yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 5/15

アメリカの小型機専門航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

10日連続のお休みをいただいて、明日からフライトへ出かけます。出勤は夕方。

 

本来であれば5日間連続のフライトへと出かけて、合計で14便を担当するはずが、欠航が相次いで、残ったのは結局4便だけ……

担当予定便が全便欠航になったわけではないのですが、飛行機の運用の関係から、担当便をかなり外されることに……

 

このままのスケジュールでいくと、2日目に一旦フライトを終えて自宅へと帰り、その後2日間自宅待機………水曜日に再び出勤して、デトロイトからニュージャージー州ニューアークへの往復便を担当することになります。

 

実はニュージャージー州も、お隣ニューヨーク州の影にこそ隠れてはいたものの、確認済みコロナウィルス感染者数、死者数とも全米ワースト2位となっておりました……

 

死者は今日5月15日統計で、1万名を超える惨憺たる状況……

 

ニューヨーク州における感染爆発がいつもニュースの一面に取り上げられて、ほとんど話題になることがなかったニュージャージー州ですが、お世辞にも決していいとは言えない状況が続いておりました……

 

それでも3月中旬から4月中旬にかけて広がっていた爆発的な感染は、ここに来てやっと落ち着きを見せ始め……

(写真は、ニュージャージー州知事、フィル・マーフィー氏)

一部の公園や海岸が再開になったり、病院における通常治療ならびに緊急性のない手術治療(がんの腫瘍細胞の摘出や、腹膜炎等を伴わない盲腸の摘出など…)も再開になるなど、徐々に規制解除の動きが始まっています。

 

(ちなみにお隣ニューヨーク州では、外出規制の6月13日(土)までの延長が決まり、今日クオモ知事から発表になりました)

 

通常の手術医療までが規制対象になるという異常事態……いかにコロナ治療に医療機関がいっぱいいっぱいになっていたかを、如実に物語っています………

今月末の戦没将兵追悼記念日(通称メモリアルデー、今年は5月25日になります)の週末をめどに、徐々に規制解除へと動くことになるそうです。

 

フロリダ州では早くから規制解除に向けて動き出していて、批判の声が上がりながらも海岸では多くの人で賑わいました。

 

ジョージア州でも、規制をほぼ全面撤廃。

ただここまでの感染数を追っている限り、規制解除による感染拡大は見られていないようです。少しずつ各州とも、規制解除へと動き始めることになりそうです。

 

我が社では毎週末になると、社長からのビデオメッセージが配信されるのですが、

(写真はエンデバー航空、最高経営責任者、デイビッド・ギャリソン)

現在、デルタ航空の下請けであるエンデバー航空の1日あたりの旅客便数はおよそ300。かなりゆっくりペースではありながらも需要は回復基調にあり、来月は1日平均の便数を、350ほどで見込んでいるようです。(ちなみに通常時の運航便数平均は、1日あたりおよそ900)

 

ちなみに感染爆発の中心地になってしまっていたニューヨーク地方は、3主要全空港にて未だに大減便を実施中……

マンハッタンに1番近い位置にあるラガーディア空港からは、5月15日現在リージョナルジェット機による運航はありません……路線もデルタ航空管轄内では、アトランタ行き、デトロイト行き、ミネアポリス行きの3路線に限定されています。

 

お隣ケネディ空港では…

5月15日現在、リージョナルジェット機による運航があるのは、4都市だけ(デトロイト、ボストン、メイン州バンゴー、トロント)……需要の回復具合によりますが、少しずつ運航便数、運航都市を回復させていくものと思われます。まだ第2波、第3波への警戒は必要ですが、少しずつビジネス再開への兆しは見えるようになってきました。

 

 

今日金曜日のデトロイト地方は、朝は大雨……

部屋の中が明るくなるほどの鋭い稲妻も時々見えていて、屋根を叩きつける激しい雨が降っていたのですが……午後になると、雲の間から日差しも見えてくるようになって……

 

ふと裏庭に目をやってみると………

まだ羽に斑点が残ったままの、巣立ったばかりのロビン3兄弟が、裏庭で元気に仲良く遊んでおりました。

 

 

また姿を見せてね〜〜

 

 

今日は夕方になってのお散歩…

 

近くにある小学校の校庭まで歩いていくと、

たんぽぽの綿が、一面に広がっているのが見えます。

 

ただアメリカではたんぽぽは雑草として扱われるので(しかもアメリカで咲いている西洋たんぽぽは、恐るべきほどに繁殖力が強く、芝生に入り込むとあっという間に、その面積を広げてしまいます)芝生を入念に手入れしている人からすると、これだけ広がっているのを見ると、気絶してしまうかも知れませんが……

 

日本人的には見た目には、絵になります……

ちょうど夕暮れ時で、日が沈んでいるのも、よく見えておりました。

 

温暖前線が通過して、急に気温が高くなってきたデトロイト地方。

裏庭で焚き火を焚いたり、コーヒーを飲みながら寛ぐ人の姿も……しばらく続いた寒さがやっと峠を越えて、やっと本格的な春……

 

クラブアップルと呼ばれるリンゴの木にも、花が咲き始めているのですが……

 

我が家の木は、いつもスタートが一歩遅れます……

 

 

植物まで、家主の性格を引き継いでしまっているようです………