yuichibow’s blog

ジェット旅客機の操縦席から外を眺めるお仕事をする人の日記

裕坊パイロット日記 7/11

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

昨日は休日返上のフライトの2日目。前の晩から泊まっていたのはテネシー州チャタヌーガ。テネシー州とお隣ジョージア州との境に位置する小さな町。元々は先住民族のチェロキー族の言葉で「岩が迫り来る場所」という意味なんだそうです。

そのテネシー州チャタヌーガ、ここには大自然がたくさん残っています。その中でも代表的なのが、72度の傾斜角というあり得ない世界一の急傾斜を通るケーブルカーに乗って行くというルックアウトマウンテン、


お天気のいい日はなんとなんと、7つの州がいっぺんに見渡せるそうな……………………

他にもルビーフォールズという地下の滝を見られる鍾乳洞もあります。アパラチア山脈の鍾乳洞の中でも珍しい地底およそ400メートルにもなる最終地点まで来ると、45メートルを流れ落ちる滝があるのだそうです。発見をしたのは探検家のランバートさん。ただ最愛の奥さんのルビーさんの名前をつけ、ルビーフォールズと呼ばれるようになったのだとか……………

昨日ふと昼食を食べながらチャタヌーガとグーグル検索してみると、こんなに見どころあるんやね………………………………知らんかった……………………………

でも実際の宿泊滞在は12時間ほどだったとあって、到底観光する時間的余裕などはなく、50人乗りの小さい飛行機の最後列にお客さんとして座って

お客さんとして乗ること20分ほどアトランタに到着。そこでお昼をいただきます。今日も時間にはちょっと余裕があったので、到着したDコンコースのレストランへと入ってみました。

Phillips Seafoodとあるお店。けっこう気軽に入れる雰囲気のレストランで、大きな窓も据え付けられていて、外の飛行機の動きを見ることもできます。

そんな中で、今日裕坊が頼んでみたのが、まずこちら。ロブスタービスク。

これは当たりでした。ロブスターの身もたっぷり詰まっていて、風味もいいです。値段が10ドルほどとスープにしては張りますが、これは間違いなくオススメ。

そしてお腹周りの贅肉を落とすべく、今日も頼んだのはお野菜。ベジタリアンにも満足していただけるようにするため、サラダを注文してもこちらではかなりのボリュームのお野菜が出てきます。

海老はチリソースでの味付け。こちらも美味しかったですが、欲を敢えて一つだけ言うなら、お野菜にのせる海老はタルタルソースで食べたいなー。ただシーフードこだわりのお店ですので、チリソースもさすがプロといった味でした。

お腹がいっぱいになったところで、今日の担当便。行き先はミシガン州フリント。同じミシガン州デトロイトのちょっと北、フリントです。ミシガン州……………………しかもデトロイトのちょっと北……………………………………

1時間半ほどで到着。

ガラスに裕坊が乗ってきた飛行機が映ってますね………………………

ここで仕事、今日はオシマイになんないかな〜〜、クルマで帰れる距離なんやけど……………………………

それでも70名のお客様がいっらしゃいますので、その方たちを乗せて、アトランタまで。若干積乱雲の影響を受けて、西寄りへと回るルート。

それでも到着予定8時24分のところ、30分も早い7時54分には到着。8時24分発のデトロイト行きに乗れば帰れますが………………………上空を巡航中にこんなことが起こっていたので、まずは整備課を呼ばないといけません………………………………………

飛行機の状態を示すモニターの一つが完全にダウン。乗客の皆さんをお見送りして整備員がやって来る頃には既に8時半。整備員にあとを任せて、こんな内容の夕食を手にし、

シェフサラダ。でもほとんどパスタ。

帰りのデトロイト行きの飛行機の出発は10時半。さすがにお客さんの数も少なく、今日は珍しくファーストクラスの座席指定をしてもらって、

ほとんどフライト中は寝てました。気づいたらこんな景色。あ、もー着いたんや。

でも実際には駐機場付近にあってはならない機器がどうやら置いてあったらしく、この状態の景色を見ながら待つこと約5分。

やっとゲート入り…………………………………………

家に帰ってきたら、既に2時を回っていました。何とかブログを昨晩のうちにあげたかったのですが……………………………………叶わず…………………………………………

 

