yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 9/12

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

この間の日曜日に我が家を出発して5日間のフライトへと出ている裕坊、今日は4日目。3便を担当してコネチカット州ハートフォードで終わる予定で早朝にホテルをお出かけ……

出発する頃はまだこの暗さ………ちなみに6時発のデトロイト行きを担当しています………

実は今朝出発したシンシナティ空港は、全米で8番目に貨物機の往来が多い空港。出発ラッシュにかち合ってちょっと遅れて、デトロイトに着く頃には外はすっかり夜が明けてました………………

そこからシンシナティへとトンボ帰り………

ここで主翼上の非常口が一つしかない、69人乗りのCRJ700型機へと乗り換えて、東海岸沿いにあるコネチカット州ハートフォードへと向かいます。

あともう1便頑張ったら、今日ももうおしまい………………………………だったはず……………………………

スマホがブルっ………………………………………スケジュール変更………………………………………

ハートフォードで今日の予定終了だったはずなのに……………もう1本フライトが加えられてニューヨーク・ラガーディア空港まで……………………………………

いざハートフォードに着いてみると飛行機はゲートに停まったまま。

どうやら先日ご紹介した特定の夜間飛行パターンをこなしていたフライトクルー、お天気が下り坂で雲がビッシリと張った状態だったラガーディア空港に着陸できず、代替空港へと向かったのだそうです。

特定の夜間パターンとは、夜最終便にて主要空港を出発し、朝の始発便で帰ってくるというパターン。主要空港へと戻ってきてまとめて規定で定められた休養の時間を取るというパターンなので、初日の夜最終便を担当したあとの現地宿泊滞在時間が法律による規定より短くても、合法と見なされるのです。ただ夜寝る時間があまりないので、大抵朝はこんな感じ………………

バーモント州バーリントンを出発していたニューヨーク・ラガーディア空港行きのフライト、ニューヨークのお天気が悪くて着陸ができず、代わりに向かった先がコネチカット州ハートフォードでした。裕坊たちが向かっていたのもコネチカット州ハートフォード………………………

ニューヨーク行きを担当していたクルー達、ハートフォードに着いた途端時間切れ。この夜間特定パターンの場合、原則として拘束時間が14時間を超えることが法律で許可されないのです。結局フライトを完了させるために、裕坊たちが4人とも駆り出されることに…………

そのニューヨーク、確かに雲がかなり多い日で、しかも視界も効かず、裕坊が担当した時間ですら着陸に必要な条件を辛うじて満たしてました…………

そんな訳で、今晩はニューヨーク・ラガーディア空港近辺に宿泊。但し今日はご褒美が待っていました。

泊まったのが中国人街があることで知られるクイーンズのフラッシング。どこを見渡しても中国語の看板で溢れかえり、言葉はあちこちで中国語が飛び交う、自分がどこにいるのか分からなくなる不思議な町です。

中国系の銀行まで…………………

裕坊は一度だけ上海に行ったことがあるのですが、実際には行ったというより1泊だけ止むを得ず過ごしていただけなので、実際の町並みまでは体験していないのです。本物の上海とかもこんな感じなんやろか………人でいっぱい……………

そんな中やってきたのがこちらのお店。日本人の皆さんならお馴染みの牛角

ただ入口を探すのにけっこう苦労しました。一階はどう見ても中華料理のお店にしか見えんし………………と思っていたら、建物の脇にこんな入口…………


これじゃ分かんないよ〜………………………

でドアをやおら開けてみると、すぐ階段があり、3階へと繋がっていました。あ〜、ニューヨークまで頑張って飛んできた甲斐があった………………

お店の中はこんな感じ…………………

食べ放題があるよ、と店員さんに言われて、すぐに飛びついてしまいました……………しかも1人40ドル…………………焼肉をその値段で食べられるなんて、そら食いつかん手はないやろ………………ということで、一緒に引き連れていた副操縦士のショーンくんとともに食べ放題のメニューを選びます。

取りあえずお味噌汁こそつけたものの、

前菜にはほとんど見向きもせず、食べるのは肉、肉、肉………………………

日本食が好きで、お寿司もお箸を使って器用に食べるショーンくんでしたが、さすがに焼肉というものは生まれて初めての経験だったようで、とにかく焼くのは裕坊の係。

実は製薬会社勤務していたころ、裕坊が所属していた部署においては新人が裕坊のあとには誰も入らず、しばらく1番下っ端の時代が続いていたので、この手のことは鍛えられました。焼き肉の調理係は今でも自らやってしまう裕坊。今日もガンガン行きました………

お腹を空かせて次々に箸をコンロへと伸ばしてくるショーンくんに合わせるかのように、次々に焼きまくり…………

注文するのは牛ばかり……………

倒れそうになるほど、食べまくりました。それで1人あたり40ドル………………充分元は取りました…………

この牛角、ここクイーンズのお店では日本人従業員は2人ほどしかいないのだそうですが、お店を尋ねると従業員の皆さんが「いらっしゃいませ〜」と出迎えてくれ、帰りの際には「ありがとうございました〜」と快くお見送り。余分な1本のフライトを頑張ってきた甲斐がありました。

 

明日は5日間のフライトの5日目。またも朝3時起きです………………はよシャワー入らな…………………

 

裕坊