yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/13

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

昨夜は急なスケジュールの変更で、ニューヨークのクイーンズへと宿泊。美味しい焼肉をお腹が破れそうになるくらいいただいて、今朝は早朝の出発…………

コーヒーを買う列を横目に見ながら…………

朝は乗客の1人になって、まずはニューヨークからデトロイトへと移動……本来4便を担当するはずだったのですが、そのうち2便をスタンバイのクルーが担当して、我々が乗ったのは2便だけ…………

向かった先はインディアナポリスデトロイトからだと車で走ると4時間ほどかかるのですが、飛行機だと僅か40分ほどの距離………

普段だと鼻歌歌いながら終わることができる路線なのですが、今日は肩こった〜〜〜〜…………………………………………………

 

今日2018年9月13日木曜日は、実は裕坊が所属するデトロイト・メトロポリタン空港のナビゲーションのデータベースが全面置き換えになった日。まさに記念すべき日となったのですが…………………………

飛行中の目的通過地点が全面的に書き換えられ、出発時、到着時ともそのフライトのパターンが大幅に入れ替わって、裕坊は操縦席に座ったままiPadとにらめっこ。飛行機の計器盤とiPadに示されたガイダンスとを比較しながら………………これで合ってるんよな〜……………でも何とか無事違反とかもなく担当の往復便を終えて、デトロイトへと戻ってきて、お昼過ぎには任務も完了…………………

やれやれ………………今までですと鼻歌歌いながら終えられていた路線、今日は疲れた…………………

 

まだGPSとかもなかった時代の、飛行機のナビゲーションといえば専ら地上から信号が頼りでした。大抵主要空港には一つは設置されているVORという地上に設置されたナビゲーションシステム。

上の写真からも分かるように、何となく灯台に似た形をしています。役割も灯台に似たところがあって、

ここから発される電波を受け取り、この地上設備に対して自分が方位何度の方向にいるのかを飛行機に搭載された機械が解析をします。さらにこの地上設備からの距離を同様に発射される電波を頼りに計算し、自分のいる位置を把握。これが従来の飛行機の航法の基礎でした。

それ以前の航法援助装置に比べて位置把握の精度が非常に高いことから重宝されてきたこのVORという航法援助施設ですが、維持費が高く、さらには直線距離でしか電波が届かないため山岳地帯に設置すると照射距離や方角が限られたり、VORから距離が離れると誤差が大きくなるなどの欠点があります。

これに置き換わって航法の中心になってきたのが、GPS。皆さんのスマホにももう既に当たり前のように搭載されているこのナビ機能。使っているのは上空にある衛星から送られる電波。

元々はアメリカの軍事用に開発されたものです。レーガン大統領時代に非軍事目的で運用されることが表明され、アメリカでは1995年に完全運用宣言が成されました。それ以来民間でも手軽に使用できるようになり、機械はますます小型化されて、今では普通にスマホタブレットにも当たり前のように搭載。

原理そのものは至って単純。各衛星から発信される信号を電波受信機が受け取り、それぞれの衛星からの距離を計算。いくつか(最低4個の衛星からの電波が必要になります)の衛星からの距離が把握できれば、あとはそれをコンパスで円を描いて、その円が一致した所が自分の現在地になるという仕組み。原理自体はとても単純なのです。



ほぼ30個の衛星が中地球軌道で地球上の全域をカバーしていて、地球上のどこにいても、同じように自分の現在地を把握することができます。

地上設備からの電波を頼りにしていた航法ですと、地上設備から描かれる直線を頼りにでしか航法ができないという大きな欠点があります。それに対し、GPSだと地球上のどの位置でも目標地点を設定して、そこに向かって直線で飛ぶことができますから、従来よりも遥かに細かい航路を描くことができるのです。

 

ただ明日またデトロイトからペンシルベニア州の小さな都市を往復するフライトを入れてしまって、もう寝なダメや〜〜…………………………またやっちもうた……………………

 

またデトロイトで起こった新しいナビゲーションへの移行について、明日詳しくご説明します。(書く気力と体力が残っていればですが……………)

 

おやすみなさい。

裕坊