遅い朝食をいただきます………………え、もう3時……………………………………

 

裕坊

裕坊パイロット日記 7/9

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日から裕坊は2日間のフライト。休日を返上してのお仕事で、アトランタからのフライトを取りました。出発もアトランタからなので、まずはそこまで行かないといけません。福利厚生の一部でもあるスタンバイフライトを使います。今日もデトロイト地方はお天気………

アトランタ空港はここほぼ10年に渡って旅客数と離発着数、世界一を誇ります。CNN本社、コカコーラなどの大企業も名を連ねる大都市でもあるアトランタ、ここを発着する便はどれも大抵満員。スタンバイで行くのは本当を言うならば、かなり無謀…………………昨日まで36席あった空席数は、今朝には30にまで減っていて、空港に着く頃には27。それで裕坊の順番、26番目………………………

こちらが今日のアトランタ行き出発のゲートA12。人でいっぱい……

でも何とか座席指定、発行してもらいました。ホッ…………………

はよドア閉まれ………………

11時前にはアトランタ到着。デルタ航空のお膝元。お客様相談センターも大きいです。今日はお天気がよく、ほぼ全便定時運行で振り替え客とかもいないので、カウンターのスタッフもヒマそう…………………

裕坊の出発時刻、夕方の4時半なので、かなり時間が空いてしまいます。ということで、今日はアトランタ空港をちょっと散策。いつもならフードコートで簡単にお食事を取ります。Eコンコースはフードコートがとても充実していて、中でもここが裕坊のお気に入り。オーガニック中心のお店です。

でも明日も2時間の地上待機があるので、明日まで見送り。ゆっくりと座れるレストランを探そう……………………

空港内のターミナル間を結ぶ地下鉄に乗れる地下へと降ります。その地下鉄、アトランタ空港で名付けられた名前はプレイントレイン。その地下鉄、各コンコースのちょうど中央の地下に通っていて、各コンコースともそこから横に長く伸びます。トンネルを歩いてターミナル間を移動することも可能。

今日は時間があるのでひたすら歩き。最初国内線チェックインから入ると、Tターミナルから始まって、A、B、Cと続いてFコンコースまであるターミナル、全部歩き切るとその全長ほぼ5キロ。歩く人たちのために、トンネルにはところどころでディスプレイなども飾られます。アメリカの歴史が飾られていたり、


アマゾンの中を歩く雰囲気を醸し出してみたり、

今日はEターミナルからAまでを歩いて、普段はあまり裕坊自身が行き来がないAターミナルに上がってみました。

上がってみるとあるのはほとんどファーストフード。ビール醸造のお店とかもあるけど、どうせビール飲めねーし…………………


アトランタ空港はここを起点にする人もそれなりにはいまずが、乗り換えをするのに利用する人も多く、昼食夕食ともいろんな種類を選べますが、ゆっくり座って食べられるレストランはアトランタといえどもあまり数は多くありません。急ぎ足で行ってしまう人が多いので、中心はファーストフード。ということで、……………………もどり………………………

Bコンコースを上がり、探してみるとこんなお店がありました。入ってみるかな。なかなかの雰囲気のお店やね……………


本棚の中にはたくさんの本が並んでいます。

その中にあるカフェ。女性に受けそうやなー。本を買うこともできるんやろか…………

今日はそのお店でこんな内容を注文。一つはフレンチオニオンスープ。

なんやこれ、ホンマにスープなん?…………………………ほんまや…………………………

パンとチーズめくってみると、本当にスープが見えてくるし…………………

もう一品、エビ付きサラダ。

こちらも海老の焼き加減、塩胡椒加減が抜群で食が進みました。ブックカフェと呼ばれるこのお店、図書館の中にあるカフェといった装い。味はなかなかです。アトランタにご用のある方、ここはけっこうオススメかも。たっぷりとアトランタ空港を満喫して、そのあとニューヨークまでまたもお客さんとして飛び、

