yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 4/2

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

まだまだ鼻声が完全には治っていなかった裕坊。それでも飛行機に乗れない状態ではないと判断。結局出勤を決意しました。カバンを引きずる体は少し重く、頭も何となくボーッとしたまま。太陽ってこんなに黄色かったっけ?

昨日はテキサス州ヒューストンを経由してオハイオ州シンシナティまで。ここシンシナティにはかつて存在したコムエアーというリージョナル航空会社の本社がありました。デルタ航空の直接の子会社でもあり、当時はリージョナル航空会社の中では花形だったコムエアー。シンシナティ空港のCターミナルは、忙しく往来するコムエアーのリージョナルジェット機で溢れかえっていたものです。今やそのCターミナルは完全に解体されて、跡形もなし…………

そのコムエアーの中でも憧れの機体とされたCRJ−700型機に昨日は初乗務。今までも乗客として何度か乗ったことはあったものの、実際に操縦席に座って操縦桿を握るのは昨日が初めて。普段乗っている900型機と比べると全長がやや短めで、座席数も900型機より7席少ない69人乗り。主翼の上にある非常用出口が一つしかないので、900型機との違いがすぐに分かります。

こちらは普段乗っている900型機。

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で、昨日乗ったのがこれ。

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デルタコネクションとして、デルタ航空の下請けとして飛ぶリージョナル航空会社は、我がエンデバー航空を含めて現在6社。そのうちの1社が今年中にデルタ航空との契約を満了して再更新をしないことが決まり、その航空会社が使用していた機材の一部が我々に回って来ることになり、今までは全く保有していなかった700型機を、ここ最近になって使うことになったという次第です。エンデバー航空の所有機体数は増えることにはなりますが、実はこれちょっと裕坊的には複雑。明日は我が身……………

リージョナル航空会社の役割は、基本的に大手の航空会社の下請け。その運命は大手の収益に当然左右されやすく、また会社の運命そのものも必ず安定しているとは言い難い有為転変の世界。大手の航空会社ですら、群雄割拠の競争の世界を生き抜きます。かつて花形の中の花形だったパンナムは姿を消し、自分と同世代のアメリカ人なら誰もが覚えているブラニフ航空、イースタン航空、TWAなどの名前が消えていきました。

かつてリージョナルの中で花形と呼ばれたコムエアー、デルタ航空の直接の子会社として、飛行教官が皆こぞって憧れた会社だったのです。そのコムエアーは様々な経緯を経て、2012年の9月末に完全閉鎖。そのコムエアーの経営するフライトスクールに通っていた裕坊。コムエアーには入社はおろか面接する機会すら与えられず、その当時裕坊は存在すら知らなかったノースウエストエアリンクとして飛んでいたリージョナル航空会社に入社し、12年後に嘗て憧れたコムエアーの機体を運行することになるのですから、運命は皮肉なものです。

さすがに15年以上に渡って使われている機体だけあって経年劣化は否めず、折り返し先のヒューストンで案の定ドアの開閉状態を示すセンサーのうちの一つが故障。離陸までに30分の足止めを食う羽目になりました。シンシナティへ向かう便のスケジュールはいつも余裕がないギリギリで組まれる為、遅れはまず取り戻せません。ところがその到着先のシンシナティでは思わぬことが起こっていました。

実は火も煙もないところに火災報知器が作動したらしく、地上係員が皆避難をする羽目になり、到着便が揃って足止め。結果的に他の到着便に追いつく形になって、他の便と揃ってのゲート入り。遅れが幸いというオチがついてしまいました。

病み上がりで少し鼻や耳が辛かった裕坊でしたが、何とかティッシュ片手に鼻をかみかみ、昨日のフライトを乗り切りました。耳抜きができず、耳に痛みがきたときには、取りあえず鼻をかんでみるといいです。大抵これで耳抜きができて、急に耳の聞こえがよくなります。ただ完全に鼻が詰まった状態になると、最悪鼓膜を破裂させる恐れがありますから、風邪が酷い時は空の旅は避けた方がやはり懸命です。

今日はほとんど完全復活、これからテキサス州ダラスを経由し、ミネアポリスまで。そのあとはカナダのモントリオールへと向かいます。

 

裕坊