yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 4/4

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日はお昼頃に起き上がってモントリオールを3時過ぎに出発。たまたま同じくモントリオールに宿泊滞在していた日本人パイロットの方に、出発前にお会いしました。コーヒーまでご馳走になってしまって恐縮している裕坊の目の前に、チョコクロワッサンが一つ添えられます。よくご存知で……………ありがとうございます。早速飛行機の中で頂きました。めちゃ美味しかったです。

福利厚生がアメリカの航空会社、特にリージョナル航空会社とは全く比較にならないカナダの航空会社に勤めるTさん、制服姿もビシッと決まっています。安物のジャケットを着てヨレヨレ、今にも腕章の剥がれてしまいそうなアメリカのリージョナル航空会社のジャケットを着ている裕坊とは、見てくれからして全く違っています。

よくアメリカの空港にもフライトを担当されているようで、話が弾みます。西海岸を中心にシカゴ、ニューヨークはラガーディア空港にも飛ばれることがあるそうです。シカゴのオヘア空港やラガーディア空港の反則ぶりも、カナダのパイロットの皆さんの話題のタネになるようです。航続距離が割に長めの機材を操るTさん、カナダだけでなくその飛ぶ都市はアメリカをも飛び越え、カリブの方にも行かれるのだとか。

カナダの現役パイロットの方にお会いすることができて、これだけでも今回の4日間のフライトに頑張って出て来た甲斐がありました。Tさん、本当に貴重な時間を有難うございます。

Tさんをお見送りしたあと、裕坊は米国入国管理局を通り、再び小さな鉛筆型の飛行機に乗り込んでアトランタまでひとっ飛び。その裕坊の乗る飛行機、カナダ製。俗にCRJと呼ばれるカナダエア・リージョナルジェット。それを製造するボンバルディアと呼ばれる航空機メーカーは、まさに裕坊たちが宿泊滞在していたモントリオールに本社を置きます。元々は小さな修理工場でスノーモービルを作っていた会社だったのだそうです。

初期型のCRJ−200型機はファーストクラスがない50人乗り。会社の重役クラスがビジネス用に使うチャレンジャーと呼ばれるビジネスジェット機の派生型として製造された200型機は、窓が低い位置にあって地上ではほとんど景色が見えず、天井も低くて狭苦しく感じることから、乗客の皆さんに不人気機種の代表でした。

それを本格的に旅客航空機として使うよう大改良された機体、それが700型機。さらに全長をさらに長くすることによって76席仕様にしたのが裕坊の普段乗る900型機。自動化もかなり進み、信頼性は上がり、リージョナル航空会社に勤めるパイロットの間では人気の機種になっています。200型機の反省を活かして、ボンバルディア社も客室内のフロアを下げ、天井が以前とは比較にならないほど高くなり、客室内もかなり広く感じられるようになって、苦情の数も激減しました。

明日もそのカナダ製のリージョナルジェット機を操り、向かうはミネアポリス。4時間ほど空港で待機をしたあとオハイオ州クリーブランドを経由し、我が家のあるデトロイトへと向かいます。すっかり体も回復してテニスまで興じている愛妻ちゃんと息子くんが、きっと帰りを待ってくれています。と、願います……………………

 

裕坊