やっと自分で操縦席に座って、ほぼ3年ぶりにテネシー州チャタヌーガまでやってきました。着いたの11時。明日はこれも数年ぶりに訪れるミシガン州フリントを、アトランタから往復します。

 

裕坊

裕坊パイロット日記 7/8

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日のデトロイト地方、昨日に続いて雲一つない快晴のお天気。昨日よりさらに気温が上がります。昨日、こちらに駐在で来られている日本人の皆さんが中心になったゴルフの会にまたもお誘いをいただき、裕坊自身はまずまずのスコア。20年以上ぶりにハーフで49と50を切るなど、裕坊自身的にはまずまずの上出来でした。ところが…………………

サングラスをほぼかけずに4時間以上を過ごし、目が明らかに紫外線でやられていました……………………涙が止まらんし………………………

お料理をする気にはとてもなれず、つーかその食材すらなく、結局買ってきたお弁当でお腹をごまかし、あとはほとんど何もできん…………………………

 

結局済ませておきたかった裕坊の休日ルーティンは、今日になってこなしました。気温がここ数週間ほどかなり上がっていて、ここ数日は雨もなし。芝を刈ったあとは、水道の栓につなげるタイプのスプリンクラーをこの夏になって初めて作動させます。音を聞いていると夏やね〜〜

 

日本ではまだ雨自体は小康状態になっては来たものの、まだ西日本の広い範囲で影響が続いています。かなりの死者、怪我人、行方不明者を出すなど、暗いニュースが続きますね。

今日はさらに裕坊が小さい頃からずっとお気に入りでハマっていた大喜利の大師匠、桂歌丸さんがお亡くなりになっていたことが発表されました。ひょうひょうとした表情から機転の効く発想とユーモアがたっぷり詰まった回答を連発していた第5代圓楽師匠時代の印象が裕坊の頭には今でもこびりついています。心からご冥福をお祈りいたします。

 

そんな中、今日は少しホッとするものを一つ見つけました。我が家の裏側の勝手口の灯りの上に巣をいつの間にか作っていたロビンさんの雛、今日とうとう孵りました。

お昼前に裕坊が芝刈りを終わって様子を見ると、まだ母鳥がこんな風に暑い中をじっとしたまま座っています。

それが夕方ごろふと外を見てみると、あれ、普段見なかったお腹が鮮やかなオレンジ色をしているオスの鳥が巣の中を何となくつついています。それでそのオス鳥が過ぎ去ったあと中の様子をちょっと覗いてみると……………………………ロビンさん、勝手に巣の中を覗いてごめんね…………………………

鮮やかな青色の卵の中でスクスクと育っていた雛が2羽、元気に口をパクパクさせていました。数枚写真を撮って、そのあと様子を見ていると、何度も何度も母鳥が餌を口に咥えたまま戻ってきては、雛たちにご飯を与えています。ロビンさんもこの暑い中、本当によく頑張りました。元気に育ってね。

 

明日からは2日間のフライト。休日を返上して、アトランタまでまずはお出かけです。

 

裕坊

裕坊パイロット日記 7/7

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

先日金曜日に終わった4日間のフライトでは、ニューヨーク地方周辺の積乱雲、うろこ雲に4日間に振り回されっぱなし。幸か不幸か、4日目は予定していた3便が担当から外される形になり、お客さんとしてピッツバーグから帰って来ました。直接自ら操縦席に座ってお客様を運ぶ担当便がなかったので、ピッツバーグからはいつでも帰って来れば本当はよかったのですが、あまりにも疲れ過ぎていて朝10時まで目が覚めず……………そのあと結局乗務員配置係が入れてくれていた予定の便の5時ピッツバーグ発で帰ってきました。

