yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 3/12

米国リージョナル航空会社に勤める、裕坊と申します。こんにちは。

本日木曜日、5日間におけるフライトをこなし終えて帰宅。3日目は担当便がない到着地での1日滞在で、後半の4日目と5日目は、いずれも早朝の出発のパターン……

 

朝5時台ですと、ホテルでもチラホラ起きている方も見かけるのですが、さすがに3時台ともなると人影はなし……

 

それでもホテルは、超早朝出発の裕坊たちを気遣って、朝から簡単に食べられるものを準備してくれておりました……

涙が出そう………

 

さすがに乗る人もいないよな〜、と思っていたのですが……

 

閑散としている空港の入り口…

 

デトロイト行きには、既に4時半ごろには、結構な数のお客様が出発を待っていらっしゃいました…

 

早朝の出発とあって、ゲートの数が足りず、水曜日の朝はサウスウエスト航空が本来使っているゲートからの出発。

サウスウエスト航空は座席指定制ではなく、持っているチケットの種類で搭乗の順番が決められていて、先に搭乗した方から自由に座席が選べる仕組み……

 

そのため150人の客席を持つ飛行機といえども、我々リージョナルジェット機とほぼ同じ30分で十分に折り返してしまいます……

 

本日木曜日は、ニューハンプシャー州マンチェスターからの、デトロイト行きを担当。

管制塔が照らし出されているので、夜になると遠くからでも視認できるのがウリ……

 

今日はアラバマ州の最大の都市、バーミングハムをデトロイトから往復して、5日間のフライトの締めとなりました。

実をいいますと、ここへとやってきたのは、ほぼ5年ぶり……ターミナルは、かなりきれいになった気がする……

 

後半4日目、5日目は、普段よく乗務している76名仕様の機体ではなく、CRJ−700型機で、客席は69席仕様。

4日目、5日目で合計5便を担当しましたが、69席に対して、1便あたりの平均搭乗者数は42名。搭乗率でいうと、ちょうど60%ほどでした。時期的に普段の年でもまだ落ち着いている時期ではあるのですが、それでもいつもの年に比べると、やや少なめ………アメリカでも認識されるようになり、脅威が感じられるようになってきているコロナウィルス、少しずつ影響が出てきているのかも知れません……

 

ここに来て世界中に拡散し、社会を撹乱しているコロナウィルス。日本でも大相撲やプロ野球のオープン戦が無観客開催になり、高校野球の選抜大会は、第2次世界大戦のときの特別なケースを除いて、初めて中止になってしまったのだそうですね。ただ学校を積極的に休校し、イベントごとを控えるなどして人と人の接触を押さえている日本。亡くなってしまった方や重篤患者が劇的に増えていないのは、後手後手に回ったと揶揄される安倍政権のコロナ対策が、被害を最小限に食い止めているのに、一役買っているのではと思います。

 

日本で3月12日現在、確認されている感染者の方の数は、620名。死者15名で、人工呼吸器装着の患者の方などの重篤な症状を抱えている方の数が29名。その一方で、実際にはなかなか報じられることがありませんが、3月12日の時点で退院されている方の数も、123名いらっしゃいます。健常者であれば、陽性と診断されていても、肺炎の症状が出ることがない場合も多く、そういった方の数も230名。高齢の方や既往症を抱えた方は、コロナウィルスへの感染には、細心の注意を払う必要がありますが、健常者の方であれば、無症状のまま完治してしまうケースもあるなど、基本的には病毒性の弱いウィルスであることは、データの上でもハッキリしていますので、マスコミにはそういった真実を報道していただきたいですね。

 

既に1月31日には、国立感染研究所にて新型コロナウィルスの分離に成功していて、日本国内で抗ウィルス薬やワクチンの開発への道は既に開かれているそうです。なんとか時間稼ぎをしている間に、治療薬の開発に漕ぎ着けられることを、心から期待したいです。

 

 

アメリカでは先月までは、ほとんど対岸の火事くらいの認識しかありませんでしたが、アメリカでも急速に感染が広まっているとあって、危機意識はハッキリと目に見えて現れるようになってきました。トランプ大統領が、ヨーロッパ各地(イギリスを除く)からの渡航を制限したのは記憶に新しい話。帰国便の足を奪われては困ると、今ヨーロッパの各空港では、アメリカへ向けての出国便に乗客の方が殺到しているそうです。実際には、アメリカ市民、或いは永住権保持者であれば、渡航制限の対象にはなりませんので、落ち着いて行動していただきたいのですが……

 

それに先だって、デルタ航空からは今後国際線を25%減便、国内線でも最大15%の減便をすることが決まったそうです。ちなみに日本便は、東京からオレゴン州ポートランド行きが、週3便に減便、アトランタミネアポリス発着便も週5便体制に減便ということになるらしいです。ちなみに、デトロイト線、ロサンゼルス、ホノルル、シアトル便については、今のところ従来通りの運航が確保されるのだとか……

 

裕坊は、デルタ航空の子会社の従業員。主に乗っているのは76名仕様のリージョナルジェット機。需要が比較的穏やかな路線を中心に乗務しているのですが、現在コロナウィルスがアメリカ全体で広がっているとあって、デルタ航空も国内に関しては、どうやら様子見………本来であれば毎月10日を過ぎる頃になると、翌月のスケジュールの調整に入り、5日間ほどの入札期間を経て、毎月20日前後に発表になるのですが(我が社の場合は、毎月18日に翌月スケジュールが発表)……

 

今月は諸般の事情を考慮して、スケジュールの発表を延期するそうです………

 

 

今後予定している便が減便になる可能性あり……裕坊自身も、しばらくは様子見です……

 

 

金曜日と土曜日、2日間のお休みです。