yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 6/18

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日、大阪地方で大きな地震があったようですね。朝のラッシュ時間帯に重なってしまったようで、通勤通学への影響も大きかったと報じられています。そんな中、数名の方の死亡も報じられました。中には9歳の女の子も…………この手のニュースは何度聞いても胸が締め付けられてしまいます。お亡くなりになった方には、心からご冥福をお祈りいたします。

そんな中、ライフラインは徐々にですが復旧してきているようですね。19日午前には私鉄のほとんどが通常運行を始めているというニュース報道を目にしました。地震国家日本、そのライフラインが徐々に強化されていることを心強く思います。

裕坊は5日間のお休みを終えて、明日から次の4日間のフライトへと出発。5連休最後の日は、既に学校が終わって夏休みに入っている息子くんを連れて、またもや懲りずにゴルフの練習。ほんのちょっとですが、昨日よりはスイングも打球も安定するようになりました。次回こそ………………………

明日からのフライト、東海岸あり、テキサスあり、フロリダありとまたもあちこちを忙しく飛び回るスケジュール。4日目の金曜日には久々に5本のフライト。ただ裕坊の勤めるエンデバー航空の就航都市はアメリカの東半分の都市が中心。裕坊自身、自分が担当している都市においてあまり地震のニュースを目にすることがありません。でももし裕坊自身が地震に遭遇した場合どうするやろな………………………………

これは地震の多い少ないで会社の緊急時のマニュアルなども変わってくるのでしょうが、パイロット向けの緊急時対策の訓練は、飛行中における飛行機の不具合を想定したものがどうしても中心になります。エンジンの不具合、機内火災、操縦系統の故障、与圧装置の故障などなど。不具合を特定してそこから最前の選択肢を選び抜き、いかに安全に飛行機を空港へと着陸させるか。

飛行機は空中を飛んでいる際、地震による直接の影響を受けることはまずありません。ただ旅客機の場合多かれ少なかれ滑走路に着陸してゲートに入るその瞬間まで、地上に何らかの形で支援を受けています。本社の運航課は飛行機の行方を常に追っていますし、航空管制も同様に常にその動きを追っていて、管制区域外に出るまでは常に飛行機は監視下にあります。着陸した後でも、地上管制区域にいる以上、管制官もその動きを注視する義務があるのです。

高度10,000メートルを巡航中に、空港が地震により閉鎖された場合は、まず航空会社の本社運航課の担当者から連絡が入ります。

大抵こういったケースでは滑走路の安全点検にしばらく時間がかかりますから、必然的に別の空港に目的地を変えることになります。東日本大震災のケースにおいては、成田・羽田到着便が合計で86便、関空、名古屋セントレア、札幌新千歳を中心にダイバートしました。もし出発地において離陸前ということであれば、恐らくほとんどのケースでゲートへ折り返しになるでしょう。

ではもし着陸態勢に入っていて、急に目の前で地震が発生したとしたら………………

もし進入態勢に入っていて、あと1分ほどで着陸、といった場合はほぼ間違いなく着陸復行。スラストレバーを押し込んで再上昇。空港の管制塔が地震を感知すると管制官がすぐ滑走路へと入ってきている到着便に連絡をして、全機上空待機になると思います。

通常地震があった場合の安全点検に要する時間は10分程度。そこで安全が確認されれば再び飛行機を滑走路へと誘導。

では着地の瞬間にもし地震が襲ってきたとしたら………………

これはあくまで機体設計の際、離着陸において地震というものを想定はしていませんから100%確実なことは言えませんが、旅客機クラスともなると横風離着陸は想定した上で着陸装置も設計されていますので、横揺れにはかなりの耐久性があります。縦揺れに対しても同様に、硬めの着地を想定していますから、急な縦揺れが起こったとしても充分耐えうる耐久性はあるでしょう。

では滑走路の耐震性は……………………………

こちらも安心していただいていいと思います。元々旅客機の往来のある空港の滑走路の場合、ボーイング747、現在だとエアバス380クラスの巨大な機体が離着陸することを前提にしています。離陸時の最大重量はボーイング747だとおよそ470トン、エアバス380になると560トン。既に我々が日常生活で考える範囲を悠に超えています。ですから耐震性以前に滑走路のコンクリート、あるいはアスファルトの頑丈さは我々が想像できる範囲を遥かに超えているのです。

実際、1995年に発生した阪神大震災の際の関西国際空港における滑走路の被害はほぼ皆無に近く、実質的な滑走路の閉鎖はありませんでした。すぐに供用を再開した関西空港はインフラの崩壊した関西地区の救援物資到着の拠点として大活躍。国内外から送り届けられた救援物資をヘリコプターに積み込み、ピストン輸送によって神戸復興に大きな役割を果たしたのです。

ただ今回の地震による影響はまだまだ残っています。1日も早い本格復興を、裕坊は心から願っています。

 

裕坊