嵐が過ぎ去って、とてもお天気のいいピッツバーグ。ホテルの外には花壇も植えられています。

こんな景色を見ながら快適な青空の中を空港までやってきて、

昨日は自分で操縦桿を握ることなく、客席に座ってデトロイトへと帰ります。

そして今朝。昨日と同じように雲一つない快晴。絶好のゴルフ日和。駐在さん中心のゴルフ会に参加をさせていただきます。我が家のガレージを8時前には出発して、

同じように休日を利用して来ているゴルファーに加わりました。このゴルフ会のメンバーの皆様方、今回もお誘い本当にありがとうございます。

クラブハウスを木漏れ日が漏れる中、裕坊は1組目にて出発します。

他の皆さん方が歩かれる中、1人今日カートに乗った裏切り者、裕坊………………………

今日は裕坊にしてはまずまずの出来。20年以上ぶりにハーフを50切ってみたり、バーディーを一つ決めてみたり、ただときどきやってしまう大崩れ…………………もうちょっと安定感が必要です……………

ゴルフ非常に楽しかったです。早く日本もこんな天気になって欲しい…………やっぱり日本の中国地方から中部地方にかけての雨は気になりました…………………裕坊自身、台風による雨で実家が床下浸水したことがあります。他人事ではありません。小学校一年のときの出来事、今では周りはすっかり住宅街になってしまって以前の面影は完全になくなりましたが、裕坊が小学生の頃は周りは見渡す限りの田んぼだらけ。その田んぼの水位が異常に上がって見渡す限りの濁水を見るのは、今思い出しても異様な光景でした。

ニュースを見ていますと、相当な数の死者が出てしまっているようです。今回の水害でお亡くなりになった方には、心よりご冥福をお祈りいたします。

早く雨が止んでくれることをミシガン州より願うばかりです。一部では特別警報も解除され、徐々に雨は小康状態になってきているようですが、集中豪雨のあとはまだ鉄砲水などが起きる可能性が残されています。油断はできません………

パイロットという仕事柄、危険予知の大切さを痛感している最近の裕坊。実際、ここ最近のパイロットの訓練は実技の技術よりも、いかに危険要素を察知し、或いは事前に把握して、いかにして最悪の状態を回避するかに重きが置かれるようになりました。かつては急旋回や失速回復などの特定の操縦技術、エンジン故障の際の片肺飛行の技術などが試験項目になっており、それが一定水準に満たないと試験に落とされるということもありましたが、それも今は昔の話。今ではそれらはあくまで「おさらい項目」として扱われます。

現在の訓練では飛行機のメカニズムの故障、積乱雲の予期せぬ発生、或いは機内における火災が発生した場合などの対処が試験の審査項目になります。安全に目的地まで飛べるのか、或いは別の空港に着陸するのか、もし他の空港へ着陸するのであれば、どの空港を選択するのか、そしてその理由は、などなど。

現在、航空業界ではこれを『Threat and error management』と呼んでいます。日本語に直訳すると「脅威と失敗の管理」。実質的には危険要素の把握、それへの対処、一言で言い表すのであれば危機管理対策、という風に考えていただければお分かり頂けると思います。定期便航空会社のパイロットに一年に一度の受講が義務付けられる年次講習でも、最近の話題は専らこの危機管理対策。大まかな流れとしては、まず「危険要素」の把握から始まり、解析、精査という段階を経て実行へ行動を移し、危険要素を把握した上で、適切な対処をするのです。

この『Threat and error management』の考え方、恐らくいろんな自然災害の場面においても活かして頂けるのではないかと思います。地震は長期予報はできても、直前の予知はまだまだ難しいですが、水害は基本的には天候とともに発生することがほとんどですから、かなりの確率で事前把握が可能なはずです。キーワードは情報収集、さらにはその情報を自ら精査するための予備知識。

裕坊、今回の気象観測史上稀に見る大雨を目の当たりにして、裕坊自ら出来そうな水害対策について考えてみました。豪雪や異常低温などの冬特有の現象以外は比較的自然災害が少ないミシガン州。それでも竜巻はここでも発生することはありますし、水害とて同様、他人事ではありません。

非常時、避難時に持ち出せる食料や水、毛布や寝袋を準備した上で、あとは情報収集。最近ですとお天気情報の中で、レーダーの画面を直接見ることが可能になりました。これが特に大雨の時には役立ちます。特に層雲を伴った雨雲は水蒸気を大量に含んでいるので、長時間雨を降らせるのが特徴。長い間シトシトと降り続きます。レーダー画面を見ているとこれは簡単に把握できます。

