yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 5/22

アメリカの航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

 

ミシガン州デトロイトに本拠を置いて小さな旅客機に乗っていますが、需要減に対応する形でフライトの数は減り、勤務日数も減っていて、

最近コンピューターといえば触るのはほとんどがタブレットなので、フライトシミュレーターをすることもなくなってしまいましたが、家で過ごす時間はかなり増えています。お天気がいい時にお散歩に出かけるくらいで、最近では時間がある時は本すらほとんど読まずに、ひたすらニュース検索……

 

それより芝が伸び放題になってしまっているので、早く芝刈りをせんといかんのやけどな〜〜………

 

家にいる時間が長い分、野鳥の観察がじっくりできてしまったりします。

我が家の外灯に巣を作っていたアメリカンロビン一家の3羽が卵から孵って、2週間成長する姿までじっくり観察…

 

親鳥は子育てに必死で、頭を何度か襲われそうになったこともありました……

母は強し……

 

3羽とも無事に巣立って、今も時々元気な姿を見せてくれます。

今日も雛が姿を見せてくれましたが、すっかりと大きくなっておりました。もう餌とかも自分で見つけとるんやろうな〜……

 

実は我が家の植木の下には、野ウサギ一家も住んでいるのですが、そこでも赤ちゃん誕生。昨日は雑草をつまんでは、じっとおとなしくしておりました。

カメラを向けても逃げる様子もなく、近くで撮影しても警戒心がほとんどないのか、

 

ちっとも動こうとすらせず……

野ウサギを始めて、至近距離で撮影。こんな写真が撮れるのなんて、思ってもみんかった……

 

ただ体を少し動かして、カロリーは少しでも消費しないといけません。でなければ、本格的に外出規制が解除になるまでにこんなことになってしまいます……

明日こそは芝刈り………

 

 

暖かい季節に入ってきて、医学界の常識に照らすならば、ウィルスが原因での感染は少しずつ落ち着き始める時期。それに合わせるかのように、アメリカの各州では段階的に外出規制を緩和したり、ジョージア州のように完全撤廃してしまうところも。医療機関の病床が埋まってしまわないように注意しながらの段階的な緩和が続いています。 州によっては大規模な感染者数の報告も一部で上がっています。

 

その筆頭となったのが南部のアーカンソー州。ここ2週間ほどは1日当たりの確認済み新規感染者が100人ほどで安定していたのですが、昨日木曜日に一気に455名の新規報告。

写真は、アサ・ハッチンソン、アーカンソー州知事。ここまでは1日あたりの報告感染者数は最大でも4月20日の304名だったのですが、それを大幅に上回ることになりました。感染経路を追っていると、どうやら今まで上げていなかった刑務所内における感染を報告に上げて、1日の感染報告数に上乗せすることにしたようです。

 

ハッチンソン知事は共和党員。共和党員が知事の州では、経済活動を維持することを、ウィルス蔓延防止よりも優先課題に明文化している州が多く、外出規制を敷いていなかったり、敷いていても解除への動きが他州より早かったりする州が多く、アーカンソー州も大々的な外出規制は敷いていませんでした。ただそれでもウィルス蔓延を完全に無視するわけにもいかず、経済停滞の防止とウィルス感染防止の2つの相反する要素をどう切り盛りしていくのか、そのバランスの難しさを、今日の記者会見でもはっきりと述べていたのは印象的でした。

 

 

方や今も州の条例に外出規制を明文化している、裕坊一家が住むミシガン州。昨日木曜日はウィトマー知事(民主党)によって、マスクをし、他人との社会的距離を保つという一定のガイドラインを守れるという条件付きで、10人以下の集会であれば開いてもいいということになりました。これはその昨日の州都ランシングにおける記者会見の様子。

ただ第2波が来た際の病院の病床数には、あまりまだ余裕がなかったのか、今日金曜日になって外出規制の延長を発表。従来の5月28日(木)からさらに2週間延長して、6月12日(金)まで外出規制が敷かれることになりました。

 

実をいうと、ウィトマー知事が木曜日の記者会見をしている頃、デトロイトのすぐ郊外にあるフォード・モーター社の工場を訪れていたトランプ大統領……ボーイング747型機と同型のボーイングVC−25型機で、日帰りで訪れていたらしいです。今年2月に行われた一般教書演説では、連邦議会下院議長を務めるナンシー・ペロシ氏(民主党)との握手を拒否していたトランプ大統領(あのシーンは、たまたまトランプ大統領が、ペロシ氏が手を差し出していることに気づかなかっただけかも知れませんが…)

民主党員とは歩調を無理に合わせようとはしないところが、とにかく徹底しています。ミシガン州中部では2カ所のダムが決壊して、一部の都市では洪水が起きており、ウィトマー知事はコロナウィルスの対策とともに、洪水への救助活動への指示をしたりなどてんてこまいの状態にもかかわらず、トランプ大統領はそんなことはどこ吹く風で、人工呼吸器の生産が続くフォード社の工場の見学…

 

自らはクロロキン(重篤な副作用の懸念から、日本では既に1975年に販売が中止になっている抗マラリア薬)を服用し、コロナウィルスへの感染はなく、これまではマスクなどは必要ないと豪語していたのですが、フォード・モーター社の会長、ビル・フォード氏の強い勧めによって、工場見学の際にはさすがにマスクをせざるを得なかったようです。

貴重な1ショット。もうトランプ大統領のマスク姿は、今後はしばらく見られないかも知れません…… トランプ大統領は事あるごとに、例え第2波が来ようとも、今後は3月から起こったような大規模な外出規制やビジネスの停止などは起こさせない、とはっきりと述べていますが、少なくとも10月以降に恐らく起こるであろう第2波、第3波への備えだけは国としても挙げておいた方がいい、に一票。

 

コロナウィルス渦を機会に、海洋進出を進める中国に面と向かって物申せるのは、今や世界でもトランプ大統領くらいですので、今年末に行われる大統領選では是非再選を果たして欲しいと、裕坊は心から願っているのですが、医学に関する知識をもうちょっとだけ増やしてもらえたらなぁ、というのが裕坊の本音です。

 

 

裕坊、今回はほぼ1週間のお休みです。