yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 3/23

米国リージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

世界で猛威を振るうコロナウィルス、幸い健常者であれば自覚症状がほとんどないか、あっても軽症で済んではいるようですが、それが却って感染者の判別を難しくしている要因になっていますね。アメリカもイタリアやスペイン同様、ここ最近感染者の数が急拡大傾向……

 

3月23日(月)の東部時間の午後6時現在で、感染者は分かっているだけで44,000名にまで達してしまいました。裕坊が住んでいるミシガン州でも、ここ1週間の増え方がハンパではなく、とうとう日本で確認されている感染者の数を追い越てしまう事態………

もちろん、これには軽症の患者も積極的に検査をしているという、日本の診療体制との違いが影響していることはあるでしょうが、

 

各州の状況を見ていても、ここ最近の感染者数拡大は、尋常ではないことを如実に表しています。

ミシガン州だけで、1,300名の感染が確認済み。

 

ここ1週間の爆発的な拡大には、各州ともかなりの危機感を抱かざるを得ない事態となり……

3月23日(月)には、グレッチェン・ウィトマー、ミシガン州知事から正式に外出禁止令が発令されることになりました。3月24日(火)深夜12時1分に、正式に施行になります。

 

ただ、外出を完全に100%制限してしまうものではなく、例えば食材の買い出しには出かけても構わないですし、

ガソリンスタンドで給油をするのも、大丈夫。

 

お散歩をしたり、軽い運動などに外へ出るのにも、お咎めなどはないようです。

あと、医療関係者は出勤に制限などはもちろんありませんし、スーパーの従業員、運輸業なども日常生活に欠かせない職業ということで、IDさえ持参していれば、外出には制限がかからないそうです。裕坊が勤める会社からは、丁寧に社長の直筆が載った念書までが送られてくる念の入りよう……

 

ということで、欠航が少しずつ出始めながらも、裕坊はほぼ当初の予定通りのフライトを、今も変わらずこなしております。

週末2日間のお休みをいただいて、次の6日連続のフライトへと出発しました。

 

ここ1週間のお馴染みの光景になってしまった、閑散とした空港ターミナル内……

すっかり人が少なくなって、お店も軒並みシャッターを下ろしています。

 

欠航便が相次いでいることを示す、出発便の案内板……

今日は、シカゴ・ミッドウェイ空港までの1便だけ。

 

ここは格安航空大手である、サウスウエスト航空の主要基幹空港の1つ。

しかしターミナルに入ると、この有り様…………

 

夕方ということはありましたが……

お店はおろか、ターミナルを見渡しても人影が見えない状態………

 

ミシガン州と同じく、レストランには休業の指示が出ておりますので、

フードコートもこの状態……

 

ここミッドウェイ空港には、シカゴのお土産を売るお店も、ターミナル中央にたくさん軒を連ねているのですが……

そこもほとんどが閉店……開いていても、完全に開店休業状態………

 

セキュリティーも、普段ですと何列にも人が並んでいるのに、

今日はセキュリティー待ちの乗客は、ゼロ…………

 

笑顔のおもてなしが自慢の、サウスウエスト航空の客室乗務員のポスターの笑顔も、

心なしか、虚しく見えてしまいました………

 

普段は、搭乗手続きの乗客で賑わう、チェックインカウンター……

夕方で出発便がほとんど出払っていることもありましたが、全く人影が見えませんでした……

 

本来ですと、シカゴ到着後に賑わう、ホテル行きの送迎シャトル乗り場にも、人影はなし………

アメリカの航空業界は、全体で旅客数が80%減。

 

ここ最近はほぼ5年以上、過去最高益を更新し、株主総会の時期には、ボーナスの大盤振る舞いが続いていた航空業界(裕坊自身は、それにほとんどありつけませんでしたが)………それがここへ来て、一気に各社とも軒並み赤字漬け状態に陥っています……

 

果たして、ここからの再起は可能なのか…………

 

 

裕坊自身も、ここは覚悟を固めないといけないかも知れません……