気をつけたいのがここ最近の土砂災害の多くの原因になっている深層崩壊と呼ばれる現象。長い間雨が降り続いて山の深い層が崩れてそれが土石流となって一気に周辺の家屋や道路などを飲み込んでしまいます。いわゆる土石流による集落の直撃がこれ。

さらにはそれによって流れ出た土砂は河川へと流れ込み、天然ダムと呼ばれる河道閉塞と呼ばれる現象を発生させます。本来流れるはずの川の水が堰き止められて上流側の川の水位を一気に押し上げることもあります。これを伴うと最悪の場合、肩の高さほどにまで水位が上がるのに、30分と時間がかからないのだそうです。

大切なのは、それらが発生しそうな状況になった時の避難経路、避難先などを把握しておくことでしょう。また車を利用するのか、或いは徒歩なのか、なども。あと重要になってくるのが、避難のタイミング。水かさが増してからでは明らかに遅いです。豪雨の中での避難にはそれそのものに危険が伴います。雨の降り方は気象予報、レーダーの観察の仕方をちょっと学習すれば比較的容易に習得できるようになります。

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さらに最近の気象予報はかなり精度が上がりました。もし住居が比較的河川に近く、さらに気象予報で降り始めからの総雨量が1000ミリを超えますなどという予報が出た場合、裕坊であれば恐らく雨が降り始めるくらいのタイミングで車に食料に毛布、寝袋などを積んで、車でまだ安全に移動できる間に多分移動してしまいます。家が流されるとなると確かに惜しいのは分かりますが、命には変えられません…家ならば後で建て直すことは可能なのですから…

では総雨量が200ミリくらいであればどうでしょうか。ここが決断の難しいところ。レーダーなどを注視し、総雨量に目を見張り、ある一定の基準を自分の中に作って、その一定の基準に達した時点でゴーサインになると思います。水害の場合、避難は早ければ早いほど安全に出来るのですから。

最近では国土交通相のホームページ、政府広報ライン、各自治体のホームページなどで様々な防災対策の情報が掲載されるようになりました。危険予知、危険回避を常日頃から自らも意識し、いざという場合に備えて事前準備だけは裕坊自身も整えておきたいと思います。

 

裕坊

 

裕坊パイロット日記 7/6

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

日本は台風一過で雨が大変なことになっているようですね。皆さん、非常用の食料、毛布などの事前準備をした上で、避難勧告、避難命令などにはしっかり耳を傾けていただいた上で、必要に応じて的確な行動をお願いします。

こちらも積乱雲が例年以上に活発に発生して、特にニューヨークを出入りするフライトにかなりの影響………この4日間のフライト、一昨日の1日目、昨日の2日目と2往復目がかなり遅れてしまいました…………昨日なんかはニューヨークから離陸に漕ぎ着けることができたのが奇跡なくらい………………同じ我がリージョナル航空会社の機体も時間切れになって次々にゲートへと引き返していました。そして今日はさらに遅れがひどくなることになり…………………………

今日はニューヨーク・ケネディ空港へはお昼ごろのショーアップ。昨日と同じくホテルで穏やかな気持ちでまずは朝食をいただいて、


お昼の空港行きシャトルに乗り込みます。

外は快晴……………………まずはナイアガラの滝にアクセスが便利なニューヨーク州バッファローへと出発。

今日の担当予定便は3本。バッファロー到着後は折り返しまでに4時間22分の待機。会社との契約で、待機が4時間30分以上空いた場合、ホテルの部屋でゆっくりすることができます。客室乗務員も同じ契約があるので、搭乗が終わって急ぎ足で出発。昨日、おとといに続き、またしてもお天気の影響を受けて、かなり北寄りに迂回する超大回りルート。

それでも積乱雲にかからないところは揺れもなく、速度をウンと速く保って、

バッファローには予定到着時刻より9分早い到着!ホテルでの休憩ゲットぉ〜〜💪副操縦士のジェフくんとともに足取りも軽くホテルへと向かいます。

ところがホテルへいざ着いてみると、えっ、部屋一部屋しかないん?……………………………。休まらんやん……………………………………部屋の写真写す気にもならんし……………………………………

