yuichibow’s blog

リージョナルジェット機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊 3/17

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマンです。

昨日はアトランタ経由でフロリダ州はジャクソンビルまでをお客さんとして乗ってきた裕坊。自ら頭を使わなくていいので、業界用語でデッドヘッドといいます。大抵のクルーは実際に頭が死んでます。周りの乗客を安心させるには、パイロットが客席に座るときには、寝て過ごすのが1番。あぁこんなに揺れてても飛行機は大丈夫なのか、と普段は飛行機に乗り慣れないお客様がホッとするのです。ですからどんなに揺れにも動じてはいけません。頭を壁に打ちそうな揺れが来ても、心臓がたとえドキッとしようとも、最低でも寝ているフリをするのです。

そのフロリダ州ジャクソンビルから担当したのがニューヨークのラガーディア空港行き。ラガーディア空港を離発着するときは、日記を書くにもブログに書くにもネタに困ることがありません。昨日も早速1時間の遅れ。定刻の出発は夕方の6時45分。昨日は管制塔からの指示で、離陸指定時刻が7時47分。狭いリージョナルジェット機の中に1時間以上も押し込めておくわけにはいかないので、搭乗も遅らせます。発表では7時20分へと出発を遅らせ、搭乗は6時50分ごろに始めることに。

昨日も少し触れましたが、ニューヨークエリアには旅客用の空港が3つ。この3つの空港の配置の仕方、大阪地区の空港の配置にとても似ています。

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ラガーディア空港はマンハッタンにほど近く、実際この空港に着陸するときは風向き、着陸用の滑走路によってはマンハッタンの摩天楼を真横に見ながら空港へと近づいて行くことも。大阪でいうなら伊丹のような位置づけ。ここには入国管理局がないので、一部のカナダからの便を除くと国内線専用。

日本からのニューヨークへの玄関口になるのがケネディ空港。距離的にはラガーディア空港からだと30キロほど南に位置します。各国の国際線大型機がやってきます。日本航空全日空も1日2便の運航。ジャンボ機ことボーイング747もたくさん飛んできますし、機体全体が2階建てになっているエアバスA380もここだと色んなバリエーションが見られます。大阪でいうところの関西空港にかなり近い位置付け。

マンハッタンからハドソン川を挟んで西へと橋を渡るかトンネルを潜るかすると、ニュージャージー州へと入ります。ここにも大型国際線機材が発着する空港が一つ。それがニューアーク空港。ユナイテッド航空ハブ空港の一つにもなっていて、ヨーロッパ行きの路線を中心にここも忙しく旅客機が行き来をします。大阪地区でいうなら神戸空港に近いでしょうか。3つの空港同士の距離や関係も大阪のそれにかなり似ています。

この3つの忙しい空港で空域を分け合います。昨日のように南西からニューヨークへと入っていくときは、ラガーディア空港到着便がニューアーク行きの到着便の経路とケネディ行きとに挟まれる形でほぼマンハッタンの南を目指します。ほぼ例外なく通るのがニューヨークの南部のブルックリンとステイトンアイランドを結ぶ、ベラザノ橋の上空。南西方向への着陸の日は、かなりの確率でここからハドソン川上空を通過。ベラザノ橋上空を通過してアッパー湾へと入ると、自由の女神が左手に見えます。夜でもライトアップされるので、左手に座っていてラガーディア行きのフライトに乗っているときは、ニューヨークに近づいてきたときに注目しておくといいかも。

ただ主要空港に挟まれるように、川の字の真ん中を抜けますから、空域としては広くありません。着陸便の列が滞ると例外なく上空待機が待ち構えます。そんなときは速度を少し落として燃料消費を極力最小限に落とします。上空待機とは早い話がホールディング。目的地には全然近づけないので、燃料消費を抑えなくてはいけません。

航空管制としても無駄な燃料消費を航空会社にいちいち強いるわけにはいきません。ただ悪天候時の航空管制の捌ける到着便の数はどうしても減ります。雨や雪、霧や強風時は管制官がレーダーによる各到着便の誘導をして滑走路へと到着便を送り込なければならないので手間が増える上に、1機当たりに費やされる空域自体も増えて、管制官の捌ける到着便の数はどうしても減ってしまうのです。

そこで管制官がニューヨークに向けて出発する便を出発地で待機させます。それが離陸待機。昨日はほぼ1時間ジャクソンビル空港で離陸までの時間を費やしました。そのためニューヨークにおける宿泊滞在も短くなって、昨日はホテルに着くなりバタバタです。シャワーを浴びて歯磨きをしたら、すぐベッドにゴロンです。

今日はこれからカンザスシティまでひとっ飛び。そのあとそこで4時間ほど待機してまたニューヨークへと舞い戻ってきます。昨晩と同じホテルに滞在です。

 

 

裕坊