yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊 2/25

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマンです。

アトランタ空港に程近いホテルでいつものようにチョコクロワッサンをかじる裕坊。片手にはコーヒーカップ。最近はクリープのような小さな容器に入ったコーヒーの豆のカップをセットしてコーヒーを沸かすのが主流。ホテルにもそれが次々に導入になり、コーヒーの味も格段に向上しました。ほんのちょっと幸せな気分に浸る裕坊。

今日と明日はひたすらアトランタを行ったり来たり。CNNやコカコーラなどの世界の名だたる大企業も本社を置く、アメリカでも有数の大都市アトランタダウンタウンからおよそ10キロくらい南に位置するアトランタ空港は世界でも1、2を争う忙しい空港。年間の総旅客数が1億人、1日に平均するとおよそ26万人が利用、年間の発着便数が95万、1日平均の発着便数が2,500なんだそうです。……………………なんだかよくわからない数字が並びます。裕坊もよく分かりません。

f:id:Yuichibow:20180227103728j:image

忙しい空港であることを実感するのは、朝空港へショーアップするとき。朝9時の便を担当するときは、8時15分までにゲートへとショーアップするのですが、アトランタはめちゃ時間がかかります。クルー専用レーンを使っても、ホテルを出発してゲートまで40分。クルーレーンを通れないときは1時間。規模の小さい田舎の空港だと8時にホテルを出発すれば8時10分にはゲートに到着。ここだと全てがスムーズに行って8時30分。ちょっと混むと8時45分。ホテルを7時半には出発しないと間に合いません。

送迎用シャトルに乗り込んでホテルを出発。空港までだいたい5分から10分ほど。シャトルを降りて、クルー専用セキュリティーまで、徒歩5分。IDを見せてターミナルの中に入ります。セキュリティーを通り、自分のフライトが出発するコンコースへと移動。地下鉄を目指します。地下に降りるエスカレーターは、朝はいつも大混雑。そして皆無言………ディズニーワールドへ向かう子供のはしゃぐ声だけが、エスカレーターに響き渡ります。

各コンコースをつなぐゴムタイヤ式の地下鉄の総延長は4.5キロ。電車が来るのを待ちます。地下には通路もあり、歩くことも可能。電車が止まってしまったら歩いて移動。お隣のコンコースであれば歩いた方が早いこともあります。健康のために歩く人も。長い時間座りっぱなしなることが多いパイロットたちは、重いカバンを引きずってよく歩きます。

セキュリティーのあるコンコースはT。そこからA、B、C、D、E、Fとコンコースは全部で7つ。それぞれのコンコースに地下鉄が停まっては乗客が忙しく乗り降り。コンコース内にはムービングウォークが全くない空港なので、エスカレーターを一旦上がると、あとは全て徒歩。もし出発ゲートがコンコースの端になると、コンコース内だけで徒歩5分。預け入れの荷物がある場合、さらに30分を加算。定刻出発時刻の3時間前くらいにはホテルを出るのが賢明です。冗談ではなく、ここはめちゃ時間がかかります。

ただパイロットの立場でいうと、シカゴ・オヘア空港と比較すると、飛行機の地上での移動が遥かにしやすい空港。写真で見ると分かりますが、アトランタは5本の平行滑走路。その滑走路とゲートとを結ぶ誘導路もほとんどが平行に作られているので、誘導路の構造がとても把握しやすいです。それに対してオヘア空港は……………………………知人の中にユナイテッドエクスプレスで機長やってるのがいます。シカゴ在住でシカゴ所属。ありえないです。尊敬以外に言葉が見つからないです。いずれオヘア空港に飛んだときにお見せします。

今日はここアトランタを出発しジョージア州サバンナを往復。そのあとはテネシー州のノックスビル往復。そして最後に目指すのがミズーリ州スプリングフィールド。5本を担当です。まさにザ・リージョナルの1日の始まりです。

 

 

裕坊