そして今日は4時間半地上で次のフライトを待った後、ニューヨーク・ケネディ空港へと引き返して、鉄鋼の町、ピッツバーグへと向かいます。ベッドでウトウトしていると、裕坊のスマホがブルッ。開けてみると………………………………そのケネディ行き、2時間半の遅れ…………………………………………もーえ〜やろ……………………………………………

このまま行くとケネディ到着は11時を過ぎるし、ピッツバーグは早くても夜中過ぎ。今晩の夕飯逃してしまうやん………………………………

本来の出発予定時刻が6時55分発のところ、夜の9時10分となりましたが、予定通り6時のホテルの送迎シャトルに乗り込んで、空港へと戻りました。

サンドイッチでも食べたかったのですが、ニューヨーク、ワシントン地域はどの航空会社も軒並み遅れていて、

レストラン、ファーストフード、かなり混雑していました。せっかくバッファローに来たんやから、バッファローウィング(こちらでお馴染みの鶏肉の手羽の素揚げ)を食べん手はない。ということで、こんなレストランへとお邪魔しました。


いただいたお料理はこんな感じの内容。お野菜たっぷりの上に骨なしバッファローウィングがたくさん乗ったボリューム満点のチキンウィングサラダ。これだけのボリュームなのにたったの12ドル。かなりリーズナブルなお値段。

取りあえずこれで再充電は完了………………既に積乱雲は過ぎ去っていたニューヨーク地方。2時間以上遅れながらも、大人しく待ってくれていた満員の76名の乗客の皆様をお迎えしてニューヨークへと向かいます。到着は2時間遅れ、既に10時半を過ぎていました……………

最後のピッツバーグ行き、こちらも2時間遅れで出発………………またも経路変更。でもお天気はほとんど過ぎ去っていて、一旦離陸するとほぼダイレクトにピッツバーグへと機首を向け…………………………最後の最後でピッツバーグ到着目前で、またまたお茶目なお天道様のイタズラを南へとちょっと回避して………………………

何とかピッツバーグ到着に漕ぎ着けました。気力だけを振り絞りました…………………着いたの午前1時過ぎ……………………………

(ここで表示されている時間は全てグリニッジ標準時ですので、アメリカ東部時間を算出するには実際には4時間を引きます。0507Zとなっているのが実際の到着時間、グリニッジ標準時で5時7分到着ですので、アメリカ東部時間ですと夜中の1時7分)

重い重いカバンを引きずりながらやっとのことでホテルへと向かうフライトクルー4人…………………

既に夜中を過ぎていてホテルの送迎シャトルサービスは終わっているので、今日はタクシーに乗り込んで、

やっとのことでお部屋へと辿り着きました。あまりに疲れていて、ブログもアップできんかった…………………

もう気力残っとらん………………………幸いなことに、今日本当なら担当するはずだった3本のフライト、全て担当から外されました……………………これで今日は何もせんまま客席にゆったり座ってデトロイトまで帰れる……………………………飛行機が予定通り来ればの話やけど………………………………その飛行機、ニューヨークから来ることになっています。ちゃんと来るんやろうなー………………………………

 

裕坊

 

裕坊パイロット日記 7/4

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日こちらの7月4日はアメリカの独立記念日。1776年7月4日に東海岸を中心とした当時の13の植民地によって独立宣言がなされました。大小を問わず、各地でいろんなパレードや催し物が行われます。



そして夜になるとこちらも各地で行われるのが花火大会。大抵小さな町でもちょっとダウンタウン近くまで行けば、その町の近くにある川や湖から花火が上がります。個人でも花火を買って自分で上げちゃうのがアメリカ流。この季節になるとあちこちに花火屋さんが軒を連ねて……………

お店の中に入ると、こんなものが売ってます………………


州によっては花火の販売が禁止されているところもあるようですが、今日裕坊が宿泊しているニューヨーク州はどうやら大丈夫なようで、日が暮れるとお祭り騒ぎのように、あちこちから花火が上がります。近所で普通に派手にドカンドカンと打ち上げ花火をみんなが上げるので、敢えてハドソン川まで行かなくてもよくなります…………………………………

