースの橋にて、しばらくゆっくり……
ちなみにCコンコースの出発ゲートからご搭乗の際は、お店は一軒たりとも開いておりませんので、お昼や昼食はなるべく早めに調達しておいた方がいいです。
そのあとは、一旦飛び上がると、飛行時間が30分にも満たない、オハイオ州のクリーブランドを往復。
かつてはコンチネンタル航空(現在のユナイテッド航空)の大型拠点空港として存在感がありました。
ビジネス需要も昨年までは高かった、クリーブランド・ホプキンス国際空港。こちらは去年のほぼ同時期に撮った写真……
実はこれは同じ出発ゲートB6から、デトロイトへと向かう便の搭乗前を撮ったもの。この時は裕坊はミネアポリス行きを担当で、通路を挟んで反対側からの搭乗ゲートからの出発でした。
今回の5日間の最後の担当便となったデトロイト行き。搭乗ゲートはB6。
76席ある客席に搭乗されて来られたのは、18名でした……
これが今の実情です……
やっと空が青くなってきた頃に、デトロイト到着。
今は人の波を来たり、波が急に消えてしまったりの繰り返し……
従業員が駐車するスペースも、空港横にある立体駐車場にスペースが確保されるようになって、
車の数は、さらに減っています……
B、Cコンコースへと直接到着する従業員専用バスは運休中。専用乗り場がある側の駐車場には、止まっている車が一台もなくなり、
今は稼働していない専用シャトルバスが、ずっと止まったままになっています。
そんな中、今日新たに会社から、一通の全社員向けの通知。デイビッド・ギャリソン最高経営責任者からの、今後の雇用の見通しに関するものでした。それによると、本社勤務の社員が年末まで労働時間を2割ほど削減して、人件費を節約。乗務員に関しては、『今のところ』一時雇用凍結などの措置はないとのこと。ただあくまでも、現在での見通しでのことですので、今後のことはどうなるか、確定したものではありません……
ただ親会社であるデルタ航空は、今日新たにマイレージプログラム「スカイマイル」を担保に、90億ドル(およそ9,400億円)分の現金を調達するに至ったそうです。これは6月に同様の担保での現金調達額が68億ドル(7,100億円)に至ったユナイテッド航空を、金額でも大幅に上回ることになりました。ただ一時は年末には損益分岐点の回帰を目論んでいたのですが、目論見は外れて、今現在も日計算あたりの赤字額は2,700万ドル(およそ28億円)。まだまだ余談を許さない時期は続きます。
裕坊、明日より3日間お休みをいただくことになりました。