皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。
感謝祭週間、今日は土曜日…木曜日の感謝祭を中心にアメリカ人家庭では、家族がたくさん集まってのターキーディナー。
しっかりとお腹に1年分の栄養をつけて、リターンラッシュがそろそろ始まります。恐らく明日の空港はどこも激混み………
ホリデーとしての規模は来月いよいよやってくるクリスマスの方が圧倒的に上。
移民の国、人種のるつぼと呼ばれるアメリカではありますが、元々はイギリスからのキリスト教徒が建国の基礎を築きましたから、あくまでも基本はキリスト教国家。最大のイベントはやはりクリスマスになります。
ただ旅行者の移動がほぼ2週間ほどに渡って分散するクリスマスや年末年始と違い、感謝祭週間の場合は、1週間以下の休暇に家族の元へと帰って、週末には自宅へと皆引き返しますから、1日当たりの移動はこの時期がクリスマス休暇を上回ることになり、明日はどこの空港も写真のような混雑………
そんな中、裕坊は先週月曜日に始まった5日連続のフライトをこなして、5日目となった昨日はニューヨーク・ケネディ空港を折り返し………ただ感謝祭真っ只中といった感じで、珍しく昨日のケネディ空港のターミナル内はガラガラ……
昨日は巷の世間ではブラックフライデーと呼ばれる激安売りの日ではありましたが、
裕坊はというと、昨日のフライトを終えて家に帰ってきてからは、今日もほとんど何もしない束の間ののんびりの休日………
来週は火曜日から4日間のフライトをこなして、来月はリザーブと呼ばれる補欠要員のスケジュールになります。
裕坊の通常の月ですと、こんな感じのスケジュールが入り……
ちなみにこれは裕坊の10月の実際の日程。参考までに10月29日の実際のフライトもあげてみました。当日は3便を担当。ご覧いただいてお分りいただけると思いますが、既に担当便も決まっていて、宿泊先までが既に入っています。
そして来月12月。裕坊は補欠要員。航空業界では通常リザーブと呼ばれます。
病欠や急用などでクルーが飛べなくなった時や、飛行機の急な移動が必要になった時の補欠要員として、クルーが必要となった時の呼び出しを待つ係になります。
待機のパターンは会社とパイロット組合の契約により様々。ただ基本的なパターンというのは大抵決まっていて、まずは2通りに分けられます。
それは長時間呼び出しと短時間呼び出し。
長時間呼び出しの場合、乗務員管理課からの呼び出しを受けてから12時間後に空港へショーアップするのが業界の通例。大抵3日間、4日間分のまとまったフライトのクルーが決まらなかった場合に割り当てられることが多く、呼び出しがあった場合は長期のフライトが入ることがほとんど。
一旦呼び出しがかかると、3日から4日間のフライトに駆り出されますが、呼び出しを受けてから空港に行くまでには時間にも余裕があるので、ゆったりとした気分で乗員管理課からの電話を待つことができます。
所属先空港の州外に住んでいても、呼び出しから準備して空港へ向かうことも十分可能……
片や短時間呼び出しのパターンの場合…………
航空会社によって細かい規定は様々ですが、大抵2時間前後で空港へショーアップするのを義務付けられているところがほとんど。
自宅が空港から近ければ、ゆっくり準備しても問題はありませんが、少なくとも空港まで1時間で行ける位置にいることがほぼ絶対条件。州外に住んでいたら、仮住まいのアパートなどで待機するのが、業界の通例になります。裕坊も写真のような2段ベッドがいくつも並んだアパートに2年ほど暮らしていた時期もありました……
急な病欠や飛行機の移動で必要になったクルーの補充要員ですから、スケジュールも基本的にはつぎはぎのパターン。フライトの後の宿泊滞在も短くなることが多いので、数日の業務をこなし終えると、大抵ヘトヘトになります………
また航空会社によっては、本当に急な欠員を補充するために、空港でパイロットを待機させることも……
裕坊自身、空港にて8時間延々と電話を待ったことは数知れず………
では来月、12月の裕坊のスケジュールはというと………
LCRという記号で占められます。これがLong Call Reserveの略で
長時間呼び出し。1日を除いてこれが月の全体を占めています。
（ちなみに途中でRGTとはRecurrent Ground Trainingの略で、年に一度全員に例外なく課される年次研修を指します）
それで月の最後の1週間をまとめてお休み。実は愛妻ちゃんのご両親の夢を今回は叶えるために………あえてこのスケジュールを選択しました。また詳しくはいずれお話しします。
月曜日までお休みの裕坊。次の4日間のフライトは火曜日からです。