この季節は人間による花火だけでなく、ときどきお天道様による花火も打ち上がります。それを巷では雷と呼びます。人間の打ち上げる花火は四尺玉にもなるとおよそ750メートルの高さにもなるのだそうです。素晴らしいです。ところがお天道様の上げる迫力の桁が違います。高いのになると、15,000メートルほどの高さから地面までを、こちらは天から地面に向かって叩きつけます。

今日も本当は1日穏やかなお天気のはずが、お天道様もアメリカの独立記念日にお祝いにきっと加わりたかったのに違いありません。あちこちで派手な花火を打ち上げてらっしゃいました………………………

今日の担当のフライトは昨日と同じく4便。午前中はニューヨーク・ケネディ空港からナイアガラの滝に程近いバッファロー空港を往復。

往復とも完全に満席になりましたが、お天気がよかったおかげで遅れることもなく、定時出発、定時到着で往復便を終了。そして昨日と同じくケネディ空港で次の出発便まで3時間待ち。その間に天候は怪しくなり始め…………………………………

ケネディ空港から昨日と同じく、オハイオ州クリーブランドを往復する便を担当します。レーダーの画面明らかにヤバくなってるし、こりゃきっと昨日と同じように時間かかるよなー、と覚悟して出発してみると…………………………………滑走路までの誘導路がまず数珠繋ぎ…………………………………

航路の変更を管制塔から言い渡されて、それを管制官から無線交信で受け取るまでにも時間がかかります。更にはタイミングが悪いことに供用滑走路の変更が入る始末………………………

離陸滑走路、着陸滑走路が変わる場合、既に空港へと入って来ている到着便をまずは着陸させなければいけません。そのため出発便はしばらくその場で待機。空港のほぼ南端にあるゲートを出発して、この緑色の経路で離陸滑走路まで辿り着くのに、2時間を要しました……………………この仕事始めて12年になるけど、さすがにこんなに離陸までに時間がかかったのは記憶にない……………………………

しかも昨日よりもさらに大きな雲で空は覆われていて、昨日よりもさらに北寄りのルート……………………

クリーブランド、1時間遅れ………………昨日より遅いやんか………………………

昨日と同じく復路便のニューヨーク・ケネディ空港行きがまたも北寄りのルートに変更になり、それをこなしてニューヨークに帰って来たの9時……………………。外は完全に日が暮れてました……………………

既に出発便がほとんど出払っていて、チェックインするお客様がまばらなチェックインカウンター。独立記念日を記念して、アメリカの星条旗がチェックインカウンターにもたくさん立てられています。

そのガラガラのチェックインカウンターを通り過ぎて、ホテルの送迎シャトル乗り場へと急ぎます。向かう先は昨日と同じホテル。シャトルが数分してお迎えに来てくれて、

10分ほど揺られてホテルまで。

ホテル到着。

至福のひととき……………………お腹空いた…………………………

昨日に続き、長い1日でございました。明日は午前中は少しゆっくり。ほんのちょっと朝寝坊することもできます。フライトはしかも3便だけ。でも1本目の担当便のあと、次の便までに空く時間4時間22分…………………………………

取りあえずシャワーに入ってまいります。

 

裕坊

裕坊パイロット日記 7/3

皆さんこんにちは、航空会社フラリーマン裕坊です。

今日から裕坊は4日間のフライトへお出かけ。外は快晴の中を出発。ただ従業員駐車場へと入るのに普段使っているターンが衝突事故で封鎖中……………………普段より少し余分に進んで折り返して反対車線へと入り、なんとか駐車場には到着……………………何を暗示しとるんや………………

こちらアメリカでは皆学校も終わって旅行シーズンも始まり、出発ロビーが混雑する中、クルー専用のセキュリティーを通ってターミナルへと入ると、もう飛行機は着いてました。お天気めちゃいいやん………

