皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。
アメリカの航空会社は、スケジュールは全て社内経歴順。担当便が1ヶ月前に分かる通常のスケジュールが与えられる場合、業界用語では『ラインを持つ』と言い、補欠要員として会社からの電話待機をするスタンバイ役のことを業界用語で『リザーブに座る』と言います。
『リザーブに座る』時は、原則1ヶ月間ずっとリザーブでいるのが基本。忙しくフライトが入る時もあれば……
全然会社からの電話がかからず、ひたすらヒマをもてあますことも……
『リザーブ』のスケジュールが結果的にどうなるか………
もうこればかりは神のみぞ知る………
空港から近くに住んでいる現在の裕坊のような環境であれば、気楽でいられるのですが………
もし自宅が州外ともなると、このような仮住まいで、他のフライトクルーとともに共同生活。これが業界用語で呼ばれる『クラッシュパッド』…………
裕坊も、ニューヨーク・ケネディ空港に配属している際には、このような仮住まいで生活をしておりました。この時も全然フライトが入らず………
このような環境の中で、ほぼ2年半、生活をしておりました………
パイロットたちの間においては、『リザーブ』は社歴が浅いパイロットたちに回るケースがほとんど。その理由はというと………
休日の日数が変わってくるからなのです。
まずは社歴が長いパイロットたちのスケジュールを垣間見てみましょう………有給を使っているパイロットの休日日数、なんと20日。使っていなくても最大19日間のお休みをいただいています。月の3分の2がお休み………
2週間くらい連続でお休みを取ることも可能ですから、こういった場所を訪れるくらいは、普通に可能…………
それに引き換え、『リザーブに座っている』社歴の浅いパイロットたちは、概ね最低保障の日数のお休みをもらうことがほとんどで、(下の表では、水色の線が休日になります)
こういう生活を強いられることはザラ……
ただ我が社では最低保障休日日数が1ヶ月あたり12日と、以前の10日間と比べてかなり条件はよくなりましたので、最近ですと1週間ほど連続でお休みを取るパイロットを見ることも少なくなりました……
つーか、よく見るとみんな1週間連続の休みとか、普通に取っとるし…………
あまりいい参考にならなくて、スミマセン……………
そういう連中も、こういう所に行っとるんやろな………
ただ、まだ今月に入って、裕坊、一度たりとも操縦桿を握っておりません……。
それどころか………
まだ一度も操縦席にすら座っていない………………………
ただ、体はお陰で休まります。『リザーブ』の場合、悪天候で遅延が相次ぎ、拘束時間が規定を超えるパイロットが続出する時は、必然的に駆り出されることになります。
またインフルエンザが蔓延する際も、かなりの稼働率になり、月によっては本当に家に帰れる時間が合計で月10日ほどと、実質単身赴任状態になることもありますので、
やっぱり休める時は、休んどかないかん………
こうなってからでは、遅い……………
今でも、夜遅くに出発して………
連邦法で定められた、最低限の休息時間を取り……
早朝無理やり起き上がって、空港へと行くことはザラ………
ではなぜ、敢えて今月は『リザーブ』を選んだのか、というと……
年末年始にお休みをいただきたかったため………
でもここまで電話がかからないとは、想像外でした……
そんな中、今日はほんの少しではありますが、外のフレッシュな空気を吸ってまいりました。
息子くんが通う学校での、バンド演奏会………
こちらが規模が小さいながらも、ミシガン州でも評価が高い特別カリキュラムを採用している学校。キンダーガーデンと呼ばれる日本での幼稚園にあたる学年から8年生(日本では中学2年に相当)までが通います。
裕坊がかつて通った私立の中学校・高校のように勉学を何よりも最優先する学校とあって、勉学に専念している生徒が多いせいか、規模の小さいバンドではありましたが……
頑張った成果を披露しておりました。学校中の生徒たちが体育館に集まっての演奏会………
息子くんは鉄琴を披露。アフリカンドラムのクラスを今でも受講していて、冷静に見てもリズム感は身についている印象を受けました。
もしこのまま呼び出しがなければ、次の日曜日のお昼までが電話番の裕坊です。