yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 8/18

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

我が家には裕坊一家の摩訶不思議というのがあります。夏休みは愛妻ちゃんと息子くんが学校が終わってしばらくして帰国します。航空会社に勤めていると福利厚生の一つとして、自社便であれば空席さえあれば無料で乗せてもらえるので、平日の移動の少ない便を狙って裕坊がお見送り。大抵スーツケース2つで帰国します。

裕坊はそのあと1ヶ月ほど1人で家を切り盛りしながら頑張ってお仕事。大抵2週間から3週間のお休みを頂いて8月に家族に合流。スーツケースは1つ。2週間ほどしてハワイなどを経由してデトロイトへと再渡米。

裕坊、ここで算数ができなくなってしまいます。スーツケースは全部で3つのはず………………………………

でも家の廊下を見ると4つか5つのスーツケースが転がっています…………………………………どんな手品を使っているのか、一度愛妻ちゃんに聞いてみないといけません…………………………………………

一度に運ぶにはあまりにも荷が重いので、大抵クロネコヤマトさん辺りにお世話になり、スーツケースとは空港にて合流します。お盆前後は東京や名古屋からの直行便があまりにも混むので、最近では社内で買えるチケットを購入。ここ数年はハワイを経由してデトロイトまで帰っています。お仕事、アメリカにおける新学年が始まる前に、最後の数日間のバカンス。

でも実際には、今日18日に名古屋を出発するデトロイト行きにかなりの空席がありました………………………読み間違えてしまった…………………………

リゾートとバカンスの地ハワイ諸島は、ハワイアンチェーンと呼ばれる火山脈上にあり、海底火山の噴火によるマグマの噴出で玄武岩が積み上げられて作られたというハワイ諸島。5月にはハワイ島のキラウエア火山が爆発して一部で大きな被害を出しました。ただ、他島への影響はないらしく、フライトも通常運航。あとは空席があることを祈るのみ。20日、福岡の板付空港から出発………………………………の予定…………………………………

 

成田や関空からアメリカ本土直行便になると、大抵アラスカ周辺上空を通過しますから、最悪緊急時には着陸できる空港を比較的早く選択できますが、洋上フライトともなると例えばエンジン故障などが発生した場合、着陸できる空港の選択肢は限られてきます。ですから陸伝いに飛べるフライトの場合、少々大回りになっても陸伝いで飛ぶのが基本。

ただハワイなどのように、周りに大きな陸地がない地点を目指すフライトにもなると、飛行経路の選択肢も必然的に限られてきます。それでも最近の旅客機のエンジンは信頼性が飛躍的に向上し、洋上飛行が可能になってきました。今ではシアトルからですとボーイング737でも最新エンジンを積んでいると、ハワイまで飛べる時代。裕坊一家も昨年は最新型のボーイング737・900型機にお世話になり、ホノルルからシアトル経由でデトロイトまで帰りました。

その洋上飛行の安全性を見極める基準の一つとして定められているのが、ETOPS(日本語では双発機による長距離進出運航と呼ばれているそうです)と呼ばれるアメリカ連邦航空局(FAA)、欧州航空安全機関(EASA)の2機関による認定。対象は2つだけエンジンがついている双発機で、3発機、4発機の場合、この認定は適用されません。理由は単純。エンジンの数が多い分、エンジン故障時でも巡航性能に近い性能を保つことができるから………

実際には機体とエンジンの組み合わせにより形式が与えられます。それにより双発機による一定の時間の洋上飛行が可能になりました。デルタ航空ではETOPSが認定された機体には、それを示す文字が機首部分にあるタイヤ格納ドアに文字が入れられています。

ETOPSが最初に制定されたのは1953年。それまではジェット旅客機に搭載されるエンジンの信頼性が低く、双発旅客機の場合エンジン故障を想定して近隣の空港から100マイルを超えて飛ぶことを認められていませんでした。そのため、それ以前の旅客機といえば洋上飛行は3発機、4発機が主流の時代。その時代を席巻したのがジャンボジェット機の愛称で親しまれたボーイング747。日本でも国際線、国内線を問わず、あちこちで見かけることができていました。

DC10、全日空が所有していたトライスターと呼ばれるロッキード1011型機なども、各地で見かけることができていたものです。

今や貨物機の一部を除いて、北米の航空会社による運航では3発機、4発機ほとんど見かけることがなくなり、現在ではほとんどが燃費効率が段違いの双発機による運航になりました。福岡空港からホノルルまでを結ぶ路線も担当機種は双発機のボーイング767

アメリカ連邦航空局による最初の認定機となったこのボーイング767に、月曜日の夕方、何とか乗せてもらえるかな………………………

10日ほどの滞在を終えていよいよ故郷の岡山を離れ、明日19日は福岡へと向かいます。

 

裕坊