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今日の担当便は4本、まずはトロントを経由してまずはニューヨーク・ケネディ空港まで。担当の客室乗務員、自分の確定したスケジュールを持たないスタンバイ、こちらの業界でリザーブと呼ばれる補充要員で、朝になって呼ばれて出て来たそうです。聞くと担当するのはトロント行き一本だけ………………帰りのデトロイト行きはデッドヘッド。お客さんとともに客席に座るので、自らはお客さんのお世話をすることは基本的にはありません。そのデッドヘッドのフライトまで、何と聞くと4時間待ち…………………酷やな〜〜………………………………

デトロイトからトロントまでは40分ほど。トロントからはそのままニューヨーク行きになります。客室乗務員は交代。デトロイトから到着した客室乗務員2人は、これからカナダの入国管理局を通り、また同じように米国出発へのセキュリティーと入国管理局を通ってデトロイトへ4時間後にトンボ帰り……………………………つーか、4時間も待たされるんなら、トンボ帰りとは言わねーよなー…………………………………

まだ午前中はこんなお天気。2本目が終わるまでは何事もなし。定時に到着して穏やかな表情のお客様をお見送りしました。

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次はケネディ空港からクリーブランドを往復する便を担当。3時間ほど出発までに時間が空くので、昼食をいただきます。日本でも最近都心部ではお馴染みになってきたシェイクシャック、

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は通り過ぎて、そのお隣にあるサラダ屋さんへと寄ります。少し体重を落とさんとズボンのウェストが本気でヤバい。ということで今日の裕坊の昼食はこんな感じでした。

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昼食を食べると眠気も襲ってきて、早く終わらねーかなー…………………………やっとのことで出発の時間になってゲートへと向かい、今回の4日間のフライトで一緒になるジェフくんが彼のスマホを見せてくれます。

「これ見て、急に天気が怪しくなってんで」………………………………………。

今日は1日天気いいはずちゃうかった?…………………………………………ほんまや〜〜〜〜………………………………………

 

取りあえずプッシュバックはして、離陸滑走路へと向かうべく誘導路まで出て順番に並んだまではよかったものの、管制官からの指示が出ます。

「おい、そこのクリーブランド行きのエンデバー、横の誘導路へちょっと避けたってくれ。新しい飛行経路準備してるから」……………………………

そこで管制官から準備されていたという新しい飛行経路を受け取ってみると、かなり北回りになっていました…………………こちらが実際に今日飛んだ経路……………

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航空路には様々な通過地点が設定されています。電車の路線図における各駅の名前のように航空路にもそれぞれ通過地点に名前が付けられていて、積乱雲などの悪天候に囲まれた時などは、その通過地点が航空管制によって閉鎖される仕組みになっているのです。そんな場合は、その通過地点を含んでいる航空機は、管制官によって経路が変更になります。

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実際にいざ飛行経路が管制官によって変更になり、いざ離陸………それでもお天気は時間が経つと移動をするので、こんな場面に遭遇することも…………………レーダー画面にこんな感じの悪天候が映し出されていて、

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実際に外に目をやってみると、こんな感じの雲が湧き上がってました…………………
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大幅に北寄りのルートでクリーブランドへ10分ほど遅れて到着……………

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折り返しも同じようにジグザグの北に寄ったルートでニューヨーク・ケネディ空港へと折り返し、15分ほど遅れてやっとのことでニューヨーク・ケネディ空港へと着いた頃には、外はこんな感じになってました。

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今日はこれにてやっと終了。そのままニューヨークへ宿泊滞在。第4ターミナルへの到着だったのですが、ここは出発階と到着階が基本同じになっていて、しかも他の国際線が続々と到着して出入り口付近は夕方はいつもお迎えの車で大混雑……………ですからとっても小さな国内線専用の第2ターミナルへと移動して、ホテル行きのシャトルへと乗り込みます。裕坊も副操縦士のジェフくんも今朝は5時起き。少しでも早くホテルへと着きたいので、早足で第2ターミナル行きのシャトルに乗り込み、

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こんな感じの景色を見ながらホテルの送迎シャトル乗り場へと移動して、
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シャトルの中からこんな景色を眺めて10分ほどシャトルに揺られて、やっとホテル到着…………

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ジェフくんが先にチェックイン。
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至福のひととき………………………………
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でも明日も6時起き…………………………時計見るともう10時半…………………………

シャワーに入ります………………

 

裕坊